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7章
10話 日が昇り、緋が昇る
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東の空が明るくなってきました。
もうすぐ日の出です。
「お母さん、そろそろ戻ろう」
振り向くと、夜空に同化しそうな黒い翼のフルールが、寝そべるように横向きに浮かんでいる。
フルールが地上を指す。
「丁度、各騎士団に伝令を出したみたいだし、生き残るのは、あの伝令だけでいいんじゃないかしら?」
私たちの真下には、第七騎士団の陣がある。
上から見ると、教本に載りそうな程、理に適った布陣だ。ついでだから、航空写真も撮っておきましょう。
「そうね。何人かこちらに気づいたようですし、ゆっくり戻りましょうか」
第七騎士団の陣から少し南に行った場所に待たせた翼部隊の下に戻ると、ローレさんとメヒティルトさんが出迎えてくれた。
二人は、神聖樹で加わった同族で、旦那様の側室になりたいのだそうだ。
「お疲れ。どうだった?」
ローレさんは、飛翼族の男性には好まれないショートヘアーの女性だ。言いたいことをはっきり言う性格も、好まれなかった原因だろう。
旦那様に女性として扱われたのが嬉しすぎて、二十歳にして初めての春を謳歌している。
今は恋するのが楽しいようなので、旦那様の寝室を覗くのは止めています。恋した相手が支援の魔王と知ったら、どう思うか……。
「お疲れ様。みなさん退屈していますよ」
メヒティルトさんの方は、右口角の下に黒子がある未亡人。
旦那様は「あの黒子がエロい」と仰っていたので彼女に伝えたら、可愛らしく顔を赤くしていた。
亡くなった元夫は、性格も夜の方も相性が悪かったそうで、子供はいない。大人しい性格だし、飛翼族の基準では醜女なので、元夫には言えなかった。でも、本当は激しく攻めてほしかったのだそうだ。
まだ十九歳だから焦る必要はないと思うのだけど、出産願望は強い。
しかし、旦那様の寝室を覗いて、その激しさに二の足を踏んでいる。たまたま見たのが人馬族相手の時だったのも悪い。せめて森人族……もダメか。
今晩にでも背中を押してあげないと、いつまでも踏み込めないでしょうね。
メヒティルトさんの視線の先には、原っぱで横になる飛翼族の女性が七人。
地面で横になる楽しさを知ってから、よく見かける光景です。
しかし、人目がないからといってダラけすぎです。
「そろそろ日の出です。攻撃準備を」
準備と言っても並ぶだけ。用意する物はなにもない。
「では、日の出と共にフルールが敵陣を結界で覆う」
フルールが小さく頷く。
この子の人見知りは治らないのかしら。
「その結界に私がレンズを作ります」
本来なら、新人のローレさんたちに花を持たせるべきなんでしょう。しかし、これからやる広域殲滅魔法は制御が難しいのです。
レンズを作るだけならローレさんたちにもできるでしょうが、今回は、複数のレンズを制御しなければいけないので、私かフルールがやるしかない。
「みなさんは、結界内に酸素を送り続けてください」
元気のいい返事が返る。主にローレさんだけ。
まあ、私も飛翼族的には醜女なので、そんな女の指揮下に入っていることに抵抗があるのでしょうね。
……ちょっとムカつくので、プラーナを多目に使って、実力の違いを見せつけてやりましょう。
右半身に太陽の柔らかな熱を感じる。
「もう、いいかしら」
日の出って、どのタイミングなんでしょうか?
地平から太陽が出たら?
それとも、出切ったら?
敵陣に未だ動きがないので、どちらでも結果は同じですね。
「では、戦旗を揚げてください。フルール、やっちゃって」
隣の愛娘からプラーナが溢れ出す。
この子の本気の魔法を初めて見るのか、周りがザワつく。
周囲を気にしながら構築した魔法は、無駄に丈夫で、あれでは、中の人間は外に出られないでしょう。
熱を逃がさず酸素を通す。それだけで良かったのに。
「まあいいか」
気にせず私は、フルールが展開した結界の空間を歪めて、複数のレンズを作る。その数、三百。
……ちょっと多すぎたかも。三十もあれば充分でしたね。焦点を合わせるのも面倒ですし……。
どうしましょう。私たち親子に羨望の眼差しが向けられています。
今さら、面倒だから数を減らす、というのは受け入れてもらえなさそうですよ。
こうなったら、頑張るしかありません。
先程、空から確認した敵陣の配置から、焦点を集中させるべき場所の目星はついている。
……あ、どうしましょう。レンズが多すぎる。焦点三ヶ所にそれぞれ十枚のレンズでいいので、余りの方が多くなっています。
んー、考えるのが面倒ですし、十枚一組で陣の外周と中心に焦点を合わせましょう。……多いなぁ。あれ? これって……。
「なっ!」
みなさん呆然とその現象を眺める。驚きを声に出せたのは、ローレさんだけか。
そりゃあ、極太のレーザーが敵陣を焼いているのだ。そういう反応になりますよね。
これ、酸素供給の必要もなく全滅してますよね。
このままだと、彼女たちの出番もなく終わってしまう。
「お母さん……」
娘の責めるような視線が痛い。
あ、そうだわ。ミカゲちゃんが言ってた話を再現してみましょう。
「みなさん。呆けてないで、酸素供給を」
出番がないなら、無理矢理作るだけよ。
どうせなら派手に。
ローレさんたちの魔法が、周囲の酸素を敵陣に流す。
それでは派手にならないので、横から魔法に干渉。集めた酸素を敵陣を中心に渦を作る。
ついでに、大気中の埃を集めて酸素と一緒に渦へ焼べる。
これでよく燃えるはず。……燃え……えぇ……。
「ちょっ! お母さん! 結界が!」
引く程大きな炎の竜巻ができた。
おかしい。ミカゲちゃんが言ってたのは、こんなサイズの火災旋風ではなかったのだけど、燃える条件が揃えば、こんなにも大きくなるものなの?
あら? フルールが維持している結界の上部が、熱で壊れかけているわ。
もう、レンズは必要ないのだから、結界も必要ないわね。
……待って。内部に閉じ込めた熱が結界の崩壊で溢れたら……。
「ここも危ないわね」
若い子にいいとこ見せようとしてやり過ぎちゃったわ。
「フルール、もう少し持たせて。みんなは、念のため、もう少し離れてて」
ローレさんたちの退避を確認せずに、フルールの結界を包み込む、更に大きな耐熱結界を展開する。
「熱を上に逃がすの?」
「ええ」
ドーム状ではなく、上面がない城壁のように囲む結界です。
「フルール、いいわよ」
結界に押さえ付けられていた上部から、緋色の竜巻が天高くに昇る。
……ああ、うん。酸素供給を止めるの忘れてました。
慌てて、うっかりしてたわ。
酸素供給を止める。
しばらくは自然に空気を巻き込み、竜巻が残る。
酸素不足により、フッと火災旋風が消えた。
無酸素状態の敵陣中央に向けて、空気が勢いよく流れ込む。
空気が満たされると、熱均衡により、陣の外側へ向けて熱波が流れ、丈夫に作った結界にぶつかる。
思ったよりも熱が上に逃げなかったわ。
残ったこの熱をどこに逃がそうかしら。
それと、娘の痛い視線と同族からの熱い視線も、どこに逃がそうかしら。
「ねぇ、フルール。お母さん、張り切りすぎちゃったわね」
「年を考えなさい」
親子でも禁句はある。
この後、娘へのエグいローキックに同族がドン引きした。
もうすぐ日の出です。
「お母さん、そろそろ戻ろう」
振り向くと、夜空に同化しそうな黒い翼のフルールが、寝そべるように横向きに浮かんでいる。
フルールが地上を指す。
「丁度、各騎士団に伝令を出したみたいだし、生き残るのは、あの伝令だけでいいんじゃないかしら?」
私たちの真下には、第七騎士団の陣がある。
上から見ると、教本に載りそうな程、理に適った布陣だ。ついでだから、航空写真も撮っておきましょう。
「そうね。何人かこちらに気づいたようですし、ゆっくり戻りましょうか」
第七騎士団の陣から少し南に行った場所に待たせた翼部隊の下に戻ると、ローレさんとメヒティルトさんが出迎えてくれた。
二人は、神聖樹で加わった同族で、旦那様の側室になりたいのだそうだ。
「お疲れ。どうだった?」
ローレさんは、飛翼族の男性には好まれないショートヘアーの女性だ。言いたいことをはっきり言う性格も、好まれなかった原因だろう。
旦那様に女性として扱われたのが嬉しすぎて、二十歳にして初めての春を謳歌している。
今は恋するのが楽しいようなので、旦那様の寝室を覗くのは止めています。恋した相手が支援の魔王と知ったら、どう思うか……。
「お疲れ様。みなさん退屈していますよ」
メヒティルトさんの方は、右口角の下に黒子がある未亡人。
旦那様は「あの黒子がエロい」と仰っていたので彼女に伝えたら、可愛らしく顔を赤くしていた。
亡くなった元夫は、性格も夜の方も相性が悪かったそうで、子供はいない。大人しい性格だし、飛翼族の基準では醜女なので、元夫には言えなかった。でも、本当は激しく攻めてほしかったのだそうだ。
まだ十九歳だから焦る必要はないと思うのだけど、出産願望は強い。
しかし、旦那様の寝室を覗いて、その激しさに二の足を踏んでいる。たまたま見たのが人馬族相手の時だったのも悪い。せめて森人族……もダメか。
今晩にでも背中を押してあげないと、いつまでも踏み込めないでしょうね。
メヒティルトさんの視線の先には、原っぱで横になる飛翼族の女性が七人。
地面で横になる楽しさを知ってから、よく見かける光景です。
しかし、人目がないからといってダラけすぎです。
「そろそろ日の出です。攻撃準備を」
準備と言っても並ぶだけ。用意する物はなにもない。
「では、日の出と共にフルールが敵陣を結界で覆う」
フルールが小さく頷く。
この子の人見知りは治らないのかしら。
「その結界に私がレンズを作ります」
本来なら、新人のローレさんたちに花を持たせるべきなんでしょう。しかし、これからやる広域殲滅魔法は制御が難しいのです。
レンズを作るだけならローレさんたちにもできるでしょうが、今回は、複数のレンズを制御しなければいけないので、私かフルールがやるしかない。
「みなさんは、結界内に酸素を送り続けてください」
元気のいい返事が返る。主にローレさんだけ。
まあ、私も飛翼族的には醜女なので、そんな女の指揮下に入っていることに抵抗があるのでしょうね。
……ちょっとムカつくので、プラーナを多目に使って、実力の違いを見せつけてやりましょう。
右半身に太陽の柔らかな熱を感じる。
「もう、いいかしら」
日の出って、どのタイミングなんでしょうか?
地平から太陽が出たら?
それとも、出切ったら?
敵陣に未だ動きがないので、どちらでも結果は同じですね。
「では、戦旗を揚げてください。フルール、やっちゃって」
隣の愛娘からプラーナが溢れ出す。
この子の本気の魔法を初めて見るのか、周りがザワつく。
周囲を気にしながら構築した魔法は、無駄に丈夫で、あれでは、中の人間は外に出られないでしょう。
熱を逃がさず酸素を通す。それだけで良かったのに。
「まあいいか」
気にせず私は、フルールが展開した結界の空間を歪めて、複数のレンズを作る。その数、三百。
……ちょっと多すぎたかも。三十もあれば充分でしたね。焦点を合わせるのも面倒ですし……。
どうしましょう。私たち親子に羨望の眼差しが向けられています。
今さら、面倒だから数を減らす、というのは受け入れてもらえなさそうですよ。
こうなったら、頑張るしかありません。
先程、空から確認した敵陣の配置から、焦点を集中させるべき場所の目星はついている。
……あ、どうしましょう。レンズが多すぎる。焦点三ヶ所にそれぞれ十枚のレンズでいいので、余りの方が多くなっています。
んー、考えるのが面倒ですし、十枚一組で陣の外周と中心に焦点を合わせましょう。……多いなぁ。あれ? これって……。
「なっ!」
みなさん呆然とその現象を眺める。驚きを声に出せたのは、ローレさんだけか。
そりゃあ、極太のレーザーが敵陣を焼いているのだ。そういう反応になりますよね。
これ、酸素供給の必要もなく全滅してますよね。
このままだと、彼女たちの出番もなく終わってしまう。
「お母さん……」
娘の責めるような視線が痛い。
あ、そうだわ。ミカゲちゃんが言ってた話を再現してみましょう。
「みなさん。呆けてないで、酸素供給を」
出番がないなら、無理矢理作るだけよ。
どうせなら派手に。
ローレさんたちの魔法が、周囲の酸素を敵陣に流す。
それでは派手にならないので、横から魔法に干渉。集めた酸素を敵陣を中心に渦を作る。
ついでに、大気中の埃を集めて酸素と一緒に渦へ焼べる。
これでよく燃えるはず。……燃え……えぇ……。
「ちょっ! お母さん! 結界が!」
引く程大きな炎の竜巻ができた。
おかしい。ミカゲちゃんが言ってたのは、こんなサイズの火災旋風ではなかったのだけど、燃える条件が揃えば、こんなにも大きくなるものなの?
あら? フルールが維持している結界の上部が、熱で壊れかけているわ。
もう、レンズは必要ないのだから、結界も必要ないわね。
……待って。内部に閉じ込めた熱が結界の崩壊で溢れたら……。
「ここも危ないわね」
若い子にいいとこ見せようとしてやり過ぎちゃったわ。
「フルール、もう少し持たせて。みんなは、念のため、もう少し離れてて」
ローレさんたちの退避を確認せずに、フルールの結界を包み込む、更に大きな耐熱結界を展開する。
「熱を上に逃がすの?」
「ええ」
ドーム状ではなく、上面がない城壁のように囲む結界です。
「フルール、いいわよ」
結界に押さえ付けられていた上部から、緋色の竜巻が天高くに昇る。
……ああ、うん。酸素供給を止めるの忘れてました。
慌てて、うっかりしてたわ。
酸素供給を止める。
しばらくは自然に空気を巻き込み、竜巻が残る。
酸素不足により、フッと火災旋風が消えた。
無酸素状態の敵陣中央に向けて、空気が勢いよく流れ込む。
空気が満たされると、熱均衡により、陣の外側へ向けて熱波が流れ、丈夫に作った結界にぶつかる。
思ったよりも熱が上に逃げなかったわ。
残ったこの熱をどこに逃がそうかしら。
それと、娘の痛い視線と同族からの熱い視線も、どこに逃がそうかしら。
「ねぇ、フルール。お母さん、張り切りすぎちゃったわね」
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