27 / 33
番外編:新婚旅行と水の落とし子編
第二十七話
しおりを挟む
「あんなに長い間、人前で抱き締めるなんて!」
「ごめんごめん、つい。嬉しかったんだよ」
ぷりぷりと怒るウエルを、ハオハトが宥めながら並んで歩いている。
街は祭りの雰囲気で活気に溢れ、人通りが多い。
これなら期待できそうだ、と心が弾む。
風向きによっては、街中で潮の匂いを感じる。
近くに海があるのだそうだ。海にも足を運びたい。
だがその前に宿に向かわなければ。
まずは宿を取らなければ、話にならない。
宿はどこだろうときょろきょろしながらも、ウエルはついつい道行く人々の顔を見つめてしまった。
年老いた男も若い娘も、老若男女の区別なく人々の顔にはタトゥーが彫られている。この街は成人したら顔にタトゥーを彫る習慣を持つ、マバ族の街なのだ。
ウエルはつい、自分が案内したマバ族の老人のことを思い出した。
爺さん、今頃どうしているかな……などと思いを馳せる。怪我はきちんと治ったのだろうか。故郷に帰れたのだろうか。
ウエルは道行く人のうち一人を呼び止め、宿の場所を聞くことにした。
「すみません、この辺に宿はありますか?」
尋ねると、その人は変な顔をした。
「ありゃ旅人さん、この時期に着いたのかい? 一応教えるけど、宿はもうどこもいっぱいだと思うよ」
「え?」
その人の言う通り、教えてもらった宿はどこもいっぱいだった。
「まさか祭り前になると宿がいっぱいになるなんて、知らなかったな……」
ウエルはしょんぼりと宿を後にする。
山に住んでいるから、宿に泊まることなどなかったのだ。それに聖地のふもとは一年中巡礼者が訪れるから、特定の時期に宿がいっぱいになるなんていうこともなかった。
「ウエル、毎日屋敷に戻るかい? この街に飛んでくるのに一日もかからないよ」
ハオハトが潜めた声で囁く。
ウエルは、空飛ぶハオハトに抱えられてこの街までやってきたのだ。
「それだと旅行しにきた感じがしないし、街の外で野宿かなあ」
「野宿だなんて! ウエルにそんなことはさせられないよ。ウエルは温かいところで幸せにしてなきゃ」
とんでもない、とハオハトは顔を顰める。
気が進まないけれど、祭りの間屋敷からこの街に通うことになりそうだ。
嘆息したそのときだった。
「泥棒だーッ!」
叫び声が耳を劈くのと同時、一陣の風が脇を駆け抜けた。
人ごみの中から、一人の男が飛び出してくる。
「泥棒だ、捕まえてくれ!」
いまの男が泥棒だ。
瞬時に判断したウエルは、男目がけて走り出した。
「ウエルっ!?」
ハオハトを置いて、盗人を追いかける。
屋敷でぐうたらと怠けた生活を送ってはきたが、山跳びとして鍛えた脚力は衰えていない。
ウエルが地面を蹴るとぐんぐん盗人の背中に近づき、伸ばした手が盗人の衣服を掴んだ。
「ぐッ!」
ウエルは盗人を地面に引き倒した。
そのまま身動きを取れなくさせようとする。
「ウエル、危ない!」
ハオハトの叫び。
見ると、盗人が腰元から短刀を引き抜いたところだった。
刃の鈍い光が、目の前に迫る。
鮮血が、散った。
「ハオッ!」
ハオハトが盗人とウエルの間に割り込み、短刀の刃を素手で掴んでいた。
神の身でも刃の鋭さに対して何もなしというわけにはいかないのか、白い手からぽたぽたと赤い血が滴っていた。
「ウエルを傷つけようとするものは赦さない」
ハオハトは刃よりも鋭く、冷たい視線を盗人に向けた。
「ひ、ヒィイッ⁉」
盗人は短刀から手を離し、腰が抜けた様子で地べたを這いずるように後退りする。睨まれただけだというのに、尋常ならざる怯えっぷりだ。
短刀から手を離した盗人に周囲の男たちが飛びかかり、押さえ込んだ。
「ハオ、大丈夫か!?」
ウエルはすぐさまハオハトの側に駆け寄り、手を取った。
彼の掌から血が溢れ出している。痛そうな傷に、ウエルの顔が青くなる。
「大丈夫だよウエル、これくらいの傷すぐ治るから」
ハオハトが囁くと、見る見るうちに傷が塞がっていく。
「す、すぐ治しちゃ駄目だろ! こんな人前で!」
誰かに見られたりしたら、先ほどよりもけたたましい叫び声が響くことだろう。ウエルは慌てて懐から手巾を取り出すと、ハオハトの傷口を覆うように縛った。
手巾が赤く染まる。ハオハトは傷を治すのをやめてくれたようだ。
