68 / 112
迫りくる刺客②
しおりを挟む
やる気になったアックス。一方のデイアナ至って変わらないが、2人は早速ラドット渓谷に向かおうと踵を返して玉座の間を後にした。
だが、玉座の間を出ようとした瞬間、不敵な笑い声が彼らの歩みを止めた。
「ハハハハハ。なぁんだ、俺も行きたかったのに選ばれなかったか」
単調な感じで言葉を漏らし、玉座の間の大きな柱の陰から出て来たのはヴィル・レオハートだった。
「おー、出たな。サイコパス」
「ハハハ、何それ。滅茶苦茶誉め言葉だよね」
「何か用なのヴィル?」
食い気味にデイアナがヴィルへと問いかけた。
「いや、別に。用なんて無いけどさ、アックスとデイアナは今からアイツら倒しに行くんだよね?」
「それがどうしたのよ。正確にはまだ来るかも分からないけどね」
「多分来ると思う、俺の勘だと。まぁ“心配”はしていないんだけどね、一応俺が兄さん殺そうとしてる事は知ってるよな?」
突如放たれた殺気。それはヴィルからアックスとデイアナへの警告の意味を成していた。
“兄さんは俺の獲物だから手を出すな”と――。
「ハッハッハッ! やっぱ相変わらずだなお前は、ヴィル。それだけの為に俺らにまで殺気を放つか」
「当たり前さ。コレだけは誰にも譲らない、それに“それだけ”何てお前が人の物の価値を決めるなよ」
――ゾク……。
ヴィルから放たれる尋常じゃない殺気に、アックスは思わず生唾を飲み込んでいた。
「貴方の気持ちは分かってるわ。だから同じ七聖天や他の団員達を無意味に脅さないでくれるかしら。正直誰も貴方達の兄弟喧嘩に興味ないの。見つけたら直ぐに教えてあげるわ」
「ハハハ、やっぱ話が分かるねデイアナは。ありがとう!」
ヴィル達が話していると、今の会話を聞いていた国王が突然目を見開かせながらヴィルに声を掛けた。
「い、今のはどういう事だヴィル」
「何がですか? 国王」
「其方今“兄さん”と言ったか……? そ、それはもしかして」
「あれ、俺まだ言ってなかった? そうですよ。白銀のモンスターである獣天シシガミを連れて逃げているのは、俺の実の兄である“グリム・レオハート”です。団員の誰かから報告受けてません?」
「馬鹿な……!」
そう。国王は知らなかった――。
報告を受けていたハクと共に逃げている謎の青年が、8年前にこの王国から追放したあのレオハート家の長男であったグリム・レオハートであるという事を。
グリムと戦ったラシェルを始め、他の数十人の団員達は確かにグリムの顔を見ていた。だが、その青年がリューティス王国で一時噂になっていた、あの呪われた世代とも謳われるきっかけとなったグリム・レオハート本人であるとは、誰も知る由が無かったのだ。
勿論、白銀のモンスターを連れているという事や双剣を使っている等の外的情報は伝わっていたが、肝心の名前や顔がこの時まで国王の元に情報が届く事は無かったのである。
先のハクとの話し合いにおいても、ハクは自分達3神柱の存在や深淵神アビス、終焉のきっかけや歴史は全て伝えていたが、彼女は話し合いの最後の最後でグリム達の事を伝えるのを止め隠した。
何故ならば、ハクは話し合いの最中で既に国王がこの話に快諾する事はないと察知していた。
そして案の定、ハクの申し出を拒否した国王は訪れていた終焉に対しハク達と共に手を取り合うどころか、ハクを終焉の元凶だと虚言し偽りの真実を広めてしまったのである。
「その様子だと本当に知らなかったんですね、国王は」
笑いながら言うヴィルとは裏腹に、国王は予想外の事実に驚いている。
(何という事だ……。まさか本当に、あのレオハート家の長男が生きていたとは。スキルも覚醒していなかった筈なのに、ずっと辺境の森で生き延びていたというのか!?
いや、待て。落ち着くのだ。今更生きていた事はどうでもいい。
それよりも、何故グリム・レオハートとシシガミが共に動いているのだ? 報告では団長が数人やられたとの事であったが、まさかそれも奴の仕業なのか。
もしやシシガミ……。彼奴、私に言っていない何かまだ重要な事を隠しているな――)
今一度冷静になった国王。彼は自らも先手を打たねばと新たな思惑を熟考するのであった。
「それよりもさ、2人共」
国王と話していたヴィルは再びアックスとデイアナの方を向いた。
「何だよ」
「釘を刺しといてアレだけど、君達で勝てるのかな? 兄さん達に」
「あぁ? 俺じゃ負けるって言いたいのか」
「いやいや、それはどうか分からないんだけどね、正直今の兄さん結構強いと思うよ。お前が思っている以上にね――」
ヴィルは心の底から純粋にグリムを殺したいと思っている。
それは勿論、由緒ある自身のレオハートという名に泥を塗り恥をかかせたから。そして大団長であった父親にも、騎士魔法団にも、リューティス王国にもその罪を被らせた。
だからヴィルはグリムを自分の手で殺すのが1番のケジメだと考えていたのだ。
自分と兄ではもうその実力差は明らか。グリムでは自分の足元にすら及ばないと確信していた。
そして、それは確かな現実となった。
グリムはまるでヴィルに歯が立たない。エミリアとフーリンがやられ、自分も当たり前の如くヴィルに敗れてしまった。
騎士団創設以来の最年少記録で大団長となったその実力は本物。
今や間違いなくリューティス王国で最も強いのはヴィル・レオハート。それは同じ神器に選ばれた七聖天でさえも満場一致の見解であった。
だが……ヴィル本人だけは“違った”。
彼は実際にグリムと対峙し、その戦いに勝った。しかし、グリムが死にかけながら最後に見せた波動。ヴィルは、その何とも言えない驚異的な力を一瞬だが確かにグリムから垣間見ていたのだ。だからこそ、まだ“真の力”を隠している兄さんに勝てるのかと、ヴィルはアックス達に問いかけているのだ――。
「別に油断はしてねぇよ。でもだからといって警戒する程の強さでもねぇだろ。まぁ安心して待ってろ。ちゃんとお前の兄貴は殺さず連れてきてやるからよ!」
「……ふーん、あっそ。これなら“やっぱり心配なさそう”だね。行ってらっしゃい」
ヴィルはそう言って2人に手を振った。
話が済んだアックスとデイアナは今度こそラドット渓谷に向かうべく、玉座の間を後にしたのだった。
「さて、俺は俺で準備するか――」
だが、玉座の間を出ようとした瞬間、不敵な笑い声が彼らの歩みを止めた。
「ハハハハハ。なぁんだ、俺も行きたかったのに選ばれなかったか」
単調な感じで言葉を漏らし、玉座の間の大きな柱の陰から出て来たのはヴィル・レオハートだった。
「おー、出たな。サイコパス」
「ハハハ、何それ。滅茶苦茶誉め言葉だよね」
「何か用なのヴィル?」
食い気味にデイアナがヴィルへと問いかけた。
「いや、別に。用なんて無いけどさ、アックスとデイアナは今からアイツら倒しに行くんだよね?」
「それがどうしたのよ。正確にはまだ来るかも分からないけどね」
「多分来ると思う、俺の勘だと。まぁ“心配”はしていないんだけどね、一応俺が兄さん殺そうとしてる事は知ってるよな?」
突如放たれた殺気。それはヴィルからアックスとデイアナへの警告の意味を成していた。
“兄さんは俺の獲物だから手を出すな”と――。
「ハッハッハッ! やっぱ相変わらずだなお前は、ヴィル。それだけの為に俺らにまで殺気を放つか」
「当たり前さ。コレだけは誰にも譲らない、それに“それだけ”何てお前が人の物の価値を決めるなよ」
――ゾク……。
ヴィルから放たれる尋常じゃない殺気に、アックスは思わず生唾を飲み込んでいた。
「貴方の気持ちは分かってるわ。だから同じ七聖天や他の団員達を無意味に脅さないでくれるかしら。正直誰も貴方達の兄弟喧嘩に興味ないの。見つけたら直ぐに教えてあげるわ」
「ハハハ、やっぱ話が分かるねデイアナは。ありがとう!」
ヴィル達が話していると、今の会話を聞いていた国王が突然目を見開かせながらヴィルに声を掛けた。
「い、今のはどういう事だヴィル」
「何がですか? 国王」
「其方今“兄さん”と言ったか……? そ、それはもしかして」
「あれ、俺まだ言ってなかった? そうですよ。白銀のモンスターである獣天シシガミを連れて逃げているのは、俺の実の兄である“グリム・レオハート”です。団員の誰かから報告受けてません?」
「馬鹿な……!」
そう。国王は知らなかった――。
報告を受けていたハクと共に逃げている謎の青年が、8年前にこの王国から追放したあのレオハート家の長男であったグリム・レオハートであるという事を。
