34 / 38
結婚後の予定まで決まりました
「良かった。では、ラティナ」
もう名前呼びですか。切り替えが早いですね。
「お願いがあります。来年、結婚したらそのままバロー公爵令嬢の侍女として王宮に上がってください」
あ、嫌な予感。
「はい。ラティナは勘がいいから助かります。レナード殿下の即位式の時、王妃選定も並行して行われます」
はぁ、火消しに回れってことですね。
「候補の方達の裏を取れ、と言う事ですね」
「はい。普通の候補の令嬢達でしたらそれで十分なのですが、今回の騒動を考えると」
「あり得ますね。勘違いをした令嬢の暴走が」
後でエメリア様に聞いてみよう。
乙女ゲームとか言うよく分からないものの中にそう言った設定があるのか。
「なので、結婚は早めに行いましょう」
なんか前のめりなんですが、結婚しておく必要、有るんですか?
「レナード殿下の候補者選びの際、他国の王子達もいらっしゃる予定です」
「それが、何か?」
「魅力的なラティナが独身ですと、それこそ権力を盾に何を言ってくるか分かりません」
はあぁ?何言ってんだこの人?
「不貞な行動なんてしません」
「ラティナはね。でも、頭のネジが飛んだ王族がいたら厄介です」
「……侍女の事などでエメリア様に相談させて下さい」
あからさまだけど、話をぶった切らせてもらおう。
「はい。婚約の話は後日、ご両親にご挨拶させていただきます」
「……。その必要はないです。ねぇ、お父様」
薄く開けてある扉に声を掛ければ、当然のようにお父様達がいた。
「なんとなく良い話がありそうだ、と思ったのでね」
にこやかなお父様の姿に笑みを向けてみた。
「そうでしたか。私は断る為にいらしたのか、と気を揉みましたわ」
お父様の狙いが何処にあるのかは今ひとつ掴みきれませんが、王家に近過ぎず遠くない方との縁を、断る事はしないですよね。
「爵位を盾にしない、とのお言葉、ありがたい事です」
「ラティナ嬢が王族との縁を望んでいるのなら私も考えなければならない事でしたが、それも不要の事」
うん、ラウル伯爵いえアルフレッド様も気が付いてるいる様ですが、深追いはされないようです。
「お父様、私、分不相応な縁は嫌です。これからもエメリア様を影から支えるものでありたいと思っております」
お父様の愛情は疑ってませんが、野心は程々に、ね。
「おや?私はラティナの幸せだけを願うただの父親だよ」
喰えないお父様ですが、アルフレッド様も相当ですから自戒して下さいね。
もう名前呼びですか。切り替えが早いですね。
「お願いがあります。来年、結婚したらそのままバロー公爵令嬢の侍女として王宮に上がってください」
あ、嫌な予感。
「はい。ラティナは勘がいいから助かります。レナード殿下の即位式の時、王妃選定も並行して行われます」
はぁ、火消しに回れってことですね。
「候補の方達の裏を取れ、と言う事ですね」
「はい。普通の候補の令嬢達でしたらそれで十分なのですが、今回の騒動を考えると」
「あり得ますね。勘違いをした令嬢の暴走が」
後でエメリア様に聞いてみよう。
乙女ゲームとか言うよく分からないものの中にそう言った設定があるのか。
「なので、結婚は早めに行いましょう」
なんか前のめりなんですが、結婚しておく必要、有るんですか?
「レナード殿下の候補者選びの際、他国の王子達もいらっしゃる予定です」
「それが、何か?」
「魅力的なラティナが独身ですと、それこそ権力を盾に何を言ってくるか分かりません」
はあぁ?何言ってんだこの人?
「不貞な行動なんてしません」
「ラティナはね。でも、頭のネジが飛んだ王族がいたら厄介です」
「……侍女の事などでエメリア様に相談させて下さい」
あからさまだけど、話をぶった切らせてもらおう。
「はい。婚約の話は後日、ご両親にご挨拶させていただきます」
「……。その必要はないです。ねぇ、お父様」
薄く開けてある扉に声を掛ければ、当然のようにお父様達がいた。
「なんとなく良い話がありそうだ、と思ったのでね」
にこやかなお父様の姿に笑みを向けてみた。
「そうでしたか。私は断る為にいらしたのか、と気を揉みましたわ」
お父様の狙いが何処にあるのかは今ひとつ掴みきれませんが、王家に近過ぎず遠くない方との縁を、断る事はしないですよね。
「爵位を盾にしない、とのお言葉、ありがたい事です」
「ラティナ嬢が王族との縁を望んでいるのなら私も考えなければならない事でしたが、それも不要の事」
うん、ラウル伯爵いえアルフレッド様も気が付いてるいる様ですが、深追いはされないようです。
「お父様、私、分不相応な縁は嫌です。これからもエメリア様を影から支えるものでありたいと思っております」
お父様の愛情は疑ってませんが、野心は程々に、ね。
「おや?私はラティナの幸せだけを願うただの父親だよ」
喰えないお父様ですが、アルフレッド様も相当ですから自戒して下さいね。
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
夫に欠陥品と吐き捨てられた妃は、魔法使いの手を取るか?
里見
恋愛
リュシアーナは、公爵家の生まれで、容姿は清楚で美しく、所作も惚れ惚れするほどだと評判の妃だ。ただ、彼女が第一皇子に嫁いでから三年が経とうとしていたが、子どもはまだできなかった。
そんな時、夫は陰でこう言った。
「完璧な妻だと思ったのに、肝心なところが欠陥とは」
立ち聞きしてしまい、失望するリュシアーナ。そんな彼女の前に教え子だった魔法使いが現れた。そして、魔法使いは、手を差し出して、提案する。リュシアーナの願いを叶える手伝いをするとーー。
リュシアーナは、自身を子を産む道具のように扱う夫とその周囲を利用してのしあがることを決意し、その手をとる。様々な思惑が交錯する中、彼女と魔法使いは策謀を巡らして、次々と世論を操っていく。
男尊女卑の帝国の中で、リュシアーナは願いを叶えることができるのか、魔法使いは本当に味方なのか……。成り上がりを目論むリュシアーナの陰謀が幕を開ける。
***************************
本編完結済み。番外編を不定期更新中。
【完結】帳簿係の地味令嬢、商会の不正を見抜いて王宮に見出されました。
夏灯みかん
恋愛
王都の商工会議所で働く、地味な帳簿係エミリー。
真面目に記録をつけることだけが取り柄の彼女は、同僚から軽く扱われ、雑用を押しつけられる日々を送っていた。
そんなある日――エミリーは、孤児院への配給物資の記録に、わずかな“ズレ”があることに気づく。
数量は合っている。
だが、なぜか中身の重量だけが減っている。
違和感を覚えたエミリーは、自ら倉庫へ足を運び、現物を確認する。
そこで見つけたのは、帳簿では見えない“静かな不正”だった。
しかしその矢先――不正の責任を押しつけられ、職場から追い出されそうになってしまう。
それでもエミリーは諦めない。ただ一つ、自分が積み上げてきた“記録”を信じて。
「では、正式な監査をお願いいたします」
やがてその記録は、王宮の政務監査官リオンの目に留まり――
隠されていた不正はすべて暴かれる。
そして、彼女を軽んじていた者たちは、その代償を支払うことになる。
これは、地味で目立たなかった一人の帳簿係が、
“正しく記録した”ことで不正を暴き、王宮に見出されるまでの物語。
笑い方を忘れた令嬢
Blue
恋愛
お母様が天国へと旅立ってから10年の月日が流れた。大好きなお父様と二人で過ごす日々に突然終止符が打たれる。突然やって来た新しい家族。病で倒れてしまったお父様。私を嫌な目つきで見てくる伯父様。どうしたらいいの?誰か、助けて。
【完結】能力が無くても聖女ですか?
天冨 七緒
恋愛
孤児院で育ったケイトリーン。
十二歳になった時特殊な能力が開花し、体調を崩していた王妃を治療する事に…
無事に王妃を完治させ、聖女と呼ばれるようになっていたが王妃の治癒と引き換えに能力を使い果たしてしまった。能力を失ったにも関わらず国王はケイトリーンを王子の婚約者に決定した。
周囲は国王の命令だと我慢する日々。
だが国王が崩御したことで、王子は周囲の「能力の無くなった聖女との婚約を今すぐにでも解消すべき」と押され婚約を解消に…
行く宛もないが婚約解消されたのでケイトリーンは王宮を去る事に…門を抜け歩いて城を後にすると突然足元に魔方陣が現れ光に包まれる…
「おぉー聖女様ぁ」
眩い光が落ち着くと歓声と共に周囲に沢山の人に迎えられていた。ケイトリーンは見知らぬ国の聖女として召喚されてしまっていた…
タイトル変更しました
召喚されましたが聖女様ではありません…私は聖女様の世話係です
【完結】断罪された悪役令嬢は、本気で生きることにした
きゅちゃん
ファンタジー
帝国随一の名門、ロゼンクロイツ家の令嬢ベルティア・フォン・ロゼンクロイツは、突如として公の場で婚約者であるクレイン王太子から一方的に婚約破棄を宣告される。その理由は、彼女が平民出身の少女エリーゼをいじめていたという濡れ衣。真実はエリーゼこそが王太子の心を奪うために画策した罠だったにも関わらず、ベルティアは悪役令嬢として断罪され、社交界からの追放と学院退学の処分を受ける。
全てを失ったベルティアだが、彼女は諦めない。これまで家の期待に応えるため「完璧な令嬢」として生きてきた彼女だが、今度は自分自身のために生きると決意する。軍事貴族の嫡男ヴァルター・フォン・クリムゾンをはじめとする協力者たちと共に、彼女は自らの名誉回復と真実の解明に挑む。
その過程で、ベルティアは王太子の裏の顔や、エリーゼの正体、そして帝国に忍び寄る陰謀に気づいていく。かつては社交界のスキルだけを磨いてきた彼女だが、今度は魔法や剣術など実戦的な力も身につけながら、自らの道を切り開いていく。
失われた名誉、隠された真実、そして予期せぬ恋。断罪された「悪役令嬢」が、自分の物語を自らの手で紡いでいく、爽快復讐ファンタジー。
無能だとクビになったメイドですが、今は王宮で筆頭メイドをしています
如月ぐるぐる
恋愛
「お前の様な役立たずは首だ! さっさと出て行け!」
何年も仕えていた男爵家を追い出され、途方に暮れるシルヴィア。
しかし街の人々はシルビアを優しく受け入れ、宿屋で住み込みで働く事になる。
様々な理由により職を転々とするが、ある日、男爵家は爵位剥奪となり、近隣の子爵家の代理人が統治する事になる。
この地域に詳しく、元男爵家に仕えていた事もあり、代理人がシルヴィアに協力を求めて来たのだが……
男爵メイドから王宮筆頭メイドになるシルビアの物語が、今始まった。