303 / 418
第21章 その存在は前代未聞らしいですよ⁉︎
299話 祝福の舞
しおりを挟む
その後に開かれた夜魔族による挙式は、実に人間達が行う挙式に似通っていて、午前の試練に比べて派手さには欠けていた。
しかし、粛々と行われたその誓いは、アフティとサハドの真剣さを伝えるには充分で、その場に居た全ての参列者達は惹き込まれた。
式を終えて、真っ先にこちらへと向かってくる彼女に、アラヤは笑顔で応えた。
「アフティ、おめでとう」
「アラヤ様っ、有り難き幸せでございます!」
サナエが拵えたウェディングドレス姿のアフティは、とても綺麗だった。彼女の背後に控える20種の従魔達にも、ワンポイントのスカーフのオシャレが見える。
遅れて、新郎のサハドと父親のヒヨド=ドラクル伯爵、長男のコモン=ドラクルも挨拶にやって来た。
「暴食魔王殿、息子をよろしくお願い申し上げる」
「いや、それは俺に言うのは違う気が…まぁ、はい。分かりました」
ちょっとこの伯爵は面倒なんだよなぁと、アラヤは早々に対応を諦めた。
ただ、サハドはコモン同様に、真面目な性格のようで彼女に対して紳士であろうとしている事は分かる。
「これから宜しくね、サハド」
「はいっ、ファミリーに早く馴染めるように頑張ります!」
まぁ、先ずは浮遊邸の生活に慣れることからだと、コモンから教えられている。
文化の違いに慣れるのは誰もが難しいから、徐々に馴染んでくれれば良いと思うね。
『アラヤ、そろそろスタンバイだよ?準備して』
サナエからの念話が届き、一気に緊張がやって来た。
「さぁ2人共、アスピダ達が座るあの席の隣に座って?」
「「はい」」
2人は何だろう?と不思議に思いながらも、言われた通りにその席に座る。
「アスピダ、今から何が起こるの?」
アフティは、先に座っていたアスピダに尋ねる。
「アラヤ様達が、我々の為に舞を披露して下さるらしい」
「嘘っ⁉︎それは、永久保存案件じゃない⁉︎瞬き禁止で記憶しなくては!」
2人が期待に胸を膨らます中、ステージ裏にスタンバイするアラヤ達は、緊張で鼓動がうるさかった。
「正直、演奏者が足りてない点は否めない。だから、頼みの綱は2人に掛かっている。でも大丈夫、2人の完成度は最高だよ」
「1番足を引っ張りそうな、にいやに言われてもね~」
「失敗を恐れちゃダメだよ?楽しまなきゃ。楽しんだ上で、彼等を祝福するの!私達ならやれるよ!」
サナエが差し出した手に、アラヤ達も重ねて気合いを入れた。
「良し!行こう‼︎」
アラヤ達はステージに駆け上がり、それぞれの立ち位置に移動する。
「それでは、暴食魔王殿達が新郎新婦に送る、祝福の舞をご覧下さい!」
ジョスイの進行が始まったと同時に、アラヤのドラムのリズムが始まり、中央に立つサナエに弱めのライトが照らされる。
サナエが音に合わせてダンスを始めると、アヤコのトランペットが鳴り始める。
奏でる楽器はこの2つで、アラヤとアヤコによる二重奏だ。
そこに、緊張した面持ちのカオリが声を張り上げて歌い始める。
「it's close to midnight…」
カオリの流暢な英語の歌に合わせて、地面からゾンビ達が這い出てくる。
そして、そのままサナエのダンスに加わりゾンビダンスが始まる。その後、狼人のクララも登場してダンスは激しさを増していく。
「懐かしいわね。こういうアレンジも嫌いじゃないわ」
コウサカも、聴いたことのある名曲に、僅かにリズムに乗って見ている。
「これは…!アラヤ様達の世界の音楽か!」
アスピダとアフティは、感激に涙を流しながら必死に記憶しようと見ている。
言語理解持ちのアフティには、その歌詞が伝えたいメッセージが届いていることを願う。
曲の終わりと同時に、魔物達からの大歓声が上がった。
「あ~、緊張したわ~。私、声震えてなかった?」
「大丈夫だったよ?言語理解をOFFって聞いてたけど、凄い響いたもの」
「フフッ、この曲はこの国には完全にハマった曲よね?ゾンビダンス、最高だったでしょう?」
「ええ、それだけじゃなく、サナエちゃんの舞の効果らしきものが観客を更に興奮させていましたね」
音楽は魂を惹きつける。確かに効果はあったのだろう。
反対派だった影竜やその他の族長達も、今や楽しげにアスピダやアフティに話掛けている。
「また、別の機会にみんなでやりたいわね」
「次やる時は、私はボーカルじゃなく楽器担当が良いわ。にいやはもう少し腕を上げなきゃね?」
「う、うるさいなぁ、あの練習量じゃ仕方ないだろ?」
「次はクララも楽器に参加ね?」
「が、頑張ります」
こうして、浮遊邸とゴーモラ王国合同の挙式と披露宴は無事に終了したのだった。
翌日、浮遊邸のゴンドラの前には、第3、第4の新郎新婦になろうと考えた魔物達が、誰かお近付きになれる人間がいないかとウロウロしていた。
オードリー達には、軽率な行動は注意するように伝えて、出発の準備に取り掛かってもらった。
サハドとミュウの引っ越しも終わり、いよいよ明日にはゴーモラ王国を出ることが決まると、コウサカがアラヤ達を屋敷へと招いた。
「カオリさんとサナエさんのおかげで、いろいろと助かったわ」
コウサカは、すっかりこの屋敷の暮らしに慣れているようで、2人が作った衣装はおろか、室内まですっかりゴシックカルチャーに染まっていた。
呼び名が旧姓じゃないあたり、少しは仲良くなっているのだろうか。
「いよいよ、明日にはまた出発するのね?それで、行き先は決まったのかしら?」
「そうだね、とりあえずは調べていないグルケニア帝国の遺跡を回ってから、ソードムに向かってみようと考えてる」
「…そう。じゃあ、しばらくは帰ってこないのね。まぁいいわ、ジョスイ、料理はまだ?」
「はい、只今!」
再びボロボロになっているジョスイが現れて扉を開けると、レイス達が次々と料理を運んでくる。
「ゴーモラは島国だからね、今回は刺身を作らせたわ」
祝いも兼ねてなのか、いろいろな刺身が多く出されている。
「倉戸はやはり肉の方が良かったかしら?」
この国には本来家畜は無かったが、コウサカが取り入れてからは肉も普及はしている。
その前は、再生尾を持つ魔物肉が一般的だったらしい。
故に、肉食である魔物達には必要な政策だった。ところが、先日の披露宴での消費が予想以上に出た為に、魚メインに切り替えていたのだった。
「いや、魚も好きだから大丈夫だよ」
アラヤはその原因が、自分と邪竜族長との大食い競争だと分かっているだけに、文句は言える立場ではない。
「コウサカは、お腹は空かないの?死肉なら食べるんだろ?」
「はぁ?空かないし食べないわよ。…というか、死肉を食べるなんてごめんだわ…必要があるのは負傷した時くらい。味が分からないんだから、楽しくもないしね」
「それは辛いね。食べることができないなんて、俺なら耐えられないな」
「元々、少食だったし、お菓子なら食べれるけどね?今となっては虚しいだけだから、意味ないけどね。私のことは良いから、食べちゃって?」
コウサカに促され、それじゃ遠慮なくと食べ始めると、コウサカは満足そうに見ていた。
「あれ、サナエさん、魚はお嫌いかしら?」
「ううん、ちょっとお腹の調子悪くてね」
「あら、そうなの?ジョスイ、薬はあったかしら?」
サナエが、魚以外のものばかり食べていたことに気付き、コウサカがジョスイを呼ぶと、ジョスイは顔を横に振った。
「奥方殿は懐妊中でございますからな、生魚は控えておいでなのですよ」
「…⁉︎ジョスイ?それはどういうことかしら?」
コウサカが、一瞬でガシッとジョスイの額を掴む。
「は、はい。奥方殿は孕って…」
「何故貴方が知っていて、私が知らないのかしら?しかも何?妊婦に生物は駄目と知ってて、私に出させたの?」
メキメキと、ジョスイのこめかみに指の爪が食い込んでいる。なんだか、以前よりコウサカのステータス上がってないか?
