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天使の正体
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「よし!走ろう!」
「ヤダ」
天使様が、即答・断言した。――いつか、どこかで、こんなことがあったような気がする、デ・ジャヴ。
「食べなければいい」
「ダイエットで、一番、手っ取り早い方法だけどね…」
「『ダイエット』?」
天使様が「何それ?美味しいの?」って表情で、俺を見上げる。
食欲ないなら、『ダイエット』なんて言葉も、存在しないよね!!
「やせることだよ。――とりあえず、中、入んなよ」
俺は、掴んでたまんまだった天使様の細い手首を引っ張る、やさしく。
俺が、天使様が食べずにいられない美味しいごはんを作り続けたら、ずっと、いっしょにいれるのかな?
そんなことを思ってしまった。
天使様は、お前が引っ張るから、仕方なく入ってやるのだ。ってカンジで、ベランダから、部屋の中に入ってくれた。
あ~、頭からシャワー浴びてくんなくていいから、ベランダに裸足で出ちゃった天使様の足裏だけ洗いてえええ。その足で、ベッドに上がんの、ヤダー。
俺は、窓を閉め、しっかりカギを締め、カーテンも閉めた。
「飛べるようになるまで、ここにいなよ」
俺は言った。――天使様は、答えない。
俺は、ずっと掴んでた天使様の細い手首を離した。
天使様がいなくなっちゃわないように、このまま、ずっと掴んでたいけど、明日も大学で、その後、バイトなんだよ~。フロ入って、寝なければならぬ!
「俺、フロ入って来るから、」
息継ぎすると、まるで泣く寸前に、息を吸うみたいになった。
「ここにいて」
「フロに入ってやらなくもない」
「えっ?!」
一瞬、俺の頭の上に、泡泡オフロで、天使様とウフウフ♡キャッキャ♡する様が、浮かんでしまった。
じゃなくて!じゃなくて!
俺はテレビを消して、早速、天使様のために買って来た服とバスタオルをカゴに入れて、バスルームに連れて行く。
ドアを開けて、入って、トイレのフタの上にカゴを置いて、大問題に気付いた。
赤と青の蛇口を、いいカンジにひねって、ちょうどいいお湯にすんのなんて、天使様には、無理ゲー。
俺は、バスルームの外に立っている天使様を振り返る。
「これ、ちょうどいいお湯にするの、ムズいから、俺、調整するから、お湯、出しっぱなしでいいから」
こんなこと、いつか、どこかであったような気がする、デ・ジャヴ。
向き直って、壁に、くっ付いてるマグネットカゴの中のシャンプーとかを、俺は指差す。
「こっちがシャンプー、髪、洗うヤツ。」
「何も見えない」
そうね!図体、でかすぎて、ごめんねッ!!
俺は、バスタブのシャワーカーテンを開けると、天使様に横にずれてもらって、一旦、バスルームから出た。それから、俺が天使様とは逆の方にずれて、天使様にバスルームに入ってもらう。
「そこ、バスタブ、中、入って」
俺が言うと、天使様は・・・・・・白い服の長い裾のせいで、足が上がりませんです。
抱えて、上げようかと思ったら、天使様は、自分で裾を引き上げて、きゃっ!細え、お毛々1本ない、ツルスベ御足を、俺は目撃してしまった。
バスタブに、またいで入って、天使様は俺を見る。
俺は慌てて、バスルームに入って、説明する。
「これがね、シャンプー。髪、洗うの。ここの、上の方を押して、この長いヤツの下に、こうやって、手を出して、シャンプー出して、」
シャンプーも適量、出すの、ムズいよね…ポンプ、全部、押したら、確実に出し過ぎだよね。
「う~んと、押すのは、半分くらい?」
あいまいだな!内心、自分ツッコミ。
「こっちは、ボディソープ。体、洗うの。これは、全部、押していいから。」
ふと、思って俺は、天使様の方を見る。
羽は、シャンプーで洗うの?!ボディソープで洗うの?!
そもそも、背中を洗うより、無理ゲーじゃないか?どう考えても、手が届かないだろ。タオルやボディブラシで、洗えるもんでもねえだろ。
Siriに、「鳥の洗い方」を聞かなきゃ!!
「髪と体は、別に洗うのか?」
天使様の質問、そこ?!
「うん。別に洗う。ちょっと待ってて、羽の洗い方は、調べる」
「衣は、どうすればいい?」
「あ~…」
独り暮らしなんで、洗濯機の前で、全部、脱いで、洗濯機の上に置いて、全裸で、バスルームに行く俺。
「脱いで、バスタブに掛けておいて。」
「わかった」
俺が言うと、天使様は答えて、細い体から、つるりと真っ白な服が滑り落ちた。
「ぎあああああああっ」
俺は、アパートの全住民、ご近所の皆様から、警察に通報されるレベルの絶叫を上げて、頭がすっ飛ぶ勢いで、首をぐるんっとして、顔をそむけた。
でもね!一瞬、見ちゃった!!ぺったんこ、お胸のピンクの乳首と、お毛々1本ない、ツルスベパイチン!
