【完結】私は身代わりの王女だったけれど、冷たい王太子に愛されました。

朝日みらい

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「エリシア。」  

レオニードの声が低く響く。

私は緊張しながら彼を見上げる。

彼の目は真剣そのものだ。  

「君が、俺の真の妃だ。」  

その言葉が広間に響き渡り、私の胸はドキドキと高鳴った。

周りの重臣たちが一斉にざわつく音が、まるで遠くの雷鳴のように聞こえる。

「な、何を言っている!」  

反王制派の重臣の一人が叫び、顔を真っ赤にして怒鳴る。  

「エリシアなど、王宮にふさわしくない! 濁った血が混ざったまがい者だ」  

その言葉を聞いて、私は少しだけ息を呑んだ。

でも、隣に立つレオニードは動じることなく、ただ冷静に彼らを見つめている。

「なんだ。それがどうした?」  

レオニードが一歩前に出る。

彼の目は冷徹で、まるで氷のようだ。

でも、その氷の下には、私を守ろうとする熱い気持ちが見え隠れしていることを、私は知っている。  

「エリシアは、俺の選んだ妻だ。俺の妃として、堂々と宮廷に立つ資格があるぞ。」  

その言葉が重く、響く。

私の胸が高鳴るのを感じながら、彼が私の手を強く握った。

「でも、レオニード…」  

私は少しだけ不安になって、彼を見上げる。

でも、彼は優しく微笑んでくれる。 
 
「大丈夫だ。君は俺と共にいるからな。」  

その言葉に、私はどんなに安心したことか。

胸の中に温かいものが広がる。

広間の中では、まだ反対の声が上がっていた。  

「レオニード様、こんな腐った者を妃にするのは…!」  

「黙れ。」  

レオニードが冷たい声で切り捨てる。

私の肩が少し震える。

だって、こうして彼が私を守ってくれていることが、何よりも嬉しいのだ。

「君たちは、俺が選んだ者に口を出す資格はない。」  

その声はますます冷たく、鋭くなっていく。  

「エリシアは、俺が心から愛している者だ。俺が愛する者を、誰も否定できない。」  

その言葉に、私は顔を赤らめながら、彼の隣で胸がいっぱいになる。

「レオニード…」  

私は小さな声で、彼の名前を呼ぶ。すると、彼は私を見つめ、ふっと微笑んだ。  

「君を守ると決めたんだ。」  

その言葉に、私は思わず目を閉じる。

彼の温かい手が私の手をしっかりと握っていて、その力強さに支えられている気がする。

「ふ、ふふ。」  

私は顔が赤くなるのを感じながら、つい笑ってしまった。

周りの重臣たちは、私たちのやりとりを呆れた顔で見ているけれど、私はレオニードがいてくれるから、何も怖くない。

「レオニードがそう言うなら…」  

別の重臣が、顔をゆがめながらも呟く。  

「私たちはどうすることもできないか…。」  

「その通りだ。」  

レオニードが少し鼻を鳴らして言う。私の心は、もう少しで爆発しそうだ。

だって、彼の言葉が、私の胸を締めつけるくらい嬉しいから。

「でも、君たちが反対しようと、俺は変わらない。」  

レオニードは、再び全員を見渡して言った。  

「エリシアは、俺の妃として、俺と共に宮廷で生きていく。他言は許さん」  

その言葉が終わると、広間は静まり返った。

皆の表情が少しずつ、何かを飲み込んだように見えた。

「レオニード…」  

私はもう一度、彼の名前を呼ぶ。

彼は私に優しく微笑んで、少し顔を近づけてきた。  

「何か言いたいことがあれば、言ってみろ。」  

「ううん、なんでもないの。」  

私は顔を赤くして、つい目を逸らしてしまう。

レオニードがそんな私を見て、くすっと笑う。  

「照れてるのか?」  

「う、うるさいわね。」  

私は照れ隠しに彼を軽く叩いた。  

「お前、俺に触れたな。」  

レオニードがちょっと悪戯っぽい目で見てくる。  

「いや、触ってないっ!」  

私は必死に否定するけれど、レオニードはそんな私を見て、ますます笑顔になった。  

「君が可愛すぎて、どうしてもこうなっちゃうんだよ。」  

その言葉に、私は再び顔が真っ赤になり、どうしようもなくなる。  

「もう、レオニードったら!」  

でも、私はもう彼の手を離せない。

その後、宮廷の重臣たちはしばらく黙ったまま、私たちを見守っていた。

レオニードが私を守ると公言したことで、反対の声は徐々に収まっていった。

そして、少しずつ、私の立場も変わり始めたのだ。

広間の空気が落ち着いたとき、レオニードが私に顔を近づけ、そっと耳元で囁いた。  

「君は、俺のものだから。誰にも奪わせないからな。」  

その言葉に、私はまた顔が熱くなるのを感じながら、彼の手を握り返した。

「うん、私も…」  

私は小さな声で答える。  

「レオニードがいるから、もう何も怖くない。」  

その言葉に、彼の表情が一瞬柔らかくなり、再び私を抱きしめてくれた。  

「俺が守ってやる。」  

その声に、私は胸がいっぱいになった。
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