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最終章 ちょっと変わった二人きりの冒険者パーティー
この国の未来をあなた達と共に創りたい
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帝国との戦争と、勇敢なる王の死。
偉大なる女王を襲った原因不明の病。
不慮の事故による第二王女行方不明事件。
そして、禁足地にある山が火を吹く大爆発。
途切れることなく続く不幸に、王国の民は疲弊していた。
しかし、今日。
ソルピアニ王国は喜びと希望に満ちた日を迎えている。
この王国を、輝かしい未来へと導く新たな女王の誕生。
第一王女プレシアが王位を継ぐ、お披露目の日である。
「いやあ、すごい人だねえ」
「それだけ期待が大きいということだ」
女王陛下は宮廷のルーフバルコニーで即位の挨拶をする、と告示されている。
そのため、今日だけは宮廷の中庭が平民にも解放されていた。
中庭に大勢が押しかけたものだから、そこだけ密度が大変なことになっている。
みんな新しい女王陛下を出来るだけ近くで見ようと、押し合いへし合いだ。
アリアとラキスは、少し離れたところから宮廷のルーフバルコニーを見ていた。
ここからだと、プレシアが姿を見せても豆粒サイズでしか見えないだろう。
「お前は、こんな遠くからでいいのか?」
「うん。……もう別れは済ませたから」
それよりもアリアは、集まっている国民の顔を見るのが楽しかった。
「ほら見てよ。みんなとても良い笑顔だ」
「今日はお祭りみたいなものだからな」
王宮暮らしが長かったアリアには物珍しい光景。
しかしラキスにとっては、そうでもないらしい。
「帝国をやりこめた、という前評判も追い風になっている」
ラキスが懐から、いつもの葉巻を取り出しながらつぶやいた。
そうなのだ。
例の山が火を吹いた事件から、すぐのこと。
プレシアは自ら帝国との交渉に乗り出し、多額の賠償金をせしめたらしい。
噂では、山が火を吹いたのも帝国軍が禁足地を荒らしたせいだと詰め寄ったとか。
「まるで母さん……前女王みたい」
「そうなのか?」
「うん。帝国との戦争が終結したときも、賠償金をかなりふんだくったって聞いた」
「そうか」
「それでも戦争の被害を考えると全然足りないって怒ってた」
「……そうだな」
ラキスは葉巻をくわえながら、なんだか難しい顔をしていた。
前の方が少しざわつきはじめた。
どうやらルーフバルコニーに新女王が姿を見せたらしい。
「先の戦争からこれまで。私たちは多くの大切な命を失いました」
プレシアの透き通った声が中庭に響く。
さっきまでザワザワしていた民衆も、口をつぐんで耳を傾ける。
周りの目が前方に釘付けになった隙に、ラキスがゴブリンを喚びだしている。
もちろん召喚したのは斥候だ。
しかも、ただ葉巻に火を点けさせるためだけに喚び、そのまま帰還させた。
「家族や友人を失った者も多いでしょう。私も父と妹を失いました。母は今も病に伏しています」
実の姉から改めて『妹を失いました』と言われると変な感じだ。
「彼らはいたずらにその命を散らしたのでしょうか」
プレシアは聴衆に問いかける。
聴衆からすすり泣く声が聞こえた。
きっと家族や友人を失ったことを思い出したのだろう。
横目でチラリとラキスを見ると、興味無さそうに紫煙を口からはいていた。
一息、間をおいてプレシアは投げかけた問いに自ら答えた。
「その答えは私たちの中にあります。彼らの犠牲を活かすも無駄にするも、我々、生き残った者次第です」
プレシアにとって、女王とは贖罪なのかもしれない。
妹である第二王女を犠牲にして王位についた彼女なりの罪滅ぼし。
「父が身を挺して護り、母が倒れるまで支え、妹が心から愛していたこの国の未来を。私はあなた達と共に創っていきたい!」
一瞬の沈黙。
その後、割れんばかりの拍手が王宮を包み込んだ。
新たな女王が、貴族達の頂点に立つ存在が、「あなた達と共に」と言ったのだ。
具体的な施策を示したわけでもない。
ただのリップサービスといえばそれまでだ。
それでも民は狂喜した。
たとえウソでも、そのようなことを言う王族は今までいなかったから。
王国において貴族と平民の壁は果てしなく高い。
共に道を歩む、という考えなど思い浮かべるだけでも不敬という社会。
だけどもし、今よりもう少しだけでも壁が低くなったなら。
プレシアとアリアが、再び抱擁する奇跡が起きるのかもしれない。
アリアはそんな夢のような未来に、ほんの少しだけ淡い期待を抱いた。
ここからでは見ることはできないけど、きっとプレシアの周囲にいる貴族は、眉をひそめて苦い顔をしていることだろう。
§ § § § §
しばらくお世話になっていた守護者たちの宿場。
即位式を、正確には即位式後のお披露目を堪能したアリアは旅支度を進めていた。
なお、山が吹いた火は宿場まで届かなかった。
しかし、その後に大量の灰が降り積もり、人の住める場所ではなくなっていた。
更に古龍が目覚めてプレシアと契約したことで、守護者の仕事は無くなっている。
だから無理に住む理由も無い。
旅支度を進めているのはアリアとラキスだけではない、ということだ。
「アークはこれからどうするんだ?」
もし行く当てが無いのなら、旅を共にするのも悪くない。
そう考えていたアリアに、アークはニヤリと笑って言った。
「私は貴族になることにしました」
「え?」
「貴族」
「あ! 騎士候?」
そういえば思い当たる節がある。
例の捕虜にした帝国兵。あれで帝国から多額の賠償金を奪ったのだ。
その功績を持ってすれば、一代爵位の騎士侯くらいならなんとかなるのかもしれない。
「いえ、男爵です」
「いやいやいや、貴族ってそんな簡単になれるもんじゃ――」
「私、元はといえば王族の末裔ですよ。男爵位でも低すぎるくらいです」
「ディアスは王家の記録に残ってないんじゃ」
「そこは、新女王の剛腕ってやつですかねえ」
アークが言うには、プレシア姉さんが強引に決めてきたらしい。
ロゴールが死んで貴族派が小さくなっている隙をついた感じだろうか。
「でも……、なんで貴族? しがらみだらけで面倒な世界だよ?」
「貴族になれば、仲間たちと生きていけますから」
「あ……そっか」
忘れていたけど、アークは守護者たちのリーダーだった。
だから彼らの生活の面倒をみる責任がある。
少なくともアーク自身は思っているようだ。
貴族になれば、平民からの税収入を得られる。
治安維持のために私兵を抱えている貴族も多い。
アークは仲間と生きていくために、貴族となることを受け入れたのか。
「ラキスさんとアリアさんは『冒険の旅』ですか」
「うん!」
「俺はただの保護者だ」
とかなんとか言いながらも、一緒に来てくれるのだからラキスには感謝している。
「またこの国に戻ってくることがあれば、ぜひ会いに来てくださいね」
そのときには伯爵くらいにはなってますから、とアークは笑った。
爵位はそんな簡単に上がるようなものではない。
アークもそんなことは当然知っている。
でもなぜか、アークの言葉からは冗談と笑い飛ばせない魂のようなものを感じた。
「うん。いつか、必ず戻ってくるよ」
アリアはアークと固い握手を交わした。
ソルピアニ王国はアリアが生まれ育った国だ。
決して捨てるわけではない。しばしの別れ。
――かくして、ソルピアニ王国は未曾有の危機を脱した。
多くの国民にその事実すら悟られることなく、国を護った英雄たち。
最後に、旅に出たふたりの英雄のその後を少しだけ語って結びとしよう。
偉大なる女王を襲った原因不明の病。
不慮の事故による第二王女行方不明事件。
そして、禁足地にある山が火を吹く大爆発。
途切れることなく続く不幸に、王国の民は疲弊していた。
しかし、今日。
ソルピアニ王国は喜びと希望に満ちた日を迎えている。
この王国を、輝かしい未来へと導く新たな女王の誕生。
第一王女プレシアが王位を継ぐ、お披露目の日である。
「いやあ、すごい人だねえ」
「それだけ期待が大きいということだ」
女王陛下は宮廷のルーフバルコニーで即位の挨拶をする、と告示されている。
そのため、今日だけは宮廷の中庭が平民にも解放されていた。
中庭に大勢が押しかけたものだから、そこだけ密度が大変なことになっている。
みんな新しい女王陛下を出来るだけ近くで見ようと、押し合いへし合いだ。
アリアとラキスは、少し離れたところから宮廷のルーフバルコニーを見ていた。
ここからだと、プレシアが姿を見せても豆粒サイズでしか見えないだろう。
「お前は、こんな遠くからでいいのか?」
「うん。……もう別れは済ませたから」
それよりもアリアは、集まっている国民の顔を見るのが楽しかった。
「ほら見てよ。みんなとても良い笑顔だ」
「今日はお祭りみたいなものだからな」
王宮暮らしが長かったアリアには物珍しい光景。
しかしラキスにとっては、そうでもないらしい。
「帝国をやりこめた、という前評判も追い風になっている」
ラキスが懐から、いつもの葉巻を取り出しながらつぶやいた。
そうなのだ。
例の山が火を吹いた事件から、すぐのこと。
プレシアは自ら帝国との交渉に乗り出し、多額の賠償金をせしめたらしい。
噂では、山が火を吹いたのも帝国軍が禁足地を荒らしたせいだと詰め寄ったとか。
「まるで母さん……前女王みたい」
「そうなのか?」
「うん。帝国との戦争が終結したときも、賠償金をかなりふんだくったって聞いた」
「そうか」
「それでも戦争の被害を考えると全然足りないって怒ってた」
「……そうだな」
ラキスは葉巻をくわえながら、なんだか難しい顔をしていた。
前の方が少しざわつきはじめた。
どうやらルーフバルコニーに新女王が姿を見せたらしい。
「先の戦争からこれまで。私たちは多くの大切な命を失いました」
プレシアの透き通った声が中庭に響く。
さっきまでザワザワしていた民衆も、口をつぐんで耳を傾ける。
周りの目が前方に釘付けになった隙に、ラキスがゴブリンを喚びだしている。
もちろん召喚したのは斥候だ。
しかも、ただ葉巻に火を点けさせるためだけに喚び、そのまま帰還させた。
「家族や友人を失った者も多いでしょう。私も父と妹を失いました。母は今も病に伏しています」
実の姉から改めて『妹を失いました』と言われると変な感じだ。
「彼らはいたずらにその命を散らしたのでしょうか」
プレシアは聴衆に問いかける。
聴衆からすすり泣く声が聞こえた。
きっと家族や友人を失ったことを思い出したのだろう。
横目でチラリとラキスを見ると、興味無さそうに紫煙を口からはいていた。
一息、間をおいてプレシアは投げかけた問いに自ら答えた。
「その答えは私たちの中にあります。彼らの犠牲を活かすも無駄にするも、我々、生き残った者次第です」
プレシアにとって、女王とは贖罪なのかもしれない。
妹である第二王女を犠牲にして王位についた彼女なりの罪滅ぼし。
「父が身を挺して護り、母が倒れるまで支え、妹が心から愛していたこの国の未来を。私はあなた達と共に創っていきたい!」
一瞬の沈黙。
その後、割れんばかりの拍手が王宮を包み込んだ。
新たな女王が、貴族達の頂点に立つ存在が、「あなた達と共に」と言ったのだ。
具体的な施策を示したわけでもない。
ただのリップサービスといえばそれまでだ。
それでも民は狂喜した。
たとえウソでも、そのようなことを言う王族は今までいなかったから。
王国において貴族と平民の壁は果てしなく高い。
共に道を歩む、という考えなど思い浮かべるだけでも不敬という社会。
だけどもし、今よりもう少しだけでも壁が低くなったなら。
プレシアとアリアが、再び抱擁する奇跡が起きるのかもしれない。
アリアはそんな夢のような未来に、ほんの少しだけ淡い期待を抱いた。
ここからでは見ることはできないけど、きっとプレシアの周囲にいる貴族は、眉をひそめて苦い顔をしていることだろう。
§ § § § §
しばらくお世話になっていた守護者たちの宿場。
即位式を、正確には即位式後のお披露目を堪能したアリアは旅支度を進めていた。
なお、山が吹いた火は宿場まで届かなかった。
しかし、その後に大量の灰が降り積もり、人の住める場所ではなくなっていた。
更に古龍が目覚めてプレシアと契約したことで、守護者の仕事は無くなっている。
だから無理に住む理由も無い。
旅支度を進めているのはアリアとラキスだけではない、ということだ。
「アークはこれからどうするんだ?」
もし行く当てが無いのなら、旅を共にするのも悪くない。
そう考えていたアリアに、アークはニヤリと笑って言った。
「私は貴族になることにしました」
「え?」
「貴族」
「あ! 騎士候?」
そういえば思い当たる節がある。
例の捕虜にした帝国兵。あれで帝国から多額の賠償金を奪ったのだ。
その功績を持ってすれば、一代爵位の騎士侯くらいならなんとかなるのかもしれない。
「いえ、男爵です」
「いやいやいや、貴族ってそんな簡単になれるもんじゃ――」
「私、元はといえば王族の末裔ですよ。男爵位でも低すぎるくらいです」
「ディアスは王家の記録に残ってないんじゃ」
「そこは、新女王の剛腕ってやつですかねえ」
アークが言うには、プレシア姉さんが強引に決めてきたらしい。
ロゴールが死んで貴族派が小さくなっている隙をついた感じだろうか。
「でも……、なんで貴族? しがらみだらけで面倒な世界だよ?」
「貴族になれば、仲間たちと生きていけますから」
「あ……そっか」
忘れていたけど、アークは守護者たちのリーダーだった。
だから彼らの生活の面倒をみる責任がある。
少なくともアーク自身は思っているようだ。
貴族になれば、平民からの税収入を得られる。
治安維持のために私兵を抱えている貴族も多い。
アークは仲間と生きていくために、貴族となることを受け入れたのか。
「ラキスさんとアリアさんは『冒険の旅』ですか」
「うん!」
「俺はただの保護者だ」
とかなんとか言いながらも、一緒に来てくれるのだからラキスには感謝している。
「またこの国に戻ってくることがあれば、ぜひ会いに来てくださいね」
そのときには伯爵くらいにはなってますから、とアークは笑った。
爵位はそんな簡単に上がるようなものではない。
アークもそんなことは当然知っている。
でもなぜか、アークの言葉からは冗談と笑い飛ばせない魂のようなものを感じた。
「うん。いつか、必ず戻ってくるよ」
アリアはアークと固い握手を交わした。
ソルピアニ王国はアリアが生まれ育った国だ。
決して捨てるわけではない。しばしの別れ。
――かくして、ソルピアニ王国は未曾有の危機を脱した。
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