『あの人』が帰って来た!

みのる

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第1章 お仕事ですよ!!

ー21ー番外編

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オレは、御手洗さんの突然の退職の後…なんというか、『焦り』みたいなんが押し寄せて来て止められなかった。
あの優しい笑顔、そして…デカいオッパイ…♡

あの男が、全て持っていきやがった!

オレには…可愛い彼女が居るが、夜の営みは特に!最近はマンネリ化している。
その代わりの…いわゆる浮気相手に、御手洗さんを選んだと言われればそれまでなのだが…
オレは今の彼女よりも、何時の間にか御手洗さんに…その笑顔に惹かれていた。(本当はオッパイとあのテク)

今日もコールが鳴る。

『ハイ、どうされましたか?』

答えるオレ。

『(なんだ、男かよ…)足が痛ぇんだよ⁉…どうにかしてくれよ‼』

…この声は、佐藤さんか…(苦笑)オレは

『スグ行きますね?』

と307号室へ向かう。

御手洗さんは、患者からも…看護師からも競走率が高い女だったと思う。なのに、あんなにもあっさりと…病院を去ってゆくとは考えもしなかった。

『おい‼痛ぇんだよ⁉お前それでも看護師かぁ⁉…もぅいいよ‼』

考え事をしながら…気が付いたら力任せに佐藤さんの足を揉んでいたオレ。

『す、すみません!』

慌てて佐藤さんに謝罪する。佐藤さんがボヤく。

「とによー、彼女が居た頃は良かったぜぇ…♡」

ブツブツ言ってる佐藤さんの部屋を謝りながら後にするオレ。


『坂井さん‼』

オレを呼ぶ声。

『…あぁ、井上さん…どうしましたか?』

俺は先輩の井上さんに声を掛けられた。
井上さんが、なんか複雑そうな顔をしてオレに言う。

『坂井さん…今夜、空いてますか?…良かったら、一緒に飲みに行きませんか?』

…多分、色々とタマッているのだろう。
オレは笑顔で即答する。

『良いですよ?珍しく、お互いに夜勤ではないし。色々と語り合いましょう!』

井上さんは、何処かホッとした様子でオレに言った。

『ありがとうございます。では…今日は例の居酒屋に行きませんか?』

『良いですね、あそこは酒の種類多くて…しかもツマミも美味いと言う…』

そう駄べりながら、さり気に仕事に戻るオレたち。

見回りを続けるオレ。田中さんの部屋を訪れる。

『田中さん、調子は如何ですか?』

すると、両腕を骨折した田中さんは答える。

『なんか…ずいぶん長いこと、此方に入院してる気分ですよ』

両腕骨折だから…まぁ仕方ないと言えばそうなのだが。
田中さんは不思議そうにオレに聞いてくる。

『最近……御手洗さんの姿を見ないようですが…。どうされたのですか?』

田中さんは…彼女の退職を知らなかった。オレは田中さんとは敢えて目を合わせずに…答えた。

『御手洗さんは…退職しました』

彼は酷く驚いた様子だった。…だが、退職の理由を聞いてこないということは…想像がついたのだろう。田中さんは静かにオレに言った。

『…とても…素晴らしい看護師さんでしたのに•••』

オレも…そう思いますよ、田中さん。。。
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