しなちゃんと野菜室

gizumo

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キャッス

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 しなちゃん、サラダ作って?とお母さんが台所で呼んでいた。
 「はーい」と言って降りてきた。
 冷蔵庫の野菜室を開け、レタス、トマト、きゅうり、キャベツ…を出した。
野菜を洗いはじめていると置いてあった場所から何かが消えていることに気づいた。それはキャベツとレタスだった。
「あれ、野菜室から出した?はずなのに―」と、しなちゃんが首をかしげて、もう一度野菜室を開け、探したがそのもの達の姿はなかった

「えっ、何で」
「お母さん、キャベツとレタスどこ?」
「あれっ、さっき冷蔵庫で見たわよ」
とお母さんは言っていた。でもなかったのにと思い仕方なく代用品としてワカメにしようと野菜室ではない扉をしなちゃんは開けてワカメを探した。
「えー」しなちゃんはびっくりした。
「お母さん何でここにキャベツとレタスがあるの?」
「知らないわよ」とお母さんは少し怒りぎみのようだった…。
 しなちゃんが扉を開けてみると
 そこにはキャベツとレタスがいた。
「俺たちはお前に協力する気はないからな」と言い出した。
 しなちゃんは協力ってもしやサラダのことだと知りこれから作れなくなっちゃうってこと?って思った。
今思えば「何で私、言葉が聞こえてわかるんだ」と考えていた。
そんな特殊な能力があることを本人のしなちゃんはわかっていないのだ。
「何で話せるの、キャベツ…くん」と問いかけると何だかそのものがキャベツっぽくないことに気づき、しなちゃんは恐る恐る聞いた 「あなた誰?」
 「俺様はキャッスだ」
 「キャッス?」
 「そうだ、俺様は弱そうなレタスが気に入らなかったんだ。だから俺様と同類になれば強くなれるぞ。と、脅して仲間にさせた。」
 「レタスくんはもうレタスじゃなくなるの?」
 と、聞いていたときだった。
 「ウォー」と声がした。
 よく見るとキャベツからレタスが出てくるところだった。 
 「ちょっと、僕はそんなに弱くないよ」と 「あー、窮屈だった」と本来の形でレタスが現れた。
 「キャベツくん、僕、強くなりたいから仲良くしてほしい」と優しく問いかけた。
 「しょうがねーな」と、キャベツは照れながらレタスくんと野菜室に戻っていった。
 さっき、キャベツくんが言っていたことなんだけど
 「俺とレタスが一緒にいる時に切って炒めると4倍の栄養が採れるんだぞ。その時がホントのキャッスだ」って教えてくれたのだった。
その後、キャッスはカリっコリー、ズッキュ―リ、さつがいも達と野菜室でふれあい、野菜室のリーダーとなって活躍している。
 ちなみに何で野菜の声が聞こえるのって
それは野菜が好きだからかもねぇ。
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