「コウサカ、その辺で許してやってくれないか?事後報告になるけど、サナエさんが妊娠してるって知ったのは、俺も最近なんだ」
「…ったく、つくづくアンタは私の魔王レベルを上げてくれるわね。まぁいいわ、今回はこれくらいで許してあげる」
解放されたジョスイは床にヘタリ込む。毎回、こんな扱いを受けているのか…。
しかしまぁ、彼はそれが好きそうに見えるから良いか。
「倉戸、彼女を泣かせたらただじゃ済まさないわよ?」
「もちろんだよ」
「フン、そうやって周りに見せつけていれば良いわ。私の力が上回ったら、全て壊してあげるから」
嫉妬心が募れば募るほど、彼女の魔王レベルは上がっていくのだろう。そういう点では、アラヤは恰好の経験値だと言える。
「大丈夫ですよ、コウサカさん。貴女の嫉妬心を無くす方法も、想定済みですから」
ニコリと笑うアヤコに、コウサカはため息をつくと、やってごらんよ?と睨む。
この2人、意外にも似ているよな?
翌日の朝、浮遊邸の出発をコウサカ達が見送りに来てくれていた。
「まぁ、ソードムには私も後々に向かう予定よ。先ずは国防の要となるベヒモス奪還が先なんだけど。くれぐれも、シン君…荒垣君を甘く見ないことね」
「…ご忠告どうも。それじゃ、そろそろ行くよ」
サナエ達が戻り、更に新たに家族が増えた浮遊邸は、次の目的地グルケニア帝国のフレイア神殿に向けて、魔物の国ゴーモラ王国から出発するのだった。
しかし、粛々と行われたその誓いは、アフティとサハドの真剣さを伝えるには充分で、その場に居た全ての参列者達は惹き込まれた。
式を終えて、真っ先にこちらへと向かってくる彼女に、アラヤは笑顔で応えた。
「アフティ、おめでとう」
「アラヤ様っ、有り難き幸せでございます!」
サナエが拵えたウェディングドレス姿のアフティは、とても綺麗だった。彼女の背後に控える20種の従魔達にも、ワンポイントのスカーフのオシャレが見える。
遅れて、新郎のサハドと父親のヒヨド=ドラクル伯爵、長男のコモン=ドラクルも挨拶にやって来た。
「暴食魔王殿、息子をよろしくお願い申し上げる」
「いや、それは俺に言うのは違う気が…まぁ、はい。分かりました」
ちょっとこの伯爵は面倒なんだよなぁと、アラヤは早々に対応を諦めた。
ただ、サハドはコモン同様に、真面目な性格のようで彼女に対して紳士であろうとしている事は分かる。
「これから宜しくね、サハド」
「はいっ、ファミリーに早く馴染めるように頑張ります!」
まぁ、先ずは浮遊邸の生活に慣れることからだと、コモンから教えられている。
文化の違いに慣れるのは誰もが難しいから、徐々に馴染んでくれれば良いと思うね。
『アラヤ、そろそろスタンバイだよ?準備して』
サナエからの念話が届き、一気に緊張がやって来た。
「さぁ2人共、アスピダ達が座るあの席の隣に座って?」
「「はい」」
2人は何だろう?と不思議に思いながらも、言われた通りにその席に座る。
「アスピダ、今から何が起こるの?」
アフティは、先に座っていたアスピダに尋ねる。
「アラヤ様達が、我々の為に舞を披露して下さるらしい」
「嘘っ⁉︎それは、永久保存案件じゃない⁉︎瞬き禁止で記憶しなくては!」
2人が期待に胸を膨らます中、ステージ裏にスタンバイするアラヤ達は、緊張で鼓動がうるさかった。
「正直、演奏者が足りてない点は否めない。だから、頼みの綱は2人に掛かっている。でも大丈夫、2人の完成度は最高だよ」
「1番足を引っ張りそうな、にいやに言われてもね~」
「失敗を恐れちゃダメだよ?楽しまなきゃ。楽しんだ上で、彼等を祝福するの!私達ならやれるよ!」
サナエが差し出した手に、アラヤ達も重ねて気合いを入れた。
「良し!行こう‼︎」
アラヤ達はステージに駆け上がり、それぞれの立ち位置に移動する。
「それでは、暴食魔王殿達が新郎新婦に送る、祝福の舞をご覧下さい!」
ジョスイの進行が始まったと同時に、アラヤのドラムのリズムが始まり、中央に立つサナエに弱めのライトが照らされる。
サナエが音に合わせてダンスを始めると、アヤコのトランペットが鳴り始める。
奏でる楽器はこの2つで、アラヤとアヤコによる二重奏だ。
そこに、緊張した面持ちのカオリが声を張り上げて歌い始める。
「it's close to midnight…」
カオリの流暢な英語の歌に合わせて、地面からゾンビ達が這い出てくる。
そして、そのままサナエのダンスに加わりゾンビダンスが始まる。その後、狼人のクララも登場してダンスは激しさを増していく。
「懐かしいわね。こういうアレンジも嫌いじゃないわ」
コウサカも、聴いたことのある名曲に、僅かにリズムに乗って見ている。
「これは…!アラヤ様達の世界の音楽か!」
アスピダとアフティは、感激に涙を流しながら必死に記憶しようと見ている。
言語理解持ちのアフティには、その歌詞が伝えたいメッセージが届いていることを願う。
曲の終わりと同時に、魔物達からの大歓声が上がった。
「あ~、緊張したわ~。私、声震えてなかった?」
「大丈夫だったよ?言語理解をOFFって聞いてたけど、凄い響いたもの」
「フフッ、この曲はこの国には完全にハマった曲よね?ゾンビダンス、最高だったでしょう?」
「ええ、それだけじゃなく、サナエちゃんの舞の効果らしきものが観客を更に興奮させていましたね」
音楽は魂を惹きつける。確かに効果はあったのだろう。
反対派だった影竜やその他の族長達も、今や楽しげにアスピダやアフティに話掛けている。
「また、別の機会にみんなでやりたいわね」
「次やる時は、私はボーカルじゃなく楽器担当が良いわ。にいやはもう少し腕を上げなきゃね?」
「う、うるさいなぁ、あの練習量じゃ仕方ないだろ?」
「次はクララも楽器に参加ね?」
「が、頑張ります」
こうして、浮遊邸とゴーモラ王国合同の挙式と披露宴は無事に終了したのだった。
翌日、浮遊邸のゴンドラの前には、第3、第4の新郎新婦になろうと考えた魔物達が、誰かお近付きになれる人間がいないかとウロウロしていた。
オードリー達には、軽率な行動は注意するように伝えて、出発の準備に取り掛かってもらった。
サハドとミュウの引っ越しも終わり、いよいよ明日にはゴーモラ王国を出ることが決まると、コウサカがアラヤ達を屋敷へと招いた。
「カオリさんとサナエさんのおかげで、いろいろと助かったわ」
コウサカは、すっかりこの屋敷の暮らしに慣れているようで、2人が作った衣装はおろか、室内まですっかりゴシックカルチャーに染まっていた。
呼び名が旧姓じゃないあたり、少しは仲良くなっているのだろうか。
「いよいよ、明日にはまた出発するのね?それで、行き先は決まったのかしら?」
「そうだね、とりあえずは調べていないグルケニア帝国の遺跡を回ってから、ソードムに向かってみようと考えてる」
「…そう。じゃあ、しばらくは帰ってこないのね。まぁいいわ、ジョスイ、料理はまだ?」
「はい、只今!」
再びボロボロになっているジョスイが現れて扉を開けると、レイス達が次々と料理を運んでくる。
「ゴーモラは島国だからね、今回は刺身を作らせたわ」
祝いも兼ねてなのか、いろいろな刺身が多く出されている。
「倉戸はやはり肉の方が良かったかしら?」
この国には本来家畜は無かったが、コウサカが取り入れてからは肉も普及はしている。
その前は、再生尾を持つ魔物肉が一般的だったらしい。
故に、肉食である魔物達には必要な政策だった。ところが、先日の披露宴での消費が予想以上に出た為に、魚メインに切り替えていたのだった。
「いや、魚も好きだから大丈夫だよ」
