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青い空

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一章

朝のひと時  雪哉side

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「兄さん早くしないと遅刻しちゃうよ」

「ああ、わかってる」

「もうどうして準備にそんなに時間がかかるのよ」

妹の雪乃ゆきのに急かされてそろそろ出ないと学校に遅刻してしまう時間になって家を出る

「いくら学校から近いところに住んでるからってゆっくりしすぎ」

学校までの道でもいつもより早く歩きながらも説教の続きを聞かされてため息を吐くとさらに怒られた

「ほらっ、早く行かないといけないんだろ」

そう言い手を雪乃の方に出すと口を閉じて不服そうにほっぺを膨らませながら手を握ってくる

こういうとこはすごく可愛いんだよな

たくさんの車が俺たちを追い抜かしていき学校の中へと吸い込まれていった
それに続き車に轢かれないように大きい門の端の方を二人で通る

俺たち兄妹が通う学校は全国にも名を轟かすほどの名門校
まぁ所詮はお金持ちが通う学校というところなんだけれど、ここは幼稚園から大学までありエスカレーター式で大体の人が幼稚園から一緒

だけれど、高校は普通科と特別科があり前者の普通科は高校からの入学でかなり難易度の高い試験を通り抜けているので偏差値は高い

後者の特別科は俺たち兄妹が属しているところで幼稚園から上がってきた人達ばかりなのでほとんど顔が知れている

まぁ所詮は金持ちばかりの科ということです。

この学校には校門が2つあり今俺たちが通ってきた方は特別科の校舎がある方で車通学の人ばかり
歩きで登校は俺たちだけなんじゃないかな

そしてもう一つの方は、普通科の校舎がある方で普通科の生徒が通る

こちらは殆どが歩き通学らしい

2年の俺と1年の雪乃は下駄箱で別れる

ここの学校の靴箱は暗証番号を4桁いれないと開かない仕組みなのですごく面倒くさい

1番近い所にあるエレベーターに乗り3階へ向かい2-Aとドアに表記されている教室へと入る

あずまさん御機嫌よう」

「東さんおはようございます」

と色々な所からの挨拶に1つずつ返事を返す

どうやら遅刻にはならなかったらしい

それから担任が入ってきてHRが始まり授業が始まった

2限が終わり3限は数学Ⅲなのでサボることにした
もう11時だからそろそろ来てるだろうと思い普通科の校舎の方へと進む


到着すると心臓の高鳴りを抑えながら階段を上っていく 





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