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破損
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「帰れ」
……ですよね。心底嫌そうな声なのがわかりますよ。
隠す気ゼロです。
でも、ですね、救国の英雄相手にこの態度とれるから、気に入られたんですよ? クルス様、わかってませんよね?
「イヤ。なぁにやっても文句ばっかりでうんざりする」
「知るか。大体、俺は出ていった方が良いと言っただろうが」
「そんなもん、お尋ね者になるってのっ! 故郷もあれば、実家の両親も健在だから人質にでも取られたら困るだろうが……」
「ユウリは抱え込みすぎる。そのうち、全部無くすぞ」
「おまえは、身軽すぎんの」
……まあ、そのあたりの感覚はクルス様にはピンと来てないみたいなんですよね。ユウリはそこら辺は逆に大事にしすぎて、身動き取れなくなることあるみたいですし。
大いなる溝がそこにあります。
ちらっとダイニングの方を覗けば案の定、二人とも微妙な表情ですし。
ユウリと目があいましたよ。にやりと笑うので何かイヤな予感がします。
「じゃあさ、彼女が人質にでも取られたらどうすんの?」
「そうだな」
と言ってクルス様はだいぶ沈黙しましたね。
返答は聞きたくないような気がします。しかし、お茶も冷えてしまいますし、出さないわけにもいきません。諦めてマグカップを二つもってリビングに向かいます。と言ってもそんなに遠くないんですけど。普通に話しているくらい聞こえますし。
そんな事を思いながらクルス様のマグカップをテーブルに置きます。
「どうぞ」
「ありがとう」
い、いつもよりもなんかこう、ものすごく優しくて甘い感じの笑みがかえってきたんですけどっ!
思わずたじろいで、一歩下がってしまいました。一瞬で真っ赤になったと思います。想定してなかったので直撃でした。
「どういたしまして」
ごにょごにょ言って、いつもの椅子に座りました。
「……甘ったるい」
「え? ココア、砂糖いれすぎました?」
む、絶妙に作ったと自負していたのですが。
ユウリの引きつったような笑みが、なにか怒りのようなものを内包しているようで怖いんですけど。
「あー、ローゼといちゃいちゃしたい……。ささくれてくる」
……ええと、なぜに?
疑問は覚えましたが、追及しない方が良いような気がします。
それにしてもユウリはローゼを選びましたか。予想通りですかね。
幼なじみ兼ヤンデレ担当。まあ、好きな人がやたらもてたら病むのもわからないでもないですが。なにせ、無自覚に誑し込んでくるのでライバルだけが増えていくのです。
しかも、それなりにハイスペックな子ばかり増えてくるので心労があると思いますよ。
ちびちびとマグカップのお茶を飲んでるのですが、やっぱり好きになれません。香ばしい匂いとレモンとか合わなくないですか?
「……いつもと違うけど、割った?」
「へ? ああ、使いかけのままリビングに放置してまして」
回収してくる暇がなかったので、一番最初に使っていたマグカップを使っていたのです。最近はゲイルさんが使ってることが多いですね。
クルス様、見てないようで見てましたね……。ばれたのがちょっと気まずいので、この隙に片付けにいってきましょうか。
いきなり喧嘩とかは始めたりしないでしょう。たぶん。
さすがにここが大荒れになったら、一日は口を聞かない気がしますよ。
「ちょっと片付けてきますね」
ユウリが、え、ちょっと、とか言ってましたけど、すぐ戻りますとやんわりと拒絶しました。
ダイニングから廊下に出る扉を押したときに、異変がありました。
「ん?」
また、何かが、あたった気がしたのです。今度は、右肩から左肩へ駆け抜けて行ったような気がします。
その上、少し、暖かくなったきもするのです。
……ええと、ゆ、ゆーれいでしょうか?
昼間から?
嫌な感じはしないのですけど。
首をかしげながらもリビングへと移動します。
リビングは当たり前ですが、あたしが出たときと同じ状況です。飲みかけのお茶と食べかけのお茶請け、栞代わりに紙が挟まった本がテーブルの上にあります。
「……あれ?」
なにか、はさみましたっけ? そもそもこんなサイズの紙って置いてもいませんし、持って歩いてもいません。
栞挟まないで何となくこのあたりから読み始める悪い癖が発動、あるいは一気に読み切るかどちらかです。
古そうな紙ではあるのですが、どこから紛れてきたんでしょう?
薄目で見れば呪式が書かれているのがわかりました。触ったくらいでは発動しないので手元に引き出してみます。
なにか荘厳な音楽が流れて来たような気がします。うっかり口ずさみそうになってあわてて口元を抑えました。
そのときに気がついたのです。
「ないっ!」
腕輪がなくなっていました。紐で止めているだけだったので、すり切れたりしたら落ちるとは思うのですが。
いつでしょう?
この部屋に来たときはあった、と思います。なんとなく確認する癖がついてしまっていたので長時間、気がつかないというのはあり得ません。
怪しいのはユウリがやってきてから先ほどまでの間です。
慌てて紙をポケットに入れて、玄関に向かいます。廊下にも落ちてませんし、どこに行ったんでしょう?
玄関にも落ちてないですね。見逃すほどには小さくないんですよ。紐も床にあれば目立ちそうな色でしたし。
「……あ」
玄関の床をよく見てみれば、きらきらした破片が落ちていました。しゃがんで一つ、手に取ってみます。
可愛いと選んだピンクゴールド、ですね。毎日飽きずに見てたので覚えてますよ。
「壊れた?」
破片をあわせても同じ大きさにはなりそうもありませんが……。
破損、ではあるのでしょうけど。
いったい、どうしたのでしょうか?
魔動具以前に金属がこんなパキパキと割れるのはおかしいですし、なにかしら音くらいしそうです。
全く気がつかないことの方が変です。
……まあ、考えてもわからないので、破片は全て集めてクルス様へ報告しておきましょう。
目につく限りは拾いましたが、やはり同じ大きさになりそうな気がしません。破片はまとめてハンカチにくるんでポケットにしまいます。
消えた紐の謎があります。魔動具の挙動については門外漢なので、それも聞いてみましょう。
まあ、それはそれとして、壊れてしまったのには気落ちします。怒られることはないといいですけど。
「……可愛かったのに」
思わずぼやいちゃいますよね。
リビングに戻り、冷めたお茶と食べかけのお茶請けを証拠隠滅し、読みかけの本は書棚に戻しておきます。
わりと時間がかかってしましました。ダイニングが荒れてないといいのですが。恐る恐る戻れば、二人でボードゲームをしていました。
白と黒の駒で遊ぶゲーム。いわゆるリバーシのようなものです。
ユウリは唸ってますが、クルス様はつまらなそうですね。
「なんで、最初はわざと負けたわけ?」
「手を抜いたわけじゃない」
ええ、遊ばせて、どういうパターンで動く癖があるのか見てたんですよね。
わかります。
ゲイルさん相手に同じ事してましたから。以降、彼はあたしとしかこのボードゲームはやりません。
「なぜ、ゲームを?」
「賭をしようと言い出されたから」
「俺、弱くないはずなんだけど」
ユウリはまだ唸ってますね。盤上は黒の方が優勢です。現在3分の2くらい埋まっています。決着がつくまではそれほど時間は必要なさそうです。
マグカップと皿を先に片付けてしまいましょう。
洗い物していると決着がついたのか、ユウリが負けたと呻いていた声が聞こえてきました。
しかし、何を賭けたんでしょうね?
……ですよね。心底嫌そうな声なのがわかりますよ。
隠す気ゼロです。
でも、ですね、救国の英雄相手にこの態度とれるから、気に入られたんですよ? クルス様、わかってませんよね?
「イヤ。なぁにやっても文句ばっかりでうんざりする」
「知るか。大体、俺は出ていった方が良いと言っただろうが」
「そんなもん、お尋ね者になるってのっ! 故郷もあれば、実家の両親も健在だから人質にでも取られたら困るだろうが……」
「ユウリは抱え込みすぎる。そのうち、全部無くすぞ」
「おまえは、身軽すぎんの」
……まあ、そのあたりの感覚はクルス様にはピンと来てないみたいなんですよね。ユウリはそこら辺は逆に大事にしすぎて、身動き取れなくなることあるみたいですし。
大いなる溝がそこにあります。
ちらっとダイニングの方を覗けば案の定、二人とも微妙な表情ですし。
ユウリと目があいましたよ。にやりと笑うので何かイヤな予感がします。
「じゃあさ、彼女が人質にでも取られたらどうすんの?」
「そうだな」
と言ってクルス様はだいぶ沈黙しましたね。
返答は聞きたくないような気がします。しかし、お茶も冷えてしまいますし、出さないわけにもいきません。諦めてマグカップを二つもってリビングに向かいます。と言ってもそんなに遠くないんですけど。普通に話しているくらい聞こえますし。
そんな事を思いながらクルス様のマグカップをテーブルに置きます。
「どうぞ」
「ありがとう」
い、いつもよりもなんかこう、ものすごく優しくて甘い感じの笑みがかえってきたんですけどっ!
思わずたじろいで、一歩下がってしまいました。一瞬で真っ赤になったと思います。想定してなかったので直撃でした。
「どういたしまして」
ごにょごにょ言って、いつもの椅子に座りました。
「……甘ったるい」
「え? ココア、砂糖いれすぎました?」
む、絶妙に作ったと自負していたのですが。
ユウリの引きつったような笑みが、なにか怒りのようなものを内包しているようで怖いんですけど。
「あー、ローゼといちゃいちゃしたい……。ささくれてくる」
……ええと、なぜに?
疑問は覚えましたが、追及しない方が良いような気がします。
それにしてもユウリはローゼを選びましたか。予想通りですかね。
幼なじみ兼ヤンデレ担当。まあ、好きな人がやたらもてたら病むのもわからないでもないですが。なにせ、無自覚に誑し込んでくるのでライバルだけが増えていくのです。
しかも、それなりにハイスペックな子ばかり増えてくるので心労があると思いますよ。
ちびちびとマグカップのお茶を飲んでるのですが、やっぱり好きになれません。香ばしい匂いとレモンとか合わなくないですか?
「……いつもと違うけど、割った?」
「へ? ああ、使いかけのままリビングに放置してまして」
回収してくる暇がなかったので、一番最初に使っていたマグカップを使っていたのです。最近はゲイルさんが使ってることが多いですね。
クルス様、見てないようで見てましたね……。ばれたのがちょっと気まずいので、この隙に片付けにいってきましょうか。
いきなり喧嘩とかは始めたりしないでしょう。たぶん。
さすがにここが大荒れになったら、一日は口を聞かない気がしますよ。
「ちょっと片付けてきますね」
ユウリが、え、ちょっと、とか言ってましたけど、すぐ戻りますとやんわりと拒絶しました。
ダイニングから廊下に出る扉を押したときに、異変がありました。
「ん?」
また、何かが、あたった気がしたのです。今度は、右肩から左肩へ駆け抜けて行ったような気がします。
その上、少し、暖かくなったきもするのです。
……ええと、ゆ、ゆーれいでしょうか?
昼間から?
嫌な感じはしないのですけど。
首をかしげながらもリビングへと移動します。
リビングは当たり前ですが、あたしが出たときと同じ状況です。飲みかけのお茶と食べかけのお茶請け、栞代わりに紙が挟まった本がテーブルの上にあります。
「……あれ?」
なにか、はさみましたっけ? そもそもこんなサイズの紙って置いてもいませんし、持って歩いてもいません。
栞挟まないで何となくこのあたりから読み始める悪い癖が発動、あるいは一気に読み切るかどちらかです。
古そうな紙ではあるのですが、どこから紛れてきたんでしょう?
薄目で見れば呪式が書かれているのがわかりました。触ったくらいでは発動しないので手元に引き出してみます。
なにか荘厳な音楽が流れて来たような気がします。うっかり口ずさみそうになってあわてて口元を抑えました。
そのときに気がついたのです。
「ないっ!」
腕輪がなくなっていました。紐で止めているだけだったので、すり切れたりしたら落ちるとは思うのですが。
いつでしょう?
この部屋に来たときはあった、と思います。なんとなく確認する癖がついてしまっていたので長時間、気がつかないというのはあり得ません。
怪しいのはユウリがやってきてから先ほどまでの間です。
慌てて紙をポケットに入れて、玄関に向かいます。廊下にも落ちてませんし、どこに行ったんでしょう?
玄関にも落ちてないですね。見逃すほどには小さくないんですよ。紐も床にあれば目立ちそうな色でしたし。
「……あ」
玄関の床をよく見てみれば、きらきらした破片が落ちていました。しゃがんで一つ、手に取ってみます。
可愛いと選んだピンクゴールド、ですね。毎日飽きずに見てたので覚えてますよ。
「壊れた?」
破片をあわせても同じ大きさにはなりそうもありませんが……。
破損、ではあるのでしょうけど。
いったい、どうしたのでしょうか?
魔動具以前に金属がこんなパキパキと割れるのはおかしいですし、なにかしら音くらいしそうです。
全く気がつかないことの方が変です。
……まあ、考えてもわからないので、破片は全て集めてクルス様へ報告しておきましょう。
目につく限りは拾いましたが、やはり同じ大きさになりそうな気がしません。破片はまとめてハンカチにくるんでポケットにしまいます。
消えた紐の謎があります。魔動具の挙動については門外漢なので、それも聞いてみましょう。
まあ、それはそれとして、壊れてしまったのには気落ちします。怒られることはないといいですけど。
「……可愛かったのに」
思わずぼやいちゃいますよね。
リビングに戻り、冷めたお茶と食べかけのお茶請けを証拠隠滅し、読みかけの本は書棚に戻しておきます。
わりと時間がかかってしましました。ダイニングが荒れてないといいのですが。恐る恐る戻れば、二人でボードゲームをしていました。
白と黒の駒で遊ぶゲーム。いわゆるリバーシのようなものです。
ユウリは唸ってますが、クルス様はつまらなそうですね。
「なんで、最初はわざと負けたわけ?」
「手を抜いたわけじゃない」
ええ、遊ばせて、どういうパターンで動く癖があるのか見てたんですよね。
わかります。
ゲイルさん相手に同じ事してましたから。以降、彼はあたしとしかこのボードゲームはやりません。
「なぜ、ゲームを?」
「賭をしようと言い出されたから」
「俺、弱くないはずなんだけど」
ユウリはまだ唸ってますね。盤上は黒の方が優勢です。現在3分の2くらい埋まっています。決着がつくまではそれほど時間は必要なさそうです。
マグカップと皿を先に片付けてしまいましょう。
洗い物していると決着がついたのか、ユウリが負けたと呻いていた声が聞こえてきました。
しかし、何を賭けたんでしょうね?
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