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なんで私に執着するの!?
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たすけてぇーーーー
夜会の翌日の昼下がり、今日はこの後お茶会があるので側近として準備に追われているさなか出会ったご令嬢、
そう、昨夜一番臭く私の嗅覚にトドメを刺してくれた、サリザリル伯爵家のアラサリル嬢
サリザリル伯爵家は身の丈に合わない浪費で現在援助先を探していると言うのは有名な話だったりする。
伯爵家の方は爵位の高い娘を嫁に貰えるなんて光栄だろう?!と子爵家や男爵家の裕福な家に娘たち(愛人の子含む)を押し付けようとしてるとかなんとか……
ちなみにこのアラサリル嬢は伯爵の一番甘やかしているご令嬢らしい。
茶会なのに夜会のような派手なドレスにメイクとひと瓶全部ぶっかけたかのような香水臭……
下手すりゃ昨日より臭いがキツイ
その凶器のような臭いに擦り寄られて私のライフはゴリゴリ削られていく訳で、もう泣いていい?
「リーフ様?聞いておりますの?!」
さっきからいつ婚約するとか父親と会う日は何時がいいかとか勝手なことをさも決まったことの様にキーキー喋っている。
内心話の通じない宇宙人のような相手に言質を取られないように話すのが精一杯なのに話を聞かなさすぎて困る。
「サリザリル伯爵令嬢」
「あん、リーフさまぁ、アリーって呼んでくださいませ♡」
「私は名前呼びを許可した覚えはありませんし、サリザリル伯爵令嬢を愛称で呼ぶつもりもありません。」
さすがに彼女のプライドを傷つけるとめんどくさいから我慢していたがもう限界だ。
「っ、まぁ!」
さすがにハッキリ言ったので多少は理解したのだろう、真っ赤になってプルプル震えている。
というかそんなに漫画や小説みたいに怒る時に震えるなんて見たこと無かったよ。
「おひとりで勝手に盛り上がっているところ申し訳ないが、婚約者でもない異性にベタベタとするような方とは添い遂げたいとはおもいません」
こういうタイプにははっきり言わないとダメだろう……
「んなっ!子爵家のくせに伯爵家に逆らうなんて!!」
「はっ?」
「身分の下の貴方は喜んでわたくしと婚約すればいいのですわ」
この子、私の立場しらないのか?
養子とは言え侯爵家令息で子爵家当主だって……
「お断りします。」
「なっ!」
話にならない、お茶会も始まってしまうしこれ以上相手をしていられない。
「サリザリル伯爵家には、当家からと養父の方から抗議させていただきますので、では失礼します。」
言い捨ててその場を離れるが後ろでギャーギャー喚いているが聞く価値もないのでさっさとその場を離れる。
「よっ!リーフ」
サリザリル伯爵令嬢から少し離れた木陰でヤヌークがひょっこり現れる。
「ヤヌーク」
「なんか随分ヤバそうな令嬢だなありゃ」
「なんだ?みてたなら助けてくれよ。」
見てたのがこいつじゃなくてハラルか殿下の方が良かったが、
「俺が手助けすると逆にめんどくさくなりそうだからな!」
ふん!と鼻息荒く言い切るな…
「そういう時は『殿下が読んでいるぞ!』とか言えばいいんだ。」
「なるほど!次はそうするわ。」
悪い奴では無いし、自分の事もそれなりにわくっていて行動してるからなコイツは
「よろしく頼む」
「おう!」
うん、やっぱりコイツは脳筋だな!
その後開催されたお茶会にはサリザリル伯爵令嬢は現れず、ヤヌーク以外にもあのやり取りを見ていた人が居たようでご令嬢方のヒソヒソ話としてあっという間に知れ渡っていた事に腹を立て翌日には王都に帰ってしまったそう。
まぁ私としてはあんな臭い令嬢に関わらなくて良くなったので嬉しいんだけどね。
きっと私の立場が複雑なのを理解していないだろうから王都に帰ったら対応しないといけないだろうが、侯爵家のお父様には手紙を昨夜だしたから先に抗議はしてもらうように手配したのであとは帰ってからだな……
夜会の翌日の昼下がり、今日はこの後お茶会があるので側近として準備に追われているさなか出会ったご令嬢、
そう、昨夜一番臭く私の嗅覚にトドメを刺してくれた、サリザリル伯爵家のアラサリル嬢
サリザリル伯爵家は身の丈に合わない浪費で現在援助先を探していると言うのは有名な話だったりする。
伯爵家の方は爵位の高い娘を嫁に貰えるなんて光栄だろう?!と子爵家や男爵家の裕福な家に娘たち(愛人の子含む)を押し付けようとしてるとかなんとか……
ちなみにこのアラサリル嬢は伯爵の一番甘やかしているご令嬢らしい。
茶会なのに夜会のような派手なドレスにメイクとひと瓶全部ぶっかけたかのような香水臭……
下手すりゃ昨日より臭いがキツイ
その凶器のような臭いに擦り寄られて私のライフはゴリゴリ削られていく訳で、もう泣いていい?
「リーフ様?聞いておりますの?!」
さっきからいつ婚約するとか父親と会う日は何時がいいかとか勝手なことをさも決まったことの様にキーキー喋っている。
内心話の通じない宇宙人のような相手に言質を取られないように話すのが精一杯なのに話を聞かなさすぎて困る。
「サリザリル伯爵令嬢」
「あん、リーフさまぁ、アリーって呼んでくださいませ♡」
「私は名前呼びを許可した覚えはありませんし、サリザリル伯爵令嬢を愛称で呼ぶつもりもありません。」
さすがに彼女のプライドを傷つけるとめんどくさいから我慢していたがもう限界だ。
「っ、まぁ!」
さすがにハッキリ言ったので多少は理解したのだろう、真っ赤になってプルプル震えている。
というかそんなに漫画や小説みたいに怒る時に震えるなんて見たこと無かったよ。
「おひとりで勝手に盛り上がっているところ申し訳ないが、婚約者でもない異性にベタベタとするような方とは添い遂げたいとはおもいません」
こういうタイプにははっきり言わないとダメだろう……
「んなっ!子爵家のくせに伯爵家に逆らうなんて!!」
「はっ?」
「身分の下の貴方は喜んでわたくしと婚約すればいいのですわ」
この子、私の立場しらないのか?
養子とは言え侯爵家令息で子爵家当主だって……
「お断りします。」
「なっ!」
話にならない、お茶会も始まってしまうしこれ以上相手をしていられない。
「サリザリル伯爵家には、当家からと養父の方から抗議させていただきますので、では失礼します。」
言い捨ててその場を離れるが後ろでギャーギャー喚いているが聞く価値もないのでさっさとその場を離れる。
「よっ!リーフ」
サリザリル伯爵令嬢から少し離れた木陰でヤヌークがひょっこり現れる。
「ヤヌーク」
「なんか随分ヤバそうな令嬢だなありゃ」
「なんだ?みてたなら助けてくれよ。」
見てたのがこいつじゃなくてハラルか殿下の方が良かったが、
「俺が手助けすると逆にめんどくさくなりそうだからな!」
ふん!と鼻息荒く言い切るな…
「そういう時は『殿下が読んでいるぞ!』とか言えばいいんだ。」
「なるほど!次はそうするわ。」
悪い奴では無いし、自分の事もそれなりにわくっていて行動してるからなコイツは
「よろしく頼む」
「おう!」
うん、やっぱりコイツは脳筋だな!
その後開催されたお茶会にはサリザリル伯爵令嬢は現れず、ヤヌーク以外にもあのやり取りを見ていた人が居たようでご令嬢方のヒソヒソ話としてあっという間に知れ渡っていた事に腹を立て翌日には王都に帰ってしまったそう。
まぁ私としてはあんな臭い令嬢に関わらなくて良くなったので嬉しいんだけどね。
きっと私の立場が複雑なのを理解していないだろうから王都に帰ったら対応しないといけないだろうが、侯爵家のお父様には手紙を昨夜だしたから先に抗議はしてもらうように手配したのであとは帰ってからだな……
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