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第五話:有名人
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「よぉ、遅かったな怜人」
「うっせ、別に遅刻はしてないだろ」
クラスの待機場所に着くと遥斗が声を掛けてきた。
「あれ?なんで神月さんまでいるの?神月さんって別クラスでしょってああ、そういうことか」
どうやって遥斗は察してくれてらしい。
「ふふんっ。私は怜人君を応援しますからね」
と詩乃は得意気にしているが、
「いや、体育祭は普通自分のクラスを応援するでしょ」
と体育祭の最終準備が終わったであろう七海が話に入ってきた。
「そうだぞ、俺なんか応援してないで自分のクラスを応援してやれよ」
と俺も七海の意見に乗るが詩乃は
「別に私が誰を応援しようが私の勝手じゃないですか」
と言ってきた。まぁそれもそうなんだが、
「はぁ、お前って本当に自由だよな」
「違いますよ!本能です‼︎」
「おいちょっと待て、このくだり前にも見たぞ」
と雑談しているとどうやらもう競技が始まる時間になったらしい。一つ目の競技は......玉入れか。
「んじゃ、俺は言ってくる」
「はい!頑張ってきてくださいね怜人君!」
「行ってら~」
「頑張ってね白川君」
と3人の声を聞きながら俺はグラウンドに向かうのだった......。
あれから体育祭は順調に進んで行き昼休憩となった。
「あ~つっかれたぁ」
そんな事を言いながら俺は倒れ込む。
「別にお前たいして動いてないだろ」
「うっせ、動いてなくても疲れたんだよ俺は」
「運動不足じゃないの?白川君」
「あ~そうかもしれんな。最近全くと言っていいほど運動してなかったし」
「健康を維持するためにも運動はしなきゃダメだよ?」
「お前は俺のおかんか。運動なんてめんどくせぇもんやる訳ねぇだろ」
「はぁ、まぁ白川君がそう言うなら私からはこれ以上言わないけどさ」
と話していると、
「怜人く~~~~~~ん‼︎‼︎」
「ぐはぁっ!」
と一時的に自分のクラスに戻っていたであろう詩乃に抱きつかれた。
「怜人君!一緒にお弁当食べましょう♪」
「あのなぁ、お前抱きつくなって何度言ったら分かるんだよ」
「まぁまぁいいじゃないですか♪そんなことよりも一緒にお弁当を食べましょう♪」
「はぁ、わぁーったよ」
「決まりですね!それじゃぁ桐山君と七海さんも一緒に食べましょう?」
と詩乃がそう言ってレジャーシートを敷いている時に俺は気付いてしまった。保護者の観覧スペースにいる俺の事を見つめる人影に。
「嘘...だろ...」
俺と目が合った瞬間そいつはあわてて目を逸らしたが、俺はそいつの顔を見た事があって.....。
「どうしました?怜人君」
「い、いや何でもない。気のせいだろきっと」
「そうですか?それならいいんですが」
何故だ?何故あいつがここにいる。だってあいつは......。
「し、白川君本当に大丈夫?冷や汗がすごいけど」
「あぁ、大丈夫だ大丈夫」
「いやいや絶対大丈夫じゃないよ!保健室行ったほうがいいって」
「......そうだな、悪いちょっと保健室行ってくる」
「れ、怜人君私も着いて行きますよ?」
「いや、いい。今は...一人にさせてくれ」
「わ、わかりました。気をつけてくださいね?」
「あぁ」
と俺はそう呟いて保健室へと向かう。
「どうしちゃったんでしょうね、怜人君」
「心配だね」
「.........」
「あ、ちょっとどこ行くんですか桐山君!」
「気にしなくていいよ。二人は先にお弁当を食べてて」
と俺は言い残し、ある場所へと向かう。
あの時の怜人はある方向を見て動揺していた。
確証は持てないが怜人の視線を辿るととある人に止まった。恐らくあの人と怜人にはなんらかの繋がりはるのだろう。部外者の俺が関わるものではないとはわかっているが、怜人の親友としてあんなに動揺している怜人を放ってはおけなかった。
「すみません、少しいいですか?」
俺はようやくその人のことに辿り着き声をかける。
「はっはい!な、なんでしょう?」
その人はやけに驚いた様子だったが、俺は気にせずに言葉を続ける。
「怜人と......どういう関係ですか?」
と俺が聞くと、彼女はさらに動揺する。
「へっ?怜人?ってなんでそれが...」
「やっぱり怜人と関わりがあるんですね。あなたは怜人にとってなんですか?」
「えと、そ、それは」
と彼女が口籠もっている時によーく観察すると何故か見覚えがある気がした。少し悩んだがその答えはすぐに出てきた。
「って、霧島彩音さん⁉︎」
と俺が声を上げると周りがざわつき始める。
ー霧島彩音。それは日本にいるなら誰もが知っているであろう人物。あの大手会社の社長という超有名人物だ。
「え!?霧島彩音さん⁉︎」「霧島彩音ってあの⁉︎」
「うわ~本物だ~」「なんでここにいるんだろう」
と周りが騒ぎ立てると彼女はこれ以上居るのは不味いと判断したのか足早に逃げ出した。
「あちょっ、まだ聞きたい事が」
と俺は追いかけようとするが、霧島彩音を一目見たい人達が集まってなかなか進めない。やっとの思いで人混みを抜けた時にはもうそこに霧島彩音の姿は無かった...。
「逃したか...」
ただこれで一つわかった事がある。霧島彩音と怜人には繋がりがある。それも普通じゃない。
出来れば怜人に直接聞きたいところだがあの様子じゃ聞くのは良くないだろう。そう考えた俺は一度考えを打ち切り神月さんと白川さんの元へと戻るのであった......。
「うっせ、別に遅刻はしてないだろ」
クラスの待機場所に着くと遥斗が声を掛けてきた。
「あれ?なんで神月さんまでいるの?神月さんって別クラスでしょってああ、そういうことか」
どうやって遥斗は察してくれてらしい。
「ふふんっ。私は怜人君を応援しますからね」
と詩乃は得意気にしているが、
「いや、体育祭は普通自分のクラスを応援するでしょ」
と体育祭の最終準備が終わったであろう七海が話に入ってきた。
「そうだぞ、俺なんか応援してないで自分のクラスを応援してやれよ」
と俺も七海の意見に乗るが詩乃は
「別に私が誰を応援しようが私の勝手じゃないですか」
と言ってきた。まぁそれもそうなんだが、
「はぁ、お前って本当に自由だよな」
「違いますよ!本能です‼︎」
「おいちょっと待て、このくだり前にも見たぞ」
と雑談しているとどうやらもう競技が始まる時間になったらしい。一つ目の競技は......玉入れか。
「んじゃ、俺は言ってくる」
「はい!頑張ってきてくださいね怜人君!」
「行ってら~」
「頑張ってね白川君」
と3人の声を聞きながら俺はグラウンドに向かうのだった......。
あれから体育祭は順調に進んで行き昼休憩となった。
「あ~つっかれたぁ」
そんな事を言いながら俺は倒れ込む。
「別にお前たいして動いてないだろ」
「うっせ、動いてなくても疲れたんだよ俺は」
「運動不足じゃないの?白川君」
「あ~そうかもしれんな。最近全くと言っていいほど運動してなかったし」
「健康を維持するためにも運動はしなきゃダメだよ?」
「お前は俺のおかんか。運動なんてめんどくせぇもんやる訳ねぇだろ」
「はぁ、まぁ白川君がそう言うなら私からはこれ以上言わないけどさ」
と話していると、
「怜人く~~~~~~ん‼︎‼︎」
「ぐはぁっ!」
と一時的に自分のクラスに戻っていたであろう詩乃に抱きつかれた。
「怜人君!一緒にお弁当食べましょう♪」
「あのなぁ、お前抱きつくなって何度言ったら分かるんだよ」
「まぁまぁいいじゃないですか♪そんなことよりも一緒にお弁当を食べましょう♪」
「はぁ、わぁーったよ」
「決まりですね!それじゃぁ桐山君と七海さんも一緒に食べましょう?」
と詩乃がそう言ってレジャーシートを敷いている時に俺は気付いてしまった。保護者の観覧スペースにいる俺の事を見つめる人影に。
「嘘...だろ...」
俺と目が合った瞬間そいつはあわてて目を逸らしたが、俺はそいつの顔を見た事があって.....。
「どうしました?怜人君」
「い、いや何でもない。気のせいだろきっと」
「そうですか?それならいいんですが」
何故だ?何故あいつがここにいる。だってあいつは......。
「し、白川君本当に大丈夫?冷や汗がすごいけど」
「あぁ、大丈夫だ大丈夫」
「いやいや絶対大丈夫じゃないよ!保健室行ったほうがいいって」
「......そうだな、悪いちょっと保健室行ってくる」
「れ、怜人君私も着いて行きますよ?」
「いや、いい。今は...一人にさせてくれ」
「わ、わかりました。気をつけてくださいね?」
「あぁ」
と俺はそう呟いて保健室へと向かう。
「どうしちゃったんでしょうね、怜人君」
「心配だね」
「.........」
「あ、ちょっとどこ行くんですか桐山君!」
「気にしなくていいよ。二人は先にお弁当を食べてて」
と俺は言い残し、ある場所へと向かう。
あの時の怜人はある方向を見て動揺していた。
確証は持てないが怜人の視線を辿るととある人に止まった。恐らくあの人と怜人にはなんらかの繋がりはるのだろう。部外者の俺が関わるものではないとはわかっているが、怜人の親友としてあんなに動揺している怜人を放ってはおけなかった。
「すみません、少しいいですか?」
俺はようやくその人のことに辿り着き声をかける。
「はっはい!な、なんでしょう?」
その人はやけに驚いた様子だったが、俺は気にせずに言葉を続ける。
「怜人と......どういう関係ですか?」
と俺が聞くと、彼女はさらに動揺する。
「へっ?怜人?ってなんでそれが...」
「やっぱり怜人と関わりがあるんですね。あなたは怜人にとってなんですか?」
「えと、そ、それは」
と彼女が口籠もっている時によーく観察すると何故か見覚えがある気がした。少し悩んだがその答えはすぐに出てきた。
「って、霧島彩音さん⁉︎」
と俺が声を上げると周りがざわつき始める。
ー霧島彩音。それは日本にいるなら誰もが知っているであろう人物。あの大手会社の社長という超有名人物だ。
「え!?霧島彩音さん⁉︎」「霧島彩音ってあの⁉︎」
「うわ~本物だ~」「なんでここにいるんだろう」
と周りが騒ぎ立てると彼女はこれ以上居るのは不味いと判断したのか足早に逃げ出した。
「あちょっ、まだ聞きたい事が」
と俺は追いかけようとするが、霧島彩音を一目見たい人達が集まってなかなか進めない。やっとの思いで人混みを抜けた時にはもうそこに霧島彩音の姿は無かった...。
「逃したか...」
ただこれで一つわかった事がある。霧島彩音と怜人には繋がりがある。それも普通じゃない。
出来れば怜人に直接聞きたいところだがあの様子じゃ聞くのは良くないだろう。そう考えた俺は一度考えを打ち切り神月さんと白川さんの元へと戻るのであった......。
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