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第十章
第278話 挑発する神楽と、苛立つ増渕
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ここに来て神楽が増渕に直接仕掛けたのは、トドメを刺すためだ。
しかし、個人としては桐海に通用していると信じ込んでいる増渕は、全く別の結論にたどり着いた。
「おい、ガキ。俺を挑発して動揺させてえみてーだが、そんなのお見通しなんだよ」
「……はっ?」
神楽は口を半開きにしたまま固まった。あまりにも検討外れの推理だったからだ。
増渕は鼻を鳴らして嘲笑を浮かべた。
「ハッ、誤魔化しても無駄だ。俺が味方の使えなさに苛立って視野が狭くなっているときを狙い、煽ってさらに判断を鈍らせようって肚だろ? お前らにとって最大の脅威は俺だからな」
「……」
唖然としている神楽に、増渕はさらに得意げに頬を吊り上げて、
「おいおい、まんまと言い当てられてびびっちまったのか?」
「……あぁ、いえ」
神楽は半笑いになって首を振った。
ここにきて、ようやく彼の脳みそは現状を把握することができた。
「驚いていただけです。あまりにも自分に都合の良いように解釈するのでごめんなさい!」
「……あっ?」
「あなた方が永井先輩や浜本先輩にやるならともかく、リードしているウチが、今更あなたにそんなことをやる意味がないことは、ちょっと考えればわかると思いますごめんなさい!」
「……ハッ、そうやって挑発してんだろ? わかってんだよ」
上から目線の物言いとは裏腹に、増渕のこめかみはピクピクと動いていた。
(さっきのはたまたまだ。ここまでずっと俺を止められてなかったくせに、マグレで一回止めたくらいで調子乗んなよ!)
そう彼は意気込み、自分から神楽にドリブルを仕掛けた。
——結果は、三戦三敗だった。
「クソっ、どうなってやがる……!」
悪態を吐く増渕に、神楽は呆れたようにため息を吐いた。
「この程度の実力で、一体どうやったら自分が脅威になっていると思えるのか、甚だ疑問ですごめんなさい!」
「んだとぉ……!」
頼みの綱だったドリブルが通用しなくなって、増渕の心から余裕などというものは消え去っていた。
もはや、彼は神楽を潰すことしか考えられなくなっていた。
「調子乗ってんじゃねーぞガキがぁ!」
巧にやったように、神楽がボールを収めた瞬間の足元を狙ってタックルを仕掛けた。
しかし、神楽はヒョイっとなんでもないように避けてみせた。
「何っ……⁉︎」
「如月さんにリベンジするまでは、怪我ができないんですごめんなさい!」
「ハッ、あんな一人じゃなんもできねー奴に負けたのかよ? 雑魚すぎんだろ!」
増渕はここぞとばかりに挑発した。
そんな彼に、神楽はいっそ哀れような視線を向けた。
「如月さんは全国レベルの選手です。でも、あなたがそのすごさをわからないのは仕方ないと思います。彼は特殊ですし、実力の近い者同士でなければ、相手の力量を正確に見極められないといいますからごめんなさい!」
「なんだと……!」
増渕は、怒りで顔を真っ赤に染めてブルブルと震えた。
神楽がここまで露骨に挑発をするのは、内心では強い憤りを覚えているからだ。
一見持たざる者でありながらも、味方のみならず敵さえも支配する巧に強く憧れており、そんな憧れの存在を卑劣な手段で削った増渕には、もともと怖い怒りを覚えていた。
それに加えて実際に対峙すると、自分が一番下手なのに不遜な態度で味方をなじり、審判に気づかれないように汚い手を使い、あまつさえ巧をバカにした。
