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税制改革は波乱だらけ
忌み子鬼の子悪鬼となりて
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小さい頃、食事もままならない生活の中で、母が自分に教えた事は農業でも商業でも力仕事でも無く貴族としての振る舞いであった。
当然集落から、そして息子である王国からも可笑しいと言われ続けながらも、そしてどんだけ生活が苦しくなっても彼女は自分に貴族としての振る舞いを教えた続けた。
私はそんな母の教えがあまり好きで無かった。周りからは「お前の母親は頭がおかしいんだ!」とからかわれ、馬鹿にされていたからだ。
母親が恥ずかしいと、そして憎いとさえ思っていた。
自分が貴族の振る舞いなんて教えるのを辞めろ、もっと稼げる様なことを、もっと実用的な物を教えろ、と何度も母親に言った。
その度に母、まるで何かに縋るような表情でこう言った。
「あなたは大貴族の嫡男なのよ。当然こんな事は出来なきゃいけないの。今はこんな生活だけれど、必ずお迎えがやって来るの。だってあの人も、ちゃんと約束した。だから、ね?いい子なら出来るでしょう」
自分が十を一、二越した頃から母親は、何の仕事もしなくなった。集落の長に、
「私の子は大貴族の子なのよ!金も食料も後でちゃんと百倍になって帰ってくるわ!だから!!出しなさい!」
と毎日の様に怒鳴り込んでは帰される、そんな日々が続いた。
その頃になると、当然だが親子は集落の中で邪魔な存在となっていった。
何度母親を殺そうと思ったか。だが、流石に肉親を殺す事など出来なかったのである。
最早信用出来る友人も、頼りとなる大人さえいなかった。
周りの子供からは殴られ蹴られは日常茶飯事であったし、大人など最早この集落に俺ら親子の存在など無かった様な態度であった。
十六の時、突然迎えが来た。
当時は、生憎母に教わらなかったために、独学で始めた畑や、薪を売る事で得た僅かな金で食いつなぐので精一杯な状況だった。
当然集落は大騒ぎであった。
まさかあの頭のおかしい女の言う事が正しいなんて。それは迎えられた自分が一番感じた事であった。
痩せこけた体に全く不釣り合いな、宝石がこれでもかと散りばめられた服を着、これも全く不釣り合いな金色の馬車に乗せられた自分は滑稽でしか無かったし、今まで頑なに無視を貫いていた大人も、虐め続けた子供も、皆自分の事を見るために集まっていたのも、媚びる村長など、最早道化と同然であった。
それでも母にだけは、挨拶をしようと家に入れば、そこはもうもぬけの殻であった。
今まで育てた養育費をもらい、遊びにでも行ったらしい。
それを知った瞬間、自分の中の何かが大きく破綻したのが、子供心ながら分かった。
所詮人は、人の上辺しか、貴族の子という事しか見ていないのだろうと。
集落を去る馬車の中で浮かんだのは、故郷を離れる悲しさ、或いは嬉しさでも、一目散に遊びに行った母への怒りでも、ここから何が起こるのかという緊張でも、未だに状況が理解出来ないという困惑でも無く、ただひたすらに、自分を、人を、そして神をも見下す乾いた笑いただ一つであった。
当然集落から、そして息子である王国からも可笑しいと言われ続けながらも、そしてどんだけ生活が苦しくなっても彼女は自分に貴族としての振る舞いを教えた続けた。
私はそんな母の教えがあまり好きで無かった。周りからは「お前の母親は頭がおかしいんだ!」とからかわれ、馬鹿にされていたからだ。
母親が恥ずかしいと、そして憎いとさえ思っていた。
自分が貴族の振る舞いなんて教えるのを辞めろ、もっと稼げる様なことを、もっと実用的な物を教えろ、と何度も母親に言った。
その度に母、まるで何かに縋るような表情でこう言った。
「あなたは大貴族の嫡男なのよ。当然こんな事は出来なきゃいけないの。今はこんな生活だけれど、必ずお迎えがやって来るの。だってあの人も、ちゃんと約束した。だから、ね?いい子なら出来るでしょう」
自分が十を一、二越した頃から母親は、何の仕事もしなくなった。集落の長に、
「私の子は大貴族の子なのよ!金も食料も後でちゃんと百倍になって帰ってくるわ!だから!!出しなさい!」
と毎日の様に怒鳴り込んでは帰される、そんな日々が続いた。
その頃になると、当然だが親子は集落の中で邪魔な存在となっていった。
何度母親を殺そうと思ったか。だが、流石に肉親を殺す事など出来なかったのである。
最早信用出来る友人も、頼りとなる大人さえいなかった。
周りの子供からは殴られ蹴られは日常茶飯事であったし、大人など最早この集落に俺ら親子の存在など無かった様な態度であった。
十六の時、突然迎えが来た。
当時は、生憎母に教わらなかったために、独学で始めた畑や、薪を売る事で得た僅かな金で食いつなぐので精一杯な状況だった。
当然集落は大騒ぎであった。
まさかあの頭のおかしい女の言う事が正しいなんて。それは迎えられた自分が一番感じた事であった。
痩せこけた体に全く不釣り合いな、宝石がこれでもかと散りばめられた服を着、これも全く不釣り合いな金色の馬車に乗せられた自分は滑稽でしか無かったし、今まで頑なに無視を貫いていた大人も、虐め続けた子供も、皆自分の事を見るために集まっていたのも、媚びる村長など、最早道化と同然であった。
それでも母にだけは、挨拶をしようと家に入れば、そこはもうもぬけの殻であった。
今まで育てた養育費をもらい、遊びにでも行ったらしい。
それを知った瞬間、自分の中の何かが大きく破綻したのが、子供心ながら分かった。
所詮人は、人の上辺しか、貴族の子という事しか見ていないのだろうと。
集落を去る馬車の中で浮かんだのは、故郷を離れる悲しさ、或いは嬉しさでも、一目散に遊びに行った母への怒りでも、ここから何が起こるのかという緊張でも、未だに状況が理解出来ないという困惑でも無く、ただひたすらに、自分を、人を、そして神をも見下す乾いた笑いただ一つであった。
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