澄んだ空【BL】

水月 花音

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エピローグ

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 俺たちは付き合ってから、まだキスもしていない。
 行きとお昼は復活した。帰りは心配だから、先に帰ってとお願いされたので帰ってきている。

 テスト期間に入るので、勉強はうちですることになっていた。楽しみだ。でも、いきなり家でキスってどうなんだろう?
 どこかデートに行ってとか?男同士でハードル高くない?
 俺がユニセックスな服着ればいけそうな感じはしなくない。

 んー。

 その前に手を繋ぐ?なんかあんまり現実的じゃない気がする。


 テスト勉強は、普通に勉強して終わってしまった。
 勇気のない自分に嫌気が差す。

 明日もテスト勉強だから、明日絶対キスする!


 昨日もだけど、家に智久が居るってなんか変。カリカリと勉強している智久の指に手を伸ばす。
 あまり手の大きさは変わらないかも。

 何も言ってこない智久を見ると、顔を真っ赤にして止まっていた。

(可愛い……!)

 え?可愛すぎない?手だけで?
 ドキドキする胸を押さえる。

「智久」

「ひゃっ」

 ひゃって、可愛いかよ。何だか可愛い智久に勇気が出て、ちゅ、と唇にキスした。

「飛鳥!何!?」

 またしても真っ赤になった智久が叫ぶ。

 そんな俺も赤くなってしまって、勉強どころじゃなくなってしまった。


 キスをした俺たちは、1週間まともに会話もできなくなるのだった。






FIN.
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