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迷い子の交差点。[前]
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樹:
(何処にでもあるような交差点。
その脇にある"ひき逃げ情報提供の看板"、"献花"。
そこで俺は彼女と出合う。)
霊香:そんな所に、ぼ~っと立ってると危ないですよ??・・お花・・・ですか?
樹:うん・・そこの花屋の店員さん、可愛くてさ・・良い印象、持ってもらえるかなぁ~と思って・・
霊香:・・・・・可愛いタイプが、お好きなんですね?・・・
樹:・・それに・・この看板、読むと・・・どうやら女の子みたいなんだよね・・・きっとお花なら喜んでくれるでしょう・・・
(車道の信号が青に変わった・・)
霊香:・・お仕事の帰りなんですか??
樹:そお・・(彼女の目が俄かに輝きを放つ。)
霊香:私は・・・アナタの様な方をお待ちしておりましたっ!
樹:????
霊香:私って、自分で言うのも、なんですが360°何処からどう見ても可愛い少女だと思いませんか??
樹:そぉ・・だね
(目の前の少女がクルっと回って見せた・・黒髪ロングに真っ白のワンピースが翻って踊る・・お散歩系〔JKと称する人物と金銭を介して散歩するビジネス〕の客引きか?こんな若い子が・・・
・・・彼女の足元がフラついた様に見えたので、瞬発的に少女の華奢な肩を支える。)
霊香:・・・ふふっ・・私を助けてくれてありがとうっ・・・
樹:話は聞いてあげるけど、もうちょっと車道から離れようか・・。
(少女は胸に両手をあてて、微笑みながら俺に真っ直ぐに、純真な視線のビームを照射してくる・・)
霊香:実は私、家出少女なんです・・
樹:(こんな場面は、これまで見聞きしてきた事がある様な気がする・・・つまり、お人良しな男に付け込んで、家出娘が彼の家に押しかける・・・その類型らしい・・・食事は不要とぃう事なので、俺は泊めるだけなら、と手ぶらの、この家出少女をウチに招待することにした・・)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
樹:ちょっと歩くよ?
(霊香ちゃんは、母の再婚によって、様変わりした生活環境に上手く対応出来ない毎日を送っているらしい・・)
麻宵:あっ・・あの!!すみませんっ。この住所探してるんですけど・・・
霊香:あっ・・・
樹:(突然声を掛けてきた女の子に、霊香ちゃんが少し反応した様な気がした・・・)
・・・え?どれ??・・・フンフン・・・フンフン・・・なんか、住所の感じだと、この付近っぽぃなぁ・・・ん~詳しい場所は分からないけど・・一緒に探してみようか・・・
霊香:私、知ってるよ。・・・こんな住所、存在しないからっ。
樹:(一方、道を尋ねてきた女の子は、お礼を言うと、まるで親しい人間にするかのように俺の腕に細い腕を絡めてきた・・)
麻宵:じゃあ・・・私、お腹空いちゃったからぁ、先にコンビニでお菓子を買ってもらってから、この辺りを~探すことにしましょうかっ。さぁさっ。
霊香:ねぇっ、そんな子、放っといて早く樹くんチ行こうよぉ
麻宵:・・迷惑なんかじゃないですよね~?・・だって、お兄さんは・・・やさしぃカラ。
樹:(なんか・・・どっちにも、イイ様に振り回されてる気がする・・・
・・・・コンビニに入ると、・・なんと!コンソメ4倍のポテチが販売されていた!!!)
へぇぇ~これ、スゴくなぃっ??お湯に入れたら、コンソメスープができそうっ。
麻宵:あははっ。それ、このコンビニで一ヶ月前から販売してますよ~
霊香:あの子・・カゴに食料入れすぎだよっ。もっと遠慮するべきじゃない??
樹:まぁまぁ、俺んチ着いても何も無いから、霊香ちゃんこそ、食べたいものがあったら気にしないで選んで良いからね?
霊香:ありがとう・・私は、その気持ちだけでいいから・・
樹:(霊香ちゃんって、奥ゆかしいのかな・・・。と、一瞬思ったが、今日会った見ず知らずの男性の家に、その日の内に転がり込む様な子に、そんな情緒などあるはずが無い。と思い直す事にした・・・)
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
樹:(結局、麻宵ちゃんの探していた住所は、霊香ちゃんの言っていた通り見つからず・・・行く宛が無いと言うので、仕方なく麻宵ちゃんも俺の家に泊めてあげることにした・・。
麻宵ちゃんは、さり気ないアイビーの様な触覚を頬のラインまで伸ばした栗色の髪の少女で、甘くなり過ぎない大人めのフェミニンな服装をしている・・・なんだか2人が家にいるだけで、殺風景ないつもの部屋が華やかな彩りに溢れた別空間になったようだ・・。)
麻宵:はぁ~お腹いっぱい~♪
あっそうだ!私、明日の朝、地元に帰ることになってるんです・・だから、樹さんが目を覚ます頃には居なくなってると思いますけど、気にしないで下さいね?
樹:あっそうなんだ・・・ゴメンネ、探してた住所まで案内できなくて・・・。出て行くなら、鍵はそのままでも構わないから・・
霊香:樹くん、私も・・今日が終わったら・・・もぅ、樹くんの前に現れないから・・
樹:(・・・なんだろぅ責める様な態度とっちゃったかな・・)
ん~そうだね、踏み込んだ内容は、良く分からないけど、早く家の人と仲直りした方がいいと思うよ。
・・・まぁ~でも、本当に一人じゃ抱えきれない事があったら、ここ逃げ場所に使ってもいいから・・
麻宵:ふふ~ん、頼りになるお兄さんっ、また・・スマホアプリの"レベル上げ"してあげるからっ貸してみなっ
樹:え、あっ悪いねっ麻宵ちゃんもやってるんだ?このアプリ・・
麻宵:うん、泊めてくれてるお礼だから~
樹:(俺は明日の為に仕事カバンの中の整理を始める・・・麻宵ちゃんは、スマホのゲームから目を離さないで続けた・・・)
麻宵:あ~、そういえば、発作の薬忘れないようにねっ夕方、辛くなっちゃうんでしょ・・・
樹:そうだね、ありがとう・・・
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
樹:
(翌朝・・俺はいつもの殺風景な部屋の中で目を覚ました・・・。)
(何処にでもあるような交差点。
その脇にある"ひき逃げ情報提供の看板"、"献花"。
そこで俺は彼女と出合う。)
霊香:そんな所に、ぼ~っと立ってると危ないですよ??・・お花・・・ですか?
樹:うん・・そこの花屋の店員さん、可愛くてさ・・良い印象、持ってもらえるかなぁ~と思って・・
霊香:・・・・・可愛いタイプが、お好きなんですね?・・・
樹:・・それに・・この看板、読むと・・・どうやら女の子みたいなんだよね・・・きっとお花なら喜んでくれるでしょう・・・
(車道の信号が青に変わった・・)
霊香:・・お仕事の帰りなんですか??
樹:そお・・(彼女の目が俄かに輝きを放つ。)
霊香:私は・・・アナタの様な方をお待ちしておりましたっ!
樹:????
霊香:私って、自分で言うのも、なんですが360°何処からどう見ても可愛い少女だと思いませんか??
樹:そぉ・・だね
(目の前の少女がクルっと回って見せた・・黒髪ロングに真っ白のワンピースが翻って踊る・・お散歩系〔JKと称する人物と金銭を介して散歩するビジネス〕の客引きか?こんな若い子が・・・
・・・彼女の足元がフラついた様に見えたので、瞬発的に少女の華奢な肩を支える。)
霊香:・・・ふふっ・・私を助けてくれてありがとうっ・・・
樹:話は聞いてあげるけど、もうちょっと車道から離れようか・・。
(少女は胸に両手をあてて、微笑みながら俺に真っ直ぐに、純真な視線のビームを照射してくる・・)
霊香:実は私、家出少女なんです・・
樹:(こんな場面は、これまで見聞きしてきた事がある様な気がする・・・つまり、お人良しな男に付け込んで、家出娘が彼の家に押しかける・・・その類型らしい・・・食事は不要とぃう事なので、俺は泊めるだけなら、と手ぶらの、この家出少女をウチに招待することにした・・)
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樹:ちょっと歩くよ?
(霊香ちゃんは、母の再婚によって、様変わりした生活環境に上手く対応出来ない毎日を送っているらしい・・)
麻宵:あっ・・あの!!すみませんっ。この住所探してるんですけど・・・
霊香:あっ・・・
樹:(突然声を掛けてきた女の子に、霊香ちゃんが少し反応した様な気がした・・・)
・・・え?どれ??・・・フンフン・・・フンフン・・・なんか、住所の感じだと、この付近っぽぃなぁ・・・ん~詳しい場所は分からないけど・・一緒に探してみようか・・・
霊香:私、知ってるよ。・・・こんな住所、存在しないからっ。
樹:(一方、道を尋ねてきた女の子は、お礼を言うと、まるで親しい人間にするかのように俺の腕に細い腕を絡めてきた・・)
麻宵:じゃあ・・・私、お腹空いちゃったからぁ、先にコンビニでお菓子を買ってもらってから、この辺りを~探すことにしましょうかっ。さぁさっ。
霊香:ねぇっ、そんな子、放っといて早く樹くんチ行こうよぉ
麻宵:・・迷惑なんかじゃないですよね~?・・だって、お兄さんは・・・やさしぃカラ。
樹:(なんか・・・どっちにも、イイ様に振り回されてる気がする・・・
・・・・コンビニに入ると、・・なんと!コンソメ4倍のポテチが販売されていた!!!)
へぇぇ~これ、スゴくなぃっ??お湯に入れたら、コンソメスープができそうっ。
麻宵:あははっ。それ、このコンビニで一ヶ月前から販売してますよ~
霊香:あの子・・カゴに食料入れすぎだよっ。もっと遠慮するべきじゃない??
樹:まぁまぁ、俺んチ着いても何も無いから、霊香ちゃんこそ、食べたいものがあったら気にしないで選んで良いからね?
霊香:ありがとう・・私は、その気持ちだけでいいから・・
樹:(霊香ちゃんって、奥ゆかしいのかな・・・。と、一瞬思ったが、今日会った見ず知らずの男性の家に、その日の内に転がり込む様な子に、そんな情緒などあるはずが無い。と思い直す事にした・・・)
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樹:(結局、麻宵ちゃんの探していた住所は、霊香ちゃんの言っていた通り見つからず・・・行く宛が無いと言うので、仕方なく麻宵ちゃんも俺の家に泊めてあげることにした・・。
麻宵ちゃんは、さり気ないアイビーの様な触覚を頬のラインまで伸ばした栗色の髪の少女で、甘くなり過ぎない大人めのフェミニンな服装をしている・・・なんだか2人が家にいるだけで、殺風景ないつもの部屋が華やかな彩りに溢れた別空間になったようだ・・。)
麻宵:はぁ~お腹いっぱい~♪
あっそうだ!私、明日の朝、地元に帰ることになってるんです・・だから、樹さんが目を覚ます頃には居なくなってると思いますけど、気にしないで下さいね?
樹:あっそうなんだ・・・ゴメンネ、探してた住所まで案内できなくて・・・。出て行くなら、鍵はそのままでも構わないから・・
霊香:樹くん、私も・・今日が終わったら・・・もぅ、樹くんの前に現れないから・・
樹:(・・・なんだろぅ責める様な態度とっちゃったかな・・)
ん~そうだね、踏み込んだ内容は、良く分からないけど、早く家の人と仲直りした方がいいと思うよ。
・・・まぁ~でも、本当に一人じゃ抱えきれない事があったら、ここ逃げ場所に使ってもいいから・・
麻宵:ふふ~ん、頼りになるお兄さんっ、また・・スマホアプリの"レベル上げ"してあげるからっ貸してみなっ
樹:え、あっ悪いねっ麻宵ちゃんもやってるんだ?このアプリ・・
麻宵:うん、泊めてくれてるお礼だから~
樹:(俺は明日の為に仕事カバンの中の整理を始める・・・麻宵ちゃんは、スマホのゲームから目を離さないで続けた・・・)
麻宵:あ~、そういえば、発作の薬忘れないようにねっ夕方、辛くなっちゃうんでしょ・・・
樹:そうだね、ありがとう・・・
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樹:
(翌朝・・俺はいつもの殺風景な部屋の中で目を覚ました・・・。)
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