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第5話
で、私は今、町から離れた森の奥深くにある、盗賊のアジトにやって来た。
賞金首である『ボロス盗賊団』をやっつけるためだ。
ボロス盗賊団は、アジトの場所まで知られているのに、腕利きの冒険者や、町の衛兵たちですら手を出すことができないほど、つわもの揃いの武闘派集団らしい。
それ故に、賞金もかなりの高額だ。
やっつければ、しばらくは働かなくても暮らしていけるだろう。
ボロス盗賊団のアジトは、二階建ての、古民家のようなたたずまいだった。ぱっと見では、のどかな雰囲気すら漂っており、とても、盗賊のアジトとは思えない。
それでも、犯罪集団の巣窟なのだから、危険な罠があるかもしれないと警戒していたが、罠どころか、一人の見張りもいない。……たぶん、ボロス盗賊団は、このように思って、油断しているに違いない。
『武闘派盗賊団として、民衆はおろか、衛兵たちにまで恐れられている自分たちを、わざわざ襲いに来るような命知らずなど、いるはずがない』って感じでね。
甘いわね、まったく。
衛兵にまで恐れられるようになったってことは、それはもう、野放しにしておくことはできないレベルの大悪党になってしまったということだ。そうなれば次は、衛兵や冒険者よりも、遥かに強大な力を持ったハンターが、自分たちを狩りに来る段階になったと覚悟するべきだ。見張りも置かずに、ぼーっとしてちゃ駄目でしょ。
まあ、こっちとしては、警戒されてない方が、楽でいいんだけどね。
私はノックもせずに、アジトの引き戸に手をかけた。
呆れた。
鍵すらかかってない。
そして、戸が開ききった瞬間。
いきなり中から、攻撃を受けた。
槍だ。
思った以上に、鋭い突き。
なるほど、何の警戒もしていない、間抜けな盗賊団と小馬鹿にしていたが、私がアジトに近づいていることは、とっくの昔に気づかれており、こうして待ち構えていたというわけか。
いや、失敬失敬。
あなたたちのこと、侮っていたわ。
ドスッ。
鋭利な槍が、私の腹部を直撃した。
うーん、いい突きだわ。……こいつ、ただの盗賊じゃないわね。どこかの槍術道場で、かなりの長期間、真剣に訓練しないと、こんな突きはできないわ。
槍で突いてきた盗賊男の顔には、強烈な愉悦がある。まんまと待ち伏せに引っかかった私を、お得意の槍術で仕留めることができて、快感なのだろう。
その、快感に歪んだ顔が、急に困惑したものになった。
当然だろう。
腹部の急所に槍が刺さったのに、私が平然としているのだから。
私は、事も無げに言う。
「いい突きね。私じゃなかったら死んでたわよ」
賞金首である『ボロス盗賊団』をやっつけるためだ。
ボロス盗賊団は、アジトの場所まで知られているのに、腕利きの冒険者や、町の衛兵たちですら手を出すことができないほど、つわもの揃いの武闘派集団らしい。
それ故に、賞金もかなりの高額だ。
やっつければ、しばらくは働かなくても暮らしていけるだろう。
ボロス盗賊団のアジトは、二階建ての、古民家のようなたたずまいだった。ぱっと見では、のどかな雰囲気すら漂っており、とても、盗賊のアジトとは思えない。
それでも、犯罪集団の巣窟なのだから、危険な罠があるかもしれないと警戒していたが、罠どころか、一人の見張りもいない。……たぶん、ボロス盗賊団は、このように思って、油断しているに違いない。
『武闘派盗賊団として、民衆はおろか、衛兵たちにまで恐れられている自分たちを、わざわざ襲いに来るような命知らずなど、いるはずがない』って感じでね。
甘いわね、まったく。
衛兵にまで恐れられるようになったってことは、それはもう、野放しにしておくことはできないレベルの大悪党になってしまったということだ。そうなれば次は、衛兵や冒険者よりも、遥かに強大な力を持ったハンターが、自分たちを狩りに来る段階になったと覚悟するべきだ。見張りも置かずに、ぼーっとしてちゃ駄目でしょ。
まあ、こっちとしては、警戒されてない方が、楽でいいんだけどね。
私はノックもせずに、アジトの引き戸に手をかけた。
呆れた。
鍵すらかかってない。
そして、戸が開ききった瞬間。
いきなり中から、攻撃を受けた。
槍だ。
思った以上に、鋭い突き。
なるほど、何の警戒もしていない、間抜けな盗賊団と小馬鹿にしていたが、私がアジトに近づいていることは、とっくの昔に気づかれており、こうして待ち構えていたというわけか。
いや、失敬失敬。
あなたたちのこと、侮っていたわ。
ドスッ。
鋭利な槍が、私の腹部を直撃した。
うーん、いい突きだわ。……こいつ、ただの盗賊じゃないわね。どこかの槍術道場で、かなりの長期間、真剣に訓練しないと、こんな突きはできないわ。
槍で突いてきた盗賊男の顔には、強烈な愉悦がある。まんまと待ち伏せに引っかかった私を、お得意の槍術で仕留めることができて、快感なのだろう。
その、快感に歪んだ顔が、急に困惑したものになった。
当然だろう。
腹部の急所に槍が刺さったのに、私が平然としているのだから。
私は、事も無げに言う。
「いい突きね。私じゃなかったら死んでたわよ」
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