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9章 鍛冶屋とバグ(チート)
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しおりを挟む柏木「最大限に気配を消せって言われても・・・。
あの国王が今どんな状態なのか全く把握できていないのに・・・。
いや、最早私達が想像できる範疇を超えている。」
柏木は命令通りに足音を殺し、己自身の今現在出しうる最大の速度まで駆けだした。
・・・・・・・・・・・・
そこから更に数時間の時が経ち・・・。
国王「・・・・・・・・・。」
数時間前まで国王の後ろには数多くの魔物が従えていたが、今では立っているのは国王ただ一人であった。
国王「・・・騎士団長にしてやられたな・・・。放っていた無数の弓矢はダミー。
本命の弓矢を私の部下達に命中させる為のな・・・。」
冷静に先程までの状況の分析をしていた国王はある結論に辿り着いていた。
騎士団長「・・・・・・・・・。」
その様子を見張っていた騎士団長はどこか胸騒ぎを感じていた。
騎士団長「・・・そろそろ、身構えていた方が良いか・・・?」
そうボソッと呟いた瞬間・・・。
国王「そうだな。そうでないとその腰に付いた剣は飾りにさえ思えてしまうぞ?」
騎士団長「!!!!?」
騎士団長は背後を振り向かず前方へ飛び出した。少しでも距離を置きたいがための行動でもあったが・・・。
国王「どうした?いきなり飛び出して・・・?」
その騎士団長の回避行動の意味を成さないとばかりに、背後から国王が話しかけていた。
騎士団長「・・・いよいよ本領発揮・・・と言ったところですか・・・?」
騎士団長は国王の方を振り向きもせず話し出した。
国王「本領か・・・これは私の本来の力ではない。だがまぁ、
まだまだ本領とまでには行っていないだろうけどな・・・?」
騎士団長「それで?今度は本格的に俺を狙いを定めに来たと?どういう風の吹き回しだ?」
国王「簡単な推察だ。認識不能な力を使うお前を手玉にすれば、こちらの脅威がなくなると考えた。
そうすればその力がどんな物なのか自ずとわかるとな?」
騎士団長「・・・単に予想が出来なかったから本人を問い詰めて聞き出しにかかって来ただけだろ?」
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