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19.取り引き
岳を得てから、古山は正嗣の管理する縄張を荒らしていた。
次第に襲う箇所は、正嗣が一番重きを置いている場所ばかりを狙う様になる。それは岳の提案だった。そうすれば、きっと正嗣が音を上げると言うのだ。
確かにそうかも知れないが、正嗣も打たれ強い。上手く行くものかと半信半疑ではあったが──。
そんなある日、古山の元を訪れた者がいた。正嗣のもとで働く部下の一人で、一番重用している玉置という男。
それは、正嗣に対する裏切りだった。
玉置は店の権利書を携えて来ていて、この権利書と古山の持つ店の権利書を交換と言う形で事業譲渡し、今起きている小競り合いを治めて欲しいと言ってきたのだ。
玉置が見せたのは正嗣が大切にしている店の権利書だった。
それは潔から受け継いだもので。元鴎澤組の安定した資金源のひとつでもある。
古山のもつ店の経営権の権利書は、そこと比べるとかなり見劣りするものだった。
そんな大切な権利書を差し出す程、玉置ら部下はここの所の諍いに辟易し、また古山の力の強さに脅威を感じたらしい。
主より先に音をあげたのだ。
古山は舌なめずりする思いでそれに乗った。
後日。ホテルの一室を指定し、そこで契約を交わす事となった。
どうやったのか、玉置は契約に必要なもの全てを用意してきていた。どうやら、正嗣は全てをこの玉置に一任していたらしい。
「岳、準備はできているか?」
「はい」
書類を保管するケースを軽く掲げて見せた。黒いケースは何処にでもある有り触れたものだ。
古山は弁護士の鷹来へ指示すると、自分しか開けることのできない金庫を開け、店の権利書を取り出させた。
何を持っているかは把握しているが、正直、何処にどうしまっているかは把握していない。書類の保管はこの鷹来に全て一任していた。
その他いくつもある重要な書類は綺麗に分類されているらしく、一つ一つ検分しながら鷹来は取り出している。
この鷹来はまだ二十代半ばの若い男だが切れ者で、父親は会長の磯谷に仕えていた。
その息子である鷹来は、後学の為にその傘下である古山の元へと来ていたのだった。来て二年程経つ筈。鷹来が来てから何事も上手く回るようになった。
「では、これを──」
そう言って、鷹来は目的の権利書を岳へ差し出して来る。それを受け取り確認すると、
「確かに──」
用意してあったアタッシュケースへとしまった。
「さて。準備が出来たら行くぞ。──今更心変わりはないだろうな?」
古山はそのケースを手に取り、傍らの岳を振り返る。古山はいつも重要な書類は自分で持ち運ぶようにしていた。これだけは鷹来に任せていない。
何と言っても信用出来るのは自分自身だ。今回もそれを通す。
「それはないでしょう。玉置は忠実な男ですから」
「はっ! その男が主人を裏切るとはな? 知ったら楠の奴はどう思うか──」
古山は愉しくて仕方ない。岳は補足するように。
「玉置はこちらで引き取ります。それで楠の組は終わりです」
「もう、奴にでかい面はさせねぇ…」
古山はそう呟くと、颯爽と肩で風を切って歩き出した。
+++
取引先に選んだホテルの一室。そこには先に玉置が来ていた。
「ご足労いただき恐縮です…」
丁寧に頭を下げる玉置。その足元には岳が用意したものとよく似た黒のケースが、玉置の脱いだコートの下に置かれていた。そこに件の権利書が入っているのだろう。
古山は窓の近くに置かれたソファにどっかと座り、脇にアタッシュケースを置いた。
古山は向かいに立つ玉置に目を向けニヤリと笑う。
「よう。お前、よく楠を裏切ったな? あいつの下は居心地よかっただろうに…」
「確かに。ですが、古山組長に睨まれては…。楠も頑なで言う事をきかない質なので──」
「愛想をつかしたか?」
古山は笑う。
「…そんな所です。古山さんの下の方が、これから居心地がいいでしょうから」
「分かった。それで権利書は持ってきたか?」
「はい」
玉置は一旦、ケースの上に置いていたコートを避けると、中から書類を取り出し再びコートをかけ直した。
失礼しますと断りを入れてから、古山の向かいに座るとクリアファイルに入れられた書類を取り出し、テーブル上に並べる。
「これが書類です」
古山は並べられた権利書を一瞥すると。
「鷹来、確認しろ」
鷹来は頷くと、古山の向かい、玉置の横に座ってテーブルに置かれた書類を一つ一つ検分していく。
そうして最後までじっくり見た後。
「間違いありません」
「よし。じゃあ、うちのも渡せ」
「はい」
鷹来は古山が差し出したケースを受け取り、一旦膝の上に置いてから、古山の店の権利書を取り出すと、ケースを玉置の持ってきたケースの隣へ置いた。
よく似ているが、コートがかけられているため間違う事はない。そうして、玉置に差し出すと。
「確認をお願いします」
言われた玉置はそれを受け取り目を通した後、
「…確かに」
そう言って、書類を鷹来へ返す。
「それでは手続きを進めさせていただきます」
鷹来は手際良く事務処理を進め、契約手続きを済ませていった。
その作業を横目に、古山はソファの背もたれに寄りかかり、煙草を取り出す。そこへすかさず岳が火をつけた。
古山は紫煙を一つ、吐き出すと。
「これは形だけだ。どうせ、楠の組は潰れる…。その時にこれは取り返すつもりだ」
「はい…。もとよりそのつもりです。一旦、お預かりする形で結構です」
玉置は表情も変えず平然と言ってのける。
と、そこで岳の端末が鳴った。直に胸元に仕舞っていた端末を取り出し応対する。
「──ああ。俺だ」
視線を古山に向け軽く会釈したあと、少し離れた戸口側へと移動した。何か問題があったのが、やや低くなった口調で分かる。
古山は岳を目で追う。岳のそんな様子は珍しい。
暫くして通話を終えた岳は端末を再び胸元にしまうと。
「…すみません」
古山に向けて小さく頭を下げる。
「揉め事か?」
「いいえ。前に下にいた藤からです。定期的に連絡が入るんで」
「ふん…。お前も慕われているからな。あいつらは戻さなくていいのか?」
「…奴らはもう、堅気ですから。呼び戻すつもりはありません」
「お前が頼めば直に戻ると思うがな。まあいい。お前にはもっといい奴をつけてやるさ」
「ありがとうございます…」
岳と古山の会話が終わるのと同時、鷹来が処理を終えた。
「こちらが古山の権利書と譲渡に関わる書類です。では、ご確認を…」
玉置は鷹来から渡された処理済みの書類を確認し、
「確かに」
並んだケースのうち、コートを避け自分の持ってきた方へとしまう。
「さて、終わったなら先に出るぞ…」
古山は立ち上がって、二つあるケースの一方、玉置のコートのかかっていない方を手に取った。
「では今後とも、よろしくお願いいたします…」
丁寧に頭を下げた玉置に、おう、と応じると。
「当分、騒ぎは起こさねぇよ。な? 岳」
「はい。約束ですから」
「有難うございます」
そう言って玉置はもう一度頭を下げる。それを背に部屋を退出した。
駐車場まで降りると、鷹来は来た時と同じ、古山とは別の車に乗り込んだ。弁護士事務所に書類を一旦、持って行くとの事だった。
古山は待機していた専用車の後部座席に乗り込むと、顎に手をあてながら、
「楠もかわいそうなもんだな? こうなってみると…」
心にも無いことを言う。助手席に乗り込んだ岳は。
「荷が重すぎたんでしょう」
「お前だって楠には世話になったんだろ? いいのか?」
試すようにそう言ってニヤリと笑う。岳は憮然とした様子で。
「過去の話です。それに、一度、ヤクザをやめたときに関係は断っていますから」
「ふん。まあ…いい。これで楠も終わりだ。必ず息の根を止めてやる…」
古山は不敵に笑った。
次第に襲う箇所は、正嗣が一番重きを置いている場所ばかりを狙う様になる。それは岳の提案だった。そうすれば、きっと正嗣が音を上げると言うのだ。
確かにそうかも知れないが、正嗣も打たれ強い。上手く行くものかと半信半疑ではあったが──。
そんなある日、古山の元を訪れた者がいた。正嗣のもとで働く部下の一人で、一番重用している玉置という男。
それは、正嗣に対する裏切りだった。
玉置は店の権利書を携えて来ていて、この権利書と古山の持つ店の権利書を交換と言う形で事業譲渡し、今起きている小競り合いを治めて欲しいと言ってきたのだ。
玉置が見せたのは正嗣が大切にしている店の権利書だった。
それは潔から受け継いだもので。元鴎澤組の安定した資金源のひとつでもある。
古山のもつ店の経営権の権利書は、そこと比べるとかなり見劣りするものだった。
そんな大切な権利書を差し出す程、玉置ら部下はここの所の諍いに辟易し、また古山の力の強さに脅威を感じたらしい。
主より先に音をあげたのだ。
古山は舌なめずりする思いでそれに乗った。
後日。ホテルの一室を指定し、そこで契約を交わす事となった。
どうやったのか、玉置は契約に必要なもの全てを用意してきていた。どうやら、正嗣は全てをこの玉置に一任していたらしい。
「岳、準備はできているか?」
「はい」
書類を保管するケースを軽く掲げて見せた。黒いケースは何処にでもある有り触れたものだ。
古山は弁護士の鷹来へ指示すると、自分しか開けることのできない金庫を開け、店の権利書を取り出させた。
何を持っているかは把握しているが、正直、何処にどうしまっているかは把握していない。書類の保管はこの鷹来に全て一任していた。
その他いくつもある重要な書類は綺麗に分類されているらしく、一つ一つ検分しながら鷹来は取り出している。
この鷹来はまだ二十代半ばの若い男だが切れ者で、父親は会長の磯谷に仕えていた。
その息子である鷹来は、後学の為にその傘下である古山の元へと来ていたのだった。来て二年程経つ筈。鷹来が来てから何事も上手く回るようになった。
「では、これを──」
そう言って、鷹来は目的の権利書を岳へ差し出して来る。それを受け取り確認すると、
「確かに──」
用意してあったアタッシュケースへとしまった。
「さて。準備が出来たら行くぞ。──今更心変わりはないだろうな?」
古山はそのケースを手に取り、傍らの岳を振り返る。古山はいつも重要な書類は自分で持ち運ぶようにしていた。これだけは鷹来に任せていない。
何と言っても信用出来るのは自分自身だ。今回もそれを通す。
「それはないでしょう。玉置は忠実な男ですから」
「はっ! その男が主人を裏切るとはな? 知ったら楠の奴はどう思うか──」
古山は愉しくて仕方ない。岳は補足するように。
「玉置はこちらで引き取ります。それで楠の組は終わりです」
「もう、奴にでかい面はさせねぇ…」
古山はそう呟くと、颯爽と肩で風を切って歩き出した。
+++
取引先に選んだホテルの一室。そこには先に玉置が来ていた。
「ご足労いただき恐縮です…」
丁寧に頭を下げる玉置。その足元には岳が用意したものとよく似た黒のケースが、玉置の脱いだコートの下に置かれていた。そこに件の権利書が入っているのだろう。
古山は窓の近くに置かれたソファにどっかと座り、脇にアタッシュケースを置いた。
古山は向かいに立つ玉置に目を向けニヤリと笑う。
「よう。お前、よく楠を裏切ったな? あいつの下は居心地よかっただろうに…」
「確かに。ですが、古山組長に睨まれては…。楠も頑なで言う事をきかない質なので──」
「愛想をつかしたか?」
古山は笑う。
「…そんな所です。古山さんの下の方が、これから居心地がいいでしょうから」
「分かった。それで権利書は持ってきたか?」
