288 / 314
第六章・アレク×幸希編~蒼銀の誓いと咲き誇る騎士の花~
不穏なる者達の嘲笑・変化
しおりを挟む
※敵サイド、三人称視点で進みます。
「お~い、アヴェル~。まだ起きないのか~?」
ユキ達が天上にて十二の災厄を回収する、少し前の事……。
独自に作り上げられた異空間の中、彼らの楽園はひっそりと、だが、常に美しくそこに在った。
アヴェルオード神が自身の後継として生み出した息子、アヴェルの力によって。
彼に拾われた、イリューヴェルの皇子とよく似た容姿を持つ青年が、真っ暗なアヴェルの部屋へと足を踏み入れる。
獅貴族の国、ゼクレシアウォードで一度捕まってしまった彼らの神様は、それ以降……、ずっと眠ったままだ。そんな事態に追い込む程のダメージを受けたわけではない、と、思うのだが……。
とにかく、青年と、マリディヴィアンナの心は焦りと不安を感じたままだ。
だが、ようやく時が来たようだ。数時間前にはなかった変化が、今、青年の瞳に映っている。
「これはまた……、ようやく成長期か?」
禍々しい黒銀の光と、アヴェル自身が抱く青銀の光。
円を描きながらがグルグルと回転している謎の紋様に絡みつく、二種類の光。
その中心で、膝を抱えて静かに俯いているアヴェルが、ちらりと青年に目をやった。
「おはよう……。マリディヴィアンナは? どうしてる?」
「う~ん、お前が寝てる間に、ちょぉ~っと、なぁ……」
「ん?」
「お前に時々会いに来てた女がいたろう? アイツと一緒に三人でウォルヴァンシアに飛んだんだが……。俺がちょっと野暮用済ませてる間に、……勝手に突撃して、ボロボロに惨敗してた。すまん」
「器は? 壊れなかった?」
両手をパンっと叩き合わせて謝った青年に、アヴェルが眉を顰めて問うた。
彼に話した野暮用。その後にマリディヴィアンナ達の様子を見に行ってみれば、どうにか戦闘の場から逃げ出し、全身酷い有様で涙を伝わせていた彼女と合流する事が出来た。
余計な事はするなと散々注意をしておいたというのに、どうやら……、同行していたあの女がマリディヴィアンナを唆し、手を出してはならない相手に勝負を仕掛けてしまったようだ。
青年も、野暮用を済ませている最中に感じ取った、あの強大な力……。
今までに出会った誰よりも上の、生きた心地さえ奪われるような感覚。
こうも感じた。その力に、存在に、支配される事が当然だと思えるような、一種の恍惚感。
見てみたかった。だが、そんな余裕はなく……。
「器が壊れかかってるが、まだ大丈夫そうだ。後で修復してやってくれ」
「うん……。あと、……ヴァルドナーツは、回収されちゃったんだよ、ね」
「あぁ」
ヴァルドナーツ……。長い時を、共に過ごした仲間。
愛した女に対する執着と憎悪を糧に機会を待っていた男。
あの男の願いは、正直、口にしたくはない非道の限りを尽くして、その身を引き裂き、魂を奪い去る事だった。そして、アヴェルの力でお互いの魂を融合し、永遠に縛り続ける。
悪趣味な願いだと思わないでもないが、狂った者の思考に常識性を求める方がどうかしているのだろう。青年自身も、同じようなものだ……。
北の大国、イリューヴェル。彼(か)の国を治める皇帝の血筋を絶やす事。
それが、青年の望み。自分から愛するもの全てを奪った男の血筋に、報復する為……。
あまりに昔の事で、いっそ忘れてしまいたいとさえ思う事もある。
だが、出来ない……。遥か昔に味わった屈辱を、今でも鮮明に思い出せるあの瞬間を、彼は忘れる事が出来ず、凝り固まったおぞましい怨念が消えてくれないのだから。
手のひらをきつく握り締めた青年を見つめながら、アヴェルが周囲の光を消し去る。
トン……、と、素足で降りた床の上で、彼は生まれたままの姿に衣という壁を作った。
「すぐ、マリディヴィアンナの所に行く。外で何か……、美味しい物でも買ってきてくれる?」
「ん、了解。お前もあんまり無理すんなよ」
「大丈夫。母様達を解き放つまで、僕は捕まらない……。絶対に」
「……解き放った後の事も考えとけ。その母親に、子供らしくめいいっぱい甘えるっていう、幸せな瞬間をな」
青年が部屋を出る際に顔だけを振り向かせ片目を瞑って提案すると、アヴェルがきょとんと可愛らしく間の抜けた顔をするのが見えた。
突然成長したアヴェルの身体。大人の青年となった今の彼は、やっぱり中身はお子様のままのようだ。『悪しき存在(モノ)』として封じられた神々……。
共に封じられている、アヴェルの母親。寝言でたまに聞く事のあった存在だ。
同胞と母親を救い出す為に動いているアヴェルには、目的を達成した後に幸せを手にしてほしいと願っているが……、今やっている事で手一杯、なのだろう。
その先の幸福を、アヴェルはまだ描けずにいる。自分よりも何倍も年上の存在であっても、その心は幼く、頼りない。
「……考えとくよ」
「そうしてくれ。じゃあな」
「うん、行ってらっしゃい」
軽く手を振って部屋を出た青年は、微笑ましさを含んだ息を吐き、廊下の先へと歩みだす。
長く一緒にいたからか、子供達の服や食の好みもバッチリと把握済みだ。
「ヴァルドナーツがいれば、……ははっ、そういえば、アイツが料理する時は、何でかフリフリエプロンだったなぁ。皆でアイツが作った料理や菓子を囲んで……」
恨みとか、復讐とか、そんな事全部忘れて……、楽しい、と、そう思えていた温かな時間。
マリディヴィアンナを唆し、ウォルヴァンシアの者達に喧嘩を仕掛けたあの女の死に関しては、何とも思わない。いや、怒りめいた感情を覚えるが……。
ヴァルドナーツを失った事実は……、物足りない、と、そう感じているような気もする。
「あ、これから料理は俺の当番になるのか? う~ん、……料理か、得意じゃないんだがなぁ」
そうだ。苦手な事をやるくらいなら、機会を窺ってヴァルドナーツの魂を奪還するというのはどうだろうか? 向こうだって、その時を待っているはずだ。
作り物の太陽が窓を通して廊下へと降り注がせる光を見つめながら、青年は微かに笑う。
ヴァルドナーツの魂がユキという少女の許に在るのはわかっているが、手を出すにはかなりのリスクが伴う。なにせ、相手は神だ。こちらは、アヴェル一人。
向こうは、一人や二人の話じゃない。それに、マリディヴィアンナが目にし、自分も肌で感じた恐ろしい力の持ち主。そんな相手にどんな手を使おうと、労力の無駄というものだ。
たとえ、助け出したいと心底望んでいても……。
「暫くは、潜っとくのが安全策だろうなぁ……」
動く予定ではあるものの、出来るだけ、そう、極力避けた方がいい。
昨夜感じた力の持ち主や、他の神々との接触は……。
あくまで、欠片の回収を優先させるつもりだが……、仕掛けた『悪戯』はすでに動き始めており、その場に姿を現さない方が得策だと思えた。
ヴァルドナーツが奪われた今……。たとえ神であろうと、感情に左右されやすいアヴェル、それとマリディヴィアンナが愚かな真似をしないよう見張り、導くのは自分の役目だ。
目的を達成する、その時まで……。全てを壊す、大願成就の瞬間を迎える為に。
「うん、まぁ、それにはまず腹ごしらえが必須だよな。よし、さっさと食料調達に行ってくるか。あぁ、奮発してアイツらの好物大盛りにしてやろう。ふふ、よしよしっ」
と、青年が下の階に降りようと鼻歌まじりで進んでいたその時。
「――っ」
『御苦労様』
階下から漣のように青年の肌を撫でながら過ぎ去って行った気配……。
艶やかな女の声が耳元をぞわりと擽り、それは一瞬で消え去った。
覚えのある気配だ……。アヴェルが扱う黒銀の力。
それは、アヴェルだけでなく、ディオノアードの鏡……、その欠片にも宿っているものだ。
何度も肌に、魂に感じ続けてきた気配、匂い、予感……。
破滅を呼び込む、禁忌の力。本能で悟りながら、しかし、抗う事が出来ない力。
「アヴェル……」
揺らぐ事のない決意と覚悟だが、……今のは。
青年は階段を戻りかけ、……僅かに躊躇った後、足を引いた。
「お~い、アヴェル~。まだ起きないのか~?」
ユキ達が天上にて十二の災厄を回収する、少し前の事……。
独自に作り上げられた異空間の中、彼らの楽園はひっそりと、だが、常に美しくそこに在った。
アヴェルオード神が自身の後継として生み出した息子、アヴェルの力によって。
彼に拾われた、イリューヴェルの皇子とよく似た容姿を持つ青年が、真っ暗なアヴェルの部屋へと足を踏み入れる。
獅貴族の国、ゼクレシアウォードで一度捕まってしまった彼らの神様は、それ以降……、ずっと眠ったままだ。そんな事態に追い込む程のダメージを受けたわけではない、と、思うのだが……。
とにかく、青年と、マリディヴィアンナの心は焦りと不安を感じたままだ。
だが、ようやく時が来たようだ。数時間前にはなかった変化が、今、青年の瞳に映っている。
「これはまた……、ようやく成長期か?」
禍々しい黒銀の光と、アヴェル自身が抱く青銀の光。
円を描きながらがグルグルと回転している謎の紋様に絡みつく、二種類の光。
その中心で、膝を抱えて静かに俯いているアヴェルが、ちらりと青年に目をやった。
「おはよう……。マリディヴィアンナは? どうしてる?」
「う~ん、お前が寝てる間に、ちょぉ~っと、なぁ……」
「ん?」
「お前に時々会いに来てた女がいたろう? アイツと一緒に三人でウォルヴァンシアに飛んだんだが……。俺がちょっと野暮用済ませてる間に、……勝手に突撃して、ボロボロに惨敗してた。すまん」
「器は? 壊れなかった?」
両手をパンっと叩き合わせて謝った青年に、アヴェルが眉を顰めて問うた。
彼に話した野暮用。その後にマリディヴィアンナ達の様子を見に行ってみれば、どうにか戦闘の場から逃げ出し、全身酷い有様で涙を伝わせていた彼女と合流する事が出来た。
余計な事はするなと散々注意をしておいたというのに、どうやら……、同行していたあの女がマリディヴィアンナを唆し、手を出してはならない相手に勝負を仕掛けてしまったようだ。
青年も、野暮用を済ませている最中に感じ取った、あの強大な力……。
今までに出会った誰よりも上の、生きた心地さえ奪われるような感覚。
こうも感じた。その力に、存在に、支配される事が当然だと思えるような、一種の恍惚感。
見てみたかった。だが、そんな余裕はなく……。
「器が壊れかかってるが、まだ大丈夫そうだ。後で修復してやってくれ」
「うん……。あと、……ヴァルドナーツは、回収されちゃったんだよ、ね」
「あぁ」
ヴァルドナーツ……。長い時を、共に過ごした仲間。
愛した女に対する執着と憎悪を糧に機会を待っていた男。
あの男の願いは、正直、口にしたくはない非道の限りを尽くして、その身を引き裂き、魂を奪い去る事だった。そして、アヴェルの力でお互いの魂を融合し、永遠に縛り続ける。
悪趣味な願いだと思わないでもないが、狂った者の思考に常識性を求める方がどうかしているのだろう。青年自身も、同じようなものだ……。
北の大国、イリューヴェル。彼(か)の国を治める皇帝の血筋を絶やす事。
それが、青年の望み。自分から愛するもの全てを奪った男の血筋に、報復する為……。
あまりに昔の事で、いっそ忘れてしまいたいとさえ思う事もある。
だが、出来ない……。遥か昔に味わった屈辱を、今でも鮮明に思い出せるあの瞬間を、彼は忘れる事が出来ず、凝り固まったおぞましい怨念が消えてくれないのだから。
手のひらをきつく握り締めた青年を見つめながら、アヴェルが周囲の光を消し去る。
トン……、と、素足で降りた床の上で、彼は生まれたままの姿に衣という壁を作った。
「すぐ、マリディヴィアンナの所に行く。外で何か……、美味しい物でも買ってきてくれる?」
「ん、了解。お前もあんまり無理すんなよ」
「大丈夫。母様達を解き放つまで、僕は捕まらない……。絶対に」
「……解き放った後の事も考えとけ。その母親に、子供らしくめいいっぱい甘えるっていう、幸せな瞬間をな」
青年が部屋を出る際に顔だけを振り向かせ片目を瞑って提案すると、アヴェルがきょとんと可愛らしく間の抜けた顔をするのが見えた。
突然成長したアヴェルの身体。大人の青年となった今の彼は、やっぱり中身はお子様のままのようだ。『悪しき存在(モノ)』として封じられた神々……。
共に封じられている、アヴェルの母親。寝言でたまに聞く事のあった存在だ。
同胞と母親を救い出す為に動いているアヴェルには、目的を達成した後に幸せを手にしてほしいと願っているが……、今やっている事で手一杯、なのだろう。
その先の幸福を、アヴェルはまだ描けずにいる。自分よりも何倍も年上の存在であっても、その心は幼く、頼りない。
「……考えとくよ」
「そうしてくれ。じゃあな」
「うん、行ってらっしゃい」
軽く手を振って部屋を出た青年は、微笑ましさを含んだ息を吐き、廊下の先へと歩みだす。
長く一緒にいたからか、子供達の服や食の好みもバッチリと把握済みだ。
「ヴァルドナーツがいれば、……ははっ、そういえば、アイツが料理する時は、何でかフリフリエプロンだったなぁ。皆でアイツが作った料理や菓子を囲んで……」
恨みとか、復讐とか、そんな事全部忘れて……、楽しい、と、そう思えていた温かな時間。
マリディヴィアンナを唆し、ウォルヴァンシアの者達に喧嘩を仕掛けたあの女の死に関しては、何とも思わない。いや、怒りめいた感情を覚えるが……。
ヴァルドナーツを失った事実は……、物足りない、と、そう感じているような気もする。
「あ、これから料理は俺の当番になるのか? う~ん、……料理か、得意じゃないんだがなぁ」
そうだ。苦手な事をやるくらいなら、機会を窺ってヴァルドナーツの魂を奪還するというのはどうだろうか? 向こうだって、その時を待っているはずだ。
作り物の太陽が窓を通して廊下へと降り注がせる光を見つめながら、青年は微かに笑う。
ヴァルドナーツの魂がユキという少女の許に在るのはわかっているが、手を出すにはかなりのリスクが伴う。なにせ、相手は神だ。こちらは、アヴェル一人。
向こうは、一人や二人の話じゃない。それに、マリディヴィアンナが目にし、自分も肌で感じた恐ろしい力の持ち主。そんな相手にどんな手を使おうと、労力の無駄というものだ。
たとえ、助け出したいと心底望んでいても……。
「暫くは、潜っとくのが安全策だろうなぁ……」
動く予定ではあるものの、出来るだけ、そう、極力避けた方がいい。
昨夜感じた力の持ち主や、他の神々との接触は……。
あくまで、欠片の回収を優先させるつもりだが……、仕掛けた『悪戯』はすでに動き始めており、その場に姿を現さない方が得策だと思えた。
ヴァルドナーツが奪われた今……。たとえ神であろうと、感情に左右されやすいアヴェル、それとマリディヴィアンナが愚かな真似をしないよう見張り、導くのは自分の役目だ。
目的を達成する、その時まで……。全てを壊す、大願成就の瞬間を迎える為に。
「うん、まぁ、それにはまず腹ごしらえが必須だよな。よし、さっさと食料調達に行ってくるか。あぁ、奮発してアイツらの好物大盛りにしてやろう。ふふ、よしよしっ」
と、青年が下の階に降りようと鼻歌まじりで進んでいたその時。
「――っ」
『御苦労様』
階下から漣のように青年の肌を撫でながら過ぎ去って行った気配……。
艶やかな女の声が耳元をぞわりと擽り、それは一瞬で消え去った。
覚えのある気配だ……。アヴェルが扱う黒銀の力。
それは、アヴェルだけでなく、ディオノアードの鏡……、その欠片にも宿っているものだ。
何度も肌に、魂に感じ続けてきた気配、匂い、予感……。
破滅を呼び込む、禁忌の力。本能で悟りながら、しかし、抗う事が出来ない力。
「アヴェル……」
揺らぐ事のない決意と覚悟だが、……今のは。
青年は階段を戻りかけ、……僅かに躊躇った後、足を引いた。
0
あなたにおすすめの小説
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。
はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
ひみつの姫君 ~男爵令嬢なのにくじ引きで王子のいる生徒会の役員になりました!~
らな
恋愛
男爵令嬢のリアはアルノー王国の貴族の子女が通う王立学院の1年生だ。
高位貴族しか入れない生徒会に、なぜかくじ引きで役員になることになってしまい、慌てふためいた。今年の生徒会にはアルノーの第2王子クリスだけではなく、大国リンドブルムの第2王子ジークフェルドまで在籍しているのだ。
冷徹な公爵令息のルーファスと、リアと同じくくじ引きで選ばれた優しい子爵令息のヘンドリックの5人の生徒会メンバーで繰り広げる学園ラブコメ開演!
リアには本人の知らない大きな秘密があります。
リアを取り巻く男性陣のやり取りや友情も楽しんでいただけたら嬉しいです。
美男美女の同僚のおまけとして異世界召喚された私、ゴミ無能扱いされ王城から叩き出されるも、才能を見出してくれた隣国の王子様とスローライフ
さら
恋愛
会社では地味で目立たない、ただの事務員だった私。
ある日突然、美男美女の同僚二人のおまけとして、異世界に召喚されてしまった。
けれど、測定された“能力値”は最低。
「無能」「お荷物」「役立たず」と王たちに笑われ、王城を追い出されて――私は一人、行くあてもなく途方に暮れていた。
そんな私を拾ってくれたのは、隣国の第二王子・レオン。
優しく、誠実で、誰よりも人の心を見てくれる人だった。
彼に導かれ、私は“癒しの力”を持つことを知る。
人の心を穏やかにし、傷を癒す――それは“無能”と呼ばれた私だけが持っていた奇跡だった。
やがて、王子と共に過ごす穏やかな日々の中で芽生える、恋の予感。
不器用だけど優しい彼の言葉に、心が少しずつ満たされていく。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる