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第2章:ルクシアの森と奴隷暗殺者編
第16話:赤いシャドウ
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「お! おかえりー! 朝ご飯、ちょうど出来たよー!」
家に入るとサマンサがエプロン姿で迎えてくれる。
この世界のエプロンはゴテゴテしていて色気は無いが、それを差し引いても良い光景だ。
「ただいまー。ありがとう、早速もらうよ」
テーブルにはミネストローネとハニートーストが置いてある。
「レオに貰った蜂蜜さ、あんまりしつこくなかったから、スープ付けても大丈夫かなって思って」
組み合わせが気になっていたのか、サマンサが言う。
「そうなのか、俺は別に気にしないよ。いただきます」
ハニートーストを頬張り、ミネストローネを飲んでも、特に違和感はなかった。
朝ご飯というのを考慮してくれたのか、両方ともしつこくなく、後を引かずに旨味が収束するので食べやすい。
「美味しいよ、サマンサ」
「ホント!? 嬉しい! んふふ、あむっ……んんっ、美味しい! この蜂蜜最高だね!」
黄色蜂蜜はサマンサにも好評で良かった。
酸味のあるミネストローネが、疲れた身体に沁み渡って良い。
「で、どうだったの? 夜の魔物退治は?」
「初見の魔物ばかりだったけど、苦戦という苦戦は無かったよ。順調に数も狩れたし。このまましばらく狩り続けようと思う」
「そっかぁ……あたしとしては、しばらくと言わず、ずーっと、いてくれてもいいんだけどね……♡」
可愛くウインクしてくるサマンサ。
クソ……可愛いじゃないか。
「あたしはこれから牧場の仕事してくるけど、昼には戻るから……お昼ご飯食べたら、久々に……ね?」
さらに可愛くおねだりしてくるサマンサ。
ここで断るのは男じゃないだろう。
「分かった。楽しみにしてるよ」
昼までちゃんと寝て、英気を養っておこう。
昼にサマンサと盛り上がり、夜は魔物狩りに勤しみ、朝から昼にかけて眠り、昼から夕方にかけて、またサマンサと盛り上がり、夜になったらまた魔物狩りに勤しむ。
そんな毎日が二週間ほど過ぎた、ある日。
俺は、夕陽が窓から漏れるベッドの上で魔物素材の数を確認していた。
どの素材も、かなりの数が溜まっている。
百個以上ある素材も複数ある。
「これだけあれば、充分10万Gに届くだろう……」
呟くと、さっきまで隣で寝ていたサマンサが起き上がってバッグハグしてくる。
水風船のように柔らかい双丘が、背中に押し付けられる。
相変わらず、すごい威力だ。
「なーにしてんの? レオ♡」
「魔物素材の確認をしていた。どうやら、目標金額に達しそうだ。そろそろ、町に帰ってもいいかもしれない」
「そっか……寂しいね」
サマンサが、静かに背中に頬ずりしてくる。
離れがたい気持ちは同じだが、俺は冒険者だ。
彼女だって、サマンサだけじゃない。
全員、幸せにする責任がある。
「必ず、また来るさ。とりあえず、今日の夜に狩りを行って明日の昼頃、帰ることにする」
「分かった、美味しい料理、頑張って作るね♪」
暗い気持ちを切り替えたように、サマンサが言う。
俺も、満面の笑みで首肯し、静かに口づけを交わし合うのだった。
夜、サマンサ特製の『カボチャシチュー』を食べて、平原に向かう。
今日で探索を切り上げる予定だが、最後まで気は抜かない。
もっとも、素材の数的には充分なので焦るような気持ちも特にない。
いつものように魔物を見つけては狩っていく。
そうして、三時間ほど過ぎた頃だろうか、平原に生温い嫌な風が吹いてくる。
空を見ると月が煌々と光っている。
雨とかではないみたいだ。
「なんだ……この嫌な空気は……?」
誰かにじっと見られているような、だが、周りには誰もいない。
しばらく警戒していると、遠くの方からもぞもぞとした黒い塊が複数体押し寄せてくる。
シャドウだ。
しかも、群れを作っている。
俺を狙って向かってきているのは容易に分かった。
俺は両手に魔力を溜めて迎え撃つ。
数は十匹ほどだろうか。
不気味な赤い目が光り、初見なら怖くて逃げてしまいそうな光景だ。
十分引き付けたところで『フレイム』を放つ。
ゴオッ!!
激しく火柱が立ち込め、シャドウを駆逐する。
だが、全てとはいかなかった。
生き残った、三匹が一斉に飛び掛かってくる。
実体がないためか、動きは水のように不規則で、予測しづらい。
後方に大きく飛び退いた。
その瞬間――!
真後ろから大きな赤い塊が覆いかぶさってくる。
「ぐぅっ!?」
とっさに横に避けたが、肩に塊の一部が当たってしまった。
焼けるような痛みが走る。
騎士のマントが一部、溶けてしまった。
赤い塊がぐねぐねと動き、大きく膨れ上がる。
塊には目玉であろう黄色い点が二つ浮かび上がっている。
「あれは……ただのシャドウじゃないのか……?」
慌てて鑑定を行う。
名前:レッドシャドウ
危険度:E+
説明:シャドウの上位種。数多の人を身体に取り込み、その血によって体が赤く変化した魔物。シャドウよりも強い酸の身体で敵を取り込み喰らう。
素材:『赤影の結晶』
レア素材:『ブラッドオニキス』
なるほど、前方から迫ってきたシャドウの群れはブラフだったわけか。
後方に退いた俺を、レッドシャドウが取り込むための罠。
シャドウよりも気配が薄い。
気づくのがもう一歩遅ければ、肩の火傷程度では済まなかっただろう。
ここまで出遭ってこなかったところを見るに、シルバーウルフのようなイレギュラーな魔物なのだろう。
シャドウを倒し過ぎて怒って巣から飛び出してきたとか?
シャドウとレッドシャドウが、並び立つ。
どうやら、今度は真っ向勝負らしい。
俺は『フレイム』二発を放ち、レッドシャドウたちを焼き尽くす。
グレゴから、魔法が弱点と聞いていたから容易に対処できる。
シャドウはすべて倒したが、レッドシャドウはまだ苦しそうに炎の中で蠢いていた。
フレイムを二発くらって立っているとは、さすが上位種と言ったところか。
「しぶとかったが、これで終わりだ……! ファイア!!」
最後の火球が直撃し、レッドシャドウは煙のように消えてしまった。
倒した大量のシャドウたちの素材を回収する。
『影の結晶』だけじゃなく『ブラックオニキス』も二つほど回収できた。
レッドシャドウがいた場所を見ると、赤黒い石が二つ残されていた。
一方の石は、なんだか半透明で綺麗だ。
二つの石の鑑定を行う。
名前:赤影の結晶
素材ランク:D
説明:レッドシャドウが落とす魔石。赤黒く妖しい魅力を持ち、貴族の間でも人気。宝石として観賞用の他、魔道具や冒険者の装飾品に使われる。
名前:ブラッドオニキス
素材ランク:B
説明:レッドシャドウが落とす高価な宝石。透き通る赤黒い輝きは見るものを魅了する。貴族の婦人がこぞって手に入れようとする人気の高い宝石。
どうやら、普通の素材とレア素材を同時にゲットできたようだ。
二つとも高価そうなので、売り方を考えれば、かなりのお金になるだろう。
とはいえ、上位種が出てくるとは。
出現する魔物の種類を決めつけていた俺が迂闊だったな。
やはり、冒険は油断ならない。命懸けだ。
こういった想定外のケースを乗り越えるためにも、パーティメンバーを堅実に増やしていかなければいけない。
ソロ冒険者のような気楽さこそないが、頼れる仲間がいるということは何よりも強い武器になるのだから。
空を仰ぎながら、転生前のぼっちだった自分を思い出す。
『何か』を無くした者でなければ、その『何か』の価値が分かりにくいのは世の中の意地悪なところだ。
いかんいかん、感傷に浸っている場合ではない。
俺は、明け方まで狩りを続けて、明け方にサマンサの家に戻った。
「お! おかえりー! あれ、怪我したの!? 肩大丈夫!?」
エプロン姿で心配そうに駆け寄ってくれるサマンサ。
そんな彼女をぎゅっと抱きしめる。
「ん? どしたの? レオ?」
不思議そうに俺に問いかける。
「いや、俺は恵まれてるなと思ってな……」
「なんか分かんないけど……まぁ、そうだね♪ 可愛い可愛い彼女がいるんだから♪」
そう言って抱きしめ返してくれる。
温かい。
女神に貰った二度目の人生を、大切に歩こうと改めて誓った。
家に入るとサマンサがエプロン姿で迎えてくれる。
この世界のエプロンはゴテゴテしていて色気は無いが、それを差し引いても良い光景だ。
「ただいまー。ありがとう、早速もらうよ」
テーブルにはミネストローネとハニートーストが置いてある。
「レオに貰った蜂蜜さ、あんまりしつこくなかったから、スープ付けても大丈夫かなって思って」
組み合わせが気になっていたのか、サマンサが言う。
「そうなのか、俺は別に気にしないよ。いただきます」
ハニートーストを頬張り、ミネストローネを飲んでも、特に違和感はなかった。
朝ご飯というのを考慮してくれたのか、両方ともしつこくなく、後を引かずに旨味が収束するので食べやすい。
「美味しいよ、サマンサ」
「ホント!? 嬉しい! んふふ、あむっ……んんっ、美味しい! この蜂蜜最高だね!」
黄色蜂蜜はサマンサにも好評で良かった。
酸味のあるミネストローネが、疲れた身体に沁み渡って良い。
「で、どうだったの? 夜の魔物退治は?」
「初見の魔物ばかりだったけど、苦戦という苦戦は無かったよ。順調に数も狩れたし。このまましばらく狩り続けようと思う」
「そっかぁ……あたしとしては、しばらくと言わず、ずーっと、いてくれてもいいんだけどね……♡」
可愛くウインクしてくるサマンサ。
クソ……可愛いじゃないか。
「あたしはこれから牧場の仕事してくるけど、昼には戻るから……お昼ご飯食べたら、久々に……ね?」
さらに可愛くおねだりしてくるサマンサ。
ここで断るのは男じゃないだろう。
「分かった。楽しみにしてるよ」
昼までちゃんと寝て、英気を養っておこう。
昼にサマンサと盛り上がり、夜は魔物狩りに勤しみ、朝から昼にかけて眠り、昼から夕方にかけて、またサマンサと盛り上がり、夜になったらまた魔物狩りに勤しむ。
そんな毎日が二週間ほど過ぎた、ある日。
俺は、夕陽が窓から漏れるベッドの上で魔物素材の数を確認していた。
どの素材も、かなりの数が溜まっている。
百個以上ある素材も複数ある。
「これだけあれば、充分10万Gに届くだろう……」
呟くと、さっきまで隣で寝ていたサマンサが起き上がってバッグハグしてくる。
水風船のように柔らかい双丘が、背中に押し付けられる。
相変わらず、すごい威力だ。
「なーにしてんの? レオ♡」
「魔物素材の確認をしていた。どうやら、目標金額に達しそうだ。そろそろ、町に帰ってもいいかもしれない」
「そっか……寂しいね」
サマンサが、静かに背中に頬ずりしてくる。
離れがたい気持ちは同じだが、俺は冒険者だ。
彼女だって、サマンサだけじゃない。
全員、幸せにする責任がある。
「必ず、また来るさ。とりあえず、今日の夜に狩りを行って明日の昼頃、帰ることにする」
「分かった、美味しい料理、頑張って作るね♪」
暗い気持ちを切り替えたように、サマンサが言う。
俺も、満面の笑みで首肯し、静かに口づけを交わし合うのだった。
夜、サマンサ特製の『カボチャシチュー』を食べて、平原に向かう。
今日で探索を切り上げる予定だが、最後まで気は抜かない。
もっとも、素材の数的には充分なので焦るような気持ちも特にない。
いつものように魔物を見つけては狩っていく。
そうして、三時間ほど過ぎた頃だろうか、平原に生温い嫌な風が吹いてくる。
空を見ると月が煌々と光っている。
雨とかではないみたいだ。
「なんだ……この嫌な空気は……?」
誰かにじっと見られているような、だが、周りには誰もいない。
しばらく警戒していると、遠くの方からもぞもぞとした黒い塊が複数体押し寄せてくる。
シャドウだ。
しかも、群れを作っている。
俺を狙って向かってきているのは容易に分かった。
俺は両手に魔力を溜めて迎え撃つ。
数は十匹ほどだろうか。
不気味な赤い目が光り、初見なら怖くて逃げてしまいそうな光景だ。
十分引き付けたところで『フレイム』を放つ。
ゴオッ!!
激しく火柱が立ち込め、シャドウを駆逐する。
だが、全てとはいかなかった。
生き残った、三匹が一斉に飛び掛かってくる。
実体がないためか、動きは水のように不規則で、予測しづらい。
後方に大きく飛び退いた。
その瞬間――!
真後ろから大きな赤い塊が覆いかぶさってくる。
「ぐぅっ!?」
とっさに横に避けたが、肩に塊の一部が当たってしまった。
焼けるような痛みが走る。
騎士のマントが一部、溶けてしまった。
赤い塊がぐねぐねと動き、大きく膨れ上がる。
塊には目玉であろう黄色い点が二つ浮かび上がっている。
「あれは……ただのシャドウじゃないのか……?」
慌てて鑑定を行う。
名前:レッドシャドウ
危険度:E+
説明:シャドウの上位種。数多の人を身体に取り込み、その血によって体が赤く変化した魔物。シャドウよりも強い酸の身体で敵を取り込み喰らう。
素材:『赤影の結晶』
レア素材:『ブラッドオニキス』
なるほど、前方から迫ってきたシャドウの群れはブラフだったわけか。
後方に退いた俺を、レッドシャドウが取り込むための罠。
シャドウよりも気配が薄い。
気づくのがもう一歩遅ければ、肩の火傷程度では済まなかっただろう。
ここまで出遭ってこなかったところを見るに、シルバーウルフのようなイレギュラーな魔物なのだろう。
シャドウを倒し過ぎて怒って巣から飛び出してきたとか?
シャドウとレッドシャドウが、並び立つ。
どうやら、今度は真っ向勝負らしい。
俺は『フレイム』二発を放ち、レッドシャドウたちを焼き尽くす。
グレゴから、魔法が弱点と聞いていたから容易に対処できる。
シャドウはすべて倒したが、レッドシャドウはまだ苦しそうに炎の中で蠢いていた。
フレイムを二発くらって立っているとは、さすが上位種と言ったところか。
「しぶとかったが、これで終わりだ……! ファイア!!」
最後の火球が直撃し、レッドシャドウは煙のように消えてしまった。
倒した大量のシャドウたちの素材を回収する。
『影の結晶』だけじゃなく『ブラックオニキス』も二つほど回収できた。
レッドシャドウがいた場所を見ると、赤黒い石が二つ残されていた。
一方の石は、なんだか半透明で綺麗だ。
二つの石の鑑定を行う。
名前:赤影の結晶
素材ランク:D
説明:レッドシャドウが落とす魔石。赤黒く妖しい魅力を持ち、貴族の間でも人気。宝石として観賞用の他、魔道具や冒険者の装飾品に使われる。
名前:ブラッドオニキス
素材ランク:B
説明:レッドシャドウが落とす高価な宝石。透き通る赤黒い輝きは見るものを魅了する。貴族の婦人がこぞって手に入れようとする人気の高い宝石。
どうやら、普通の素材とレア素材を同時にゲットできたようだ。
二つとも高価そうなので、売り方を考えれば、かなりのお金になるだろう。
とはいえ、上位種が出てくるとは。
出現する魔物の種類を決めつけていた俺が迂闊だったな。
やはり、冒険は油断ならない。命懸けだ。
こういった想定外のケースを乗り越えるためにも、パーティメンバーを堅実に増やしていかなければいけない。
ソロ冒険者のような気楽さこそないが、頼れる仲間がいるということは何よりも強い武器になるのだから。
空を仰ぎながら、転生前のぼっちだった自分を思い出す。
『何か』を無くした者でなければ、その『何か』の価値が分かりにくいのは世の中の意地悪なところだ。
いかんいかん、感傷に浸っている場合ではない。
俺は、明け方まで狩りを続けて、明け方にサマンサの家に戻った。
「お! おかえりー! あれ、怪我したの!? 肩大丈夫!?」
エプロン姿で心配そうに駆け寄ってくれるサマンサ。
そんな彼女をぎゅっと抱きしめる。
「ん? どしたの? レオ?」
不思議そうに俺に問いかける。
「いや、俺は恵まれてるなと思ってな……」
「なんか分かんないけど……まぁ、そうだね♪ 可愛い可愛い彼女がいるんだから♪」
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