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店主中村の元に訪れたお客さん
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ガラガラガラっ‼
引き戸の音と共にお客さんのご来店。
ちょっとだけ店主中村の代わりに店番に出てた奥さんが開いた引き戸の傍に佇む人影に目をやった。……瞬間!その瞳が♡マークに変わる。
『い……っ!いらっしゃいませ~♡(明らかにうわずる声)』
そこにタイミングを謀ったかの如くにトイレから帰って来た店主中村。奥さんの声が尋常では無いのに気づき、その視線の先に目を送った。
『こんにちは…』
そこにやって来たのはなかなかのイケメンさん♪
店主中村は奥さんに向かい、
『おう!代わってくれてありがとな‼もう戻って良いぞ?』
と奥さんを奥に引っ込めようとする。それでも奥さん、なかなか奥に戻ろうとしない。
店主中村はお客さんに向かい何時もの言葉を発する。
『いらっしゃい!何が要るんだい?』
ずっと自分の方から視線を外さない奥さんを少し気にしながらも……イケメンは思い切ったように店主中村に話しかけた。
『あのっ‼どんな事が起こっても……頭皮から外れないカツラ……ありませんか?』
そう言うと自らの少し茶色いフサフサとした髪に手を置いた。
……次の瞬間……
奥さんが耐えれずに奥に引っ込み、肩を震わせて声を出さずに笑っている。店主中村は案外平気そうである。どうやら父親がヅラであるようで…免疫力が付いている模様。
『僕……この顔だから結構モテるんです!(キッパリ‼)……けど…この髪の事が分かると、せっかく出来た彼女も離れて行くのです……。色んな手段に手を出したんですが、どれもなかなか上手いこといかないんです!……僕の髪の毛となってくれるカツラを……どうしても手に入れたいのです‼‼(力説)』
店主中村はいとも簡単にこう答えた。
『絶対に外れないヅラ……あるぜ?』
何処に行ってもどうにも出来なかったそのイケメンは店主中村に食らいつく!
『本当ですかぁっ⁉⁉』
(てか……顔近いぜ兄ちゃん……(滝汗))
イケメンに少し離れて貰ってから、店主中村は続ける。
『だが…2度と取れないぜ?だから20万だ。しかも……歳を取って兄ちゃんがじいさんになってもその髪は白髪にならない。そしてそれを歳相応に白く染めれるがその色は2度と落ちないぞ。……それでも良いのか?兄ちゃん。』
真剣な目でそのイケメンの目をみつめながら言った。
イケメンは躊躇う事無く、その条件を飲んだ。
『僕の頭に再び生命が芽生えるならば……』
店の奥からこっそりと店内を伺う奥さんの目に、明るい未来を20万で買い上げた男の姿が映った。
『どうもありがとうございました!』
イケメンに希望を与えた店主中村。満足気にそのイケメンの後ろ姿を見送った。
しかし……ヅラを外したイケメンのその姿…如何なるものであったのであろうか?(作者も謎)
引き戸の音と共にお客さんのご来店。
ちょっとだけ店主中村の代わりに店番に出てた奥さんが開いた引き戸の傍に佇む人影に目をやった。……瞬間!その瞳が♡マークに変わる。
『い……っ!いらっしゃいませ~♡(明らかにうわずる声)』
そこにタイミングを謀ったかの如くにトイレから帰って来た店主中村。奥さんの声が尋常では無いのに気づき、その視線の先に目を送った。
『こんにちは…』
そこにやって来たのはなかなかのイケメンさん♪
店主中村は奥さんに向かい、
『おう!代わってくれてありがとな‼もう戻って良いぞ?』
と奥さんを奥に引っ込めようとする。それでも奥さん、なかなか奥に戻ろうとしない。
店主中村はお客さんに向かい何時もの言葉を発する。
『いらっしゃい!何が要るんだい?』
ずっと自分の方から視線を外さない奥さんを少し気にしながらも……イケメンは思い切ったように店主中村に話しかけた。
『あのっ‼どんな事が起こっても……頭皮から外れないカツラ……ありませんか?』
そう言うと自らの少し茶色いフサフサとした髪に手を置いた。
……次の瞬間……
奥さんが耐えれずに奥に引っ込み、肩を震わせて声を出さずに笑っている。店主中村は案外平気そうである。どうやら父親がヅラであるようで…免疫力が付いている模様。
『僕……この顔だから結構モテるんです!(キッパリ‼)……けど…この髪の事が分かると、せっかく出来た彼女も離れて行くのです……。色んな手段に手を出したんですが、どれもなかなか上手いこといかないんです!……僕の髪の毛となってくれるカツラを……どうしても手に入れたいのです‼‼(力説)』
店主中村はいとも簡単にこう答えた。
『絶対に外れないヅラ……あるぜ?』
何処に行ってもどうにも出来なかったそのイケメンは店主中村に食らいつく!
『本当ですかぁっ⁉⁉』
(てか……顔近いぜ兄ちゃん……(滝汗))
イケメンに少し離れて貰ってから、店主中村は続ける。
『だが…2度と取れないぜ?だから20万だ。しかも……歳を取って兄ちゃんがじいさんになってもその髪は白髪にならない。そしてそれを歳相応に白く染めれるがその色は2度と落ちないぞ。……それでも良いのか?兄ちゃん。』
真剣な目でそのイケメンの目をみつめながら言った。
イケメンは躊躇う事無く、その条件を飲んだ。
『僕の頭に再び生命が芽生えるならば……』
店の奥からこっそりと店内を伺う奥さんの目に、明るい未来を20万で買い上げた男の姿が映った。
『どうもありがとうございました!』
イケメンに希望を与えた店主中村。満足気にそのイケメンの後ろ姿を見送った。
しかし……ヅラを外したイケメンのその姿…如何なるものであったのであろうか?(作者も謎)
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