青い薔薇と金色の牡丹【BL】

水月 花音

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第八章【旅の果て】

第百三十三話 復路

「次はもっとゆっくりして?」

「もちろん」

 すごく良い笑顔である。

 抜かないまま、エリオネルが動き始めた。復活するの早すぎない?

「エリオネル、だいすき」

「ああ、マリヤ、私も大好きだよ」

 次はゆっくりと愛し合った。





「ねぇ、船に乗ったらどうして毎日なの」

「セックス?」

「そう」

 あれから1週間、回数は1回ずつなものの、毎晩している。

「馬車移動だと思ったより体力使うから、毎日は可哀想かと思って。毎日してるけど、これでもセーブしてるよ」

 うん。セーブしてくれてるのはわかる。エリオネル絶倫だもんな。でも、2日に1回だったじゃん!

「それに、マリヤも少し慣れてきたよね?」

 確かに最初よりは慣れてきたと思うけど、いっぱいいっぱいなのは変わらない。

「俺、毎日はムリって言わなかった?」

「どうしてもダメ?」

 あ、ずるい。可愛い顔して!

 こうなったら、エリオネルはテコでも動かない。

「馬車移動の時は2日に1回だよ」

「わかってる」

 ニコニコしているエリオネルに、胡散臭さを感じながら、どこか腑に落ちなかった。





 その胡散臭さが何だったのか、船の生活が20日を過ぎた頃にわかった。

「ねぇ、ずっと船の上なの?」

「言ってなかった?オーケンまで船の上だよ」

「オ、オーケンって、ビオルナさんの故郷じゃん!」

 黒曜国、アテナース、ハルーム、シリアネイズと4カ国もスルーすることになる。

「港に寄ったりはするけど、直接オーケンに行くよ」

「元々帰りは船の予定だった?」

「そうだよ」

「あと、何日?」

「オーケンまでは、35日だよ」

「35!?バッカじゃないの!?」

「あと1か月弱も毎日できるね」

「バ、バカ!!」

 引き寄せられて、キスされる。絆されてしまうのは、エリオネルのことを好きだから仕方ないのかもしれない。

 午前中は二人で読書、午後は勉強と運動をしながら、毎日充実していた。あ、運動は決してやましいものじゃない。剣術とかトレーニングとかだ。
 馬車移動の時でも、エリオネルはトレーニングを欠かしていない。筋肉を維持するのはとっても大変なんだな、と思った記憶がある。




 それから、30日経って、ユリアーノさんがシリアネイズで船を降りた。

「ユリアーノさん、本当にありがとうございました」

 ユリアーノさんには光魔法も教えてもらった。あれから魔族は出なかったけど、ユリアーノさんが居なかったら安全に旅はできなかったと思う。

「こちらこそ、マリヤさんもジルコンさんも、お元気で」

「また、会いましょうね」

「はい」

 ユリアーノさんは、スッキリした顔をしている。将来伴侶に恵まれるって言ってたし、心配はないのかな。
 少し寂しい気持ちになっていると、エリオネルが肩を抱いてくれた。
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