異世界の鍛治屋さん～お店の裏は裏ダンジョン！？～

９章 鍛冶屋とバグ(チート)

38

国王「聖剣イグニス・・・それでどうやって裏ダンジョンを解放すると言うのだ？」


その国王の問いに対し金田は何かを察したかの様にふぅっと息を吐いた。


金田「・・・少なくとも、お前は知らない様だな？なら・・・、知らなくても良い。

お前には関係の無い話しだからな・・・。」


騎士団長「金田お前・・・勝算はあるのか？ここまでお前の指示通りではあったが、

俺が肌で感じただけだが・・・、勝つ見込みは・・・。」


金田「心配すんな・・・。少なくともお前が外で感じた威圧感を、この中へは持ち込めていない。」


騎士団長「・・・持ち込めていない？」


国王「・・・・・・・・・。」


金田「そこの魔王はもう気付いてるんだろ？お前が長い年月をかけてその身に取り込んでいた、

別の裏ダンジョンの主の力を今は感じない事を。」


騎士団長「・・・一体どういう事だ？」


金田「裏ダンジョンの主、そいつの正体は未だに不明だ。

だがこいつは元魔王の身でありながらあの城に封印されていた。

そして、国王によってその封印が解かれた。しかし、どういう事かその時には肉体を失い精神だけの存在。

その後はどうにでも出来るって訳だ。」　


騎士団長「こいつは・・・元魔王ではあるが、裏ダンジョンの主ではない・・・？

こいつは裏ダンジョンの主の力を取り込んだが為にあの城に封印されていたって事か？」


金田「この部屋に入ってから抵抗出来なかった力に抗えた事が何よりの証拠。

この部屋に使われている鉱石の成分、それは裏ダンジョンの発する力を全て無効化させる事が出来る。

だから、この部屋に入りあんたが纏っていた力のみが弾かれあんたは残った、そして元魔王。

差し詰め更なる力を求めようと、裏ダンジョンの力を取り込んだのが封印された原因だろ？」


国王「・・・私に喋る機会を与えない気か？」


金田「悪いな、もうあんたの話を聞くつもりは無いんだ。体が鈍っちまってしょうがねぇ。

さっさと来い。トレーニングならこの部屋を作っている時に済ませた。」