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番外編 転生したら悪役王太子コンスタンだった件
第九話 しっぽ、ぼわわ
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それから僕は、父を退位させて僕が王となる準備を整えるために、王城で精力的に働いた。
王城にいられる時間を稼ぐために、父と母に表向きの謝罪をして和解したふりをした。演技で謝罪の言葉を口にするくらい、もうなんでもなかった。
今までの人生で、一番忙しい日々だったかもしれない。
なにせ、王となったあとのためには、公務もおろそかにはできない。陰謀を進めることと公務とを、僕は両立させてこなしていった。
そうこうしているうちに、気がつけば最後にエヴラールと会ってから、一ヶ月以上が過ぎようとしていた。
いつも転移魔法陣を使っているから感覚が麻痺していたが、王都と辺境伯領とで二人のいる場所はかけ離れている。
僕が転移魔法陣を使わない限り、エヴラールと会うことは叶わない。
会いたい。
強く思った。
無理矢理にでも久々の休暇を作って、会いにいこう。
でも理由もなしに会いにいって、変に思われないだろうか。「そんなに私に会いたかったのですか」なんて笑う彼の顔が、脳裏に浮かぶようだった。
特に用はない。
いや、これは経過報告なのだ。
特に計画に変化や支障がなくとも、計画が順調に進んでいるぞという報告は必要だろう。
僕は自分自身を納得させると、次の休暇にエヴラールに会いにいくことに決めた。
「騎士団長のエヴラールに会いにきた」
辺境伯領城の見張りの騎士に伝えると、「すぐに呼んできます」と、応接間に通してもらえた。
今日はエヴラールは、騎士団長として普通に働いているのだろうか。急に訪ねてきて悪かったが、互いの日程を確認するどころか、先触れを出す手段すらないのだから仕方あるまい。
それにしても、あのエヴラールが騎士団長として働いているなんて、不思議な気分だ。
騎士団長としての働きぶりを目にしたいものだ。
しまった、あの見張りに僕の方をエヴラールのところに案内させるよう頼むべきだったかもしれない。
なんて考えごとをしながら茶を飲んで待っていると、エヴラールはすぐに現れた。
「コンスタンさま……!」
目を輝かせた彼の登場に、僕は目を丸くすることになった。
挨拶をしようと立ち上がった僕を、彼は貴族としての儀礼をかなぐり捨てて、熱く抱擁してきたからだ。
「まさかコンスタンさまが、会いに来てくださるなんて……! 期日まで、会えないのかと思っておりました!」
期日というのは、計画を実行する日にちのことだ。秋に計画を実行することになっていて、今はほんの夏の始まりだ。エヴラールは随分と長い間会えない心づもりでいたようだ。
それにしてもまさか、エヴラールがこんなにも寂しがっていたとは。
腹黒……どころか極悪人だし、いまいち真意が読めない笑顔を浮かべているし、甘い言葉の数々の半分くらいはお世辞なのではないかとつい思ってしまうけれど……彼が僕のことを好きな気持ちに、嘘はないようだ。
いや、彼の言葉をまっすぐに受け取れないのは、僕自身の問題かもしれない。常にアンリと比べられて育ってきたせいで、「可愛い」とかいう言葉を信じ切れない。だって、どう見たってアンリの方が見目がいいし。
でも思い返してみれば、エヴラールが「可愛い」と形容するのはいつも見た目ではなく、僕の内面についてだった。
少々偏執的な性癖を感じないでもないが……中身を愛されているなんて、最上級の愛なのではないだろうか。
エヴラールに思いきり抱擁されながら、胸の内に暖かかったり熱かったりする思いが、水泡のようにぽわぽわと湧いてくるのを感じた。
そうだ、そうだ。こういう感覚だった。
エヴラールと一緒にいると、こういう気持ちになるのだった。
忘れたつもりはなかったが、こうして初めて恋したかのように新鮮な気持ちを感じると、一ヶ月の間に感覚が薄れゆきつつあったのだなと思う。
「ごめん、もっと早く会いにくるつもりだったんだけど、忙しくて、つい」
「コンスタンさまがなされていることを思うと、無理もないです。こうしてお会いできて、なによりも嬉しいです」
なにこの男、甲斐甲斐しいんだけど。
あれ……もっと腹黒い男じゃなかったっけ。いっつも僕をからかうか、あるいは人を堕落させようと企む悪魔みたいな艶っぽい微笑みを浮かべているような、そんな男じゃなかったっけ?
素直な言葉をかけられて、頬が熱くなっていく。
極悪人が、一見爽やかで生真面目な男を演じているというより……こっちが彼の素なのではないだろうか。僕、騙されてる?
まあいいか。彼になら、騙されても。
今の彼とならば、もっといい関係が築けるはずだ。
心と心を通い合わせることのできる、暖かな関係になれるかもしれない。
それが僕の欲しいものだ。
「その……二日間、休暇を作ってきたんだけど。エヴラールの予定は?」
おずおずと予定を確かめると、彼が小さく息を呑むのが聞こえた。
「……たった今、私も今日と明日が休暇だということになりました」
それは騎士団は大丈夫なのか。
大丈夫なのだと思っておこう。きっとエヴラールは有能な男のはずだから。
「ぜひ、私の館にお泊まりください。今から連絡すれば、料理人が二人分の晩餐を用意するのも間に合うでしょう」
各所に連絡するために、エヴラールはウキウキと部屋を出ていった。彼の嬉しそうな様子に、こちらまで気持ちが浮き立ってしまうのだった。
エヴラールが戻ってくるまで、また少し待っている必要がある。
僕は再び紅茶のカップを傾け、優雅に時を過ごしていた。
「ん……?」
ふと、視線を感じた。
一体どこから。
視線の正体は、すぐにわかった。
応接間の扉が少し開いたままになっていて、扉の下の方から視線の主がちょこんと顔を覗かせていた。
「ひゃわ」
見つかったと悟って、視線の主は尻尾をぼわわと膨らませた。
「君は、もしかして……テオフィルくん、か?」
そこにいたのは、銀色のふわっふわの体毛に包まれた狼獣人の子供だった。
間違いなく、前の僕が部下に誘拐させて、裁判にかけたあの子供と同一人物だ。
目の前にいるのは、テオフィルだ。
やり直しの僕は彼に何もしていないとはいえ、緊張に包まれた。
そもそも、僕は子供の相手なんかしたことがないんだ! 何を話せばいいんだ! 泣かれたらどうすればいい!?
見た目は落ち着き払ってカップを受け皿に置いたように見えただろうが、頭の中は大混乱だった。
アンリのやつ、出会った瞬間からよくもまあ自然体で子供と会話できたものだな。人間としての出来が違うと改めて痛感した。
「うん! テオのなまえはテオフィルです、はじめまして」
混乱をよそに、テオフィルはぺこりとお辞儀してくれた。
おお……なんだ、しっかりとしているじゃないか。
「あのねテオね、アンリのおにいさまがきてるってきいたの」
どこかから聞きつけて、好奇心から様子を見にきたということか。なんとも子供らしいことだ。
それにしてもふわふわとしているな。
頭を撫でてみたい……が、駄目だ。赤の他人の身体に勝手に手を触れるような、品のないことはできない。
代わりに脳裏を過ぎったのは、エヴラールの白い毛並みだった。……彼の体毛になら、触れてみたい。
そんなことよりも、テオフィルの言葉に応えてあげなければ。
「そうさ、僕こそがアンリの兄だとも」
なるべくにこやかに見えるように、がんばって口角を上げた。
「わあ。じゃあ、テオのおじさまなんだ……!」
ぱあっと顔を輝かせたテオフィルの言葉に、僕は衝撃を受けた。
「おじ、さま……」
いつの間にか僕は伯父になっていた。
そうか、小さな彼にとって僕は伯父に当たるのか。
初めて気がついた瞬間だった。
途端に、罪の意識が大きく膨らむのを感じた。
こんなにも可愛らしく、おじさまと慕ってくれる甥っ子を、僕は誘拐した。恐ろしい目に遭わせてしまった。
僕は椅子から立ち上がると、絨毯の上に片膝を突いた。
視線の高さを合わせてくれていると察したのか、テオフィルは不思議そうな顔をしながらも、とてとてと近づいてきてくれた。
「テオフィルくん。君は覚えていないだろうが、僕は君にとても酷いことをしてしまったことがあるんだ」
「ほえ?」
「どうか、そのことを謝らせてくれないか。すまなかった」
僕はうなだれるように、頭を下げた。
しんと室内が静かになった。
テオフィルは戸惑っているのだろうか。無理もない。
「んっとね、テオ、なにされたのかよくわかんないけど……おじさまがすっごいはんせいしてくれてるから、だいじょぶだよ。ごめんなさいしてくれたから、もうきにしてないよ」
「う……」
温かな言葉に、思わず視界が滲んだ。
なんていい子なのだろう。
血は繋がっていないが、アンリによく似ている。
「おじさま、ないちゃった!? どしたの、どこかいたい!?」
泣かれるどころか、僕が泣いて慌てさせてしまった。
「違う、違うんだ……」
赦しの言葉はもらえたが、これで罪が消えたことになるわけではない。贖罪のためにも、これからの人生では、この子が不幸な目に遭うようなことは絶対にないようにしなければならない。