アラヤはその原因が、自分と邪竜族長との大食い競争だと分かっているだけに、文句は言える立場ではない。
「コウサカは、お腹は空かないの?死肉なら食べるんだろ?」
「はぁ?空かないし食べないわよ。…というか、死肉を食べるなんてごめんだわ…必要があるのは負傷した時くらい。味が分からないんだから、楽しくもないしね」
「それは辛いね。食べることができないなんて、俺なら耐えられないな」
「元々、少食だったし、お菓子なら食べれるけどね?今となっては虚しいだけだから、意味ないけどね。私のことは良いから、食べちゃって?」
コウサカに促され、それじゃ遠慮なくと食べ始めると、コウサカは満足そうに見ていた。
「あれ、サナエさん、魚はお嫌いかしら?」
「ううん、ちょっとお腹の調子悪くてね」
「あら、そうなの?ジョスイ、薬はあったかしら?」
サナエが、魚以外のものばかり食べていたことに気付き、コウサカがジョスイを呼ぶと、ジョスイは顔を横に振った。
「奥方殿は懐妊中でございますからな、生魚は控えておいでなのですよ」
「…⁉︎ジョスイ?それはどういうことかしら?」
コウサカが、一瞬でガシッとジョスイの額を掴む。
「は、はい。奥方殿は孕って…」
「何故貴方が知っていて、私が知らないのかしら?しかも何?妊婦に生物は駄目と知ってて、私に出させたの?」
メキメキと、ジョスイのこめかみに指の爪が食い込んでいる。なんだか、以前よりコウサカのステータス上がってないか?
「コウサカ、その辺で許してやってくれないか?事後報告になるけど、サナエさんが妊娠してるって知ったのは、俺も最近なんだ」
「…ったく、つくづくアンタは私の魔王レベルを上げてくれるわね。まぁいいわ、今回はこれくらいで許してあげる」
解放されたジョスイは床にヘタリ込む。毎回、こんな扱いを受けているのか…。
しかしまぁ、彼はそれが好きそうに見えるから良いか。
「倉戸、彼女を泣かせたらただじゃ済まさないわよ?」
「もちろんだよ」
「フン、そうやって周りに見せつけていれば良いわ。私の力が上回ったら、全て壊してあげるから」
嫉妬心が募れば募るほど、彼女の魔王レベルは上がっていくのだろう。そういう点では、アラヤは恰好の経験値だと言える。
「大丈夫ですよ、コウサカさん。貴女の嫉妬心を無くす方法も、想定済みですから」
ニコリと笑うアヤコに、コウサカはため息をつくと、やってごらんよ?と睨む。
この2人、意外にも似ているよな?
翌日の朝、浮遊邸の出発をコウサカ達が見送りに来てくれていた。
「まぁ、ソードムには私も後々に向かう予定よ。先ずは国防の要となるベヒモス奪還が先なんだけど。くれぐれも、シン君…荒垣君を甘く見ないことね」
「…ご忠告どうも。それじゃ、そろそろ行くよ」
サナエ達が戻り、更に新たに家族が増えた浮遊邸は、次の目的地グルケニア帝国のフレイア神殿に向けて、魔物の国ゴーモラ王国から出発するのだった。
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
出戻り勇者は自重しない ~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~
TB
ファンタジー
中2の夏休み、異世界召喚に巻き込まれた俺は14年の歳月を費やして魔王を倒した。討伐報酬で元の世界に戻った俺は、異世界召喚をされた瞬間に戻れた。28歳の意識と異世界能力で、失われた青春を取り戻すぜ!
東京五輪応援します!
色々な国やスポーツ、競技会など登場しますが、どんなに似てる感じがしても、あくまでも架空の設定でご都合主義の塊です!だってファンタジーですから!!
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる