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伝説のパン屋になりましたが、路地裏でのんびり弟子を育てます! ― 焼きたての幸せと、三人の小さな夢 ―
第63話 師匠の涙と、不器用な指先
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リリナのハーブティーは、黒い噂を洗い流す清らかな川のように、人々の心に浸透していった。「アトリエ・フィオナ」には、以前にも増して温かい活気が戻ってきた。
「すげえじゃん、リリナ! お前のハーブティー、うちのスパイスパンと合わせると最強だぜ!」 「君の功績だ、リリナ君。ハーブの効能を論理的に説明したことで、顧客の信頼を勝ち得ることができた」 アシュラフとセオドアに褒められ、リリナは「う、うん……」と俯きながらも、その頬は嬉しそうにバラ色に染まっている。彼女はもう、厨房の隅で怯えるだけの少女ではなかった。
フィオナは、そんな弟子たちの成長を、カウンターの奥から目を細めて見つめていた。胸に広がるのは、母親のような誇らしさと、温かい安堵感。だが、その光が強ければ強いほど、彼女自身の心には、濃い影が落ち始めていた。 (私が、本当にこの子たちを導けているのだろうか……?) アシュラフとセオドアを和解させたのも、リリナに勇気を与えたのも、結局はきっかけを与えただけ。彼らが自らの力で掴み取った成長だ。師匠として、自分はあまりに未熟で、無力なのではないか。その焦りが、フィオナの言葉の端々に、無意識の棘となって現れ始めた。
「セオドア。今日のあなたのブリオッシュ、焼き色は完璧です。ですが……」 フィオナは、セオドアが自信作として差し出したパンを一口食べると、静かに眉をひそめた。 「……教科書を、そのまま食べているようです。技術は完璧。でも、そこに、あなたの喜びが少しも感じられないわ」
その言葉は、刃物のようにセオドアの胸に突き刺さった。彼が最も気にしていた、そして、越えようと必死にもがいていた壁そのものだったからだ。 「……申し訳、ありません」 セオドアは、血の気の引いた顔で深く頭を下げた。
「おい、師匠! そりゃあ、言い過ぎってもんじゃねえか!?」 見かねたアシュラフが、思わず声を上げる。 「こいつ、昨日の夜、誰よりも遅くまで残って、必死で練習してたんだぜ! ちょっとくらい、褒めてやったっていいだろ!」 「……いいんだ、アシュラフ君」セオドアは、静かに首を振った。「師匠の仰る通りだ。私に、何かが足りないのは……事実なのだから」 厨房の空気が、気まずく凍り付く。リリナが、心配そうにフィオナの顔を見上げた。フィオナ自身も、自分の言葉が弟子を深く傷つけてしまったことに気づき、唇を噛みしめた。 (違う、そんなつもりじゃ……。ただ、もっと高みを目指してほしくて……) だが、一度放たれた言葉は、もう取り消すことはできなかった。
その夜。 弟子たちが帰り、静寂を取り戻した厨房で、フィオナは一人、今日のセオドアのパンの残りを、ぼんやりと見つめていた。完璧で、美しくて、そして、どこか寂しい味がするパン。それは、かつての自分自身に、あまりにもよく似ていた。 (私は、弟子に自分の過去を重ねて、理想を押し付けているだけなのかもしれない……。師匠失格ね……) 自己嫌悪の念が、冷たい霧のように心を覆っていく。その時だった。
「――まだいたのか」
背後から聞こえた、不器用で、けれど聞き慣れた声。ルーカスだった。彼は、いつものように店の見回りを終えた帰りだったのだろう。その大きな手には、湯気の立つマグカップが二つ、握られていた。
「……ルーカス」 「客が、置いていった。もったいねえから、お前も飲め」 彼が差し出したのは、温かいミルクだった。客が忘れた、なんていうのは、彼なりの照れ隠しであることくらい、フィオナにはもう分かっていた。
フィオナは、無言でそれを受け取った。温かいミルクが、冷え切った心にじんわりと染み渡っていく。 「……私、師匠失格です」 ぽつりと、彼女の唇から本音がこぼれた。 「弟子たちを思うあまり、今日、酷く傷つけるようなことを言ってしまいました。どうすればいいのか……どうすれば、良い師匠になれるのか、私にはもう……」 その声は、涙で震えていた。
ルーカスは、ミルクを一口飲むと、ため息混じりに言った。 「良い師匠、ねえ。俺には、そんな小難しいことは分からねえ」 彼は、フィオナの隣にどかりと腰を下ろした。 「だがな。あいつらが、なんでお前の弟子になったか、忘れたのかよ。国を救っただの、伝説だの、そんな肩書きじゃねえだろ」 ルーカスは、フィオナの目を真っ直ぐに見つめた。 「あいつらは、お前が焼くパンに惚れたんだ。不器用でも、悩んでても、誰かのために必死でパンを焼く、お前のその背中にだ。だったら、お前はお前らしく、ただ美味いパンを焼いてりゃいい。弟子たちは、ちゃんと見てる」
その、あまりに真っ直ぐで、飾らない言葉が、フィオナの心の最も柔らかい場所に、すとんと落ちた。張り詰めていた何かが、ふつりと切れる。彼女の瞳から、こらえきれなかった涙が、一筋、頬を伝った。
「……あ」 ルーカスは、その涙を見て、ぎこちなく視線を泳がせた。そして、どうすればいいか分からないといった様子で、大きな手を伸ばした。 「……おい、泣くな。……ほら、小麦粉、ついてるぞ」
彼の、戦いで鍛えられた、硬く節くれだった指先が、フィオナの柔らかな頬に、そっと触れた。 涙で濡れた頬についた、白い小麦粉を拭う、ただそれだけの仕草。 だが、その指先から伝わってくる不器用な優しさに、フィオナの心臓が、大きく、トクンと跳ねた。
ルーカスもまた、自分の指先に伝わってくる、彼女の肌の温かさと柔らかさに、はっとしたように動きを止める。 照れくさい、長い沈黙。 厨房に流れるのは、発酵を続けるパン生地のかすかな音と、互いを意識する、二人の鼓動だけ。
やがて、ルーカスは慌てたように手を引っ込めると、ぶっきらぼうに立ち上がった。 「……さっさと飲んで、寝ろ。明日も早いんだろ」 そう言い捨てて、彼は足早に厨房から出て行ってしまった。
一人残されたフィオナは、まだ彼の指先の感触が残る自分の頬に、そっと触れた。 頬が、燃えるように熱い。 師匠としての悩みは、いつの間にかどこかへ消え去り、その代わりに、甘くて、少しだけ苦しい、全く新しいパン生地が、彼女の心の中で、ゆっくりと、しかし確かに、膨らみ始めていた。
「すげえじゃん、リリナ! お前のハーブティー、うちのスパイスパンと合わせると最強だぜ!」 「君の功績だ、リリナ君。ハーブの効能を論理的に説明したことで、顧客の信頼を勝ち得ることができた」 アシュラフとセオドアに褒められ、リリナは「う、うん……」と俯きながらも、その頬は嬉しそうにバラ色に染まっている。彼女はもう、厨房の隅で怯えるだけの少女ではなかった。
フィオナは、そんな弟子たちの成長を、カウンターの奥から目を細めて見つめていた。胸に広がるのは、母親のような誇らしさと、温かい安堵感。だが、その光が強ければ強いほど、彼女自身の心には、濃い影が落ち始めていた。 (私が、本当にこの子たちを導けているのだろうか……?) アシュラフとセオドアを和解させたのも、リリナに勇気を与えたのも、結局はきっかけを与えただけ。彼らが自らの力で掴み取った成長だ。師匠として、自分はあまりに未熟で、無力なのではないか。その焦りが、フィオナの言葉の端々に、無意識の棘となって現れ始めた。
「セオドア。今日のあなたのブリオッシュ、焼き色は完璧です。ですが……」 フィオナは、セオドアが自信作として差し出したパンを一口食べると、静かに眉をひそめた。 「……教科書を、そのまま食べているようです。技術は完璧。でも、そこに、あなたの喜びが少しも感じられないわ」
その言葉は、刃物のようにセオドアの胸に突き刺さった。彼が最も気にしていた、そして、越えようと必死にもがいていた壁そのものだったからだ。 「……申し訳、ありません」 セオドアは、血の気の引いた顔で深く頭を下げた。
「おい、師匠! そりゃあ、言い過ぎってもんじゃねえか!?」 見かねたアシュラフが、思わず声を上げる。 「こいつ、昨日の夜、誰よりも遅くまで残って、必死で練習してたんだぜ! ちょっとくらい、褒めてやったっていいだろ!」 「……いいんだ、アシュラフ君」セオドアは、静かに首を振った。「師匠の仰る通りだ。私に、何かが足りないのは……事実なのだから」 厨房の空気が、気まずく凍り付く。リリナが、心配そうにフィオナの顔を見上げた。フィオナ自身も、自分の言葉が弟子を深く傷つけてしまったことに気づき、唇を噛みしめた。 (違う、そんなつもりじゃ……。ただ、もっと高みを目指してほしくて……) だが、一度放たれた言葉は、もう取り消すことはできなかった。
その夜。 弟子たちが帰り、静寂を取り戻した厨房で、フィオナは一人、今日のセオドアのパンの残りを、ぼんやりと見つめていた。完璧で、美しくて、そして、どこか寂しい味がするパン。それは、かつての自分自身に、あまりにもよく似ていた。 (私は、弟子に自分の過去を重ねて、理想を押し付けているだけなのかもしれない……。師匠失格ね……) 自己嫌悪の念が、冷たい霧のように心を覆っていく。その時だった。
「――まだいたのか」
背後から聞こえた、不器用で、けれど聞き慣れた声。ルーカスだった。彼は、いつものように店の見回りを終えた帰りだったのだろう。その大きな手には、湯気の立つマグカップが二つ、握られていた。
「……ルーカス」 「客が、置いていった。もったいねえから、お前も飲め」 彼が差し出したのは、温かいミルクだった。客が忘れた、なんていうのは、彼なりの照れ隠しであることくらい、フィオナにはもう分かっていた。
フィオナは、無言でそれを受け取った。温かいミルクが、冷え切った心にじんわりと染み渡っていく。 「……私、師匠失格です」 ぽつりと、彼女の唇から本音がこぼれた。 「弟子たちを思うあまり、今日、酷く傷つけるようなことを言ってしまいました。どうすればいいのか……どうすれば、良い師匠になれるのか、私にはもう……」 その声は、涙で震えていた。
ルーカスは、ミルクを一口飲むと、ため息混じりに言った。 「良い師匠、ねえ。俺には、そんな小難しいことは分からねえ」 彼は、フィオナの隣にどかりと腰を下ろした。 「だがな。あいつらが、なんでお前の弟子になったか、忘れたのかよ。国を救っただの、伝説だの、そんな肩書きじゃねえだろ」 ルーカスは、フィオナの目を真っ直ぐに見つめた。 「あいつらは、お前が焼くパンに惚れたんだ。不器用でも、悩んでても、誰かのために必死でパンを焼く、お前のその背中にだ。だったら、お前はお前らしく、ただ美味いパンを焼いてりゃいい。弟子たちは、ちゃんと見てる」
その、あまりに真っ直ぐで、飾らない言葉が、フィオナの心の最も柔らかい場所に、すとんと落ちた。張り詰めていた何かが、ふつりと切れる。彼女の瞳から、こらえきれなかった涙が、一筋、頬を伝った。
「……あ」 ルーカスは、その涙を見て、ぎこちなく視線を泳がせた。そして、どうすればいいか分からないといった様子で、大きな手を伸ばした。 「……おい、泣くな。……ほら、小麦粉、ついてるぞ」
彼の、戦いで鍛えられた、硬く節くれだった指先が、フィオナの柔らかな頬に、そっと触れた。 涙で濡れた頬についた、白い小麦粉を拭う、ただそれだけの仕草。 だが、その指先から伝わってくる不器用な優しさに、フィオナの心臓が、大きく、トクンと跳ねた。
ルーカスもまた、自分の指先に伝わってくる、彼女の肌の温かさと柔らかさに、はっとしたように動きを止める。 照れくさい、長い沈黙。 厨房に流れるのは、発酵を続けるパン生地のかすかな音と、互いを意識する、二人の鼓動だけ。
やがて、ルーカスは慌てたように手を引っ込めると、ぶっきらぼうに立ち上がった。 「……さっさと飲んで、寝ろ。明日も早いんだろ」 そう言い捨てて、彼は足早に厨房から出て行ってしまった。
一人残されたフィオナは、まだ彼の指先の感触が残る自分の頬に、そっと触れた。 頬が、燃えるように熱い。 師匠としての悩みは、いつの間にかどこかへ消え去り、その代わりに、甘くて、少しだけ苦しい、全く新しいパン生地が、彼女の心の中で、ゆっくりと、しかし確かに、膨らみ始めていた。
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