[完結]悪役令嬢に転生しました。冤罪からの断罪エンド?喜んで

紅月

文字の大きさ
21 / 44

完璧な王子様

しおりを挟む
試験などで紛れてしまっているが、どこかピリピリした空気と、楽しいことが待っている様な空気にアレキサンドラは目をぱちくりしている。

「何かあるのでしょうか?」
「何故?」

相変わらず、冴えた美貌のアドリアーナ様がちょっと首を傾げる。

「学園内の空気が忙しいので」
「試験がありますし、新年の舞踏会に心が早っているのよ」

アドリアーナ様の返事はもっともだ、と思うけど、なんか、ちょっと違う。

「それよりあの馬鹿3人組、まだミアを虐めている奴探しているみたいだ」

イズミル様が呆れた顔で、椅子を寄せて来た。
あの3人、女優で頭の良いミアさんに良いようにあしらわれているのに、ご苦労さまな事で。

「探す、と言うよりミアの報告を見ると捏造しているらしいですわ」

ミアさん、貴女はスパイですか?
ミアすごい!ワクワク。……ちょっと違うか。

「冤罪被せて、って感じか。懲りない奴らだ」

何もしなければ、高位の貴族としてそれなりの地位を引き継げるのに。
まぁ、その分責任も重くなるので、学園内みたいに好き勝手は出来なくなるでしょうけど。

王家や貴族あっての国では無い。
国は底辺で支えてくれる方々が居るから存続できるので、そこを間違えると痛い目を見る。
甘やかされたボンボンには理解できないのかなぁ?

「自分達の事も真面に出来ないくせして、馬鹿です事」

最近、アドリアーナ様は愚か者とか思慮が足りないとは言わず、直球でビシビシ言う。

「それにアホの坊や達、馬鹿3人組と一緒になって、君を貶め様としているみたいだ」

イズミルの言葉にアドリアーナの笑顔がすっ、と黒くなった。

「アホはアホなりに使い道があると思ってましたが、当てが外れましたわ」

アドリアーナ様、言い方!
オブラートは何処に置いて来ました?

「そういや、第三王子のデュランが年明けから学園に編入するんだってな」

イズミル様の言葉使いが段々フランクになって来てますが、良いのでしょうか?

「確か、様々な国に留学していらしたから……。どの様な方なのですか?」

確か、第三王子の情報って少ないんだよね。

「一言で言えば、腹黒ね」

アドリアーナ様が言うのでしたら、かなり優秀な方なんだろう。

「確かに。敵にはしたくないな。でも、味方だったら……そんでも怖いな」

どんな方なんですか!味方でも怖いなんて、魔王ですか?最終兵器ですか?

「酷い言い方ですね。ちゃんと味方には優しいですよ」

突然、聞いた事のない声が背後からした。

「デュラン殿下、気配を消して背後に立たないで下さい」

アドリアーナ様が呆れた顔をしながら振り返ると、王族特有の白い髪に金色の目をした、背の高い美丈夫が立っている。

今更ですが、あの王子2人は見事に王族特有の色を持っていないですね。
金髪、水色の瞳は側妃様と同じで、まぁ綺麗ですよ、もやしっ子だけど。

「やけに早くないか?年明けからこっちに来るって聞いたぞ」

顔見知りなのか、イズミル様の口調が砕けたままです。

「通うのは年明けからですが、面白そうなので早めに戻って来ました」

カラッとした態度に、好感が持てます。
それにデュラン殿下の母君は正妃様なので、王位継承権は高い筈なのに自ら留学を希望された、勤勉な方だと少ない情報でも理解出来ます。

「初めまして、私はデュランです」

さらりと態度を変え、アレキサンドラに挨拶をするデュランは、どこから見ても完璧な王子様だ。

「ご挨拶が遅れて申し訳ありません。私はアレキサンドラ・ペトリオスです」

殿下が身分を言わないので、こちらも口にしなかったら爆笑しました。
なんでだよ。

「アドリアーナが気に入ったのが分かった。すごく良い」
「当然です。アレキサンドラはすごく良いのです」

アドリアーナ様がドヤ顔してますが、何がいいの?

「アレキサンドラ、まるで分かってないだろ。貴族なんか足の引っ張り合いが通常運転なのに、なんで家名しか言わなかった?」
「えっ?デュラン殿下が身分を言わないので」

イズミル様の説明に頷き、自分の解釈を話すと

「やっぱりいい!」

デュラン殿下が机をバンバン叩きながら笑い転げている。

「あげませんよ」

いやいや、アドリアーナ様、私、物じゃないし……。

「すっげぇ気に入った。リアナ、彼女を俺の侍女にくれ」

デュラン殿下、既に、口調がズタボロですよ。

「デュー、それ以上言うとぶちかましますよ」

アドリアーナ様も……。
誰もが認める淑女の鏡の様な方なのに。

「デュラン、やめとけ。アドリアーナに寝首かかれるぞ。それに、アレキサンドラが困ってる」

はい。とっても困ってます。
皆様が仲が良いことしか分かりません。
説明してください。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

白い結婚を捨てた王妃は、もう二度と振り向かない ――愛さぬと言った王子が全てを失うまで』

鍛高譚
恋愛
「私は王妃を愛さない。彼女とは白い結婚を誓う」 華やかな王宮の大聖堂で交わされたのは、愛の誓いではなく、冷たい拒絶の言葉だった。 王子アルフォンスの婚姻相手として選ばれたレイチェル・ウィンザー。しかし彼女は、王妃としての立場を与えられながらも、夫からも宮廷からも冷遇され、孤独な日々を強いられる。王の寵愛はすべて聖女ミレイユに注がれ、王宮の権力は彼女の手に落ちていった。侮蔑と屈辱に耐える中、レイチェルは誇りを失わず、密かに反撃の機会をうかがう。 そんな折、隣国の公爵アレクサンダーが彼女の前に現れる。「君の目はまだ死んでいないな」――その言葉に、彼女の中で何かが目覚める。彼はレイチェルに自由と新たな未来を提示し、密かに王宮からの脱出を計画する。 レイチェルが去ったことで、王宮は急速に崩壊していく。聖女ミレイユの策略が暴かれ、アルフォンスは自らの過ちに気づくも、時すでに遅し。彼が頼るべき王妃は、もはや遠く、隣国で新たな人生を歩んでいた。 「お願いだ……戻ってきてくれ……」 王国を失い、誇りを失い、全てを失った王子の懇願に、レイチェルはただ冷たく微笑む。 「もう遅いわ」 愛のない結婚を捨て、誇り高き未来へと進む王妃のざまぁ劇。 裏切りと策略が渦巻く宮廷で、彼女は己の運命を切り開く。 これは、偽りの婚姻から真の誓いへと至る、誇り高き王妃の物語。

【完結】無意識 悪役公爵令嬢は成長途中でございます! ーヘイズ留学 暗躍編ー

愚者 (フール)
恋愛
エテルネルの筆頭公爵令嬢プリムローズ・クラレンスは、周りが誰もが認める才女。 わずか10歳で自国の学業を終えて、孤高の島国ヘイズへ意気揚々留学をしに向かっていた。 彼女には何やらどうも、この国でしたい事があるようだ。 未開の地と他国から呼ばれる土地へお供するのは、専属メイドのメリーとヘイズに出身で訳ありの護衛ギル。 飼い主のプリムローズと別れたくない、ワガママな鷹と愛馬までついて来てしまう。 かなり変わった、賑やかな珍道中になりそう。 その旅路のなかで、運命的な出逢いが待っていた。 留学生活はどうなるのか?! またまた、波乱が起きそうな予感。 その出会いが、彼女を少しだけ成長させる。 まったりゆったりと進みますが、飽きずにお付き合い下さい。 幼女編 91話 新たなる王族編 75話 こちらが前作になり、この作品だけでも楽しめるようにしております。 気になるかたは、ぜひお読み頂けたら嬉しく思います。

【完結】断罪された悪役令嬢は、本気で生きることにした

きゅちゃん
ファンタジー
帝国随一の名門、ロゼンクロイツ家の令嬢ベルティア・フォン・ロゼンクロイツは、突如として公の場で婚約者であるクレイン王太子から一方的に婚約破棄を宣告される。その理由は、彼女が平民出身の少女エリーゼをいじめていたという濡れ衣。真実はエリーゼこそが王太子の心を奪うために画策した罠だったにも関わらず、ベルティアは悪役令嬢として断罪され、社交界からの追放と学院退学の処分を受ける。 全てを失ったベルティアだが、彼女は諦めない。これまで家の期待に応えるため「完璧な令嬢」として生きてきた彼女だが、今度は自分自身のために生きると決意する。軍事貴族の嫡男ヴァルター・フォン・クリムゾンをはじめとする協力者たちと共に、彼女は自らの名誉回復と真実の解明に挑む。 その過程で、ベルティアは王太子の裏の顔や、エリーゼの正体、そして帝国に忍び寄る陰謀に気づいていく。かつては社交界のスキルだけを磨いてきた彼女だが、今度は魔法や剣術など実戦的な力も身につけながら、自らの道を切り開いていく。 失われた名誉、隠された真実、そして予期せぬ恋。断罪された「悪役令嬢」が、自分の物語を自らの手で紡いでいく、爽快復讐ファンタジー。

辺境の侯爵令嬢、婚約破棄された夜に最強薬師スキルでざまぁします。

コテット
恋愛
侯爵令嬢リーナは、王子からの婚約破棄と義妹の策略により、社交界での地位も誇りも奪われた。 だが、彼女には誰も知らない“前世の記憶”がある。現代薬剤師として培った知識と、辺境で拾った“魔草”の力。 それらを駆使して、貴族社会の裏を暴き、裏切った者たちに“真実の薬”を処方する。 ざまぁの宴の先に待つのは、異国の王子との出会い、平穏な薬草庵の日々、そして新たな愛。 これは、捨てられた令嬢が世界を変える、痛快で甘くてスカッとする逆転恋愛譚。

『悪役令嬢は、二度目の人生で無言を貫く。~処刑回避のために黙っていただけなのに、なぜか冷徹宰相様から「君こそ運命の人だ」と溺愛さています~』

放浪人
恋愛
「もう、余計なことは喋りません(処刑されたくないので!)」 王太子の婚約者エリスは、無実の罪を着せられた際、必死に弁解しようと叫び散らした結果「見苦しい」と断罪され、処刑されてしまった。 死に戻った彼女は悟る。「口は災いの元。二度目の人生は、何があっても口を閉ざして生き延びよう」と。 しかし、断罪の場で恐怖のあまり沈黙を貫いた結果、その姿は「弁解せず耐え忍ぶ高潔な令嬢」として称賛されてしまう。 さらに、人間嫌いの冷徹宰相クラウスに「私の静寂を理解する唯一の女性」と盛大な勘違いをされ、求婚されてしまい……!? 「君の沈黙は、愛の肯定だね?」(違います、怖くて固まっているだけです!) 「この国の危機を、一目で見抜くとは」(ただ臭かったから鼻を押さえただけです!) 怯えて黙っているだけの元悪役令嬢と、彼女の沈黙を「深遠な知性」と解釈して溺愛する最強宰相。 転生ヒロインの妨害も、隣国の陰謀も、全て「無言」で解決(?)していく、すれ違いロマンティック・コメディ! 最後はちゃんと言葉で愛を伝えて、最高のハッピーエンドを迎えます。

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である

megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

婚約破棄された令嬢は、ざまぁの先で国を動かす ――元王太子の後悔が届かないほど、私は前へ進みます』

ふわふわ
恋愛
名門アーデン公爵家の令嬢ロザリーは、 王太子エドワードの婚約者として完璧に役目を果たしてきた――はずだった。 しかし彼女に返ってきたのは、 「聖女」と名乗る平民の少女に心酔した王太子からの一方的な婚約破棄。 感情論と神託に振り回され、 これまでロザリーが支えてきた国政はたちまち混乱していく。 けれど、ロザリーは泣かない。縋らない。復讐に溺れもしない。 「では、私は“必要な場所”へ行きますわ」 冷静に、淡々と、 彼女は“正しい判断”と“責任の取り方”だけで評価を積み上げ、 やがて王太子すら手を出せない国政の中枢へ――。 感情で選んだ王太子は静かに失墜し、 理性で積み上げた令嬢は、誰にも代替できない存在になる。 これは、 怒鳴らない、晒さない、断罪しない。 それでも確実に差がついていく、**強くて静かな「ざまぁ」**の物語。 婚約破棄の先に待っていたのは、 恋愛の勝利ではなく、 「私がいなくても国が回る」ほどの完成された未来だった。 ――ざまぁの、そのさらに先へ進む令嬢の物語。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

処理中です...