………天使の絵って、おっぱいじゃなく、ちんちん、付いてるよね…ってことを、今さら、俺は思い出した。
「ヤダ」
天使様が、即答・断言した。――いつか、どこかで、こんなことがあったような気がする、デ・ジャヴ。
「食べなければいい」
「ダイエットで、一番、手っ取り早い方法だけどね…」
「『ダイエット』?」
天使様が「何それ?美味しいの?」って表情で、俺を見上げる。
食欲ないなら、『ダイエット』なんて言葉も、存在しないよね!!
「やせることだよ。――とりあえず、中、入んなよ」
俺は、掴んでたまんまだった天使様の細い手首を引っ張る、やさしく。
俺が、天使様が食べずにいられない美味しいごはんを作り続けたら、ずっと、いっしょにいれるのかな?
そんなことを思ってしまった。
天使様は、お前が引っ張るから、仕方なく入ってやるのだ。ってカンジで、ベランダから、部屋の中に入ってくれた。
あ~、頭からシャワー浴びてくんなくていいから、ベランダに裸足で出ちゃった天使様の足裏だけ洗いてえええ。その足で、ベッドに上がんの、ヤダー。
俺は、窓を閉め、しっかりカギを締め、カーテンも閉めた。
「飛べるようになるまで、ここにいなよ」
俺は言った。――天使様は、答えない。
俺は、ずっと掴んでた天使様の細い手首を離した。
天使様がいなくなっちゃわないように、このまま、ずっと掴んでたいけど、明日も大学で、その後、バイトなんだよ~。フロ入って、寝なければならぬ!
「俺、フロ入って来るから、」
息継ぎすると、まるで泣く寸前に、息を吸うみたいになった。
「ここにいて」
「フロに入ってやらなくもない」
「えっ?!」
一瞬、俺の頭の上に、泡泡オフロで、天使様とウフウフ♡キャッキャ♡する様が、浮かんでしまった。
じゃなくて!じゃなくて!
俺はテレビを消して、早速、天使様のために買って来た服とバスタオルをカゴに入れて、バスルームに連れて行く。
ドアを開けて、入って、トイレのフタの上にカゴを置いて、大問題に気付いた。
赤と青の蛇口を、いいカンジにひねって、ちょうどいいお湯にすんのなんて、天使様には、無理ゲー。
俺は、バスルームの外に立っている天使様を振り返る。
「これ、ちょうどいいお湯にするの、ムズいから、俺、調整するから、お湯、出しっぱなしでいいから」
こんなこと、いつか、どこかであったような気がする、デ・ジャヴ。
向き直って、壁に、くっ付いてるマグネットカゴの中のシャンプーとかを、俺は指差す。
「こっちがシャンプー、髪、洗うヤツ。」
「何も見えない」
そうね!図体、でかすぎて、ごめんねッ!!
俺は、バスタブのシャワーカーテンを開けると、天使様に横にずれてもらって、一旦、バスルームから出た。それから、俺が天使様とは逆の方にずれて、天使様にバスルームに入ってもらう。
「そこ、バスタブ、中、入って」
俺が言うと、天使様は・・・・・・白い服の長い裾のせいで、足が上がりませんです。
抱えて、上げようかと思ったら、天使様は、自分で裾を引き上げて、きゃっ!細え、お毛々1本ない、ツルスベ御足を、俺は目撃してしまった。
バスタブに、またいで入って、天使様は俺を見る。
俺は慌てて、バスルームに入って、説明する。
「これがね、シャンプー。髪、洗うの。ここの、上の方を押して、この長いヤツの下に、こうやって、手を出して、シャンプー出して、」
シャンプーも適量、出すの、ムズいよね…ポンプ、全部、押したら、確実に出し過ぎだよね。
「う~んと、押すのは、半分くらい?」
あいまいだな!内心、自分ツッコミ。
「こっちは、ボディソープ。体、洗うの。これは、全部、押していいから。」
ふと、思って俺は、天使様の方を見る。
羽は、シャンプーで洗うの?!ボディソープで洗うの?!
そもそも、背中を洗うより、無理ゲーじゃないか?どう考えても、手が届かないだろ。タオルやボディブラシで、洗えるもんでもねえだろ。
Siriに、「鳥の洗い方」を聞かなきゃ!!
「髪と体は、別に洗うのか?」
天使様の質問、そこ?!
「うん。別に洗う。ちょっと待ってて、羽の洗い方は、調べる」
「衣は、どうすればいい?」
「あ~…」
独り暮らしなんで、洗濯機の前で、全部、脱いで、洗濯機の上に置いて、全裸で、バスルームに行く俺。
「脱いで、バスタブに掛けておいて。」
「わかった」
俺が言うと、天使様は答えて、細い体から、つるりと真っ白な服が滑り落ちた。
「ぎあああああああっ」
俺は、アパートの全住民、ご近所の皆様から、警察に通報されるレベルの絶叫を上げて、頭がすっ飛ぶ勢いで、首をぐるんっとして、顔をそむけた。
でもね!一瞬、見ちゃった!!ぺったんこ、お胸のピンクの乳首と、お毛々1本ない、ツルスベパイチン!
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