7 / 75
第7話
しおりを挟む
それにたぶん、ひとつの場所に留まり続けるのも、あまり良くないんだと思う。街道を歩いているときも、森の中に入ってからも、特にモンスターに襲われることはなかったのに、西島の墓を掘るために長時間歩みを止めていたら、あの人骨が現れたんだからな。
そんなわけで、いそいそと小走りに森を進んでいく。
やはりと言うべきか、一時間ほど歩いても、モンスターに出くわすことはなかった。よーしよしよし、またひとつ賢くなったぞ。とにかく、誰ともつるまず、動き続けていれば、基本的にはモンスターに襲われないってことだな。
そして、さらに一時間歩く。
モンスターは現れない。
俺はさらに、一時間歩く。
モンスターは現れない。
俺はさらに、一時間……
って、そんなにぶっ続けで歩いてばっかりいられねーよ!
初めて知った。ただ歩くだけでも、三時間以上、まったく腰を下ろさずにいると、こんなに足が疲れるのか。それも、舗装された道じゃなくて、あちこちに木の根っこが張っている森の中だもんな……
どうする?
ちょっとくらい休憩しても、大丈夫かな?
大丈夫だよな、たぶん。
西島の墓を掘るときは、三十分くらい足を止めてたわけだし。
よし、休もう休もう。
ちょうどいいところに古い切り株がある。
俺はそこに腰を下ろし、額の汗を拭った。
それから三分後――
「キシャアアアアアアアァァァァァァァァ!」
俺は、体長3メートルはある大蛇に襲われていた。
嘘でしょ……
まだ三分ちょっとじゃん……
せめて十分は休ませてよ……
そんな俺の願いも虚しく、大蛇は身をくねらせてこちらに向かって来る。ちくしょう、こいつはどう見てもアンデッドモンスターじゃない。『ゾンビが切れる剣』が通用するとは思えないし、人骨からいただいた短剣でやっつけるにはでかすぎる。
しかも、あの走る人骨同様、やたらと速い。
シュルシュルと地面を這いながら、もの凄いスピードで迫って来る。
それでも、本気で走ればギリギリ逃げられるだろう。
……この、疲れて棒のようになっている足が本来の力を発揮してくれるならば。
疲労のたまった足で、障害物だらけの森を走り抜けるのは、口で言うほど簡単じゃない。くそっ、うまく逃げられるかどうかは賭けだな。でも、こんなところででかい蛇に食われて死ぬなんて最悪だ。そんな死に方をするくらいなら、まだ人骨にナイフで一突きにされた方が、アッサリ死ねて楽だっただろう。
そんなわけで、いそいそと小走りに森を進んでいく。
やはりと言うべきか、一時間ほど歩いても、モンスターに出くわすことはなかった。よーしよしよし、またひとつ賢くなったぞ。とにかく、誰ともつるまず、動き続けていれば、基本的にはモンスターに襲われないってことだな。
そして、さらに一時間歩く。
モンスターは現れない。
俺はさらに、一時間歩く。
モンスターは現れない。
俺はさらに、一時間……
って、そんなにぶっ続けで歩いてばっかりいられねーよ!
初めて知った。ただ歩くだけでも、三時間以上、まったく腰を下ろさずにいると、こんなに足が疲れるのか。それも、舗装された道じゃなくて、あちこちに木の根っこが張っている森の中だもんな……
どうする?
ちょっとくらい休憩しても、大丈夫かな?
大丈夫だよな、たぶん。
西島の墓を掘るときは、三十分くらい足を止めてたわけだし。
よし、休もう休もう。
ちょうどいいところに古い切り株がある。
俺はそこに腰を下ろし、額の汗を拭った。
それから三分後――
「キシャアアアアアアアァァァァァァァァ!」
俺は、体長3メートルはある大蛇に襲われていた。
嘘でしょ……
まだ三分ちょっとじゃん……
せめて十分は休ませてよ……
そんな俺の願いも虚しく、大蛇は身をくねらせてこちらに向かって来る。ちくしょう、こいつはどう見てもアンデッドモンスターじゃない。『ゾンビが切れる剣』が通用するとは思えないし、人骨からいただいた短剣でやっつけるにはでかすぎる。
しかも、あの走る人骨同様、やたらと速い。
シュルシュルと地面を這いながら、もの凄いスピードで迫って来る。
それでも、本気で走ればギリギリ逃げられるだろう。
……この、疲れて棒のようになっている足が本来の力を発揮してくれるならば。
疲労のたまった足で、障害物だらけの森を走り抜けるのは、口で言うほど簡単じゃない。くそっ、うまく逃げられるかどうかは賭けだな。でも、こんなところででかい蛇に食われて死ぬなんて最悪だ。そんな死に方をするくらいなら、まだ人骨にナイフで一突きにされた方が、アッサリ死ねて楽だっただろう。
1
あなたにおすすめの小説
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!
よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。
10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。
ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。
同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。
皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。
こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。
そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。
しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。
その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。
そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした!
更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。
これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。
ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。
チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?
桜井正宗
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」
その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。
影響するステータスは『運』。
聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。
第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。
すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。
より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!
真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。
【簡単な流れ】
勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ
【原題】
『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる