『あの人』が帰って来た!

みのる

文字の大きさ
上 下
22 / 47
第1章 お仕事ですよ!!

ー18ー

しおりを挟む
深夜、203号室からコールが鳴り響いた。ちょうどまた、その場に1人で居合わせた私は対応する。
『はい、どうされました?』

『……コノコエハ…ミタラシサンデスカ?…ワタシ…ヒルニネスギタセイデカ…ナンカ…ネツケナクテ…』

アメリカから来日してきたマイケルからのコールであった。
私は答えた。

『今うかがいますね?』

ステーションを後にした。
 
203号室を訪れると、1人眠りこける水木さん。…と、眠れなくて困惑しているマイケル。

私は彼を気分転換に誘った。

『マイケルさん…少しだけ、病院の周りをお散歩しませんか?…多分気分を変えられますよ?』

すると彼は私の提案に便乗した。

『オー!ウォーキングですね?…ワタシ、ガンバリマス‼』

…いやいや…(汗)そんなに意気込まなくても…(笑)…でも本当の私の狙いはもちろん“ 別に ”あった。

1階まで降りて、表のフェンスばりの駐車場の中をマイケルと共に歩く。…マイケルは歩くのが早く、私は着いていくのがやっとであった。

マイケルがふと、足を止めた。ある光景を目の当たりにして…不思議そうに私に聞いてくる。

『ミタラシサン、アノコタチハ…アソコデイッタイナニヲシテイルノデスカ?』

マイケルが視線を送る先には…暗闇の中、ところどころの電灯の明かりに照らされ…一糸纏わぬ姿で刺々しい首輪を首に、のそのそと四足歩行で動物のように歩く…女の子の姿。…と、その子をペットのように散歩させる…青年の姿が目に飛び込んで来た。
青年が歩行を渋る女の子を…手に持つ鞭で身体を打つ。鋭い鞭の音が闇に響いた。

私は…悩んだ挙句、マイケルに正直に説明した。

『あの子達は…プレイを楽しんでいるのですよ。“ ペット雌犬を散歩させるご主人様 ”と言う状況をね』

マイケルは珍しそうに、

『オー!コレガマサカ…アノ“ SM ”…‼ボコクアメリカデハビデオデシカミルコトガデキナカッタ…』

と感激する。

マイケルは1人呟く。

『ニッポントイウクニハ…ジツニ” ジユウ “ナクニナノデスネ…‼』

私は微笑み、

『さぁ…、そろそろ病室にもどりましょうか?』

そうマイケルに告げた。

マイケルは顔を赤くして、モジモジし始める。意を決して、口を開く。

『ミタラシサン…、ソノ…キョウハ…アナタカラノ” サービス “ハナイノ…?』

私はその言葉に、少し意外性を感じた。
” 外国の方の方が…もっと積極的だと思ってたけど… “
私は微笑み、答えた。

『…此処ではアレですから…ロビーに行きましょうか?』

ロビーのたくさん並ぶ、待ち合い椅子に私は腰掛け…マイケルはその場に立ったまま。剥き出しにされた私の乳房の間に、彼の既に反り返り、勃ち上がる大きなモノを挿れ込んでくる。
私は両方の手を使ってソレを乳房で挟み…不規則に揺らす。
暫く、されるがままにしていたマイケルは突然。

『mom…』

と呟くと、私の右の乳首にしゃぶりついてきた。
その言葉を耳にしてこころに今まで感じた事の無い『何か』の芽生えを朧気に感じた私は、マイケルの髪を撫でてそっと彼を抱きしめた。

今だけ私は彼のママを演じる…
しおりを挟む

処理中です...