2 / 41
今回は違う人生か?
しおりを挟む
でも、今回は違う。
「アリッサ、迎えに来たぞ」
自分の手を見ていたアリッサの頭上から楽しげな声がした。
顔を上げると、そこには魔法使いのローブを纏いながらまだ若いファルシオンが立っており、アリッサが驚きに目を見開くとニヤッと笑った。
「師匠」
「お、ちゃんと記憶しているな」
「師匠も?」
「当然だ。じゃあ、呪いを潰しに行くぞ」
孤児院の中庭でする様な会話では無いが、巻き戻った時に都合よく現れたファルシオンをアリッサは、呆れながらも嬉しかった。
「魔法使いとしての才能があるので、弟子として引き取りたい」
後日、両親や兄や姉を前にファルシオンは真面目な顔でアリッサを弟子として迎えたい、と言ってきた。
「この子が」
父のベンジャミン・リスリム子爵は驚いていたが、母のデルフィ・リスリムは乙女の様に頬を赤くしキラキラした目でファルシオンを見つめている。
18歳と言う若さで既に魔法使いの塔で活躍している美貌の青年。
騒ぐなと言う方が無理だ。
魔法使いの塔に入れるのは12歳になってからなので、2年は親元に居ながらファルシオンが指導することになった。
「アリッサに魔法使いの才能がある、と言われた時は信じられなかったが」
「アリッサ凄いわ」
魔法使いの塔の訓練場で、ファルシオンとの訓練を見ていた両親や兄姉達は手放しでアリッサを褒めた。
既にかなり上位の魔法使いであるアリッサは更に腕を上げ、ファルシオンに並ぶ魔法使いになった為、15歳になっても学園に通うことなくそのまま魔法使いの塔で仕事をこなす様になった。
「師匠、これ、本当に受けるんですか?」
17歳になったアリッサが、目の前に置かれた依頼書をしげしげと見ながらファルシオンに尋ねると
「ループの元凶はどうやら学園にある様なんで潰しに行く」
前の時はあれほど怠惰で、手元の物さえ自分で取らなかったファルシオンのセリフにアリッサは目を見開いて驚いた。
「師匠がやる気を出すなんて。明日は槍が降って来ますね」
「アリッサ、お前は俺の弟子だろ。当然、お前も行くんだよ」
「えー。嫌です」
「拒否権はない。来月から学園で仕事になるから、準備しとけよ」
「師匠の横暴さは前回だけで結構です」
言い合いをしながらも、2人は楽しげに残りの仕事に向かった。
「アリッサ、迎えに来たぞ」
自分の手を見ていたアリッサの頭上から楽しげな声がした。
顔を上げると、そこには魔法使いのローブを纏いながらまだ若いファルシオンが立っており、アリッサが驚きに目を見開くとニヤッと笑った。
「師匠」
「お、ちゃんと記憶しているな」
「師匠も?」
「当然だ。じゃあ、呪いを潰しに行くぞ」
孤児院の中庭でする様な会話では無いが、巻き戻った時に都合よく現れたファルシオンをアリッサは、呆れながらも嬉しかった。
「魔法使いとしての才能があるので、弟子として引き取りたい」
後日、両親や兄や姉を前にファルシオンは真面目な顔でアリッサを弟子として迎えたい、と言ってきた。
「この子が」
父のベンジャミン・リスリム子爵は驚いていたが、母のデルフィ・リスリムは乙女の様に頬を赤くしキラキラした目でファルシオンを見つめている。
18歳と言う若さで既に魔法使いの塔で活躍している美貌の青年。
騒ぐなと言う方が無理だ。
魔法使いの塔に入れるのは12歳になってからなので、2年は親元に居ながらファルシオンが指導することになった。
「アリッサに魔法使いの才能がある、と言われた時は信じられなかったが」
「アリッサ凄いわ」
魔法使いの塔の訓練場で、ファルシオンとの訓練を見ていた両親や兄姉達は手放しでアリッサを褒めた。
既にかなり上位の魔法使いであるアリッサは更に腕を上げ、ファルシオンに並ぶ魔法使いになった為、15歳になっても学園に通うことなくそのまま魔法使いの塔で仕事をこなす様になった。
「師匠、これ、本当に受けるんですか?」
17歳になったアリッサが、目の前に置かれた依頼書をしげしげと見ながらファルシオンに尋ねると
「ループの元凶はどうやら学園にある様なんで潰しに行く」
前の時はあれほど怠惰で、手元の物さえ自分で取らなかったファルシオンのセリフにアリッサは目を見開いて驚いた。
「師匠がやる気を出すなんて。明日は槍が降って来ますね」
「アリッサ、お前は俺の弟子だろ。当然、お前も行くんだよ」
「えー。嫌です」
「拒否権はない。来月から学園で仕事になるから、準備しとけよ」
「師匠の横暴さは前回だけで結構です」
言い合いをしながらも、2人は楽しげに残りの仕事に向かった。
352
あなたにおすすめの小説
氷の魔術師は、自分よりも妹を優先する。~だから妹を傷つけるモノは死んでも許さない~【連載版】
桜塚あお華
恋愛
アリシア・カトレンヌ侯爵令嬢は妹が大事、妹優先の王宮魔術師であり、主に氷の魔術を好む人物である。
父が過労で倒れたため、代わりに妹、カトリーヌ・カトレンヌが通っている学園の卒業式に行く事になる。
そこで嘗てに学友であり第一王子と、騎士団で働いているレンディスと話をしつつ、可愛い妹であるカトリーヌの大事な卒業式を見つめていた時。
妹の婚約者であり、この国の王太子である第二王子が突然婚約破棄を言い出した。
妹を傷つけたと思ったアリシアはそのまま――。
▽ ▽ ▽ ▽ ▽
以前短編で作っておりました小説の連載版を出させていただきました。何話かは短編で出しましたお話を投稿させていただき、その後お話を続けさせていただきたいと思います。
温かい目で見守っていただけたら幸いです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
幸運の女神である妹を選び婚約破棄するようですが、彼女は貧乏神ですよ?
亜綺羅もも
恋愛
サラ・コリンズにはレイア・コリンズいう双子の妹がいた。
ある日のこと、彼女たちは未来を見通す占い師から、どちらかが幸運の女神でどちらかが貧乏神だと告げられた。
両親はいつからか、幸運の女神はレイアだと信じ始め、サラは貧乏神だと虐げられ始められる。
そんな日々が続き、サラが十八歳になった時、ジーク・バージリアンという男と婚約関係を結ぶ。
両親は貧乏神を追い出すチャンスだと考え、ジークに何も言わずにサラとジークとの婚約をさせていた。
しかし、ジークのことを手に入れたくなったレイアは、その事実をジークに伝え、サラから彼を奪い取ってしまう。
ジークに婚約破棄を言い渡されるサラ。
しかしジークもレイアもサラの両親も知らない。
本当の幸運の女神はサラだと言うことに。
家族に見捨てられたサラであったが、エリオ・ルトナークという男性と出逢い、幸せに向かって運命が動き出すのであった。
義妹がやらかして申し訳ありません!
荒瀬ヤヒロ
恋愛
公爵令息エリオットはある日、男爵家の義姉妹の会話を耳にする。
何かを企んでいるらしい義妹。義妹をたしなめる義姉。
何をやらかすつもりか知らないが、泳がせてみて楽しもうと考えるが、男爵家の義妹は誰も予想できなかった行動に出て―――
義妹の脅迫!義姉の土下座!そして冴え渡るタックル!
果たしてエリオットは王太子とその婚約者、そして義妹を諫めようとする男爵令嬢を守ることができるのか?
『有能すぎる王太子秘書官、馬鹿がいいと言われ婚約破棄されましたが、国を賢者にして去ります』
しおしお
恋愛
王太子の秘書官として、陰で国政を支えてきたアヴェンタドール。
どれほど杜撰な政策案でも整え、形にし、成果へ導いてきたのは彼女だった。
しかし王太子エリシオンは、その功績に気づくことなく、
「女は馬鹿なくらいがいい」
という傲慢な理由で婚約破棄を言い渡す。
出しゃばりすぎる女は、妃に相応しくない――
そう断じられ、王宮から追い出された彼女を待っていたのは、
さらに危険な第二王子の婚約話と、国家を揺るがす陰謀だった。
王太子は無能さを露呈し、
第二王子は野心のために手段を選ばない。
そして隣国と帝国の影が、静かに国を包囲していく。
ならば――
関わらないために、関わるしかない。
アヴェンタドールは王国を救うため、
政治の最前線に立つことを選ぶ。
だがそれは、権力を欲したからではない。
国を“賢く”して、
自分がいなくても回るようにするため。
有能すぎたがゆえに切り捨てられた一人の女性が、
ざまぁの先で選んだのは、復讐でも栄光でもない、
静かな勝利だった。
---
【完結】姉を追い出して当主になった悪女ですが、何か?
堀多 ボルダ
恋愛
「お姉様、このマクレディ伯爵家は私が後を継ぎます。お姉様は邪魔なので今すぐこの家から出ていってください」
両親の急逝後、伯爵家を切り盛りしていた姉を強引に追い出して妹ダリアは当主となった。しかし、それが原因で社交界からは稀代の悪女として嫌われるようになった。
そんな彼女の元を訪ねたのは、婿に来てほしい男ナンバーワンと噂される、社交界で人気の高い幼馴染だった……。
◆架空の世界にある架空の国が舞台の架空のお話です。
◆カクヨムにも掲載しています。
婚約破棄したその場から、ざまぁは始まっていました
ふわふわ
恋愛
王国随一の名門、アルファルド公爵家の令嬢シャウラは、
ある日、第一王子アセルスから一方的に婚約を破棄される。
理由はただ一つ――
「平民出身の聖女と婚約するため」。
だが、その“婚約破棄したその場”で、ざまぁはすでに始まっていた。
シャウラは泣かず、怒らず、抗議もしない。
ただ静かに席を立っただけ。
それだけで――
王国最大派閥アルファルド派は王子への支持を撤回し、
王国最大の商会は資金提供を打ち切り、
王太子候補だったアセルスは、政治と経済の両方を失っていく。
一方シャウラは、何もしていない。
復讐もしない。断罪もしない。
平穏な日常を送りながら、無自覚のまま派閥の結束を保ち続ける。
そして王国は、
“王太子を立てない”という前代未聞の選択をし、
聡明な第一王女マリーが女王として即位する――。
誰かを裁くことなく、
誰かを蹴落とすことなく、
ただ「席を立った」者だけが、最後まで穏やかでいられた。
これは、
婚約破棄から始まる――
静かで、上品で、取り返しのつかないざまぁの物語。
「私は何もしていませんわ」
それが、最強の勝利だった。
婚約者の命令により魔法で醜くなっていた私は、婚約破棄を言い渡されたので魔法を解きました
天宮有
恋愛
「貴様のような醜い者とは婚約を破棄する!」
婚約者バハムスにそんなことを言われて、侯爵令嬢の私ルーミエは唖然としていた。
婚約が決まった際に、バハムスは「お前の見た目は弱々しい。なんとかしろ」と私に言っていた。
私は独自に作成した魔法により太ることで解決したのに、その後バハムスは婚約破棄を言い渡してくる。
もう太る魔法を使い続ける必要はないと考えた私は――魔法を解くことにしていた。
オネェ系公爵子息はたからものを見つけた
有川カナデ
恋愛
レオンツィオ・アルバーニは可愛いものと美しいものを愛する公爵子息である。ある日仲の良い令嬢たちから、第三王子とその婚約者の話を聞く。瓶底眼鏡にぎちぎちに固く結ばれた三編み、めいっぱい地味な公爵令嬢ニナ・ミネルヴィーノ。分厚い眼鏡の奥を見たレオンツィオは、全力のお節介を開始する。
いつも通りのご都合主義。ゆるゆる楽しんでいただければと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる