【完結】契約結婚ですが、心を開いてみたら、素敵な恋になりました。

朝日みらい

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(3)お願いしたいこと 

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時は過ぎ、エリスとロバートの「契約結婚」は、なんだかんだで普通に続いていた。

普通と言っても、もちろん「普通」の基準が少しおかしいかもしれない。

だって、毎日一緒にいるのに、会話はほとんど「おはよう」と「おやすみ」だけ。

昼間はそれぞれ別のことをして、夜はたまに食事を共にするくらい。

でも、エリスは不安になることはなかった。

確かに「感情」がないって言われても、少なくとも彼は決してひどい人ではないから。

~・~・~・~・~

ある日、昼下がり。

エリスは城の中庭で読書をしていた。

今日は天気も良く、静かな午後だったので、心もリラックスしていた。

しかし、その静けさを壊すように、突然背後から「エリス」と声がかかる。

振り返ると、そこにはロバートが立っていた。

彼はまるで仕事に追われているかのように慌ただしく歩いてきたが、今日はどこか少し違う雰囲気だった。

普段の彼の無愛想な顔ではなく、何か考え事をしているような、少し困った表情が浮かんでいる。

「どうしたんですか?何か悩んでいることがあるんですか?」

エリスがそう尋ねると、ロバートは少し驚いたような顔をした。

「いや、別に…」と、彼はまた無愛想に答えたが、その顔には「でも」という言葉が隠れているように見えた。

「ちょっとな、頼みたいことがあって…」

「頼みたいこと?」

エリスは思わず顔をしかめた。

「何ですか、急に。何か面倒なことを頼まれる気がするんですが…」

ロバートは少し気まずそうに眉をひそめた。

「そんな面倒なことじゃない。ただ…」

そこで、ロバートはエリスを見つめた。

しばらく無言で、何かを決めるような眼差しが交わされた。

エリスはその沈黙を不安げに見守ったが、ようやくロバートが口を開いた。

「実はな、お前にお願いしたいことがある。」

ロバートは一歩前に出ると、少し顔を赤らめながら言った。

「この城で…ダンスを一緒に踊ってほしいんだ。」
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