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第24話
「ではクォール様。今まさに消えようとしている、私の命も使ってください」
「いいのかい? 僕は、村の人たちを救うためのメッセージを発しようとしているんだよ?」
私は、もうなくなってしまった顔で微笑んだ。
「私は、村の人たちを許しましたから」
「そうだったね。カレン、本当に立派だよ」
そして私たちは、二人で村人たちに『危険が迫っている。どこか他の土地に、ただちに避難せよ。その新しい土地では、いけにえのような惨いことはせず、ただ純粋に土地そのものを愛し、慈しんでほしい』というメッセージを送った。
それは、私自身の想いが行動となって発露した、『本当の許し』だった。
憎しみの消えた精神が、さらに天へと昇っていく。
温かな光に迎えられた私たちは、別の存在へと変わっていく。
人のようで、人ではない、精霊の姿に……
新しいクォール様は、新しい私に微笑んだ。
「ほらね。やっぱりきみは、精霊になれただろう?」
「これもクォール様のおかげです。最後の最後、クォール様がお一人でメッセージを届けることができたら、私は本当の意味では村人たちを許せず、こうはならなかったかもしれませんから」
「そんなことはないよ。きみの精神の根幹には、もともと優しさがあった。その優しい心が、酷い仕打ちで歪められていただけさ」
「嬉しいお言葉です。……私たち、これからどこに行くんでしょうか」
「それを決めるのは、僕たち精霊をつかさどる精霊王様のご意思次第だ。そして、精霊王様のご意思はすぐに決まる。もう少し待っていよう」
クォール様の言う通り、精霊王様のご意思は本当にすぐ決まった。言葉ではなく、そのご意思が直接精神に流れ込んでくる。
そのご意思は、最後に映像となった。
見たことのない景色。
見たことのない人々。
どうやら、新しい守護精霊として、この土地を守っていけということらしい。行ったことのないその土地が、不思議と懐かしく感じ、土地の名前まで自然とわかってしまう。
「私は、南の方にあるセレンという土地を守護することになったようです」
クォール様は、満面の笑みで言う。
「奇遇だね。僕はセレンの隣にある、ゾーンという土地を守護することになったよ。隣り合う土地の精霊同士、これからも仲良くやっていこう」
「こんな偶然、あるのでしょうか?」
「きっと、精霊王様が気を利かせてくれたんだろうね」
私とクォール様は精霊王様にお礼を述べ、二人で新たな土地に飛んでいく。私の心には、もうなんのわだかまりもなかった。新しい土地で、新しい人たちを慈しみ、守っていこう。かつて、クォール様がそうしてくれていたように……
――――――――――――――――――――――――――――――――
次回からは視点が変わり、村の破滅について語られます。
悪趣味で残酷な描写が多くなりますが、ご容赦ください。
「いいのかい? 僕は、村の人たちを救うためのメッセージを発しようとしているんだよ?」
私は、もうなくなってしまった顔で微笑んだ。
「私は、村の人たちを許しましたから」
「そうだったね。カレン、本当に立派だよ」
そして私たちは、二人で村人たちに『危険が迫っている。どこか他の土地に、ただちに避難せよ。その新しい土地では、いけにえのような惨いことはせず、ただ純粋に土地そのものを愛し、慈しんでほしい』というメッセージを送った。
それは、私自身の想いが行動となって発露した、『本当の許し』だった。
憎しみの消えた精神が、さらに天へと昇っていく。
温かな光に迎えられた私たちは、別の存在へと変わっていく。
人のようで、人ではない、精霊の姿に……
新しいクォール様は、新しい私に微笑んだ。
「ほらね。やっぱりきみは、精霊になれただろう?」
「これもクォール様のおかげです。最後の最後、クォール様がお一人でメッセージを届けることができたら、私は本当の意味では村人たちを許せず、こうはならなかったかもしれませんから」
「そんなことはないよ。きみの精神の根幹には、もともと優しさがあった。その優しい心が、酷い仕打ちで歪められていただけさ」
「嬉しいお言葉です。……私たち、これからどこに行くんでしょうか」
「それを決めるのは、僕たち精霊をつかさどる精霊王様のご意思次第だ。そして、精霊王様のご意思はすぐに決まる。もう少し待っていよう」
クォール様の言う通り、精霊王様のご意思は本当にすぐ決まった。言葉ではなく、そのご意思が直接精神に流れ込んでくる。
そのご意思は、最後に映像となった。
見たことのない景色。
見たことのない人々。
どうやら、新しい守護精霊として、この土地を守っていけということらしい。行ったことのないその土地が、不思議と懐かしく感じ、土地の名前まで自然とわかってしまう。
「私は、南の方にあるセレンという土地を守護することになったようです」
クォール様は、満面の笑みで言う。
「奇遇だね。僕はセレンの隣にある、ゾーンという土地を守護することになったよ。隣り合う土地の精霊同士、これからも仲良くやっていこう」
「こんな偶然、あるのでしょうか?」
「きっと、精霊王様が気を利かせてくれたんだろうね」
私とクォール様は精霊王様にお礼を述べ、二人で新たな土地に飛んでいく。私の心には、もうなんのわだかまりもなかった。新しい土地で、新しい人たちを慈しみ、守っていこう。かつて、クォール様がそうしてくれていたように……
――――――――――――――――――――――――――――――――
次回からは視点が変わり、村の破滅について語られます。
悪趣味で残酷な描写が多くなりますが、ご容赦ください。
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