「はい」
玉置は一旦、ケースの上に置いていたコートを避けると、中から書類を取り出し再びコートをかけ直した。
失礼しますと断りを入れてから、古山の向かいに座るとクリアファイルに入れられた書類を取り出し、テーブル上に並べる。
「これが書類です」
古山は並べられた権利書を一瞥すると。
「鷹来、確認しろ」
鷹来は頷くと、古山の向かい、玉置の横に座ってテーブルに置かれた書類を一つ一つ検分していく。
そうして最後までじっくり見た後。
「間違いありません」
「よし。じゃあ、うちのも渡せ」
「はい」
鷹来は古山が差し出したケースを受け取り、一旦膝の上に置いてから、古山の店の権利書を取り出すと、ケースを玉置の持ってきたケースの隣へ置いた。
よく似ているが、コートがかけられているため間違う事はない。そうして、玉置に差し出すと。
「確認をお願いします」
言われた玉置はそれを受け取り目を通した後、
「…確かに」
そう言って、書類を鷹来へ返す。
「それでは手続きを進めさせていただきます」
鷹来は手際良く事務処理を進め、契約手続きを済ませていった。
その作業を横目に、古山はソファの背もたれに寄りかかり、煙草を取り出す。そこへすかさず岳が火をつけた。
古山は紫煙を一つ、吐き出すと。
「これは形だけだ。どうせ、楠の組は潰れる…。その時にこれは取り返すつもりだ」
「はい…。もとよりそのつもりです。一旦、お預かりする形で結構です」
玉置は表情も変えず平然と言ってのける。
と、そこで岳の端末が鳴った。直に胸元に仕舞っていた端末を取り出し応対する。
「──ああ。俺だ」
視線を古山に向け軽く会釈したあと、少し離れた戸口側へと移動した。何か問題があったのが、やや低くなった口調で分かる。
古山は岳を目で追う。岳のそんな様子は珍しい。
暫くして通話を終えた岳は端末を再び胸元にしまうと。
「…すみません」
古山に向けて小さく頭を下げる。
「揉め事か?」
「いいえ。前に下にいた藤からです。定期的に連絡が入るんで」
「ふん…。お前も慕われているからな。あいつらは戻さなくていいのか?」
「…奴らはもう、堅気ですから。呼び戻すつもりはありません」
「お前が頼めば直に戻ると思うがな。まあいい。お前にはもっといい奴をつけてやるさ」
「ありがとうございます…」
岳と古山の会話が終わるのと同時、鷹来が処理を終えた。
「こちらが古山の権利書と譲渡に関わる書類です。では、ご確認を…」
玉置は鷹来から渡された処理済みの書類を確認し、
「確かに」
並んだケースのうち、コートを避け自分の持ってきた方へとしまう。
「さて、終わったなら先に出るぞ…」
古山は立ち上がって、二つあるケースの一方、玉置のコートのかかっていない方を手に取った。
「では今後とも、よろしくお願いいたします…」
丁寧に頭を下げた玉置に、おう、と応じると。
「当分、騒ぎは起こさねぇよ。な? 岳」
「はい。約束ですから」
「有難うございます」
そう言って玉置はもう一度頭を下げる。それを背に部屋を退出した。
駐車場まで降りると、鷹来は来た時と同じ、古山とは別の車に乗り込んだ。弁護士事務所に書類を一旦、持って行くとの事だった。
古山は待機していた専用車の後部座席に乗り込むと、顎に手をあてながら、
「楠もかわいそうなもんだな? こうなってみると…」
心にも無いことを言う。助手席に乗り込んだ岳は。
「荷が重すぎたんでしょう」
「お前だって楠には世話になったんだろ? いいのか?」
試すようにそう言ってニヤリと笑う。岳は憮然とした様子で。
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※全四話、予約投稿済み。
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