「人間じゃないってバレちゃうだろ」
「すまない。人の子の身体は本当に不便だね」
「人の目につかないところに行けるまで、我慢してくれ」
宿の部屋が取れていたなら、宿に辿り着きさえすれば治しても構わなかっただろうに。
宿が取れなかったことが残念でならなかった。
「……あと、守ってくれてありがとう」
ぽつりと、礼を口にした。
彼が盾になってくれたおかげで、自分は怪我を負わずに済んだ。すぐに治ると思っていたとはいえ、痛かったろうに。
彼の手をそっと撫でた。
そうしていると、ふたりに声をかけてくる者があった。
「盗人を捕らえてくれて、ありがとうございます」
盗まれた荷の持ち主だろう。
盗人から荷を回収した男が、ふたりに礼を言った。
小綺麗な格好をした男だ。
「いえ、盗人を捕らえたのはオレたちだけではないですし」
「まず盗人の足を止めてくれたのは貴方です。それに、そちらのお方も怪我を負ってまで止めてくれました」
男は、痛々しそうに手巾の巻かれたハオハトの手を見つめている。
「せめて屋敷で手当をさせてくださいませ。このまま放り出しては、私がご主人様にお叱りを受けます」
男の申し出に、ハオハトとウエルは顔を見合わせた。
ハオハトの怪我は、自分で治すことができる。手当などしてもらう必要はない。
だが一目のあるところでそれをして、万が一誰かに見られたら騒ぎになる。
そしてふたりには行先がない。
どうやらどこかの富豪の使用人であるらしい男の申し出に、乗っかってもいいのではなかろうか。
ウエルはそのように感じた。
「では、お言葉に甘えさせていただきます。いいよね、ハオ?」
「うん」
ハオハトもこくりと頷いてくれた。
こうして、ふたりは富豪の屋敷へと赴くこととなった。
「こちらがご主人様のお屋敷です」
聳え立つのは、屋根と壁面の一部が朱塗りされた立派な建物だった。
こんなにも鮮やかな赤を保つためには、しょっちゅう壁や屋根に塗料を塗り直さねばならないだろう。それをするだけの財力があるということだ。
ハオハトとウエルは屋敷の中の部屋の一つに通された。
ハオハトはそこで傷口を綺麗に洗浄してもらい、包帯を巻いてもらった。ハオハトの傷口が塞がっていなくて、本当によかったと思った。
「この手巾は洗っておきますね」
「え、そこまでしてくださらなくても……」
「いえいえ、荷を取り返していただいた恩に比べれば、これくらい何でもないことです。どうぞ部屋でごゆるりと休んでいてください」
茶と茶菓子まで用意されてもてなされ、いたれり尽くせりだ。
ここまでされてしまっていいのだろうか。
戸惑いながらも、茶菓子をつまむ。遠慮なく手を出せるのは、ハオハトとの生活で贅沢品に慣れたからだろう。
「ウエルが無事でよかった」
茶を飲んでいたハオハトが、ぽつりと呟いた。
「ウエルが刃を向けられた瞬間、冷静ではいられなくなった。私が刃を止めるからウエルは死なない、刃を止めるだけの充分な時間はある。そう計算できても、心が正常ではいられなかった。ほんの一欠片でもウエルが死ぬ可能性があるなんて……」
「ハオハト……」
時を止めたまま永遠に自分と過ごすこともできたのに、ふたりの未来を尊重して彼は時を動かしてくれた。
なのに、自分は無茶をして危うく死にかけた。
そのことをようやく自覚した。
「だからもう無茶をしないでおくれ」
「ごめん、身体が勝手に動いてて……」
「正義感が強いところも、ウエルのいいところなんだね。ウエルのいいところを新たに知ることができてよかったよ。でも、お願いだからもうやめておくれ」
「うん、約束する」
この身体は自分だけのものではないのだ。
彼が大切に想ってくれているのだから、大切にしなければ。
そのことを強く実感した。
「ごめんごめん、つい。嬉しかったんだよ」
ぷりぷりと怒るウエルを、ハオハトが宥めながら並んで歩いている。
街は祭りの雰囲気で活気に溢れ、人通りが多い。
これなら期待できそうだ、と心が弾む。
風向きによっては、街中で潮の匂いを感じる。
近くに海があるのだそうだ。海にも足を運びたい。
だがその前に宿に向かわなければ。
まずは宿を取らなければ、話にならない。
宿はどこだろうときょろきょろしながらも、ウエルはついつい道行く人々の顔を見つめてしまった。
年老いた男も若い娘も、老若男女の区別なく人々の顔にはタトゥーが彫られている。この街は成人したら顔にタトゥーを彫る習慣を持つ、マバ族の街なのだ。
ウエルはつい、自分が案内したマバ族の老人のことを思い出した。
爺さん、今頃どうしているかな……などと思いを馳せる。怪我はきちんと治ったのだろうか。故郷に帰れたのだろうか。
ウエルは道行く人のうち一人を呼び止め、宿の場所を聞くことにした。
「すみません、この辺に宿はありますか?」
尋ねると、その人は変な顔をした。
「ありゃ旅人さん、この時期に着いたのかい? 一応教えるけど、宿はもうどこもいっぱいだと思うよ」
「え?」
その人の言う通り、教えてもらった宿はどこもいっぱいだった。
「まさか祭り前になると宿がいっぱいになるなんて、知らなかったな……」
ウエルはしょんぼりと宿を後にする。
山に住んでいるから、宿に泊まることなどなかったのだ。それに聖地のふもとは一年中巡礼者が訪れるから、特定の時期に宿がいっぱいになるなんていうこともなかった。
「ウエル、毎日屋敷に戻るかい? この街に飛んでくるのに一日もかからないよ」
ハオハトが潜めた声で囁く。
ウエルは、空飛ぶハオハトに抱えられてこの街までやってきたのだ。
「それだと旅行しにきた感じがしないし、街の外で野宿かなあ」
「野宿だなんて! ウエルにそんなことはさせられないよ。ウエルは温かいところで幸せにしてなきゃ」
とんでもない、とハオハトは顔を顰める。
気が進まないけれど、祭りの間屋敷からこの街に通うことになりそうだ。
嘆息したそのときだった。
「泥棒だーッ!」
叫び声が耳を劈くのと同時、一陣の風が脇を駆け抜けた。
人ごみの中から、一人の男が飛び出してくる。
「泥棒だ、捕まえてくれ!」
いまの男が泥棒だ。
瞬時に判断したウエルは、男目がけて走り出した。
「ウエルっ!?」
ハオハトを置いて、盗人を追いかける。
屋敷でぐうたらと怠けた生活を送ってはきたが、山跳びとして鍛えた脚力は衰えていない。
ウエルが地面を蹴るとぐんぐん盗人の背中に近づき、伸ばした手が盗人の衣服を掴んだ。
「ぐッ!」
ウエルは盗人を地面に引き倒した。
そのまま身動きを取れなくさせようとする。
「ウエル、危ない!」
ハオハトの叫び。
見ると、盗人が腰元から短刀を引き抜いたところだった。
刃の鈍い光が、目の前に迫る。
鮮血が、散った。
「ハオッ!」
ハオハトが盗人とウエルの間に割り込み、短刀の刃を素手で掴んでいた。
神の身でも刃の鋭さに対して何もなしというわけにはいかないのか、白い手からぽたぽたと赤い血が滴っていた。
「ウエルを傷つけようとするものは赦さない」
ハオハトは刃よりも鋭く、冷たい視線を盗人に向けた。
「ひ、ヒィイッ⁉」
盗人は短刀から手を離し、腰が抜けた様子で地べたを這いずるように後退りする。睨まれただけだというのに、尋常ならざる怯えっぷりだ。
短刀から手を離した盗人に周囲の男たちが飛びかかり、押さえ込んだ。
「ハオ、大丈夫か!?」
ウエルはすぐさまハオハトの側に駆け寄り、手を取った。
彼の掌から血が溢れ出している。痛そうな傷に、ウエルの顔が青くなる。
「大丈夫だよウエル、これくらいの傷すぐ治るから」
ハオハトが囁くと、見る見るうちに傷が塞がっていく。
「す、すぐ治しちゃ駄目だろ! こんな人前で!」
誰かに見られたりしたら、先ほどよりもけたたましい叫び声が響くことだろう。ウエルは慌てて懐から手巾を取り出すと、ハオハトの傷口を覆うように縛った。
手巾が赤く染まる。ハオハトは傷を治すのをやめてくれたようだ。
「人間じゃないってバレちゃうだろ」
「すまない。人の子の身体は本当に不便だね」
「人の目につかないところに行けるまで、我慢してくれ」
宿の部屋が取れていたなら、宿に辿り着きさえすれば治しても構わなかっただろうに。
宿が取れなかったことが残念でならなかった。
「……あと、守ってくれてありがとう」
ぽつりと、礼を口にした。
彼が盾になってくれたおかげで、自分は怪我を負わずに済んだ。すぐに治ると思っていたとはいえ、痛かったろうに。
彼の手をそっと撫でた。
そうしていると、ふたりに声をかけてくる者があった。
「盗人を捕らえてくれて、ありがとうございます」
盗まれた荷の持ち主だろう。
盗人から荷を回収した男が、ふたりに礼を言った。
小綺麗な格好をした男だ。
「いえ、盗人を捕らえたのはオレたちだけではないですし」
「まず盗人の足を止めてくれたのは貴方です。それに、そちらのお方も怪我を負ってまで止めてくれました」
男は、痛々しそうに手巾の巻かれたハオハトの手を見つめている。
「せめて屋敷で手当をさせてくださいませ。このまま放り出しては、私がご主人様にお叱りを受けます」
男の申し出に、ハオハトとウエルは顔を見合わせた。
ハオハトの怪我は、自分で治すことができる。手当などしてもらう必要はない。
だが一目のあるところでそれをして、万が一誰かに見られたら騒ぎになる。
そしてふたりには行先がない。
どうやらどこかの富豪の使用人であるらしい男の申し出に、乗っかってもいいのではなかろうか。
ウエルはそのように感じた。
「では、お言葉に甘えさせていただきます。いいよね、ハオ?」
「うん」
ハオハトもこくりと頷いてくれた。
こうして、ふたりは富豪の屋敷へと赴くこととなった。
「こちらがご主人様のお屋敷です」
聳え立つのは、屋根と壁面の一部が朱塗りされた立派な建物だった。
こんなにも鮮やかな赤を保つためには、しょっちゅう壁や屋根に塗料を塗り直さねばならないだろう。それをするだけの財力があるということだ。
ハオハトとウエルは屋敷の中の部屋の一つに通された。
ハオハトはそこで傷口を綺麗に洗浄してもらい、包帯を巻いてもらった。ハオハトの傷口が塞がっていなくて、本当によかったと思った。
「この手巾は洗っておきますね」
「え、そこまでしてくださらなくても……」
「いえいえ、荷を取り返していただいた恩に比べれば、これくらい何でもないことです。どうぞ部屋でごゆるりと休んでいてください」
茶と茶菓子まで用意されてもてなされ、いたれり尽くせりだ。
ここまでされてしまっていいのだろうか。
戸惑いながらも、茶菓子をつまむ。遠慮なく手を出せるのは、ハオハトとの生活で贅沢品に慣れたからだろう。
「ウエルが無事でよかった」
茶を飲んでいたハオハトが、ぽつりと呟いた。
「ウエルが刃を向けられた瞬間、冷静ではいられなくなった。私が刃を止めるからウエルは死なない、刃を止めるだけの充分な時間はある。そう計算できても、心が正常ではいられなかった。ほんの一欠片でもウエルが死ぬ可能性があるなんて……」
「ハオハト……」
時を止めたまま永遠に自分と過ごすこともできたのに、ふたりの未来を尊重して彼は時を動かしてくれた。
なのに、自分は無茶をして危うく死にかけた。
そのことをようやく自覚した。
「だからもう無茶をしないでおくれ」
「ごめん、身体が勝手に動いてて……」
「正義感が強いところも、ウエルのいいところなんだね。ウエルのいいところを新たに知ることができてよかったよ。でも、お願いだからもうやめておくれ」
「うん、約束する」
この身体は自分だけのものではないのだ。
彼が大切に想ってくれているのだから、大切にしなければ。
そのことを強く実感した。
32
あなたにおすすめの小説
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
【完結】婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
【完結】弟を幸せにする唯一のルートを探すため、兄は何度も『やり直す』
バナナ男さん
BL
優秀な騎士の家系である伯爵家の【クレパス家】に生まれた<グレイ>は、容姿、実力、共に恵まれず、常に平均以上が取れない事から両親に冷たく扱われて育った。 そんなある日、父が気まぐれに手を出した娼婦が生んだ子供、腹違いの弟<ルーカス>が家にやってくる。 その生まれから弟は自分以上に両親にも使用人達にも冷たく扱われ、グレイは初めて『褒められる』という行為を知る。 それに恐怖を感じつつ、グレイはルーカスに接触を試みるも「金に困った事がないお坊ちゃんが!」と手酷く拒絶されてしまい……。 最初ツンツン、のちヤンデレ執着に変化する美形の弟✕平凡な兄です。兄弟、ヤンデレなので、地雷の方はご注意下さいm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる