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前編
しおりを挟む幸せになるための条件。それはいったい何なのだろうか。
例を挙げようとすると、いくらでも意見は出る。
例えば【顔が良い】【性格が良い】【賢い】【金持ちになる】【権力がある】などがあるだろう。しかしそれは人によってその条件は異なってくる。
しかし、まぁ俺にとってはそんなことはどうでもいい。
俺が求める幸せになる条件はもうずっと前にそろっているのだから。
◇◆◇◆◇◆◇
「「「デーヴィド(デーヴ)(ヴィ―ド)」」」
「ん?」
「ぼーっとしてどうしたんだい?」
「…熱?…風邪?」
「大丈夫か?今水を持ってくるからな。」
今呼ばれた通り、俺の名前はデーヴィド。デーヴィド・ルイスが本名だ。
ついでに言うと、俺をデーヴィドと呼んだ一番上のやつは、リアム・ルイス。俺の幼馴染で頼れるお兄さんだ。んで、俺をデーヴと呼んだ二番目のやつは、ノア・ルイス。俺のもう一人の幼馴染で癒し系ワンコ。めちゃくそ可愛い、背は高いけど。そして俺をヴィードと呼んだ最後のやつは、アルフィー・ルイス。俺の学生時代の親友でむっつりスケベさんだ。
まぁ姓名から分かると思うけど、全員俺の夫だよ。最近、法律で一夫多妻制や一妻多夫制がOKになった。もちろん、同姓同士の結婚も。恋人同士だった俺たちもいい機会だったからそのまま4人で籍を入れたんだ。今年で結婚8周年だけど今も変わらずラブラブしている。
「デーヴィド。もうすぐアルフィーがお水持ってきてくれるからもう少し待っててね。」
「ん。これ...舐める。」
そう言ってノアは自分の持っていた飴をくれる。しかし、喉が渇いていて飴を舐める気力がでない。しかし、飴をくれたノアにはお礼を言わなければ...
「ありがと、ノア。」
「ん!」
「ふふ。良かったね、ノア。」
「持ってきたぞ、ヴィード。ちょいと待ってろよ。今、俺が飲ませてやるからな。」
そう言うとアルフィーは水を口に含み俺に口移しをしてきた。
上手く水を飲み込めなくて、口の端から水が少しずつこぼれていく。ついでに俺の甘い声も。
「ん、んくっ。んんん、んはっ♡」
「んー、もうちょっといるかな?次、ノアやるか。」
「ん!」
「ちょ、待っ...んんっ!んくっ♡んんっは、んん♡」
休む暇もなく、次はノアが水をくれる。もちろん、口移しで。
「次...リー兄。」
「あれ?デーヴィドがグテングテンになっているけど大丈夫?まぁやるんだけどね」
「だから...まっ、んっ!んく、んくんくっ♡んん、はっ♡んんっ♡」
俺がくたくたになっていても口移しをしてくるリアンは酷いと思う。まぁそんな所も含めて好きだけどさ。
「あー、エロイ可愛い食べたい」
「ん!可愛い...食べ...る!」
「んー、昨日ヤったばかりだけど…まぁ、デーヴィドだし大丈夫じゃないか?甘くてすごい美味しそうだしね」
「はーっ♡んん、朝からはダメだぞ、それに今日はお店開かないといけないからな!」
まぁこの通り、夫婦仲はもちろん、夫同士でも凄く仲がいい。
そんな俺たちは夫婦4人でカフェを開いている。夫婦でお店を経営するって俺の小さい頃からの夢だったんだ。俺の夢に付き合ってくれるこいつらは、普通に良い旦那様たちだよな。俺には本当に勿体無いわ。
「えー、今日ぐらい良いじゃん。」
「ん!きょ、休むっ!」
「ダメだ!そう言って先週も休んだだろ?今日は絶対にお店は開けるぞ。」
「はいはい2人とも、ブーブー言ってないでさっさと動く。そんなにブーブー鳴いてたら本当に豚になっちゃうよ?それとも豚に...なりたいの?」
我が儘を言い出した2人にリアムが指示を出してくれる。俺がこう言うときは絶対に意見を曲げないと知っているからだろう。リアムは2人の尻を叩いてくれている...物理的に。俺には何も見えていない。そう俺は何も…四つん這いになってお尻を叩かれているノアとアルフィーなんて、見えていない!
◇◆◇◆◇◆◇
朝からこうした出来事もあったけど、無事に店を開店することができた。
元からあいつらはスペックが高いからな。やろうと思えばすぐに何でもできやがる。
リアムは金髪蒼眼のイケメン学園でのあだ名は『王子様』。本当の王子様もいたんだぜ?学園には。でも、リアムの方が王子様みたいっていう理由から付いたらしい。
んで、ノアは黒髪黒眼のイケメンで、学園でのあだ名は『萌えワンコ』。剣を握った時の姿といつものふわふわしたワンコ姿とのギャップ良いんだとか。
最後のアルフィーは白に近い銀髪紅眼のイケメンで、学園でのあだ名は『白悪魔』。儚い見た目と異なり性格が悪魔のように悪く魔法をいたずらに使ってくるかららしい。俺には最初から優しかったけどな、いたずらもなかったし。
まぁ全部噂好きの友人から聞いたから本当なのだろう。
それなのに、学園の成績も普通、容姿だってどこにでもいるような茶髪茶眼で平々凡々な顔を持つ俺とあいつらは結婚したんだぜ?俺がこいつらと恋人同士になって結婚するなんて当時は全く思ってもいなかったし、あの頃なんか女からも男からも嫉妬とか羨望とかのいろんな眼差しを周りの奴らが俺に向けてくるから面倒くさいったらありゃしない。もう慣れたけど。
なぜ、こんな話をしたかって?今もずーーーっと向けられているからだよ、女と男の嫉妬とか様々な感情をごちゃまぜにした眼差しをな。俺に気持ち悪い視線を向けるんじゃなくて、あいつらに好意の視線でも向けろよ。面倒くさい。
唯でさえ、この店は4人だけで切り盛りできるようにこじんまりといたカフェなんだから、視線がどこを向いているかなんてわかりやすいんだよ。
「あっ」
ノアが目の端に映った瞬間、考えるよりも早く体が動いていた。
ノアは知らない人に触れられることを極端に嫌う。下手をすれば人を殴ってしまうほどに。今すぐノアの所に向かわないと、客に手をあげてしまうかもしれない…。
「お客様、当店ではスタッフのお触りは禁止されております。今すぐスタッフからお手を離していただけますか?」
「…デーヴ」
「はぁ?なんでそんなことをあんたみたいな平凡に言われなきゃいけないのよ!」
うわっ、何この匂い...。香水の付けすぎでしょう。色んな匂いが混じってえげつない匂いしてるぞ。
いきなり噛み付いてくるなよ。うるさい。
てか、平凡ってボキャブラリー低すぎじゃね?こっちは自覚してるから別に傷つかないし。
「お客様。これは当店でのルールでございます。いい加減スタッフの手を離さないと当店の出入りをオーナーの権利として禁止とさせていただきます。…………それから、こんなこじんまりとしたカフェには少々きつすぎる香水をこれから来店する際にはお止めくださいませ。他のお客様の迷惑になりますのでよろしくお願いいたします。では、ごゆっくりとお過ごしください。」
そう言ってノアをカウンターという名の安全圏まで引っ張っていく。久しぶりの開店だからだろうか、今日はやけに客入りが良い。その分俺以外の3人にこうやって被害が及ぶんだが...。まぁそこらへんは俺がフォローすればいいし、いざという時のオーナー特権だ。使えるものは使うのが俺流だしね。もちろん客には一言嫌味でも言わないと嫁としての男が廃るでしょ!
じゃ、残りの時間もいっちょ頑張りますか!
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