【完結】私は身代わりの王女だったけれど、冷たい王太子に愛されました。

朝日みらい

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私たちが近づく陰謀の真相、それはまるで見えない壁のように、私たちを取り巻いている。

だけど、私たちはもはや後ろを振り返ることはできない。

「エリシア、大丈夫だ。」  

レオニードがそう言って、優しく私の肩を支えてくれる。

いつもの冷静さを保っているけれど、心なしかその手の力が強くなっているように感じた。

「うん、ありがとう。」  

私は少し疲れた様子で息をつく。

こんなに深い陰謀に巻き込まれるなんて、予想もしなかった。

でも、もう戻れない。   

「でも、少しだけ怖い…」  

「お前が怖いって言うと、俺が守るしかないだろ?」   

レオニードが少し笑いながらそう言って、私の手を握った。
 
その手の温もりが、何だか心強く感じる。彼は本当に、私を守ってくれるんだ。

「本当に…迷惑ばかりでごめんなさい。」  

「もう、そんなこと言うな。」  

彼は私の髪を軽く引いて、ちょっとだけ顔を近づけた。  

「俺が守るのは、当たり前だろ?」  

その言葉を聞くと、胸がドキドキして止まらない。

ああ、もう、何でこんなにドキドキしているのか、自分でも分からない。

でも、彼の顔がすぐ目の前にあって、その優しい目が私を見つめていると、つい顔が赤くなる。

「そうだね、ありがとう。」  

私は少し照れながら、レオニードを見上げた。

その瞬間、彼がちょっとだけ笑うのが分かる。

彼の笑顔が、なんだか嬉しくて、心が温かくなる。

「それより、もう少し頑張れ。」  

レオニードがそう言うと、私は深呼吸をして、少し気を引き締める。   

「うん、分かった。もう少しだけ、一緒に頑張ろう。」  

「俺がついてるから、怖がらなくてもいい。」  

「うん、ありがとう。」  

でも、私の中ではどこか不安が残っている。

だって、私の過去が明らかになる時が近づいてきているから。

「さ、行こうか。」  

彼がそう言うと、私は頷いて立ち上がる。

二人でさらに調べを進めていくうちに、少しずつ明らかになってきた。

私が知っていた自分の過去、それがすべて嘘で塗り固められていたことが分かったのだ。

「エリシア、聞いてくれ。」  

レオニードが真剣な顔で私に向き直る。

その表情には、いつもの冷徹さではなく、心からの心配が込められていた。

「君の過去、あれはすべて計画的なものだ。」  

「え?」  

「継母が、お前を犠牲にして自分の利益を得ようとしていた。」  

その言葉に、私は息を呑んだ。

私の記憶にある家族が、まったく違って見えてきた。

あの時、私は本当に何も知らなかったんだ。  

「それって…どういうこと?」  

レオニードがもう一度、冷静に説明してくれる。

彼の説明を聞いていると、胸が締め付けられるような感覚が続いた。

「お前の母親が庶民の出身だったというのはデタラメだ。君の母親は孤児で宮廷の侍女だったとはいえ、元々は立派な公爵家の娘だった。だから血統は申し分ないし、本当は次の跡継ぎだったはずだ。」  

「まさか…」  

「継母が君を疎外して、地位を手に入れるために吹き込んだ、デタラメだ。さらに継母はこの国の反乱分子とも通じていて、君を反乱の引き金にして混乱させて、わが王家を破滅させるつもりだ」  

その言葉が、まるで私の心を引き裂くように響いた。。

「君は、ずっとそのことを知らなかったんだろ?」  

「はい…でも、どうしてそんなことを?」  

「人は、何でも手に入れたいと思うと、どんな手段でも使う。」  

レオニードの冷徹な言葉が、私をさらに追い詰める。

でも、私はもう引き返せない。

その時、私はレオニードの目を見る。

そこにはいつもの冷たい眼差しではなく、私を心配する優しさがあふれていた。  

「俺が、君を守る。」  

その一言が、私の心を救ってくれる。

どんなに過去が辛くても、今はレオニードがいる。  

「ありがとう、レオニード。」  

私は彼を見つめて、微笑む。

彼も少し照れくさそうに笑ってくれた。

そして、二人でその先へ進む決意を固めた。

どんなに過去が暗くても、これからは共に歩んでいけると信じて。
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