1 / 1
俺がここに来るまで
しおりを挟む
俺はついさっきまで23歳の会社員だった。
毎日同じように鞄を持って出勤し、定時を少しまわった頃に帰路につく。たまに、そのまま友人や同僚と飲みに行くくらいの生活を送っていた。会社に対して特に不満もない。まあ強いて言うなら「もう少し給料がほしい」というくらいか。それでも、あまり使うことがないのだが、お金があると余裕も生まれる。
今はどうしているかというと痴漢の容疑で逮捕され、比較的幸せな生活を送っている。
なぜこんなことになったのか、それをまずは話そうか。そんなに長くはないし、面白くもないとは思うが、まあ暇つぶし程度に聞いてほしい。
そもそもの事の発端は、俺の目覚まし時計の電池が、寝てる間になぜかとれていたことだろう。朝それを見ると、外は明るいにも関わらず、丁度二時のところで針が止まっていた。昼だったら寝坊だったが、スマホを見るといつもより二十分くらい遅いくらいだった。まあ、間に合うだろうと高をくくっていたんだ。
そのせいで電車に乗り遅れるところだった。それでも一本遅らせることになってしまったのだが、いつもは余裕を持って乗っているので、そのくらいでは会社に間に合わなくなることはない。
そう思って食後のコーヒーを飲んでいると、意外と時間がないことに気づき、急いで家を出てギリギリで乗り込んだ、いつもより一本遅い電車は、老人が笑い合って席の譲り合いをしているくらいのゆとりはあったが、それでも混んでいると言えていただろう。
スマホで時間を確認する。間に合うだろうか? まあ、いつもよりは遅いけど、これなら会社に間に合うかな、とほっとしているとき、目の前の女性が急に悲鳴をあげた。「キャー」という女性特有の声と言うよりは「ヒッ」と言うような驚きの声に近かったかもしれない。
なにごとだ? とその時は他人事のように感じていた。ゴキブリでも出たのかもしれない、ぐらいの気持ちでいた。そう思っても仕方ないだろう? だって俺は何もしていなかったのだから。ただスマホで今日の仕事の予定を確認していただけだ。
その女性は振り返ると、俺のことを指さした。
は? 俺? 一体、俺が何をしたっていうんだろうか。
その女性は口を開いた。そこから出てきた言葉は思いもしない一言だった。
「こ、この男が私のことを触ってきました!!」
おい、俺は何もしちゃぁいない。
俺はただスマホをいじってただけだ。女性の体はいじるどころか触ったことすらない。
周りを見るが俺と女性、信じてる人は半々くらいだった。半信半疑ってやつだ。あ、違うか。
まあいい。
そのまま半ば強引的に女性につれてかれ、俺は牢屋に入れられたのである。
毎日同じように鞄を持って出勤し、定時を少しまわった頃に帰路につく。たまに、そのまま友人や同僚と飲みに行くくらいの生活を送っていた。会社に対して特に不満もない。まあ強いて言うなら「もう少し給料がほしい」というくらいか。それでも、あまり使うことがないのだが、お金があると余裕も生まれる。
今はどうしているかというと痴漢の容疑で逮捕され、比較的幸せな生活を送っている。
なぜこんなことになったのか、それをまずは話そうか。そんなに長くはないし、面白くもないとは思うが、まあ暇つぶし程度に聞いてほしい。
そもそもの事の発端は、俺の目覚まし時計の電池が、寝てる間になぜかとれていたことだろう。朝それを見ると、外は明るいにも関わらず、丁度二時のところで針が止まっていた。昼だったら寝坊だったが、スマホを見るといつもより二十分くらい遅いくらいだった。まあ、間に合うだろうと高をくくっていたんだ。
そのせいで電車に乗り遅れるところだった。それでも一本遅らせることになってしまったのだが、いつもは余裕を持って乗っているので、そのくらいでは会社に間に合わなくなることはない。
そう思って食後のコーヒーを飲んでいると、意外と時間がないことに気づき、急いで家を出てギリギリで乗り込んだ、いつもより一本遅い電車は、老人が笑い合って席の譲り合いをしているくらいのゆとりはあったが、それでも混んでいると言えていただろう。
スマホで時間を確認する。間に合うだろうか? まあ、いつもよりは遅いけど、これなら会社に間に合うかな、とほっとしているとき、目の前の女性が急に悲鳴をあげた。「キャー」という女性特有の声と言うよりは「ヒッ」と言うような驚きの声に近かったかもしれない。
なにごとだ? とその時は他人事のように感じていた。ゴキブリでも出たのかもしれない、ぐらいの気持ちでいた。そう思っても仕方ないだろう? だって俺は何もしていなかったのだから。ただスマホで今日の仕事の予定を確認していただけだ。
その女性は振り返ると、俺のことを指さした。
は? 俺? 一体、俺が何をしたっていうんだろうか。
その女性は口を開いた。そこから出てきた言葉は思いもしない一言だった。
「こ、この男が私のことを触ってきました!!」
おい、俺は何もしちゃぁいない。
俺はただスマホをいじってただけだ。女性の体はいじるどころか触ったことすらない。
周りを見るが俺と女性、信じてる人は半々くらいだった。半信半疑ってやつだ。あ、違うか。
まあいい。
そのまま半ば強引的に女性につれてかれ、俺は牢屋に入れられたのである。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(12件)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
15話まで読ませていただきました
宮本の「隣のやつと話していた」という部分が「隣のやつと離していた」と誤字になっていましたので報告させていただきます
中身についてですが、倉橋看守の言葉の言い回しが温泉旅行後に敬語から突然厳かな口調になっていて違和感を感じたので、だったら最初から高圧的な物言いで囚人に対して厳しい看守としてのキャラを立てたほうが突っかかることなくすらすら読んでいけると思いました
ただ始めの敬語で罵ってくる倉橋看守も中々そそると思う私なのでした
読んでいただきありがとうございます。
この作品は、私が最初に書いた作品なので、至らぬ点がどんどん出てきてしまいます。なのでそのような感想はとても有り難いです。
そうですね……。口調は少し考えてみようと思います。
初めまして。しょうろんぽうです。
途中ながら失礼します。温泉に行くところまで読みました。
この小説の感想ですが、1話1話の主題がしっかりしていて読みやすいです。簡潔でもありますね。
ですが、末尾が「~た」で終わる文が多く、箇条書きのような印象が見受けられます。
登場人物のキャラですが、キャラが立っていていいと思います。一人一人に際立った特徴があり、主観を話毎に変えながら進んでいくという文体にマッチしていると思います。倉橋さんの突然の来訪やキャラ崩壊とも見受けられますが、あっていいと思います。
現実では荒唐無稽、妄想などと詰られても、それが許されるのが小説です。いいではないですか、痴漢冤罪の監視員がロリっ娘でも。いいではないですか、突然ロリっ娘と温泉に行っても。
最後になりますが、私のツイートにリプライ頂き、ありがとうございました。私の「TS吸血鬼の異世界奔走記」も、もしよろしければと思います。稚拙ながら、これで終わりとさせて頂きます。ありがとうございました。
読んでいただき感想までありがとうございます。
そうですね。やはりそういう印象が残るかもしれません。
自分でも思います。話が飛び飛びじゃないかとか不安になります。
読みやすいよう工夫して頑張りますのでこれからも応援よろしくお願いします(*^▽^*)
はい!ぜひ読ませていただきます。
退会済ユーザのコメントです
読んでいただきありがとうございます!
そうですねぇ、読みやすさ重視してたのでそう言っていただけるとうれしいです(^_^)
これからも応援よろしくお願いします。