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四月篇
第13話 自己紹介をしよう
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一時間目・ホームルーム——
高校生活二日目の一時間目は、クラスでの自己紹介や委員会決めなどが行われる。
「それじゃあ、まずは自己紹介から始めましょうか」
と、松山先生が教壇に立って、そう言った。
「出身校、自分の名前、後、クラスに一言、お願いします。では、出席番号一番・安達君から順に挨拶をお願いします」
そう言われて、敦也の前の席に座っている安達という生徒が立ち上がって挨拶をする。
それを終えると、次に敦也の番がくる。
「黒沢中出身、有村敦也です。一年間、よろしくお願いします」
と、教室の方を向いて、挨拶をする。
挨拶を終えると、そのまま席に座る。
自分の番が終わると、後、約四十人のクラスメイトの自己紹介を聞かなければならない。
敦也が一番心配しているのは、唯・里菜・咲弥の自己紹介である。
出身校と自分の名前を述べるのはいい。だが、クラスに一言で、何を言い出すのか、心配でたまらない。
時間が経つほど、男子の自己紹介が終わっていき、女子の自己紹介が始まる。
女子のトップバッターは長女の唯ではなく、三女の咲弥から始まる。
小中学校までは、男女共に誕生日順であったが、高校からは、名前が先の方から始まる。
だから、咲弥→唯→里菜の順で回るのだ。
一番後ろの席に座っている咲弥が立ち上がると、クラスメイト達が咲弥の方を振り向く。
「黒沢中出身、有村咲弥。よろしくお願いします」
と、咲弥は頭を下げて、挨拶をする。
敦也はホッとするが、まだ、気が抜けない。
次に、一番前の席に座る唯が立ち上がる。
「同じく、黒沢中出身、有村唯です。皆さん、よろしくお願いします」
後ろを振り向いて、挨拶をした。
「黒沢中出身、有村里菜。よろしくお願いします」
三人とも、普通の挨拶で終わった。
敦也の嫌な予感は、当たらなかった。
むしろ、当たらなくて良かったと、心の中で思う。
だが、このクラスに四人も同じ中学校出身、同じ名字だと、やはり、誰もがざわつくのは、不思議ではない。
(んー、やっぱ、姉弟が同じクラスだと、こうなるのね……。久しぶりだな、この雰囲気……)
敦也は、クラスの注目される存在になるだろうと、もう、確信していた。
出来れば、自分の方に質問攻めが来ない事を祈るばかりであった。
クラスメイト、四十二人の自己紹介が終わると、次、しなければならない事に移った。
高校生活二日目の一時間目は、クラスでの自己紹介や委員会決めなどが行われる。
「それじゃあ、まずは自己紹介から始めましょうか」
と、松山先生が教壇に立って、そう言った。
「出身校、自分の名前、後、クラスに一言、お願いします。では、出席番号一番・安達君から順に挨拶をお願いします」
そう言われて、敦也の前の席に座っている安達という生徒が立ち上がって挨拶をする。
それを終えると、次に敦也の番がくる。
「黒沢中出身、有村敦也です。一年間、よろしくお願いします」
と、教室の方を向いて、挨拶をする。
挨拶を終えると、そのまま席に座る。
自分の番が終わると、後、約四十人のクラスメイトの自己紹介を聞かなければならない。
敦也が一番心配しているのは、唯・里菜・咲弥の自己紹介である。
出身校と自分の名前を述べるのはいい。だが、クラスに一言で、何を言い出すのか、心配でたまらない。
時間が経つほど、男子の自己紹介が終わっていき、女子の自己紹介が始まる。
女子のトップバッターは長女の唯ではなく、三女の咲弥から始まる。
小中学校までは、男女共に誕生日順であったが、高校からは、名前が先の方から始まる。
だから、咲弥→唯→里菜の順で回るのだ。
一番後ろの席に座っている咲弥が立ち上がると、クラスメイト達が咲弥の方を振り向く。
「黒沢中出身、有村咲弥。よろしくお願いします」
と、咲弥は頭を下げて、挨拶をする。
敦也はホッとするが、まだ、気が抜けない。
次に、一番前の席に座る唯が立ち上がる。
「同じく、黒沢中出身、有村唯です。皆さん、よろしくお願いします」
後ろを振り向いて、挨拶をした。
「黒沢中出身、有村里菜。よろしくお願いします」
三人とも、普通の挨拶で終わった。
敦也の嫌な予感は、当たらなかった。
むしろ、当たらなくて良かったと、心の中で思う。
だが、このクラスに四人も同じ中学校出身、同じ名字だと、やはり、誰もがざわつくのは、不思議ではない。
(んー、やっぱ、姉弟が同じクラスだと、こうなるのね……。久しぶりだな、この雰囲気……)
敦也は、クラスの注目される存在になるだろうと、もう、確信していた。
出来れば、自分の方に質問攻めが来ない事を祈るばかりであった。
クラスメイト、四十二人の自己紹介が終わると、次、しなければならない事に移った。
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