グリムと戦ったラシェルを始め、他の数十人の団員達は確かにグリムの顔を見ていた。だが、その青年がリューティス王国で一時噂になっていた、あの呪われた世代とも謳われるきっかけとなったグリム・レオハート本人であるとは、誰も知る由が無かったのだ。
勿論、白銀のモンスターを連れているという事や双剣を使っている等の外的情報は伝わっていたが、肝心の名前や顔がこの時まで国王の元に情報が届く事は無かったのである。
先のハクとの話し合いにおいても、ハクは自分達3神柱の存在や深淵神アビス、終焉のきっかけや歴史は全て伝えていたが、彼女は話し合いの最後の最後でグリム達の事を伝えるのを止め隠した。
何故ならば、ハクは話し合いの最中で既に国王がこの話に快諾する事はないと察知していた。
そして案の定、ハクの申し出を拒否した国王は訪れていた終焉に対しハク達と共に手を取り合うどころか、ハクを終焉の元凶だと虚言し偽りの真実を広めてしまったのである。
「その様子だと本当に知らなかったんですね、国王は」
笑いながら言うヴィルとは裏腹に、国王は予想外の事実に驚いている。
(何という事だ……。まさか本当に、あのレオハート家の長男が生きていたとは。スキルも覚醒していなかった筈なのに、ずっと辺境の森で生き延びていたというのか!?
いや、待て。落ち着くのだ。今更生きていた事はどうでもいい。
それよりも、何故グリム・レオハートとシシガミが共に動いているのだ? 報告では団長が数人やられたとの事であったが、まさかそれも奴の仕業なのか。
もしやシシガミ……。彼奴、私に言っていない何かまだ重要な事を隠しているな――)
今一度冷静になった国王。彼は自らも先手を打たねばと新たな思惑を熟考するのであった。
「それよりもさ、2人共」
国王と話していたヴィルは再びアックスとデイアナの方を向いた。
「何だよ」
「釘を刺しといてアレだけど、君達で勝てるのかな? 兄さん達に」
「あぁ? 俺じゃ負けるって言いたいのか」
「いやいや、それはどうか分からないんだけどね、正直今の兄さん結構強いと思うよ。お前が思っている以上にね――」
ヴィルは心の底から純粋にグリムを殺したいと思っている。
それは勿論、由緒ある自身のレオハートという名に泥を塗り恥をかかせたから。そして大団長であった父親にも、騎士魔法団にも、リューティス王国にもその罪を被らせた。
だからヴィルはグリムを自分の手で殺すのが1番のケジメだと考えていたのだ。
自分と兄ではもうその実力差は明らか。グリムでは自分の足元にすら及ばないと確信していた。
そして、それは確かな現実となった。
グリムはまるでヴィルに歯が立たない。エミリアとフーリンがやられ、自分も当たり前の如くヴィルに敗れてしまった。
騎士団創設以来の最年少記録で大団長となったその実力は本物。
今や間違いなくリューティス王国で最も強いのはヴィル・レオハート。それは同じ神器に選ばれた七聖天でさえも満場一致の見解であった。
だが……ヴィル本人だけは“違った”。
彼は実際にグリムと対峙し、その戦いに勝った。しかし、グリムが死にかけながら最後に見せた波動。ヴィルは、その何とも言えない驚異的な力を一瞬だが確かにグリムから垣間見ていたのだ。だからこそ、まだ“真の力”を隠している兄さんに勝てるのかと、ヴィルはアックス達に問いかけているのだ――。
「別に油断はしてねぇよ。でもだからといって警戒する程の強さでもねぇだろ。まぁ安心して待ってろ。ちゃんとお前の兄貴は殺さず連れてきてやるからよ!」
「……ふーん、あっそ。これなら“やっぱり心配なさそう”だね。行ってらっしゃい」
ヴィルはそう言って2人に手を振った。
話が済んだアックスとデイアナは今度こそラドット渓谷に向かうべく、玉座の間を後にしたのだった。
「さて、俺は俺で準備するか――」
14
あなたにおすすめの小説
【状態異常耐性】を手に入れたがパーティーを追い出されたEランク冒険者、危険度SSアルラウネ(美少女)と出会う。そして幸せになる。
シトラス=ライス
ファンタジー
万年Eランクで弓使いの冒険者【クルス】には目標があった。
十数年かけてため込んだ魔力を使って課題魔法を獲得し、冒険者ランクを上げたかったのだ。
そんな大事な魔力を、心優しいクルスは仲間の危機を救うべく"状態異常耐性"として使ってしまう。
おかげで辛くも勝利を収めたが、リーダーの魔法剣士はあろうことか、命の恩人である彼を、嫉妬が原因でパーティーから追放してしまう。
夢も、魔力も、そしてパーティーで唯一慕ってくれていた“魔法使いの後輩の少女”とも引き離され、何もかもをも失ったクルス。
彼は失意を酩酊でごまかし、死を覚悟して禁断の樹海へ足を踏み入れる。そしてそこで彼を待ち受けていたのは、
「獲物、来ましたね……?」
下半身はグロテスクな植物だが、上半身は女神のように美しい危険度SSの魔物:【アルラウネ】
アルラウネとの出会いと、手にした"状態異常耐性"の力が、Eランク冒険者クルスを新しい人生へ導いて行く。
*前作DSS(*パーティーを追い出されたDランク冒険者、声を失ったSSランク魔法使い(美少女)を拾う。そして癒される)と設定を共有する作品です。単体でも十分楽しめますが、前作をご覧いただくとより一層お楽しみいただけます。
また三章より、前作キャラクターが多数登場いたします!
【1/20本編堂々完結!】自力で帰還した錬金術師の爛れた日常
ちょす氏
ファンタジー
「この先は分からないな」
帰れると言っても、時間まで同じかどうかわからない。
さて。
「とりあえず──妹と家族は救わないと」
あと金持ちになって、ニート三昧だな。
こっちは地球と環境が違いすぎるし。
やりたい事が多いな。
「さ、お別れの時間だ」
これは、異世界で全てを手に入れた男の爛れた日常の物語である。
※物語に出てくる組織、人物など全てフィクションです。
※主人公の癖が若干終わっているのは師匠のせいです。
ゆっくり投稿です。
さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。
ヒツキノドカ
ファンタジー
誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。
そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。
しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。
身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。
そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。
姿は美しい白髪の少女に。
伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。
最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。
ーーーーーー
ーーー
閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります!
※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!
悪役貴族に転生したから破滅しないように努力するけど上手くいかない!~努力が足りない?なら足りるまで努力する~
蜂谷
ファンタジー
社畜の俺は気が付いたら知らない男の子になっていた。
情報をまとめるとどうやら子供の頃に見たアニメ、ロイヤルヒーローの序盤で出てきた悪役、レオス・ヴィダールの幼少期に転生してしまったようだ。
アニメ自体は子供の頃だったのでよく覚えていないが、なぜかこいつのことはよく覚えている。
物語の序盤で悪魔を召喚させ、学園をめちゃくちゃにする。
それを主人公たちが倒し、レオスは学園を追放される。
その後領地で幽閉に近い謹慎を受けていたのだが、悪魔教に目を付けられ攫われる。
そしてその体を魔改造されて終盤のボスとして主人公に立ちふさがる。
それもヒロインの聖魔法によって倒され、彼の人生の幕は閉じる。
これが、悪役転生ってことか。
特に描写はなかったけど、こいつも怠惰で堕落した生活を送っていたに違いない。
あの肥満体だ、運動もろくにしていないだろう。
これは努力すれば眠れる才能が開花し、死亡フラグを回避できるのでは?
そう考えた俺は執事のカモールに頼み込み訓練を開始する。
偏った考えで領地を無駄に統治してる親を説得し、健全で善人な人生を歩もう。
一つ一つ努力していけば、きっと開かれる未来は輝いているに違いない。
そう思っていたんだけど、俺、弱くない?
希少属性である闇魔法に目覚めたのはよかったけど、攻撃力に乏しい。
剣術もそこそこ程度、全然達人のようにうまくならない。
おまけに俺はなにもしてないのに悪魔が召喚がされている!?
俺の前途多難な転生人生が始まったのだった。
※カクヨム、なろうでも掲載しています。
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる