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第一章 ○○世界における魔王国建国の経緯(いきさつ)
第12話 終局
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俺は重ね掛けした強化魔法の効果でとてつもないスピードで距離を詰める。
感覚強化《ハイセンス》をかけてなければとても制御出来ないだろう。
「はあっ!!」
「やるねーっ!!」
ヒットアンドアウェイで次々と打撃を打ち込んでいくが、どれも防がれてしまう。
「スキあり!九紫星拳!!」
「ぐっ!」
火の魔力を宿した拳が俺の身を焦がす。
こちらの攻撃は効かず、向こうの攻撃は確実にダメージを蓄積させてくる。
これではジリ貧だ、どこかで逆転の一手を打たなければ。
「つまんない幕引きになりそうだねー! 五黄星閃!!」
弱い技が効かないと見たのか、星の魔法しか使わなくなったな……なら。
「暗黒濃霧《ブラックミスト》!!」
手より放たれる黒い霧はたちまちに辺り一面を黒の世界に染め上げる。
「今さらこんな低級魔法を……」
この魔法には視界を遮る効果しかなく、魔力感知はたやすくできてしまう。
だが、この作戦ではそれがキモだ。
「粘性魔球《スティッキーボール》!」
「ぶっ……!?」
奴の顔面に当ててやったのはネバネバのボールだ。
視界が開けていたら防がれただろうが、この魔法は殺傷能力が皆無な代わりに発する魔力がほぼ無く、魔力感知に頼ってる現状では避けられまい。
これで、布石は打った。
「これで最後だ!! 全力灼熱魔刃!!」
「この程度で怯むと思ったかい!! 九紫星拳!!」
2つの強力な魔法がぶつかり、爆音と共に黒霧が霧散する。
「はぁ……はぁ……」
もう魔力も体力も限界だ。
頼む……もう立ち上がらないでくれ。
しかし、砂煙が晴れるとそこには人影が立っていた。
「僕に勝てたと思ったかい?」
俺は彼の姿を見て確信する。
「あぁ、俺の勝ちだ」
「そう、君の勝ちだね」
奴は見るも無残な姿だった。
右腕は焼き切れ。体中に火傷を負っている。
更に、体の所々が膨れあがっている。
これは魔力が暴走した時に見られる症状だ。
そして、頭には……サングラスがかかっていた。
「こいつが君の作戦ってワケかい?」
「……ああ。黒霧で視界を奪い、粘性魔球《スティッキーボール》に贈呈物《ギフト》を封じるサングラスをくっつけて頭にぶつけた」
「なるほど、九星の加護を失った事に気づかず星の魔法を使った僕は、その代償をくらったワケか」
賭けだった。
サングラスの効果が他人に有効かどうかも分からなかったし、あいつが魔法を撃つ前にサングラスに気づけば、壊されてお終いだった。
しかし、俺は勝った。
「今楽にしてや「私がやるわ」
「!!」
振り返ると、そこには足を引きずりながらもこちらにやってくる舞衣さんがいた。
「身内の不始末は私が責任を取るわ」
「くく、律儀だねー舞衣ちゃん。いい子の君がこの世界でやってけるようには思えないけど?」
「そうね」
「でも私は1人じゃない」
嬉しいことを言ってくれる。
目に熱いものが込み上げてくるじゃないか。
「なるほど、いい顔をするようになったじゃないか。でも君じゃ僕を殺せない」
「いったいどういう……まさか!」
「先に地獄で待ってるよ」
奴は人差し指を頭に突きつけると魔法を発射し……命を絶った。
「……本当に最後まで卑怯な奴だったわね」
「そうですね、勝てたのは運が良かった」
ボロボロの体に枯渇した魔力と体力。精神も憔悴しきっている。
本当に厳しいたたかいだった……
ほんとうに……かてて……よか……
◇
ドサリッ。
「!? どうしたの!」
私は突如倒れた彼の元に駆け寄る。
ふざけないで! ようやく勝てたのにこんなところで!
「スーー、スーー」
「……寝てるだけか」
なんともなさそうで安心したけど2人共消耗しきっているのに、いつまでも屋外にはいられないわね。
「どこか休める場所を探さないと」
「それならいい場所があるよ」
「だれ!?」
いつからいたのだろう。
振り返るとそこには一人の金髪の青年がいた。
「僕はケビン。ケビン・G・バースさ。よろしく」
感覚強化《ハイセンス》をかけてなければとても制御出来ないだろう。
「はあっ!!」
「やるねーっ!!」
ヒットアンドアウェイで次々と打撃を打ち込んでいくが、どれも防がれてしまう。
「スキあり!九紫星拳!!」
「ぐっ!」
火の魔力を宿した拳が俺の身を焦がす。
こちらの攻撃は効かず、向こうの攻撃は確実にダメージを蓄積させてくる。
これではジリ貧だ、どこかで逆転の一手を打たなければ。
「つまんない幕引きになりそうだねー! 五黄星閃!!」
弱い技が効かないと見たのか、星の魔法しか使わなくなったな……なら。
「暗黒濃霧《ブラックミスト》!!」
手より放たれる黒い霧はたちまちに辺り一面を黒の世界に染め上げる。
「今さらこんな低級魔法を……」
この魔法には視界を遮る効果しかなく、魔力感知はたやすくできてしまう。
だが、この作戦ではそれがキモだ。
「粘性魔球《スティッキーボール》!」
「ぶっ……!?」
奴の顔面に当ててやったのはネバネバのボールだ。
視界が開けていたら防がれただろうが、この魔法は殺傷能力が皆無な代わりに発する魔力がほぼ無く、魔力感知に頼ってる現状では避けられまい。
これで、布石は打った。
「これで最後だ!! 全力灼熱魔刃!!」
「この程度で怯むと思ったかい!! 九紫星拳!!」
2つの強力な魔法がぶつかり、爆音と共に黒霧が霧散する。
「はぁ……はぁ……」
もう魔力も体力も限界だ。
頼む……もう立ち上がらないでくれ。
しかし、砂煙が晴れるとそこには人影が立っていた。
「僕に勝てたと思ったかい?」
俺は彼の姿を見て確信する。
「あぁ、俺の勝ちだ」
「そう、君の勝ちだね」
奴は見るも無残な姿だった。
右腕は焼き切れ。体中に火傷を負っている。
更に、体の所々が膨れあがっている。
これは魔力が暴走した時に見られる症状だ。
そして、頭には……サングラスがかかっていた。
「こいつが君の作戦ってワケかい?」
「……ああ。黒霧で視界を奪い、粘性魔球《スティッキーボール》に贈呈物《ギフト》を封じるサングラスをくっつけて頭にぶつけた」
「なるほど、九星の加護を失った事に気づかず星の魔法を使った僕は、その代償をくらったワケか」
賭けだった。
サングラスの効果が他人に有効かどうかも分からなかったし、あいつが魔法を撃つ前にサングラスに気づけば、壊されてお終いだった。
しかし、俺は勝った。
「今楽にしてや「私がやるわ」
「!!」
振り返ると、そこには足を引きずりながらもこちらにやってくる舞衣さんがいた。
「身内の不始末は私が責任を取るわ」
「くく、律儀だねー舞衣ちゃん。いい子の君がこの世界でやってけるようには思えないけど?」
「そうね」
「でも私は1人じゃない」
嬉しいことを言ってくれる。
目に熱いものが込み上げてくるじゃないか。
「なるほど、いい顔をするようになったじゃないか。でも君じゃ僕を殺せない」
「いったいどういう……まさか!」
「先に地獄で待ってるよ」
奴は人差し指を頭に突きつけると魔法を発射し……命を絶った。
「……本当に最後まで卑怯な奴だったわね」
「そうですね、勝てたのは運が良かった」
ボロボロの体に枯渇した魔力と体力。精神も憔悴しきっている。
本当に厳しいたたかいだった……
ほんとうに……かてて……よか……
◇
ドサリッ。
「!? どうしたの!」
私は突如倒れた彼の元に駆け寄る。
ふざけないで! ようやく勝てたのにこんなところで!
「スーー、スーー」
「……寝てるだけか」
なんともなさそうで安心したけど2人共消耗しきっているのに、いつまでも屋外にはいられないわね。
「どこか休める場所を探さないと」
「それならいい場所があるよ」
「だれ!?」
いつからいたのだろう。
振り返るとそこには一人の金髪の青年がいた。
「僕はケビン。ケビン・G・バースさ。よろしく」
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