王になったあとは、この国から獣人差別をなくそう。
決意を胸に秘めた瞬間だった。
王城にいられる時間を稼ぐために、父と母に表向きの謝罪をして和解したふりをした。演技で謝罪の言葉を口にするくらい、もうなんでもなかった。
今までの人生で、一番忙しい日々だったかもしれない。
なにせ、王となったあとのためには、公務もおろそかにはできない。陰謀を進めることと公務とを、僕は両立させてこなしていった。
そうこうしているうちに、気がつけば最後にエヴラールと会ってから、一ヶ月以上が過ぎようとしていた。
いつも転移魔法陣を使っているから感覚が麻痺していたが、王都と辺境伯領とで二人のいる場所はかけ離れている。
僕が転移魔法陣を使わない限り、エヴラールと会うことは叶わない。
会いたい。
強く思った。
無理矢理にでも久々の休暇を作って、会いにいこう。
でも理由もなしに会いにいって、変に思われないだろうか。「そんなに私に会いたかったのですか」なんて笑う彼の顔が、脳裏に浮かぶようだった。
特に用はない。
いや、これは経過報告なのだ。
特に計画に変化や支障がなくとも、計画が順調に進んでいるぞという報告は必要だろう。
僕は自分自身を納得させると、次の休暇にエヴラールに会いにいくことに決めた。
「騎士団長のエヴラールに会いにきた」
辺境伯領城の見張りの騎士に伝えると、「すぐに呼んできます」と、応接間に通してもらえた。
今日はエヴラールは、騎士団長として普通に働いているのだろうか。急に訪ねてきて悪かったが、互いの日程を確認するどころか、先触れを出す手段すらないのだから仕方あるまい。
それにしても、あのエヴラールが騎士団長として働いているなんて、不思議な気分だ。
騎士団長としての働きぶりを目にしたいものだ。
しまった、あの見張りに僕の方をエヴラールのところに案内させるよう頼むべきだったかもしれない。
なんて考えごとをしながら茶を飲んで待っていると、エヴラールはすぐに現れた。
「コンスタンさま……!」
目を輝かせた彼の登場に、僕は目を丸くすることになった。
挨拶をしようと立ち上がった僕を、彼は貴族としての儀礼をかなぐり捨てて、熱く抱擁してきたからだ。
「まさかコンスタンさまが、会いに来てくださるなんて……! 期日まで、会えないのかと思っておりました!」
期日というのは、計画を実行する日にちのことだ。秋に計画を実行することになっていて、今はほんの夏の始まりだ。エヴラールは随分と長い間会えない心づもりでいたようだ。
それにしてもまさか、エヴラールがこんなにも寂しがっていたとは。
腹黒……どころか極悪人だし、いまいち真意が読めない笑顔を浮かべているし、甘い言葉の数々の半分くらいはお世辞なのではないかとつい思ってしまうけれど……彼が僕のことを好きな気持ちに、嘘はないようだ。
いや、彼の言葉をまっすぐに受け取れないのは、僕自身の問題かもしれない。常にアンリと比べられて育ってきたせいで、「可愛い」とかいう言葉を信じ切れない。だって、どう見たってアンリの方が見目がいいし。
でも思い返してみれば、エヴラールが「可愛い」と形容するのはいつも見た目ではなく、僕の内面についてだった。
少々偏執的な性癖を感じないでもないが……中身を愛されているなんて、最上級の愛なのではないだろうか。
エヴラールに思いきり抱擁されながら、胸の内に暖かかったり熱かったりする思いが、水泡のようにぽわぽわと湧いてくるのを感じた。
そうだ、そうだ。こういう感覚だった。
エヴラールと一緒にいると、こういう気持ちになるのだった。
忘れたつもりはなかったが、こうして初めて恋したかのように新鮮な気持ちを感じると、一ヶ月の間に感覚が薄れゆきつつあったのだなと思う。
「ごめん、もっと早く会いにくるつもりだったんだけど、忙しくて、つい」
「コンスタンさまがなされていることを思うと、無理もないです。こうしてお会いできて、なによりも嬉しいです」
なにこの男、甲斐甲斐しいんだけど。
あれ……もっと腹黒い男じゃなかったっけ。いっつも僕をからかうか、あるいは人を堕落させようと企む悪魔みたいな艶っぽい微笑みを浮かべているような、そんな男じゃなかったっけ?
素直な言葉をかけられて、頬が熱くなっていく。
極悪人が、一見爽やかで生真面目な男を演じているというより……こっちが彼の素なのではないだろうか。僕、騙されてる?
まあいいか。彼になら、騙されても。
今の彼とならば、もっといい関係が築けるはずだ。
心と心を通い合わせることのできる、暖かな関係になれるかもしれない。
それが僕の欲しいものだ。
「その……二日間、休暇を作ってきたんだけど。エヴラールの予定は?」
おずおずと予定を確かめると、彼が小さく息を呑むのが聞こえた。
「……たった今、私も今日と明日が休暇だということになりました」
それは騎士団は大丈夫なのか。
大丈夫なのだと思っておこう。きっとエヴラールは有能な男のはずだから。
「ぜひ、私の館にお泊まりください。今から連絡すれば、料理人が二人分の晩餐を用意するのも間に合うでしょう」
各所に連絡するために、エヴラールはウキウキと部屋を出ていった。彼の嬉しそうな様子に、こちらまで気持ちが浮き立ってしまうのだった。
エヴラールが戻ってくるまで、また少し待っている必要がある。
僕は再び紅茶のカップを傾け、優雅に時を過ごしていた。
「ん……?」
ふと、視線を感じた。
一体どこから。
視線の正体は、すぐにわかった。
応接間の扉が少し開いたままになっていて、扉の下の方から視線の主がちょこんと顔を覗かせていた。
「ひゃわ」
見つかったと悟って、視線の主は尻尾をぼわわと膨らませた。
「君は、もしかして……テオフィルくん、か?」
そこにいたのは、銀色のふわっふわの体毛に包まれた狼獣人の子供だった。
間違いなく、前の僕が部下に誘拐させて、裁判にかけたあの子供と同一人物だ。
目の前にいるのは、テオフィルだ。
やり直しの僕は彼に何もしていないとはいえ、緊張に包まれた。
そもそも、僕は子供の相手なんかしたことがないんだ! 何を話せばいいんだ! 泣かれたらどうすればいい!?
見た目は落ち着き払ってカップを受け皿に置いたように見えただろうが、頭の中は大混乱だった。
アンリのやつ、出会った瞬間からよくもまあ自然体で子供と会話できたものだな。人間としての出来が違うと改めて痛感した。
「うん! テオのなまえはテオフィルです、はじめまして」
混乱をよそに、テオフィルはぺこりとお辞儀してくれた。
おお……なんだ、しっかりとしているじゃないか。
「あのねテオね、アンリのおにいさまがきてるってきいたの」
どこかから聞きつけて、好奇心から様子を見にきたということか。なんとも子供らしいことだ。
それにしてもふわふわとしているな。
頭を撫でてみたい……が、駄目だ。赤の他人の身体に勝手に手を触れるような、品のないことはできない。
代わりに脳裏を過ぎったのは、エヴラールの白い毛並みだった。……彼の体毛になら、触れてみたい。
そんなことよりも、テオフィルの言葉に応えてあげなければ。
「そうさ、僕こそがアンリの兄だとも」
なるべくにこやかに見えるように、がんばって口角を上げた。
「わあ。じゃあ、テオのおじさまなんだ……!」
ぱあっと顔を輝かせたテオフィルの言葉に、僕は衝撃を受けた。
「おじ、さま……」
いつの間にか僕は伯父になっていた。
そうか、小さな彼にとって僕は伯父に当たるのか。
初めて気がついた瞬間だった。
途端に、罪の意識が大きく膨らむのを感じた。
こんなにも可愛らしく、おじさまと慕ってくれる甥っ子を、僕は誘拐した。恐ろしい目に遭わせてしまった。
僕は椅子から立ち上がると、絨毯の上に片膝を突いた。
視線の高さを合わせてくれていると察したのか、テオフィルは不思議そうな顔をしながらも、とてとてと近づいてきてくれた。
「テオフィルくん。君は覚えていないだろうが、僕は君にとても酷いことをしてしまったことがあるんだ」
「ほえ?」
「どうか、そのことを謝らせてくれないか。すまなかった」
僕はうなだれるように、頭を下げた。
しんと室内が静かになった。
テオフィルは戸惑っているのだろうか。無理もない。
「んっとね、テオ、なにされたのかよくわかんないけど……おじさまがすっごいはんせいしてくれてるから、だいじょぶだよ。ごめんなさいしてくれたから、もうきにしてないよ」
「う……」
温かな言葉に、思わず視界が滲んだ。
なんていい子なのだろう。
血は繋がっていないが、アンリによく似ている。
「おじさま、ないちゃった!? どしたの、どこかいたい!?」
泣かれるどころか、僕が泣いて慌てさせてしまった。
「違う、違うんだ……」
赦しの言葉はもらえたが、これで罪が消えたことになるわけではない。贖罪のためにも、これからの人生では、この子が不幸な目に遭うようなことは絶対にないようにしなければならない。
王になったあとは、この国から獣人差別をなくそう。
決意を胸に秘めた瞬間だった。
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