過剰な謝り癖を持つにもかかわらず、意外にも沸点の低い神楽の胸中は、草食系と評される童顔からは想像もできないほど吹き荒れていた。
そして、こちらは意外でも何でもなく沸点の低い増渕もまた、爆発寸前だった。
それをわかっていながら、神楽は一切の躊躇もなく、追い打ちをかけた。
「如月さんの価値を押し図ることもできない小物でも彼を削れるなんて、人間は不平等だと思いますごめんなさい!」
——自身が馬鹿にしていた巧と比較される形での罵倒の連発は、すでにギリギリだった増渕を爆発させるには充分すぎるものだった。
「クソ野郎がっ……死ねやぁぁあ!」
増渕は我を忘れて殴りかかった。
その拳が神楽に届く瞬間、一つの人影が増渕を吹き飛ばした。
「わお」
見えていた神楽は思ったよりもバイオレンスなことに軽く目を見開いただけだったが、死角から予想外の攻撃を受けた増渕は混乱した。
「いってぇ……! 何が——」
「馬鹿野郎!」
その人影——霧影高校キャプテンの相川は、地面に手をついて起きあがろうとする増渕の胸ぐらを掴んで怒鳴りつけた。
「散々迷惑をかけといて退場までする気か⁉︎ いい加減にしろ!」
「め、迷惑だと⁉︎ ハッ、このチームで唯一通用している俺に対するひがみかよ?」
「……ハァ」
相川は呆れを隠そうともせずにため息を吐いた。
今度は増渕が怒鳴った。
「てめぇ、なんだそのため息は⁉︎」
「お前、本気で自分が通用してると思ってんのか? ——いい加減、現実を見ろよ」
「あっ? ま、負け惜しみか?」
増渕は口角を吊り上げて見せるが、その声は震えていた。
相川はもう一度ため息を吐き、いっそ同情するような目線を向けた。
「お前は通用してたわけじゃねえ。桐海に放置されてたんだよ」
「な、なんだと⁉︎ デタラメを言うな!」
「現実を見ろって言ってんだろ。他の選手がボールを持ったときに比べてお前に対するプレッシャーは明らかに弱かったし、それはボールを持ってないときでも同じだ。たとえお前が持ち上がろうとも、桐海のやつらはお前よりも他の選手を警戒していた。だから、お前へのサポートがなかったんだ。もっとも、サポートがあったとしても、ドリブルをするのが精一杯で顔も上げられてないお前は気づかないだろうがな」
「なっ……! 馬鹿にするな!」
「じゃあ、自分がドリブルをしている間、味方がどんな動きをしてたのか説明できるのか?」
「そ、それはっ……」
増渕は言葉を詰まらせた。
当然だ。相川の言う通り、ドリブルをするのでいっぱいいっぱいになっている彼に、周囲の状況などわかろうはずもないからだ。
「ミドルシュートもなければ周りも見えていないお前にあえてボールを持たせて、迷いを見せたところで刈り取る。ずっとその繰り返しだった。そして向こうがお前を標的にした瞬間から、お前は誰一人として抜くことができていない。どころか相手の安い挑発に乗り、スポーツマンとしてあるまじき愚行を犯しそうになった。いいか? お前はずっと、桐海の手のひらの上で転がされてたんだよ。理解できたか、下手くそ」
「なっ、なっ……! 俺にそんなこと言ってタダで済むと——ごはぁ!」
「やめろっ、相川! 交代させるぞ——っ⁉︎」
慌てて仲裁に入ろうとした霧影の監督である清水は、相川からの刺すような視線に言葉を詰まらせた。
「誰のせいでこんなことになってると思ってんだ?」
「なっ、あ、相川! 監督に向かってなんて口の利き方をしている⁉︎ ふざけるな——」
「それはこっちのセリフだ!」
「っ……!」
相川は激情を瞳に宿して、清水に詰め寄った。
息を呑む清水の胸ぐらを掴まんばかりの勢いで、まくしたてた。
「ふざけんなよ! 俺たち三年生の最後の大会、こんな形で終わるなんで冗談じゃねえ! 今すぐこいつを交代して横山を出せ! 一度くらい勝利のための采配をしてみせろよ! 何のために監督やってんだよ! 勝つためじゃねえのか⁉︎」
「っ……!」
清水は目を見開いた。
ややあって、彼はベンチを振り向いた。
「——横山!」
「っ……はい!」
慌てた様子でユニフォームに着替える横山は、かつて増渕に反論して清水により干されていた選手だった。
「か、監督っ? 何を——」
「増渕、交代だ」
すがりついてくる増渕に、清水は抑揚のない口調で告げた。
「な、なっ……⁉︎ あ、あんたっ、そんなことしてウチの親が黙ってると思うなよ⁉︎」
「問題ない。これは俺にとっても最後の大会だからな」
「な、に……⁉︎」
増渕はその言葉の意味に気づいて、愕然とした。
清水はそんな増渕を放置して、他の選手たちに向き直った。
「お前たち……今まで本当にすまなかった」
「「「っ……」」」
「俺は、監督としての責務を何一つ果たしていなかった。本当にすまない……!」
腰を直角に折り曲げて体を震わせる清水に、相川が近づいた。
「監督、顔をあげてください」
「相川……」
「あなたのやってきたことは、到底この場で許せるものではありません。けど、今それをなじっても仕方ない。試合が終わるまでは、監督は監督らしくいてください」
「っ……あぁ、わかった」
清水は唇を噛みしめ、無理やり笑顔を作った。ピッチに立つ選手一人一人を見回し、
「——最後まで、諦めずにがんばれ!」
「「「おう!」」」
霧影の選手たちは、腹の底から響くような大声で返事をした。
様子を見ていた桐海の選手たちも、顔を見合わせて笑みを浮かべた。
乱闘寸前だったとは思えない穏やかな雰囲気の中、険しい表情の主審が近づいてきて、胸ポケットに手を忍ばせた。
——カードを出そうとしているのは明白だった。
「「「っ……!」」」
その場の全員に、特に霧影の選手たちの間に、緊張が走った。
しかし、個人としては桐海に通用していると信じ込んでいる増渕は、全く別の結論にたどり着いた。
「おい、ガキ。俺を挑発して動揺させてえみてーだが、そんなのお見通しなんだよ」
「……はっ?」
神楽は口を半開きにしたまま固まった。あまりにも検討外れの推理だったからだ。
増渕は鼻を鳴らして嘲笑を浮かべた。
「ハッ、誤魔化しても無駄だ。俺が味方の使えなさに苛立って視野が狭くなっているときを狙い、煽ってさらに判断を鈍らせようって肚だろ? お前らにとって最大の脅威は俺だからな」
「……」
唖然としている神楽に、増渕はさらに得意げに頬を吊り上げて、
「おいおい、まんまと言い当てられてびびっちまったのか?」
「……あぁ、いえ」
神楽は半笑いになって首を振った。
ここにきて、ようやく彼の脳みそは現状を把握することができた。
「驚いていただけです。あまりにも自分に都合の良いように解釈するのでごめんなさい!」
「……あっ?」
「あなた方が永井先輩や浜本先輩にやるならともかく、リードしているウチが、今更あなたにそんなことをやる意味がないことは、ちょっと考えればわかると思いますごめんなさい!」
「……ハッ、そうやって挑発してんだろ? わかってんだよ」
上から目線の物言いとは裏腹に、増渕のこめかみはピクピクと動いていた。
(さっきのはたまたまだ。ここまでずっと俺を止められてなかったくせに、マグレで一回止めたくらいで調子乗んなよ!)
そう彼は意気込み、自分から神楽にドリブルを仕掛けた。
——結果は、三戦三敗だった。
「クソっ、どうなってやがる……!」
悪態を吐く増渕に、神楽は呆れたようにため息を吐いた。
「この程度の実力で、一体どうやったら自分が脅威になっていると思えるのか、甚だ疑問ですごめんなさい!」
「んだとぉ……!」
頼みの綱だったドリブルが通用しなくなって、増渕の心から余裕などというものは消え去っていた。
もはや、彼は神楽を潰すことしか考えられなくなっていた。
「調子乗ってんじゃねーぞガキがぁ!」
巧にやったように、神楽がボールを収めた瞬間の足元を狙ってタックルを仕掛けた。
しかし、神楽はヒョイっとなんでもないように避けてみせた。
「何っ……⁉︎」
「如月さんにリベンジするまでは、怪我ができないんですごめんなさい!」
「ハッ、あんな一人じゃなんもできねー奴に負けたのかよ? 雑魚すぎんだろ!」
増渕はここぞとばかりに挑発した。
そんな彼に、神楽はいっそ哀れような視線を向けた。
「如月さんは全国レベルの選手です。でも、あなたがそのすごさをわからないのは仕方ないと思います。彼は特殊ですし、実力の近い者同士でなければ、相手の力量を正確に見極められないといいますからごめんなさい!」
「なんだと……!」
増渕は、怒りで顔を真っ赤に染めてブルブルと震えた。
神楽がここまで露骨に挑発をするのは、内心では強い憤りを覚えているからだ。
一見持たざる者でありながらも、味方のみならず敵さえも支配する巧に強く憧れており、そんな憧れの存在を卑劣な手段で削った増渕には、もともと怖い怒りを覚えていた。
それに加えて実際に対峙すると、自分が一番下手なのに不遜な態度で味方をなじり、審判に気づかれないように汚い手を使い、あまつさえ巧をバカにした。
過剰な謝り癖を持つにもかかわらず、意外にも沸点の低い神楽の胸中は、草食系と評される童顔からは想像もできないほど吹き荒れていた。
そして、こちらは意外でも何でもなく沸点の低い増渕もまた、爆発寸前だった。
それをわかっていながら、神楽は一切の躊躇もなく、追い打ちをかけた。
「如月さんの価値を押し図ることもできない小物でも彼を削れるなんて、人間は不平等だと思いますごめんなさい!」
——自身が馬鹿にしていた巧と比較される形での罵倒の連発は、すでにギリギリだった増渕を爆発させるには充分すぎるものだった。
「クソ野郎がっ……死ねやぁぁあ!」
増渕は我を忘れて殴りかかった。
その拳が神楽に届く瞬間、一つの人影が増渕を吹き飛ばした。
「わお」
見えていた神楽は思ったよりもバイオレンスなことに軽く目を見開いただけだったが、死角から予想外の攻撃を受けた増渕は混乱した。
「いってぇ……! 何が——」
「馬鹿野郎!」
その人影——霧影高校キャプテンの相川は、地面に手をついて起きあがろうとする増渕の胸ぐらを掴んで怒鳴りつけた。
「散々迷惑をかけといて退場までする気か⁉︎ いい加減にしろ!」
「め、迷惑だと⁉︎ ハッ、このチームで唯一通用している俺に対するひがみかよ?」
「……ハァ」
相川は呆れを隠そうともせずにため息を吐いた。
今度は増渕が怒鳴った。
「てめぇ、なんだそのため息は⁉︎」
「お前、本気で自分が通用してると思ってんのか? ——いい加減、現実を見ろよ」
「あっ? ま、負け惜しみか?」
増渕は口角を吊り上げて見せるが、その声は震えていた。
相川はもう一度ため息を吐き、いっそ同情するような目線を向けた。
「お前は通用してたわけじゃねえ。桐海に放置されてたんだよ」
「な、なんだと⁉︎ デタラメを言うな!」
