この身が朽ち果てる前に

レン太郎

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大掃除のブルース

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 実は最近、私は実家の自分の部屋の整理をかねて、大掃除するのにハマっている。要らない物を捨てたり、要る物を整理してなおしたりと──。
 まあ、部屋がキレイになるのは気持ちがいいものだ。
 この大掃除で、私がまず最初に取り掛かったのはベッドの下だった。いろんな物を突っ込んだまんまだったので、何が出てくるのかワクワクしながらも、私は掃除をしていた。
 すると、どうだろう。懐かしいエロ本が次から次へと、出てくるではないか。
 ホコリまみれだったが、懐かしいAV女優との再会に、いつしか私の胸の奥は熱くなっていた。ついでに、下半身も熱くなっていたのは、言うまでもない事実である。
 そして断腸の想いで、AV女優達に別れを告げた私は、次に着なくなった服に取り掛かることにした。

 着なくなった服も大量にあった。その中でも「もう絶対に着ないだろう」と、思われたのが学生服の存在であった。私は再び、懐かしさを感じながらも、学生服を手にとった。
 すると、学生服の左右のポケットに、明らかに不自然な膨らみがあることに気付いた。私は「何だろう?」と思いつつも、まず右のポケットに手を突っ込んだ。
 そして、右のポケットから出てきた物とは、大量のコンドームだったのである。
 そしてさらに、左のポケットから出てきた物とは、こちらもまた、大量のコンドームだったのだ。
 まさに、避妊具のオンパレードである。
 なぜ、私の学生服からこんなにも大量のコンドームが出てきたのか。
 私は思い出した──。
 高校の頃、ドラッグストアでバイトしてた時、試供品のコンドームを大量にかっさらってきて、それを学校の友人に、一個百円で売りさばいていたことを。
 そして私は、陰ながらも「ゴムの売人」として名を馳せていたことを。

 ここで、誤解しないで貰いたい。私は決して、営利目的でコンドームを売っていたのではない。学生なので、薬局でコンドームを買うわけにはいかない青春ならぬ“性春”まっただ中の、清き男子に夢を売っていたのだ。
 その男子諸君らは、使う予定がない奴が多かったのだが、コンドームを“持つ喜び”を知ったのである。
 それが百円で買えるのならば、むしろ安いものではないだろうか。
 その、学生服のポケットから出てきたコンドームは、私の学生時代の淡い思い出である。当然、古くて使用不能なので、ゴミ袋行きになってしまった。

「さようなら……思い出をありがとう」との、想いとともに。

 そんな感じで、ゴミはまとめてゴミの日に出してしまい、大掃除は終了した。
 しかし、よくよく考えてみると、古着として処分した学生服。「コスプレで十分、使用可能だった」と、今更ながらに後悔している。

 嗚呼、後の祭り……。
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