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013 ダニエルの心情(後編)sideダニエル
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バーバラは、ダニエルが横になっているベッドの前に椅子を持って来て座った。そして静かに話し出す。
リリーの置かれた状況を、諦めの感情と共に吐露していく。ある日突然、アレンの父親であるグレン・ピーターソンが、リリーの実家を訪ねてきたことから話は始まった。
グレンは、リリーの両親に彼女を自分の愛人にしたいと告げた。その話合いは、グレンとフローレス夫妻の三人だけで行われた。内容がどういったものだったのかは、その時は知ることができなかった。
ただ話合いを終えて出て来た時には、リリーがグレンの元に愛人として行くことが決定されていた。
もちろん両親は、愛人になるという娘の決断を認める訳にはいかなかった。愛する娘を一人ぼっちで茨の道に進ませるのは酷だ。せめて、幼い頃からずっとリリーの世話をしてきたバーバラが、一緒に行ってくれないかと頼まれた。
バーバラは、自分の大切なお嬢様が愛人として男の人に囲われことを知って、ショックで倒れそうだった。
しかし、自分が一緒に行かなければ、リリーがどうなってしまうのかその方が心配だった。それに今は、恋に溺れているだけで落ち着いた頃に話をすれば、グレンと別れることを説得できるのではないかと思った。
きっと旦那様と奥様もそれを望んでいるはずだと、それができるのは自分しかいないとリリーと共にフローレス家を出た。
だが、バーバラがリリーと一緒にグレンの隠れ家に移り住んでからも、彼女の意思を変えることはできなかった。グレンと一緒にいる時のリリーの幸せそうな顔にバーバラは悲しさを募らせ、そしてまたグレンへ憤りを積み重ねていった。
やがてリリーを説得することは叶わずに、子供ができてしまい引き返すことができなくなってしまった。
バーバラは、そこまで話すと俯いてしまう。ダニエルは、口を挟まずに黙ってバーバラの話を聞いていた。
自分が可笑しいと思っていた違和感は、間違ってはいなかったことが証明された。決して喜ばしいことでもなく、正直なんて言っていいのかわからない。
「バーバラ、一つ聞きたい。何故、愛する娘をリリーの両親は簡単に手放してしまったのだろうか? いくら爵位が上の者であっても、突っぱねることはできたと思うんだが?」
ダニエルは、一つだけ疑問に思ったことがあった。そんなに簡単に娘を手放すだろうか? いくら何でも、グレンと言う男の思い通り過ぎる。
「それは……」
バーバラは、とても悔しそうに唇を噛んだ。言葉にするのも許せないといったようだった。
「旦那さまは、ピーターソン伯爵に騙されたんです。三人で話をした時に、既にリリーお嬢様のお腹には子供がいると嘘を吹き込んで……」
バーバラの瞳には涙が滲んでいた。ハンカチで目元を抑えながら言葉を続ける。グレンは、子供がいると聞いてショックを受けるリリーの両親に畳みかけるようにさらに脅しをかけたのだ。
未婚の女性に子供ができたと言う醜聞を広められてもいいのか? そうなったら修道院に入れるしかなくなる。愛人として過ごすのもそう変わらないと囁かれた。
むしろ、自分の傍で大切に愛しんで生活させた方が彼女の幸せの為なのだと……。
リリーの両親は、愛人のことも妊娠のことも衝撃が大き過ぎて判断力が鈍っていた。何も確認することなく、グレンの言われるままにリリーを手放してしまう。
後からそれがわかったところで、グレンに囲われてしまってからではどうすることもできなかったのだ。
リリーは、フローレス家と連絡を絶っている。両親が、この事実を知るよしもないしリリーも知らない。バーバラは、隠れ家に住んでいる時に使用人同士が話しているのを本当に偶々聞いてしまったのだ。
リリーに本当に子供ができた時に、「これで旦那様の嘘が本当になりましたね」と笑いながら話していた。
バーバラは意味がわからなくて、その使用人に問いただすとその事実を聞かされたのだ。
「……とんでもない男に、引っ掛かってしまったもんだね……」
ダニエルは、バーバラの独白を聞いて何とも言えない気持ちになる。可哀想な女の子だと片づけるには失礼な気がした。
だから、リリーの顔を思い浮かべた。ここで生活して二週間、様々な彼女の表情を見た。そのどれもが、純粋で愛らしくて一生懸命だった。
彼女の話を聞き終えて、胸の中で思うことは一つだけ。
「リリーはただ愛した。他のものは、何もいらないと思う程に。羨ましいね……」
ダニエルは、そう言葉にしてしまってから自分に驚く。羨ましいと言った自分に。
「ダニエルさん! 羨ましいだなんて! とんでもないことです!」
バーバラが、ダニエルを鋭い瞳で睨みつける。
「あっ、いやっ違うよ。そのグレンが羨ましいとかではなく、それだけ人を愛せるってことが羨ましいってことだよ」
ダニエルは、両手を振ってバーバラに弁解する。そして、ダニエルはある一つのことを思いつく。
バーバラに、何かあったら隣国のマーティン伯爵を頼るように言う。自分は、そこで働いている者だから何か手助けできることがあるかもしれないと。
もしもの時の為に、隣国に渡ることができる通行手形もバーバラに託す。荷物は馬と一緒に無くなってしまったが、通行手形と少しのお金だけはズボンのポケットに入れていたのだ。
リリーが、ここを離れる決心がついた時、きっとこの国にいるよりは他国に行った方が暮らしやすいはずだからと説明した。
「そんなことが起こるでしょうか……」
バーバラは、この生活から抜け出すなんてもう無理なことだと諦めていた。でも、もしもの時が来るかもしれないと一縷の望みを胸に、ありがたく通行手形を受け取った。
「バーバラ、リリーが何の憂いもなく笑える日が来ることを祈っておくよ」
ダニエルは、もうそれ以外のことは言えなかった。今のリリーの幸せは、ここにある。それはリリーとアレンを見ていればわかる。
でも、それがずっと続くもののようには思えない。ダニエルの胸には、何とも言えないスッキリしない気持ちが渦を巻いていた。
リリーの置かれた状況を、諦めの感情と共に吐露していく。ある日突然、アレンの父親であるグレン・ピーターソンが、リリーの実家を訪ねてきたことから話は始まった。
グレンは、リリーの両親に彼女を自分の愛人にしたいと告げた。その話合いは、グレンとフローレス夫妻の三人だけで行われた。内容がどういったものだったのかは、その時は知ることができなかった。
ただ話合いを終えて出て来た時には、リリーがグレンの元に愛人として行くことが決定されていた。
もちろん両親は、愛人になるという娘の決断を認める訳にはいかなかった。愛する娘を一人ぼっちで茨の道に進ませるのは酷だ。せめて、幼い頃からずっとリリーの世話をしてきたバーバラが、一緒に行ってくれないかと頼まれた。
バーバラは、自分の大切なお嬢様が愛人として男の人に囲われことを知って、ショックで倒れそうだった。
しかし、自分が一緒に行かなければ、リリーがどうなってしまうのかその方が心配だった。それに今は、恋に溺れているだけで落ち着いた頃に話をすれば、グレンと別れることを説得できるのではないかと思った。
きっと旦那様と奥様もそれを望んでいるはずだと、それができるのは自分しかいないとリリーと共にフローレス家を出た。
だが、バーバラがリリーと一緒にグレンの隠れ家に移り住んでからも、彼女の意思を変えることはできなかった。グレンと一緒にいる時のリリーの幸せそうな顔にバーバラは悲しさを募らせ、そしてまたグレンへ憤りを積み重ねていった。
やがてリリーを説得することは叶わずに、子供ができてしまい引き返すことができなくなってしまった。
バーバラは、そこまで話すと俯いてしまう。ダニエルは、口を挟まずに黙ってバーバラの話を聞いていた。
自分が可笑しいと思っていた違和感は、間違ってはいなかったことが証明された。決して喜ばしいことでもなく、正直なんて言っていいのかわからない。
「バーバラ、一つ聞きたい。何故、愛する娘をリリーの両親は簡単に手放してしまったのだろうか? いくら爵位が上の者であっても、突っぱねることはできたと思うんだが?」
ダニエルは、一つだけ疑問に思ったことがあった。そんなに簡単に娘を手放すだろうか? いくら何でも、グレンと言う男の思い通り過ぎる。
「それは……」
バーバラは、とても悔しそうに唇を噛んだ。言葉にするのも許せないといったようだった。
「旦那さまは、ピーターソン伯爵に騙されたんです。三人で話をした時に、既にリリーお嬢様のお腹には子供がいると嘘を吹き込んで……」
バーバラの瞳には涙が滲んでいた。ハンカチで目元を抑えながら言葉を続ける。グレンは、子供がいると聞いてショックを受けるリリーの両親に畳みかけるようにさらに脅しをかけたのだ。
未婚の女性に子供ができたと言う醜聞を広められてもいいのか? そうなったら修道院に入れるしかなくなる。愛人として過ごすのもそう変わらないと囁かれた。
むしろ、自分の傍で大切に愛しんで生活させた方が彼女の幸せの為なのだと……。
リリーの両親は、愛人のことも妊娠のことも衝撃が大き過ぎて判断力が鈍っていた。何も確認することなく、グレンの言われるままにリリーを手放してしまう。
後からそれがわかったところで、グレンに囲われてしまってからではどうすることもできなかったのだ。
リリーは、フローレス家と連絡を絶っている。両親が、この事実を知るよしもないしリリーも知らない。バーバラは、隠れ家に住んでいる時に使用人同士が話しているのを本当に偶々聞いてしまったのだ。
リリーに本当に子供ができた時に、「これで旦那様の嘘が本当になりましたね」と笑いながら話していた。
バーバラは意味がわからなくて、その使用人に問いただすとその事実を聞かされたのだ。
「……とんでもない男に、引っ掛かってしまったもんだね……」
ダニエルは、バーバラの独白を聞いて何とも言えない気持ちになる。可哀想な女の子だと片づけるには失礼な気がした。
だから、リリーの顔を思い浮かべた。ここで生活して二週間、様々な彼女の表情を見た。そのどれもが、純粋で愛らしくて一生懸命だった。
彼女の話を聞き終えて、胸の中で思うことは一つだけ。
「リリーはただ愛した。他のものは、何もいらないと思う程に。羨ましいね……」
ダニエルは、そう言葉にしてしまってから自分に驚く。羨ましいと言った自分に。
「ダニエルさん! 羨ましいだなんて! とんでもないことです!」
バーバラが、ダニエルを鋭い瞳で睨みつける。
「あっ、いやっ違うよ。そのグレンが羨ましいとかではなく、それだけ人を愛せるってことが羨ましいってことだよ」
ダニエルは、両手を振ってバーバラに弁解する。そして、ダニエルはある一つのことを思いつく。
バーバラに、何かあったら隣国のマーティン伯爵を頼るように言う。自分は、そこで働いている者だから何か手助けできることがあるかもしれないと。
もしもの時の為に、隣国に渡ることができる通行手形もバーバラに託す。荷物は馬と一緒に無くなってしまったが、通行手形と少しのお金だけはズボンのポケットに入れていたのだ。
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「そんなことが起こるでしょうか……」
バーバラは、この生活から抜け出すなんてもう無理なことだと諦めていた。でも、もしもの時が来るかもしれないと一縷の望みを胸に、ありがたく通行手形を受け取った。
「バーバラ、リリーが何の憂いもなく笑える日が来ることを祈っておくよ」
ダニエルは、もうそれ以外のことは言えなかった。今のリリーの幸せは、ここにある。それはリリーとアレンを見ていればわかる。
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