1 / 1
わすれる。
しおりを挟む
『私ね、いっちゃんが好き。』
『僕も、りんちゃんが好きだよ。』
『ホントに!?』
『うん!僕、ウソなんかつかないよ!』
『うれしい!大きくなっても、ずーっと一緒にいようね!』
『うん!約束だよ!』
ーーー。
『突然ですが、みんなに悲しいお知らせがあります。りんちゃんがお父さんのお仕事の関係で遠い所へ、お引っ越しをすることになりました。』
『ええー!』
『りんちゃん!前へ、おいで!みんなにご挨拶しましょう。』
『私ね、みんなのこと忘れないよ。みんなのことが大好きだから。だから、みんなも私のこと忘れないでね。』
『ぜーったい!忘れないよ!』
『いっちゃん…。』
『私も!ぜーったい!ぜーったい!忘れない!』
『みんな…。ありがとう!』
ーーー。
『私ね、いっちゃんが好き。』
『僕も、みゆちゃんが好きだよ。』
『ホントに!?』
『うん!僕、ウソなんかつかないよ!』
『うれしい!大きくなっても、ずーっと一緒にいようね!』
『うん!約束だよ!』
ーーー。
『私ね、こうちゃんが好き。』
『僕も、りんちゃんが好きだよ。』
『ホントに!?』
『うん!僕、ウソなんかつかないよ!』
『うれしい!大きくなっても、ずーっと一緒にいようね!』
『うん!約束だよ!』
ーーー。
『いよいよ明日は卒園式ですね。同じ小学校に通うお友達、遠い所に行ってしまうお友達、みんな、これから色んな道に進みます。でも、ここで出会ったお友達は、大きくなってもずーっとお友達です。だから、悲しいことがあった時や、嬉しいことがあった時は、みんなで泣きましょう。みんなで喜びましょう。それが出来ない時は、思い出しましょう。ここでの思い出も、お友達もみんなの心の中にいつでもいます。みんなで笑いましょう。いいですかー?』
『はーい!』
『いずみ先生のことも、ぜーったい忘れないよ!』
『え?みゆちゃん…。』
『いずみ先生も、これからもずーっと、ずーっとお友達でしょ?だから、忘れないよ!』
『そうだよ!ぜーったい忘れないよ!』
『みんな…。ありがとう!』
ーーー。
『ついに、りんも結婚か。まさか、ふた回り以上も離れたオジ様と一緒になるとわね。びっくりだわ。』
『ねぇ!自分でもびっくりだもん。子供の頃は、こんな将来、思いもしなかったな。』
『そりゃそうでしょ!誰も未来がどうなるかなんて分からないんだから。でも、そんな事どうでも良いじゃん!社長夫人だよ?最高の玉の輿じゃん!』
『ねぇ!自分でも笑っちゃう!ホント、ついてるわー!』
『ってか、完全にこの結婚に愛なんて無いのね。』
『な、何をおっしゃいます!愛しかないから!あははは!』
『わぁ…。一体、いつからこんな子になってしまったのかしら。』
『あははは!』
『…ねぇ、りんて初恋いつ?まだ汚れを知らない純な初恋!』
『えー、初恋…。うーんと、中学校の時の…、えーっとー…。初恋…?』
ーーー。
『いっちゃん、ホントに私なんかで良いの?』
『何言ってんだよ!かなこ!当たり前だろ?』
『だって私、何の取り柄も無いし、顔だって可愛くないし、センスも悪いつまんない女だよ?一体、こんな私のどこを好きに…。』
『バカ!そういうとこだよ!自信も持てない、何も出来ない、そうやって自分をすぐ蔑むヤツ!俺はそういうどうしようもない子を守ってやりたいんだ。』
『いっちゃん…。』
『だって、かなこは俺が側にいなきゃダメだろ?』
『うん!』
『もう安心しなよ!俺がいつまでもお前を守ってやるから!幸せにしてやるから!ウソじゃない!約束な!』
『約束…。』
『もう!なに不安そうな顔してんだよ!俺が約束を破るような男に見える?』
ーーー。
『いずみお婆ちゃん。』
『ん?なんだい?あっちゃん。』
『お婆ちゃんて昔、幼稚園の先生だったってホント?』
『…そうよ。』
『そうなんだぁ。いずみお婆ちゃんて、優しい先生だったんだろうなぁ。』
『あら。何でそう思うの?』
『だって、お婆ちゃん優しいもん。私、大好き。』
『まぁ、嬉しい!ありがとうね!あっちゃんだったら、きっと良い先生になれるわ。』
『ホント?やったー!』
『…いずみさん!こんな所にいた!何度言ったら分かるんですか!勝手に一人でどっか行ったらダメだって!』
『ごめんなさいね。あの子が可愛くて、つい…。』
『もう!みんな心配してますよ!すぐ病室帰りましょうね!』
『ごめんなさいね。もう、お昼ご飯の時間ね。』
『もう!お昼なら、さっき食べたじゃないですか!』
『あら、そうでしたかね…。』
ーーー。
『もう、あっちゃん!知らない人についてっちゃダメって何度も言ってるでしょ!』
『ごめんなさい、みゆおばちゃん…。でも、あのお婆ちゃん、すごく優しくていい人だったよ。』
『でもダメなの!知らない人は知らない人なの!』
ーーーー。
『私ね、ようちゃんが好き。』
『僕も、あっちゃんが好きだよ。』
『ホントに!?』
『うん!僕、ウソなんかつかないよ!』
『うれしい!大きくなっても、ずーっと一緒にいようね!』
『うん!約束だよ!』
ー完ー
『僕も、りんちゃんが好きだよ。』
『ホントに!?』
『うん!僕、ウソなんかつかないよ!』
『うれしい!大きくなっても、ずーっと一緒にいようね!』
『うん!約束だよ!』
ーーー。
『突然ですが、みんなに悲しいお知らせがあります。りんちゃんがお父さんのお仕事の関係で遠い所へ、お引っ越しをすることになりました。』
『ええー!』
『りんちゃん!前へ、おいで!みんなにご挨拶しましょう。』
『私ね、みんなのこと忘れないよ。みんなのことが大好きだから。だから、みんなも私のこと忘れないでね。』
『ぜーったい!忘れないよ!』
『いっちゃん…。』
『私も!ぜーったい!ぜーったい!忘れない!』
『みんな…。ありがとう!』
ーーー。
『私ね、いっちゃんが好き。』
『僕も、みゆちゃんが好きだよ。』
『ホントに!?』
『うん!僕、ウソなんかつかないよ!』
『うれしい!大きくなっても、ずーっと一緒にいようね!』
『うん!約束だよ!』
ーーー。
『私ね、こうちゃんが好き。』
『僕も、りんちゃんが好きだよ。』
『ホントに!?』
『うん!僕、ウソなんかつかないよ!』
『うれしい!大きくなっても、ずーっと一緒にいようね!』
『うん!約束だよ!』
ーーー。
『いよいよ明日は卒園式ですね。同じ小学校に通うお友達、遠い所に行ってしまうお友達、みんな、これから色んな道に進みます。でも、ここで出会ったお友達は、大きくなってもずーっとお友達です。だから、悲しいことがあった時や、嬉しいことがあった時は、みんなで泣きましょう。みんなで喜びましょう。それが出来ない時は、思い出しましょう。ここでの思い出も、お友達もみんなの心の中にいつでもいます。みんなで笑いましょう。いいですかー?』
『はーい!』
『いずみ先生のことも、ぜーったい忘れないよ!』
『え?みゆちゃん…。』
『いずみ先生も、これからもずーっと、ずーっとお友達でしょ?だから、忘れないよ!』
『そうだよ!ぜーったい忘れないよ!』
『みんな…。ありがとう!』
ーーー。
『ついに、りんも結婚か。まさか、ふた回り以上も離れたオジ様と一緒になるとわね。びっくりだわ。』
『ねぇ!自分でもびっくりだもん。子供の頃は、こんな将来、思いもしなかったな。』
『そりゃそうでしょ!誰も未来がどうなるかなんて分からないんだから。でも、そんな事どうでも良いじゃん!社長夫人だよ?最高の玉の輿じゃん!』
『ねぇ!自分でも笑っちゃう!ホント、ついてるわー!』
『ってか、完全にこの結婚に愛なんて無いのね。』
『な、何をおっしゃいます!愛しかないから!あははは!』
『わぁ…。一体、いつからこんな子になってしまったのかしら。』
『あははは!』
『…ねぇ、りんて初恋いつ?まだ汚れを知らない純な初恋!』
『えー、初恋…。うーんと、中学校の時の…、えーっとー…。初恋…?』
ーーー。
『いっちゃん、ホントに私なんかで良いの?』
『何言ってんだよ!かなこ!当たり前だろ?』
『だって私、何の取り柄も無いし、顔だって可愛くないし、センスも悪いつまんない女だよ?一体、こんな私のどこを好きに…。』
『バカ!そういうとこだよ!自信も持てない、何も出来ない、そうやって自分をすぐ蔑むヤツ!俺はそういうどうしようもない子を守ってやりたいんだ。』
『いっちゃん…。』
『だって、かなこは俺が側にいなきゃダメだろ?』
『うん!』
『もう安心しなよ!俺がいつまでもお前を守ってやるから!幸せにしてやるから!ウソじゃない!約束な!』
『約束…。』
『もう!なに不安そうな顔してんだよ!俺が約束を破るような男に見える?』
ーーー。
『いずみお婆ちゃん。』
『ん?なんだい?あっちゃん。』
『お婆ちゃんて昔、幼稚園の先生だったってホント?』
『…そうよ。』
『そうなんだぁ。いずみお婆ちゃんて、優しい先生だったんだろうなぁ。』
『あら。何でそう思うの?』
『だって、お婆ちゃん優しいもん。私、大好き。』
『まぁ、嬉しい!ありがとうね!あっちゃんだったら、きっと良い先生になれるわ。』
『ホント?やったー!』
『…いずみさん!こんな所にいた!何度言ったら分かるんですか!勝手に一人でどっか行ったらダメだって!』
『ごめんなさいね。あの子が可愛くて、つい…。』
『もう!みんな心配してますよ!すぐ病室帰りましょうね!』
『ごめんなさいね。もう、お昼ご飯の時間ね。』
『もう!お昼なら、さっき食べたじゃないですか!』
『あら、そうでしたかね…。』
ーーー。
『もう、あっちゃん!知らない人についてっちゃダメって何度も言ってるでしょ!』
『ごめんなさい、みゆおばちゃん…。でも、あのお婆ちゃん、すごく優しくていい人だったよ。』
『でもダメなの!知らない人は知らない人なの!』
ーーーー。
『私ね、ようちゃんが好き。』
『僕も、あっちゃんが好きだよ。』
『ホントに!?』
『うん!僕、ウソなんかつかないよ!』
『うれしい!大きくなっても、ずーっと一緒にいようね!』
『うん!約束だよ!』
ー完ー
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
よくできているなあと感心しました。あなたのファンになりました。応援しています。