15 / 21
復讐の皇后
しおりを挟む
求婚を受諾してから一ヶ月後、帝国では盛大な皇帝の婚礼が執り行われることになった。エリアナは帝国史上最も美しい皇后として、全国民から歓迎された。
この結婚への支持は絶大だった。ルシアンは即位以来、内政・外交両面で輝かしい実績を重ね、国民と貴族から深く愛されていた。そのような皇帝が、敵地である王都に少数精鋭で潜入し、一人の女性を救出したという武勇伝は、帝国中に感動的な物語として語り継がれていた。
さらに、エリアナがアルテミス領で見せた勇猛果敢な戦いぶりと、圧倒的不利な状況でも最後まで屈しなかった高潔な精神も、帝国の兵士たちから称賛されていた。
「皇帝陛下にふさわしい、真の女傑でいらっしゃる」
「あのような方なら、我らも喜んで仕えましょう」
帝国の貴族たちも、エリアナを心から歓迎していた。
「エリアナ皇后陛下、本当にお美しゅうございます」
婚礼当日、マリアンヌが純白のウェディングドレスを着たエリアナの身支度を整えていた。そのドレスは帝国最高の職人たちが手がけた芸術品で、無数の真珠とダイヤモンドが陽光に輝いている。
「ありがとう、マリアンヌ」エリアナは鏡の中の自分を見つめた。「まるで夢のようです」
「夢ではございません」マリアンヌは微笑んだ。「陛下に愛され、国民に愛される、真の皇后陛下でいらっしゃいます」
帝国大聖堂での婚礼は、まさに絢爛豪華の一言に尽きた。各国からの使節、帝国の全ての大貴族、そして選ばれた国民代表が一堂に会している。
特筆すべきは、この婚礼に先立って王国との間で暫定和平協定が締結されていたことだった。表向きは両国の平和と安定のためとされていたが、実際には王国側にも思惑があった。アレクサンダーとセレスティアは、帝国の圧力と経済制裁によって生じた混乱を収拾し、体制を立て直すための時間を必要としていたのだ。
このため、王国からも正式に祝賀使節が派遣されることになった。
「エリアナ・フォン・アルテミス」
祭壇の前で、ルシアンがエリアナの手を取った。
「君を我が皇后とし、共に帝国を治めることを誓う」
「ルシアン・ヴォン・エスペランサ」エリアナも答えた。「私も貴方様と共に、帝国の繁栄のために尽くすことを誓います」
指輪の交換が行われ、司教が二人を夫婦として祝福した瞬間、聖堂内に盛大な拍手が響いた。
エリアナは今や、帝国皇后として最高の地位に就いた。王国で国家反逆者として処刑されそうになった女性が、隣国の皇后になったのだ。
婚礼の宴では、各国からの祝辞が述べられた。しかし、注目すべきは王国からの使節の表情だった。彼らは暫定和平の名目で参列していたものの、明らかに困惑し、不安そうだった。処刑されるべき国家反逆者が、今や隣国の皇后として自分たちを見下ろしているのだから、当然だった。
「王国のガレス将軍がお見えです」
宴の途中、ルシアンとエリアナの元に、あの忌まわしいガレス将軍がやってきた。エリアナを陥れた張本人の一人だった。
「帝国皇帝陛下、皇后陛下」ガレスは恭しく一礼した。しかし、その表情には明らかな動揺があった。「我が国王陛下からの祝辞をお渡しいたします」
「ご苦労」ルシアンは冷淡に答えた。
ガレスはエリアナを見て、震え声で言った。
「皇后陛下におかれましては、ご結婚おめでとうございます」
「ありがとうございます、ガレス将軍」エリアナは完璧な皇后の微笑みを浮かべた。「貴方のお顔を拝見できて嬉しく思います」
その言葉には、氷のような冷たさが込められていた。ガレスは震え上がった。
宴が終わった後、ルシアンとエリアナは皇帝の私室で今後の計画について話し合った。
「さて」ルシアンは地図を広げた。「王国への圧力をかける時が来た」
「どのような方法で?」エリアナは真剣に尋ねた。
「まずは経済的圧力だ」ルシアンは指で国境を示した。「帝国との貿易を段階的に制限する。特に、王国が依存している鉱物資源の輸出を停止する」
「それは効果的でしょうね」
「次に外交的孤立だ」ルシアンは続けた。「他国に対して、王国の不正義を訴える。特に、君への不当な扱いについて詳細に説明する」
エリアナは感心した。ルシアンの戦略は軍事力に頼らず、政治的手段で王国を追い詰めるものだった。
「そして最後に」ルシアンはエリアナの手を取った。「君自身が王国に帰還する」
「帰還?」
「皇后として、正式な国家訪問という形でだ」ルシアンは微笑んだ。「今度は君が、セレスティアとアレクサンダーを見下ろす立場になる」
エリアナの心に、復讐の炎が燃え上がった。
翌日から、帝国の王国に対する圧力が本格化した。暫定和平協定があるため直接的な軍事行動は取れないが、経済的・外交的手段は自由だった。まず、重要な鉱物資源の輸出が停止された。王国の経済は即座に打撃を受けた。
「和平協定では経済制裁は規制されておらぬ」ルシアンは冷笑した。「我が国が誰と取引するかは、我が国の自由だ」
さらに、帝国は周辺諸国に働きかけ、王国の孤立化を図った。エリアナの事件を詳細に説明し、王国の司法制度の不正を国際的に糾弾した。
一週間後、王国から緊急の使節が派遣された。今度は、宰相自らが帝国を訪れた。
「帝国皇帝陛下」宰相は平身低頭で懇願した。「どうか貿易を再開していただけませんでしょうか」
「我が皇后に対する不当な扱いについて、王国はどう説明するのか」ルシアンは冷淡に答えた。
「それは、司法の独立性に基づく適正な判断でして」
「適正?」エリアナが口を開いた。「偽証と捏造証拠による裁判が適正だと?」
宰相は言葉を失った。目の前にいるのは、つい先日まで国家反逆者として処刑されそうになった女性だった。それが今や、隣国の皇后として自分を見下ろしている。
「皇后陛下、そのような誤解が」
「誤解ではありません」エリアナは毅然として言った。「私は全ての真実を知っています。セレスティアの陰謀も、アレクサンダーの裏切りも、そして貴方がたの共犯も」
宰相の顔が青ざめた。
「我々は、王国の真摯な謝罪と、事件の再調査を求める」ルシアンが最後通牒を突きつけた。「それまで、一切の関係正常化はあり得ない」
宰相は絶望的な表情で帝国を後にした。
その夜、エリアナとルシアンは再び庭園を歩いていた。
「順調すぎるほど順調ね」エリアナは満足そうに言った。
「まだ始まったばかりだ」ルシアンは微笑んだ。「本当の復讐は、君が王国に帰還してからだ」
「早くその日が来ることを願います」
「必ず来る」ルシアンはエリアナを抱き寄せた。「今度は君が勝者として、あの偽善者どもを見下ろすのだ」
一ヶ月後、ついにその時が来た。王国から正式な謝罪文と、エリアナ皇后の国家訪問招待状が届いたのだ。
「ついに屈服したか」ルシアンは満足そうに文書を読んだ。
「セレスティアとアレクサンダーは、どんな顔をしているでしょうね」エリアナは愉快そうに微笑んだ。
「すぐに分かる」ルシアンは立ち上がった。「出発の準備をしよう。君の故郷への、勝利の凱旋だ」
エリアナは窓の外を見つめた。遠い王国の空の向こうで、セレスティアとアレクサンダーが震え上がっている様子が目に浮かんだ。
「お待ちなさい」エリアナは小さくつぶやいた。「今度は私があなたたちを裁く番です」
復讐の女神となったエリアナの、本当の戦いが始まろうとしていた。
王国では、セレスティアが青ざめて報告書を読んでいた。完璧だったはずの計画が、思わぬ形で破綻しただけでなく、今度は自分たちが追い詰められる立場になったのだ。
「なぜ、なぜこんなことに」セレスティアは震える手で書類を放り投げた。
運命の歯車は、ついにエリアナの味方に回り始めていた。
この結婚への支持は絶大だった。ルシアンは即位以来、内政・外交両面で輝かしい実績を重ね、国民と貴族から深く愛されていた。そのような皇帝が、敵地である王都に少数精鋭で潜入し、一人の女性を救出したという武勇伝は、帝国中に感動的な物語として語り継がれていた。
さらに、エリアナがアルテミス領で見せた勇猛果敢な戦いぶりと、圧倒的不利な状況でも最後まで屈しなかった高潔な精神も、帝国の兵士たちから称賛されていた。
「皇帝陛下にふさわしい、真の女傑でいらっしゃる」
「あのような方なら、我らも喜んで仕えましょう」
帝国の貴族たちも、エリアナを心から歓迎していた。
「エリアナ皇后陛下、本当にお美しゅうございます」
婚礼当日、マリアンヌが純白のウェディングドレスを着たエリアナの身支度を整えていた。そのドレスは帝国最高の職人たちが手がけた芸術品で、無数の真珠とダイヤモンドが陽光に輝いている。
「ありがとう、マリアンヌ」エリアナは鏡の中の自分を見つめた。「まるで夢のようです」
「夢ではございません」マリアンヌは微笑んだ。「陛下に愛され、国民に愛される、真の皇后陛下でいらっしゃいます」
帝国大聖堂での婚礼は、まさに絢爛豪華の一言に尽きた。各国からの使節、帝国の全ての大貴族、そして選ばれた国民代表が一堂に会している。
特筆すべきは、この婚礼に先立って王国との間で暫定和平協定が締結されていたことだった。表向きは両国の平和と安定のためとされていたが、実際には王国側にも思惑があった。アレクサンダーとセレスティアは、帝国の圧力と経済制裁によって生じた混乱を収拾し、体制を立て直すための時間を必要としていたのだ。
このため、王国からも正式に祝賀使節が派遣されることになった。
「エリアナ・フォン・アルテミス」
祭壇の前で、ルシアンがエリアナの手を取った。
「君を我が皇后とし、共に帝国を治めることを誓う」
「ルシアン・ヴォン・エスペランサ」エリアナも答えた。「私も貴方様と共に、帝国の繁栄のために尽くすことを誓います」
指輪の交換が行われ、司教が二人を夫婦として祝福した瞬間、聖堂内に盛大な拍手が響いた。
エリアナは今や、帝国皇后として最高の地位に就いた。王国で国家反逆者として処刑されそうになった女性が、隣国の皇后になったのだ。
婚礼の宴では、各国からの祝辞が述べられた。しかし、注目すべきは王国からの使節の表情だった。彼らは暫定和平の名目で参列していたものの、明らかに困惑し、不安そうだった。処刑されるべき国家反逆者が、今や隣国の皇后として自分たちを見下ろしているのだから、当然だった。
「王国のガレス将軍がお見えです」
宴の途中、ルシアンとエリアナの元に、あの忌まわしいガレス将軍がやってきた。エリアナを陥れた張本人の一人だった。
「帝国皇帝陛下、皇后陛下」ガレスは恭しく一礼した。しかし、その表情には明らかな動揺があった。「我が国王陛下からの祝辞をお渡しいたします」
「ご苦労」ルシアンは冷淡に答えた。
ガレスはエリアナを見て、震え声で言った。
「皇后陛下におかれましては、ご結婚おめでとうございます」
「ありがとうございます、ガレス将軍」エリアナは完璧な皇后の微笑みを浮かべた。「貴方のお顔を拝見できて嬉しく思います」
その言葉には、氷のような冷たさが込められていた。ガレスは震え上がった。
宴が終わった後、ルシアンとエリアナは皇帝の私室で今後の計画について話し合った。
「さて」ルシアンは地図を広げた。「王国への圧力をかける時が来た」
「どのような方法で?」エリアナは真剣に尋ねた。
「まずは経済的圧力だ」ルシアンは指で国境を示した。「帝国との貿易を段階的に制限する。特に、王国が依存している鉱物資源の輸出を停止する」
「それは効果的でしょうね」
「次に外交的孤立だ」ルシアンは続けた。「他国に対して、王国の不正義を訴える。特に、君への不当な扱いについて詳細に説明する」
エリアナは感心した。ルシアンの戦略は軍事力に頼らず、政治的手段で王国を追い詰めるものだった。
「そして最後に」ルシアンはエリアナの手を取った。「君自身が王国に帰還する」
「帰還?」
「皇后として、正式な国家訪問という形でだ」ルシアンは微笑んだ。「今度は君が、セレスティアとアレクサンダーを見下ろす立場になる」
エリアナの心に、復讐の炎が燃え上がった。
翌日から、帝国の王国に対する圧力が本格化した。暫定和平協定があるため直接的な軍事行動は取れないが、経済的・外交的手段は自由だった。まず、重要な鉱物資源の輸出が停止された。王国の経済は即座に打撃を受けた。
「和平協定では経済制裁は規制されておらぬ」ルシアンは冷笑した。「我が国が誰と取引するかは、我が国の自由だ」
さらに、帝国は周辺諸国に働きかけ、王国の孤立化を図った。エリアナの事件を詳細に説明し、王国の司法制度の不正を国際的に糾弾した。
一週間後、王国から緊急の使節が派遣された。今度は、宰相自らが帝国を訪れた。
「帝国皇帝陛下」宰相は平身低頭で懇願した。「どうか貿易を再開していただけませんでしょうか」
「我が皇后に対する不当な扱いについて、王国はどう説明するのか」ルシアンは冷淡に答えた。
「それは、司法の独立性に基づく適正な判断でして」
「適正?」エリアナが口を開いた。「偽証と捏造証拠による裁判が適正だと?」
宰相は言葉を失った。目の前にいるのは、つい先日まで国家反逆者として処刑されそうになった女性だった。それが今や、隣国の皇后として自分を見下ろしている。
「皇后陛下、そのような誤解が」
「誤解ではありません」エリアナは毅然として言った。「私は全ての真実を知っています。セレスティアの陰謀も、アレクサンダーの裏切りも、そして貴方がたの共犯も」
宰相の顔が青ざめた。
「我々は、王国の真摯な謝罪と、事件の再調査を求める」ルシアンが最後通牒を突きつけた。「それまで、一切の関係正常化はあり得ない」
宰相は絶望的な表情で帝国を後にした。
その夜、エリアナとルシアンは再び庭園を歩いていた。
「順調すぎるほど順調ね」エリアナは満足そうに言った。
「まだ始まったばかりだ」ルシアンは微笑んだ。「本当の復讐は、君が王国に帰還してからだ」
「早くその日が来ることを願います」
「必ず来る」ルシアンはエリアナを抱き寄せた。「今度は君が勝者として、あの偽善者どもを見下ろすのだ」
一ヶ月後、ついにその時が来た。王国から正式な謝罪文と、エリアナ皇后の国家訪問招待状が届いたのだ。
「ついに屈服したか」ルシアンは満足そうに文書を読んだ。
「セレスティアとアレクサンダーは、どんな顔をしているでしょうね」エリアナは愉快そうに微笑んだ。
「すぐに分かる」ルシアンは立ち上がった。「出発の準備をしよう。君の故郷への、勝利の凱旋だ」
エリアナは窓の外を見つめた。遠い王国の空の向こうで、セレスティアとアレクサンダーが震え上がっている様子が目に浮かんだ。
「お待ちなさい」エリアナは小さくつぶやいた。「今度は私があなたたちを裁く番です」
復讐の女神となったエリアナの、本当の戦いが始まろうとしていた。
王国では、セレスティアが青ざめて報告書を読んでいた。完璧だったはずの計画が、思わぬ形で破綻しただけでなく、今度は自分たちが追い詰められる立場になったのだ。
「なぜ、なぜこんなことに」セレスティアは震える手で書類を放り投げた。
運命の歯車は、ついにエリアナの味方に回り始めていた。
47
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は廃墟農園で異世界婚活中!~離婚したら最強農業スキルで貴族たちが求婚してきますが、元夫が邪魔で困ってます~
黒崎隼人
ファンタジー
「君との婚約を破棄し、離婚を宣言する!」
皇太子である夫から突きつけられた突然の別れ。
悪役令嬢の濡れ衣を着せられ追放された先は、誰も寄りつかない最果ての荒れ地だった。
――最高の農業パラダイスじゃない!
前世の知識を活かし、リネットの農業革命が今、始まる!
美味しい作物で村を潤し、国を救い、気づけば各国の貴族から求婚の嵐!?
なのに、なぜか私を捨てたはずの元夫が、いつも邪魔ばかりしてくるんですけど!
「離婚から始まる、最高に輝く人生!」
農業スキル全開で国を救い、不器用な元夫を振り回す、痛快!逆転ラブコメディ!
『追放令嬢は薬草(ハーブ)に夢中 ~前世の知識でポーションを作っていたら、聖女様より崇められ、私を捨てた王太子が泣きついてきました~』
とびぃ
ファンタジー
追放悪役令嬢の薬学スローライフ ~断罪されたら、そこは未知の薬草宝庫(ランクS)でした。知識チートでポーション作ってたら、王都のパンデミックを救う羽目に~
-第二部(11章~20章)追加しました-
【あらすじ】
「貴様を追放する! 魔物の巣窟『霧深き森』で、朽ち果てるがいい!」
王太子の婚約者ソフィアは、卒業パーティーで断罪された。 しかし、その顔に絶望はなかった。なぜなら、その「断罪劇」こそが、彼女の完璧な計画だったからだ。
彼女の魂は、前世で薬学研究に没頭し過労死した、日本の研究者。 王妃の座も権力闘争も、彼女には退屈な枷でしかない。 彼女が求めたのはただ一つ——誰にも邪魔されず、未知の植物を研究できる「アトリエ」だった。
追放先『霧深き森』は「死の土地」。 だが、チート能力【植物図鑑インターフェイス】を持つソフィアにとって、そこは未知の薬草が群生する、最高の「研究フィールド(ランクS)」だった!
石造りの廃屋を「アトリエ」に改造し、ガラクタから蒸留器を自作。村人を救い、薬師様と慕われ、理想のスローライフ(研究生活)が始まる。 だが、その平穏は長く続かない。 王都では、王宮薬師長の陰謀により、聖女の奇跡すら効かないパンデミック『紫死病』が発生していた。 ソフィアが開発した『特製回復ポーション』の噂が王都に届くとき、彼女の「研究成果」を巡る、新たな戦いが幕を開ける——。
【主な登場人物】
ソフィア・フォン・クライネルト 本作の主人公。元・侯爵令嬢。魂は日本の薬学研究者。 合理的かつ冷徹な思考で、スローライフ(研究)を妨げる障害を「薬学」で排除する。未知の薬草の解析が至上の喜び。
ギルバート・ヴァイス 王宮魔術師団・研究室所属の魔術師。 ソフィアの「科学(薬学)」に魅了され、助手(兼・共同研究者)としてアトリエに入り浸る知的な理解者。
アルベルト王太子 ソフィアの元婚約者。愚かな「正義」でソフィアを追放した張本人。王都の危機に際し、薬を強奪しに来るが……。
リリア 無力な「聖女」。アルベルトに庇護されるが、本物の災厄の前では無力な「駒」。
ロイド・バルトロメウス 『天秤と剣(スケイル&ソード)商会』の会頭。ソフィアに命を救われ、彼女の「薬学」の価値を見抜くビジネスパートナー。
【読みどころ】
「悪役令嬢追放」から始まる、痛快な「ざまぁ」展開! そして、知識チートを駆使した本格的な「薬学(ものづくり)」と、理想の「アトリエ」開拓。 科学と魔法が融合し、パンデミックというシリアスな災厄に立ち向かう、読み応え抜群の薬学ファンタジーをお楽しみください。
【完結】追放された子爵令嬢は実力で這い上がる〜家に帰ってこい?いえ、そんなのお断りです〜
Nekoyama
ファンタジー
魔法が優れた強い者が家督を継ぐ。そんな実力主義の子爵家の養女に入って4年、マリーナは魔法もマナーも勉学も頑張り、貴族令嬢にふさわしい教養を身に付けた。来年に魔法学園への入学をひかえ、期待に胸を膨らませていた矢先、家を追放されてしまう。放り出されたマリーナは怒りを胸に立ち上がり、幸せを掴んでいく。
追放先の辺境で前世の農業知識を思い出した悪役令嬢、奇跡の果実で大逆転。いつの間にか世界経済の中心になっていました。
緋村ルナ
ファンタジー
「お前のような女は王妃にふさわしくない!」――才色兼備でありながら“冷酷な野心家”のレッテルを貼られ、無能な王太子から婚約破棄されたアメリア。国外追放の末にたどり着いたのは、痩せた土地が広がる辺境の村だった。しかし、そこで彼女が見つけた一つの奇妙な種が、運命を、そして世界を根底から覆す。
前世である農業研究員の知識を武器に、新種の果物「ヴェリーナ」を誕生させたアメリア。それは甘美な味だけでなく、世界経済を揺るがすほどの価値を秘めていた。
これは、一人の追放された令嬢が、たった一つの果実で自らの運命を切り開き、かつて自分を捨てた者たちに痛快なリベンジを果たし、やがて世界の覇権を握るまでの物語。「食」と「経済」で世界を変える、壮大な逆転ファンタジー、開幕!
偽りの呪いで追放された聖女です。辺境で薬屋を開いたら、国一番の不運な王子様に拾われ「幸運の女神」と溺愛されています
黒崎隼人
ファンタジー
「君に触れると、不幸が起きるんだ」――偽りの呪いをかけられ、聖女の座を追われた少女、ルナ。
彼女は正体を隠し、辺境のミモザ村で薬師として静かな暮らしを始める。
ようやく手に入れた穏やかな日々。
しかし、そんな彼女の前に現れたのは、「王国一の不運王子」リオネスだった。
彼が歩けば嵐が起き、彼が触れば物が壊れる。
そんな王子が、なぜか彼女の薬草店の前で派手に転倒し、大怪我を負ってしまう。
「私の呪いのせいです!」と青ざめるルナに、王子は笑った。
「いつものことだから、君のせいじゃないよ」
これは、自分を不幸だと思い込む元聖女と、天性の不運をものともしない王子の、勘違いから始まる癒やしと幸運の物語。
二人が出会う時、本当の奇跡が目を覚ます。
心温まるスローライフ・ラブファンタジー、ここに開幕。
婚約破棄で追放された悪役令嬢、前世の便利屋スキルで辺境開拓はじめました~王太子が後悔してももう遅い。私は私のやり方で幸せになります~
黒崎隼人
ファンタジー
名門公爵令嬢クラリスは、王太子の身勝手な断罪により“悪役令嬢”の濡れ衣を着せられ、すべてを失い辺境へ追放された。
――だが、彼女は絶望しなかった。
なぜなら彼女には、前世で「何でも屋」として培った万能スキルと不屈の心があったから!
「王妃にはなれなかったけど、便利屋にはなれるわ」
これは、一人の追放令嬢が、その手腕ひとつで人々の信頼を勝ち取り、仲間と出会い、やがて国さえも動かしていく、痛快で心温まる逆転お仕事ファンタジー。
さあ、便利屋クラリスの最初の依頼は、一体なんだろうか?
悪役令嬢に転生したけど、破滅エンドは王子たちに押し付けました
タマ マコト
ファンタジー
27歳の社畜OL・藤咲真帆は、仕事でも恋でも“都合のいい人”として生きてきた。
ある夜、交通事故に遭った瞬間、心の底から叫んだーー「もう我慢なんてしたくない!」
目を覚ますと、乙女ゲームの“悪役令嬢レティシア”に転生していた。
破滅が約束された物語の中で、彼女は決意する。
今度こそ、泣くのは私じゃない。
破滅は“彼ら”に押し付けて、私の人生を取り戻してみせる。
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる