【完結】私は身代わりの王女だったけれど、冷たい王太子に愛されました。

朝日みらい

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やっと、私たちにとっての「普通の一日」が訪れたんだなって実感する。

でも、これが普通だなんて信じられない。

だって、こんな穏やかな日常を送るなんて、前は考えられなかったんだもん。

今日は特に予定もなくて、レオニードと二人きりで過ごす時間が持てる日。

朝から少し曇った空が、なんだか不思議に落ち着く気がする。

私はまだ寝ぼけた目をこすりながら、レオニードの隣に座った。

「おはよう、エリシア。」  

レオニードがすぐに私に微笑みかけてきて、思わずドキッとする。

でも、そんな表情がまたすごく愛おしくて、思わず笑ってしまう。  

「おはよう、レオニード。今日はゆっくりできるの?」  

「うん、今日は何もないからな。二人でのんびり過ごすのも悪くないだろ?」  

レオニードは少し肩をすくめながら、私を見つめる。

その目には、穏やかな愛情が溢れていて、私はその視線に心が温かくなる。

「うん、ゆっくりしたいわね。」  

そう言いながら、私はテーブルに並んだ朝食を見つめた。

ふわふわのパンケーキに、フレッシュな果物が乗っていて、香りもすごくいい。  

「パンケーキ、美味しそう!あなたが作ったの?」  

「うん、まあ、簡単なやつだけどな。どうだ?」  

「すごく美味しいわ!ありがとう、レオニード。」  

私は嬉しそうに一口食べて、目を細めてみせる。

レオニードは照れたように頭をかきながら、笑っている。  

「気に入ってくれて良かった。」  

その姿を見て、私も笑顔がこぼれる。

ほんと、なんて可愛いんだろう。

「それじゃ、今日は何をしようか?」
  
レオニードがうっかり私に尋ねる。

どうしようかな、と思っていると、急に思いついたことがあった。  

「ちょっと外を散歩しようよ。宮殿の庭を歩くだけでも、気分がいいはずよ。」  

「散歩か…それもいいな。」  

レオニードは少し考えてから、頷くと、私の手を取って立ち上がった。

庭に出ると、ちょうど良い気温で風も心地よくて、私たちはゆっくりと歩き始めた。  

「ねえ、レオニード、最近どうしてる?仕事は忙しくない?」  

「うーん、まあ忙しいけど、お前と過ごせる時間ができて嬉しいよ。」  

レオニードが私の方をちらっと見ながら言う。その目がまた優しくて、ドキッとする。  

「本当に?忙しくないなら良かった。」  

「お前が隣にいてくれるなら、何でも頑張れるよ。」  

その一言に、私は心が暖かくなる。私が何も言わなくても、レオニードがこうやって言ってくれることが、すごく嬉しい。

「あ、あの木、見て!すごく大きい!」  

突然、私が指差して言うと、レオニードは目を向けた後、笑いながら言う。
  
「お前、すぐに目を輝かせて、子供みたいだな。」  

「だって、きれいだもん!こんな大きな木、見たことないわ。」  

私が無邪気に言うと、レオニードはクスッと笑い、私の頭を軽くポンと叩いた。  

「お前が楽しんでくれてるなら、それだけでいいさ。」  

それに、私は思わず頬が熱くなった。

レオニードは本当に私を大切にしてくれているんだな、って感じる瞬間だ。

庭の中を歩きながら、時々立ち止まって花を見たり、鳥のさえずりを聴いたりして、ほんとにただただ穏やかな時間が流れていく。

今まで忙しすぎた毎日が、こんなにも平和で幸せなものだなんて、想像もしなかった。  

「エリシア、ほら、手を握ってみろ。」  

突然レオニードが言って、私はそのまま手を差し出した。

手のひらが触れ合った瞬間、ほんのり温かさが広がる。

「うん…」  

私が静かに頷くと、レオニードが嬉しそうに手を強く握り返してくれる。

その瞬間、私の胸がドキンと高鳴る。
  
「お前とこうやって過ごせる日が来るなんて、俺も信じられないよ。」  

レオニードが少し照れくさそうに言う。

私はその言葉に心を温められ、思わず微笑んでしまった。

「私もよ、レオニード。こんなに幸せを感じられるなんて、思ってもみなかった。」  

「だから、お前とずっとこうしていたいんだ。」  

「私も。」  

そのまま歩きながら、私はふとレオニードの手をしっかり握りしめる。 
 
「これからもずっと、こうしていようね。」  

「もちろん、ずっとだ。」  

レオニードがしっかりと私の手を握り返してくれる。

その手の温もりに、私たちの絆を感じる瞬間だ。

そんな穏やかな時間が、ずっと続けばいいのに、って心から思う。

今日はただただ、二人でいるだけの幸せを噛み締めながら、私はレオニードと一緒に歩いていく。
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