迷宮都市の魔法使い

たらも

文字の大きさ
1 / 19

第1話

しおりを挟む
私は16歳に成った。
身長は150センチにちょっとだけ届かなかったけど、チビじゃない。
違う筈だ。
まだ伸びる。
お姉ちゃんは165センチのモデル体型だから、きっと私もこれから成長すると信じてる。

私の村は貧しい。
子供の頃は畑を手伝い、成人したら家を出る。
結婚するか、外で働くかだ。
うちの村は16歳で成人なので、私は成人した。
結婚する気は、まだ無い。
少なくても、村の男の子達はガサツで嫌だ。

二つ上のお姉ちゃんもそう言って街に出た。
こないだ、お土産を持って里帰りしたお姉ちゃんから、情報は仕入れている。
私も街に行って冒険者になるんだ。
お金もいっぱい稼げて、上手くいけば貴族にもなれるらしい。
夢のような仕事だそうだ。

お姉ちゃんは才能があったらしい。
僧侶としてパーティで活躍してるって言ってた。
私は何になろう!
そんな旨い話を聞いたので、私はこれから街に行って冒険者になるんだ。

僅かに渡さられたお金と着替えを持って、布の袋ひとつで街へ向かった。

親が渡してくれたお金を見る。
銅貨が20枚入ってた。
ありえない。
頑張ってくれてるんだけど、街なら二泊したら無くなりそう。
馬車なんて使ってる場合じゃない。
歩こう。
朝暗いうちから家を出て歩く。
春で良かった。
とりあえず暑さで倒れる事は無い。

途中の小川で水を飲む。
お腹空いた。
ちょっと脇道に逸れる。
原っぱを探すと、野苺を見つけた。
超酸っぱいけど、あるだけ食べた。
よし、まだいける。

昼に街に着いた。
お金は少ない。
直ぐに行動開始だ。
聞いていた通り、街の入り口近くの集会所みたいな建物。
冒険者ギルドだ。
真っ直ぐ進む。
中にはいろんな年代の人がいる。
自分のようなお上りさんから、ベテランそうなナイスミドルまで。

お上りさん組はキョロキョロと周りを見てるし、ベテラン組は掲示板を食い入るように見てる。
女は度胸。
お金も無いし。
とっとと登録だ。

カウンターに進み言い放つ。

「冒険者になりたいんです!」

職員さんは、愛想の良いおじ様だ。

「今日は多いね。字は書けるかな? 名前とか書いて貰うんだけど」

「書けません!」

私は胸を張った。
字なんて書けるのはお金持ちとか貴族とか商人くらいだろう。
周りの人も書けないだろうから、恥ずかしがる事はないって思ったの。

「じゃあ、代筆するから。名前から教えてくれるかな?」

「ルミです! 16歳」

登録出来るのは15歳からだからオッケーだろう。

「職業はどうするのかな?」

考えてなかった。

「ここに初心者でもなれる職業リストがあるから、選んで」

戦士、剣士、武闘家、盗賊、僧侶、魔術士。

魔法カッコイイ。

「魔術士で」

ノータイムで答えた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

思いを込めてあなたに贈る

あんど もあ
ファンタジー
ファナの母が亡くなった二ヶ月後に、父は新しい妻とその妻との間に生まれた赤ん坊を家に連れて来た。義母は、お前はもうこの家の後継者では無いと母から受け継いだ家宝のネックレスを奪うが、そのネックレスは……。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身

にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。  姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。

私と母のサバイバル

だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。 しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。 希望を諦めず森を進もう。 そう決意するシェリーに異変が起きた。 「私、別世界の前世があるみたい」 前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

処理中です...