ゾンビになって復讐しようとしたら、普通に生き返った件

タカユキ

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ゾンビとの攻防

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戻って来た。神楽さんと、2階に来たところだな。

しかし…戻ったところで、どうすれば良いのだろうか。

ゾンビ2体が相手じゃ、俺じゃどう足掻いても、太刀打ち出来ない。


そう、作戦があるから戻って来た訳じゃない。ただ…神楽さんのつらそうな表情を見て、彼女のお母さんを助けなければ。

そう思って戻って来ただけなんだ。

「都丸さん、どうしたの?」
しばらく考え込んでいた俺を、心配して聞いたのだろう。

「うん、作戦を考えようかなって。闇雲に部屋に入るんじゃなくてさ。何か手を打とうと思って。
そう神楽さんに伝えたが、作戦は、これから考えていく…のだ。


まず、実力行使。ゾンビに敵うまで、ロードしまくる。ただこれは、痛みが激しい。激痛で精神がもたない。それに、ゾンビに向かって行くのは、正直なところ怖過ぎる。


しかも2体倒さなければならない。難易度が高い。

別の方法は、ゾンビに罠を仕掛ける。これは、ゾンビを誘い、ヒモか何かで、ゾンビを転けさて、包丁で頭を刺す。

後ろからくるゾンビはこれでやれそう。

そして、もう一体の部屋にいるゾンビこいつをなんとかする。

同じ方法でも良いが、1体倒した後だから、もっとリスクを減らしたい。

となると…テレビをつけて、大音量で流す。ゾンビが部屋に入ったら、閉じ込める。

だが…穴はある。他のゾンビが部屋に寄ってくる可能性が。だがまぁそれはほぼないな。
ドアを閉めていれば、ゾンビは、部屋に入って来ないんだから。

一応テレビを消す時間を予約するか。失敗しても、ロードすれば良いだけだから、戦うよりは、リスクは少ないはず。


ふぅ…考えただけで疲れた。後は上手く行くことを祈るだけだ。

俺は、神楽さんに、奥の部屋に入ると告げた。

そしてすぐさま、キッチンに向かい、包丁を手に取った。

「都丸さん、手際が良すぎない?」彼女が驚きながら言う。

そりゃね、2回目だから。とは言えない。この能力の事は、誰にも伝えるつもりはない。

彼女に俺の後をついて来てと言って、俺はすぐに子供部屋に行った。

前回ゾンビがいなかったことを知っているからだ。そして強い糸や、ワイヤーがありそうと思った。

良し、ワイヤーがあった。素晴らしい。

神楽さんに、作戦を伝えた。

「都丸さんってめっちゃ賢いね。ゾンビがいるのも分かってるなんて。」
彼女が感心した様に言う。


いや、賢くはない。賢かったら、イジメられてる状況も打破できた。

ただ、前回のことと、ゲームをやりまくった経験が上手く、ハマっただけだ。

でも、素直に彼女には言えない。恥ずかしいからだ。

「ありがとう。上手く言えないけど、褒めて貰えて嬉しい。」
照れて言った。

「本当の事だもん。」
彼女はそう言い、少し照れくさそうだった。

「じゃあやりますか。囮役よろしく。」
親指を立てて言う。

「オッケー。任せて。」
神楽さんも親指を立てて、お互いに信頼の絆を確認する。

そしてしばらくして、ゾンビがやって来た。

うぉぉーと声が聞こえた。最初から声出しとけ。そうゾンビに愚痴った。そうすれば、前回もいるってすぐ分かったのに。

「こっちよ、カモーン。」彼女が後退りしながら誘導する。その声は、言葉とは裏腹に、やはり震えていた。

怖いに決まってるよな。頑張れ。後少し。ゾンビが転けて、それから頭を刺す。前回も頭を刺したから、上手くやれる。


だが…ゾンビは、罠に掛からなかった。
ワイヤーのすぐ手前で、止まり、俺を見つけた様に、じっと俺を見つめた。

ゾンビが俺目がけて、歩き出した。俺は恐怖で足がすくんだ。

後退りしたが、足がもつれ尻餅をついた。

もう駄目だ…ロードする。


その時神楽さんがゾンビの背後からタックルをかました。

俺は心臓の鼓動が高鳴り、息もまともに出来なかった。だが、神楽さんがくれたチャンス。

すぐ目の前にあるゾンビの頭目掛けて、包丁を刺した。

「はあはぁ、やったね! 都丸さん。」
彼女が言った。興奮してる様にも聞こえた。

「危なかった。助かったよ。ありがとう。」俺は汗を手で拭いて、彼女にお礼を言った。

「作戦失敗だった。悪い。」俺は謝った。

「そう言うこともあるよ。役に立って良かった。」彼女が明るく言った。
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