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77.監獄
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※バルナバ視点
「おい、ビソンとやら…これはクーデターか?」
「さあ…」
僕は元陛下が無事に収監されていく姿を間近で見ていた。一応、監獄の責任者ってことになってるからね。でも予期せぬことが…。
「ここの責任者は誰だ?呼んでこい!」
…は?…は?
するとビソンや屈強の兵士たちが一斉に僕を見た。
いやいや、見るな!見るな!お願いだから僕を見ないでくれよ!
「此方におられるバルナバ様が責任者だ」
「ほほう?…お前か?」
「ひぃぃ」
恐ろしい形相でギョロっと睨まれた。立派なお髭を蓄えた貫禄のある御方なので、怖いったらありゃしない。
「若いな。お前、爵位は何だ?」
「ぼ、僕はペチャア島出身の平民でございます!」
「へ い み ん だと?」
「あ、あの臨時の責任者っていうか、代行なので」
「ふん!なめられたものだ。こんな平民の若造如きに管理されるとは!いいか、私は国王陛下だぞ!」
「す、すみませーん!」
「おい、悪いことは言わん。私に便宜を図れ。無実が証明されれば復帰するのだ。優遇してやるぞ?」
そんなこと言われても…どう返事すれば良いんだ?
「ビルニー、お前が復帰することはない。一生、監獄暮らしだ」
「ビ、ビソン…殿?」
「なんだと貴様!やはりクーデターなのか!?」
「知るか!だかな、一応元陛下だ。特別な部屋へ案内してやる。ルーク様が過ごされたお部屋だ。お前も同じ思いをしながら生きていくがよい!」
彼は僕と違って全く物怖じせず、元陛下に強く言い放った。そして、兵士が「ほら、とっとと歩け!」と、強引に高貴な御方を監獄の中へ連れて行く。
「いかん。僕はああはできないっ。自信がない。責任者はやっぱ無理!ムリムリムリっ!」
落ち込むというより開き直りの境地だ。雲の上の存在で囚人でもない御方を収監するなんて、クーデター以外考えられない。僕は超面倒なことに巻き込まれた感でいっぱいだった。
「ふんっだ!」
と、小石を軽く蹴り飛ばすと丁度通りかかった女性に当たりそうになった。
「あ、大丈夫ですか?す、すみません…」
「バルナバ様、何をイジけてるんですか!?もっと自信を持ってください!貴方は殿下が選んだ島の責任者なんですから!」
「べ、ベルティーユ」
あれから彼女は監獄の仕事を手伝っていた。特に我儘なカリーヌには手を焼いてる様だ。
「…ごめん。つい、弱音をはいちゃったよ」
「まあ、私も微力ながら頑張りますって言いたかったけどねえ…」
「えっ?カリーヌがまた問題でも?」
「いえ、実はビソン次官から…」
僕は驚いた。とても困惑した。ジェラール様の命で彼女は王都へ呼ばれるらしい。一月ばかりだと言うが僕にとっては頼りにしてた分、ショックも大きかった。
「ああ~、殿下の意地悪う~!」
「必ず戻って来ますから。それまでビソン様が滞在されるのでご安心ください」
「う…うん」
殿下が王太子になったのは良いことなんだけど、お陰で僕は大変な目に合ってるよ。辛いな…こんな日は早く城へ戻ってコリンヌに逢いたい。
彼女は城の使用人に戻っていた。だから、これまで通り毎日逢える。そして時々あのお屋敷でベルティーユやソフィアを交えて、楽しい時間を過ごすのがココロの拠り所となっていた。でも、そこに“あの人”の姿はない。
──今ごろ、何をなさってるんでしよう?アニエス様…。
「おい、ビソンとやら…これはクーデターか?」
「さあ…」
僕は元陛下が無事に収監されていく姿を間近で見ていた。一応、監獄の責任者ってことになってるからね。でも予期せぬことが…。
「ここの責任者は誰だ?呼んでこい!」
…は?…は?
するとビソンや屈強の兵士たちが一斉に僕を見た。
いやいや、見るな!見るな!お願いだから僕を見ないでくれよ!
「此方におられるバルナバ様が責任者だ」
「ほほう?…お前か?」
「ひぃぃ」
恐ろしい形相でギョロっと睨まれた。立派なお髭を蓄えた貫禄のある御方なので、怖いったらありゃしない。
「若いな。お前、爵位は何だ?」
「ぼ、僕はペチャア島出身の平民でございます!」
「へ い み ん だと?」
「あ、あの臨時の責任者っていうか、代行なので」
「ふん!なめられたものだ。こんな平民の若造如きに管理されるとは!いいか、私は国王陛下だぞ!」
「す、すみませーん!」
「おい、悪いことは言わん。私に便宜を図れ。無実が証明されれば復帰するのだ。優遇してやるぞ?」
そんなこと言われても…どう返事すれば良いんだ?
「ビルニー、お前が復帰することはない。一生、監獄暮らしだ」
「ビ、ビソン…殿?」
「なんだと貴様!やはりクーデターなのか!?」
「知るか!だかな、一応元陛下だ。特別な部屋へ案内してやる。ルーク様が過ごされたお部屋だ。お前も同じ思いをしながら生きていくがよい!」
彼は僕と違って全く物怖じせず、元陛下に強く言い放った。そして、兵士が「ほら、とっとと歩け!」と、強引に高貴な御方を監獄の中へ連れて行く。
「いかん。僕はああはできないっ。自信がない。責任者はやっぱ無理!ムリムリムリっ!」
落ち込むというより開き直りの境地だ。雲の上の存在で囚人でもない御方を収監するなんて、クーデター以外考えられない。僕は超面倒なことに巻き込まれた感でいっぱいだった。
「ふんっだ!」
と、小石を軽く蹴り飛ばすと丁度通りかかった女性に当たりそうになった。
「あ、大丈夫ですか?す、すみません…」
「バルナバ様、何をイジけてるんですか!?もっと自信を持ってください!貴方は殿下が選んだ島の責任者なんですから!」
「べ、ベルティーユ」
あれから彼女は監獄の仕事を手伝っていた。特に我儘なカリーヌには手を焼いてる様だ。
「…ごめん。つい、弱音をはいちゃったよ」
「まあ、私も微力ながら頑張りますって言いたかったけどねえ…」
「えっ?カリーヌがまた問題でも?」
「いえ、実はビソン次官から…」
僕は驚いた。とても困惑した。ジェラール様の命で彼女は王都へ呼ばれるらしい。一月ばかりだと言うが僕にとっては頼りにしてた分、ショックも大きかった。
「ああ~、殿下の意地悪う~!」
「必ず戻って来ますから。それまでビソン様が滞在されるのでご安心ください」
「う…うん」
殿下が王太子になったのは良いことなんだけど、お陰で僕は大変な目に合ってるよ。辛いな…こんな日は早く城へ戻ってコリンヌに逢いたい。
彼女は城の使用人に戻っていた。だから、これまで通り毎日逢える。そして時々あのお屋敷でベルティーユやソフィアを交えて、楽しい時間を過ごすのがココロの拠り所となっていた。でも、そこに“あの人”の姿はない。
──今ごろ、何をなさってるんでしよう?アニエス様…。
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