「現実を見ろって言ってんだろ。他の選手がボールを持ったときに比べてお前に対するプレッシャーは明らかに弱かったし、それはボールを持ってないときでも同じだ。たとえお前が持ち上がろうとも、桐海のやつらはお前よりも他の選手を警戒していた。だから、お前へのサポートがなかったんだ。もっとも、サポートがあったとしても、ドリブルをするのが精一杯で顔も上げられてないお前は気づかないだろうがな」
「なっ……! 馬鹿にするな!」
「じゃあ、自分がドリブルをしている間、味方がどんな動きをしてたのか説明できるのか?」
「そ、それはっ……」
増渕は言葉を詰まらせた。
当然だ。相川の言う通り、ドリブルをするのでいっぱいいっぱいになっている彼に、周囲の状況などわかろうはずもないからだ。
「ミドルシュートもなければ周りも見えていないお前にあえてボールを持たせて、迷いを見せたところで刈り取る。ずっとその繰り返しだった。そして向こうがお前を標的にした瞬間から、お前は誰一人として抜くことができていない。どころか相手の安い挑発に乗り、スポーツマンとしてあるまじき愚行を犯しそうになった。いいか? お前はずっと、桐海の手のひらの上で転がされてたんだよ。理解できたか、下手くそ」
「なっ、なっ……! 俺にそんなこと言ってタダで済むと——ごはぁ!」
「やめろっ、相川! 交代させるぞ——っ⁉︎」
慌てて仲裁に入ろうとした霧影の監督である清水は、相川からの刺すような視線に言葉を詰まらせた。
「誰のせいでこんなことになってると思ってんだ?」
「なっ、あ、相川! 監督に向かってなんて口の利き方をしている⁉︎ ふざけるな——」
「それはこっちのセリフだ!」
「っ……!」
相川は激情を瞳に宿して、清水に詰め寄った。
息を呑む清水の胸ぐらを掴まんばかりの勢いで、まくしたてた。
「ふざけんなよ! 俺たち三年生の最後の大会、こんな形で終わるなんで冗談じゃねえ! 今すぐこいつを交代して横山を出せ! 一度くらい勝利のための采配をしてみせろよ! 何のために監督やってんだよ! 勝つためじゃねえのか⁉︎」
「っ……!」
清水は目を見開いた。
ややあって、彼はベンチを振り向いた。
「——横山!」
「っ……はい!」
慌てた様子でユニフォームに着替える横山は、かつて増渕に反論して清水により干されていた選手だった。
「か、監督っ? 何を——」
「増渕、交代だ」
すがりついてくる増渕に、清水は抑揚のない口調で告げた。
「な、なっ……⁉︎ あ、あんたっ、そんなことしてウチの親が黙ってると思うなよ⁉︎」
「問題ない。これは俺にとっても最後の大会だからな」
「な、に……⁉︎」
増渕はその言葉の意味に気づいて、愕然とした。
清水はそんな増渕を放置して、他の選手たちに向き直った。
「お前たち……今まで本当にすまなかった」
「「「っ……」」」
「俺は、監督としての責務を何一つ果たしていなかった。本当にすまない……!」
腰を直角に折り曲げて体を震わせる清水に、相川が近づいた。
「監督、顔をあげてください」
「相川……」
「あなたのやってきたことは、到底この場で許せるものではありません。けど、今それをなじっても仕方ない。試合が終わるまでは、監督は監督らしくいてください」
「っ……あぁ、わかった」
清水は唇を噛みしめ、無理やり笑顔を作った。ピッチに立つ選手一人一人を見回し、
「——最後まで、諦めずにがんばれ!」
「「「おう!」」」
霧影の選手たちは、腹の底から響くような大声で返事をした。
様子を見ていた桐海の選手たちも、顔を見合わせて笑みを浮かべた。
乱闘寸前だったとは思えない穏やかな雰囲気の中、険しい表情の主審が近づいてきて、胸ポケットに手を忍ばせた。
——カードを出そうとしているのは明白だった。
「「「っ……!」」」
その場の全員に、特に霧影の選手たちの間に、緊張が走った。
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