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束の間。そして………
夜中
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ーその夜ー
おれは部屋で十一時くらいまで小音量でクモリちゃんの音楽を聴いてた。
ふと………
さっきコーラガブ飲みしたせいだな。
尿意を感じ、一階にしかないトイレに向かって階段を降りるとリビングから話し声が聞こえてきた。
のでイケナイおれはドアに忍び寄り、聞き耳を立てる。
『………本当にありがとうね?「こんな事」を引き受けてくれて。』
『構わないよ、僕はキミの頼みならば喜んで引き受けるし。』
こんなコト………?何のコトだ?更に耳を大きくする。
『いや、唄くんだっけ?
あんな大きな子がいきなり!「今日からキミの子どもです、よろしく!」って……
そりゃあ、血の繋がりはある訳だけども……
何も起こらない訳が無いじゃないか?
キミはこんなにも魅力的なんだし?』
………まぁ、何も起こらないワケが無いわな(苦笑)
真希さんキレイだし?
……ジッサイ、テヲダシチマッタシ……
『うん、お互いの為にも……
「もしもの事」は絶対に回避しないとならないわ!
だから………"あたしはアナタと結婚してる"って事にしといたのよ。』
"結婚してるってコトにしといた"?
まさか………
おれ(とばぁちゃん)、二人に一芝居打たれてるのか!?
おれはいても立ってもいられなくなり、リビングへの引き戸を開いた。
『今のハナシ、どういうコトだ!?
二人は「ケッコンしてねぇ」ってコトなのか!?』
おれはモノスゴい形相で二人をニラミつける。
『う、唄っ…………くん、
まだ起きてたのか?』
『唄………………』
更におれは止まらない。
『一体何のつもりなんだ?
野獣から姫を守る騎士気取りなのかよ!?
イィご身分だな?ぁあ?』
こういう事態に慣れていないのか、聖人とやらは小さくなっちまっている。
そこで、真希さんが口を出した。
『えぇ、お互いの為にも「こうする」より他無かったのよ!
しかも………アナタには可愛い彼女も居るじゃない?
あたしにばかり気を逸らしてちゃあ、あの子も可哀想よ!』
『おれは!
ソレでも真希さんがスキなんだ!?
ずっとずっと小さい頃から、
優しい真希さんが大好きなんだ!!
真希さんが気になるのなら、、、
………アイツと別れてもいい。』
…………リビングの空気の流れが、暫く止まっていた。
静かに、真希さんはコトバにした。
『唄…………、
良い?
アナタがあたしに抱いてる感情は………「恋愛感情」なんかじゃあない。
身内に対する「憧れ」を勘違いしてるだけ。』
おれは、その場に立っているのがやっとであった。
おれは部屋で十一時くらいまで小音量でクモリちゃんの音楽を聴いてた。
ふと………
さっきコーラガブ飲みしたせいだな。
尿意を感じ、一階にしかないトイレに向かって階段を降りるとリビングから話し声が聞こえてきた。
のでイケナイおれはドアに忍び寄り、聞き耳を立てる。
『………本当にありがとうね?「こんな事」を引き受けてくれて。』
『構わないよ、僕はキミの頼みならば喜んで引き受けるし。』
こんなコト………?何のコトだ?更に耳を大きくする。
『いや、唄くんだっけ?
あんな大きな子がいきなり!「今日からキミの子どもです、よろしく!」って……
そりゃあ、血の繋がりはある訳だけども……
何も起こらない訳が無いじゃないか?
キミはこんなにも魅力的なんだし?』
………まぁ、何も起こらないワケが無いわな(苦笑)
真希さんキレイだし?
……ジッサイ、テヲダシチマッタシ……
『うん、お互いの為にも……
「もしもの事」は絶対に回避しないとならないわ!
だから………"あたしはアナタと結婚してる"って事にしといたのよ。』
"結婚してるってコトにしといた"?
まさか………
おれ(とばぁちゃん)、二人に一芝居打たれてるのか!?
おれはいても立ってもいられなくなり、リビングへの引き戸を開いた。
『今のハナシ、どういうコトだ!?
二人は「ケッコンしてねぇ」ってコトなのか!?』
おれはモノスゴい形相で二人をニラミつける。
『う、唄っ…………くん、
まだ起きてたのか?』
『唄………………』
更におれは止まらない。
『一体何のつもりなんだ?
野獣から姫を守る騎士気取りなのかよ!?
イィご身分だな?ぁあ?』
こういう事態に慣れていないのか、聖人とやらは小さくなっちまっている。
そこで、真希さんが口を出した。
『えぇ、お互いの為にも「こうする」より他無かったのよ!
しかも………アナタには可愛い彼女も居るじゃない?
あたしにばかり気を逸らしてちゃあ、あの子も可哀想よ!』
『おれは!
ソレでも真希さんがスキなんだ!?
ずっとずっと小さい頃から、
優しい真希さんが大好きなんだ!!
真希さんが気になるのなら、、、
………アイツと別れてもいい。』
…………リビングの空気の流れが、暫く止まっていた。
静かに、真希さんはコトバにした。
『唄…………、
良い?
アナタがあたしに抱いてる感情は………「恋愛感情」なんかじゃあない。
身内に対する「憧れ」を勘違いしてるだけ。』
おれは、その場に立っているのがやっとであった。
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