知識０から創る異世界辞典（ストラペディア）～チャラ駄神を添えて～

メガネスーツ女子と未知との遭遇

頁18：ＣＰとは ２

 　 　 　 　







「名称修正に必要なポイントは……ﾌﾞﾌｰｰｰ！？」

　ほらやっぱり。ていうかリアクション大きすぎ。さっきよりも見られてるじゃないですか。ニコニコ。

「ひゃ……ひ・ゃ・く・ま・ん・ぽ・い・ん・と・……？」
「でしょうね。基準は分かりませんが、星全体に影響を及ぼす様な大規模改変がそうそう簡単に行えるとは思えません」
「うへぇ…、変な名前付けるんじゃなかった…」

　全くです。

「どうしよう？　頑張ってポイント貯める？」
「…他にポイントを使用するモノって何があるんですか？」

　もしその他にポイントを要する重要な創造クリエイションがあった場合、そちらに必要ポイントをまわせなくなる可能性がある。
　名前を付けられる物には限・り・が・あ・る・からだ。

「えっと……『新規産業のクリエイト』『指定物質のクリエイト』『他』。『他』ってなんやねん」

　アクセントがイマイチですね。それでは関西の方からツッコまれます。どうでもいいですけど。

「現在解放されているその二つは如何いかにも黎明期れいめいきを彷彿ほうふつさせる響きですので、単純に予想するなら文明が一定レベルに達した時点で『他』が明らかにされるのではないでしょうか」
「おお…ナルホド…霊名器……レーメーキ…？？」

　なんか考えてる文字違いません？
　神々廻ししばさんが次の場所を見に行こうぜ！という体ていで立ち上がりその場から歩き出す。私もギャラリーに手を振り振り。

「ちなみに初期装備の変更に必要なポイントは？」
「装備変更…うーーーん、さっきよか全然少ないけど…一部位につき一万ポイント必要だワ」

　すると四か所で四万か…。確かにそこまで多い感じはしないけれど、ポイント加算の法則が分からない以上はやはり迂闊うかつに消費すべきではないかもしれない。

「仕方ないですね、とりあえず暫しばらくは保留で我慢しましょう。───で・も！！」
「ハ、ハイ！？」

　これだけはちゃんと理解してもらわなければ後々困る事になるので、立ち止まって彼の目をしっかり見据みすえる。

「いいですか？　設定の変更には大きなリソースを割さく、つまり名前を付けるという我々の行為とはそれだけ重要な意味を持っているという証明みたいな物です。私達にとっては単に作業の内のいち項目に過ぎないとしても、この星にとっては血となり肉となって行くんです。ガチガチに構えて考えろとは言いませんが、せめて一つ一つに対して真摯しんしに取り組みましょう」
「は、ハイ！　カシコマリマシタ！！」

　しまった、ガチガチだ。
　遠くで何事かと我々を見ていた老若女子達から妙にキュンキュンしたオーラを感じるのだけれど…何をどう勘違いしたのだろうか。ニコニコ手を振り振り。（そろそろ疲れてきた。）

「はぁ…、とりあえずまずは慣れていきましょう。私もまだ分からない事が多すぎるので」









　　　（次頁／19－１へ続く）