12 / 71
第零章 天女の始まり
11 真田違い(2)
しおりを挟む
「いや、本気でそれが通用すると思っているのか?」
徳がここに居る経緯を、本当に、事細かく説明するも、青年、真田幸村(推定)は呆れたような表情で信じようとしない。
「信じられないかもしれないですけど、本当なんです…。」
(―――いや、確かに…。私だって「気づいたらここに居たんです」って知らない人が自室に居たら怖いし、怪しみます。ハイ…―)
しかし、実際どうしてここにいるのか徳もわかっていないため、それ以上説明することが出来ない。
「はぁ…まぁよい。」
「えー、良いんですか?主様。」
「仕方あるまい。嘘をついているようにも見えんしな。」
忍装束の男、佐助は納得いかないようだが、その主人は徳がどうやってここに来たのかという質問はもう良いようだ。
「で…?名は何という?」
徳はギクリと固まった。名を名乗っても良いのだろうか。自身はもしかしたら未来の婚約者候補に挙がるかもしれない存在だ。見知っておかない方がいいのではないか。
いや、しかしこの現状では今この状況を打破することが何より重要か。それに、逆に見知っていたほうが婚約しませんと言いやすい可能性もある。
徳はチラッと目の前で発言を静かに待つ二人を覗き見る。肘枕に肘をつき頭を預けている青年。反対側の手の指はトン、トンと胡坐をかいている膝にリズムを刻んでいる。これ以上黙っていても自身の怪しさしか生まれない。徳は覚悟を決める。
「……すいません、申し遅れました…。…大谷、徳と申します。」
「「……は?…大谷?」」
「え…?あ、…はい。大谷、です…。」
何故か青年と佐助は徳の名前に驚き、二人でアイコンタクトを取った。
「大谷ということは越前生まれか?」
「はい。敦賀城に住んでおります。」
「…は?」
「いやいやいや…。」
「あんた、…父親は、もしかして…。」
「…大谷、吉継ですが…。」
「…。」
「…。」
「…?」
なぜか急に黙り込んだ二人。沈黙が続き、これは黙ってた方が良かったパターンだったかと焦り、徳の表情から血の気が引く。
「あ、いや…、その…――、」
「…吉継殿には世継ぎはおらず、唯一の娘は病気で何年も臥せっている聞いているが。」
「え…、あ、…はい。…私も半年前から動けるようになったものでして…。」
沈黙に焦りを覚えたが、意外にも発せられ声は先ほどと変わらず、早鐘を打った心臓は落ち着きを取り戻す。
父や自分のことを知っていたのか、と思うのと同時に、自身がそのように周りに認識されていたのかと、徳は今更ながら知ったが、似たようなものかと納得する。
「…それに、ここは越前から50里以上離れた摂津国だ。そこから一瞬で移動したなどありえるのか…?」
「え!?」
「信じたくっても、信じられない話だよね。」
距離の寸法は分からないが、徳はここが越前では無いことに驚いた。驚く徳を他所に、佐助が伸びながら頭の後ろに腕組をし、青年は胡坐を崩し片膝を立て、口元に手を添え何かを考えはじめる。
「だが、あんたが吉継殿の娘だとしたら、その力の量にも頷ける。」
「…力の量、ですか?」
「あぁ。…なんだ。吉継殿に自分が力持ちだとは聞いてはいないか?」
「…力が使えるとは聞いてはいますが、覚醒前だからどの力が使えるのかは分からないと…。」
「…なるほど、な。…あんた、力の量はかなりあるぞ。急に現れた力に慌てて佐助が俺の部屋に飛んで来るぐらいには、な。」
「えー。なんかかっこ悪いから、慌ててとか言わないでくださいよー。」
「本当のことであろう。…それにさっきのカマイタチにも驚かされたが、本当に覚醒前なのか?」
「カマイタチ?」
「…?…なんだ。覚えてないのか?」
「…?」
驚いた表情で見つめてくる青年に徳は小首を傾げた。
「まぁ、…覚えてないのなら…、良いが。」
「え、嘘でしょ。覚えてないの…?」
「佐助。」
「はいはい。」
「…あんたの話は受け止めた。…しかし、今の話を全て鵜呑みにするわけにもいかない。」
穏やかに流れていた空気が一変。青年の最後の言葉で一気に空気が張り詰めた。青年の長いまつ毛に縁どられたアーモンドアイがまっすぐに徳を見つめる。
「様子を見て吉継殿には俺のほうから文を出そう。しかし、あんたの素性がもう少しはっきりしてからだ。それまでは、この屋敷に身を置いてもらっても構わない。」
「えー。本気で言ってるんですか?主様。」
「しょうがないであろう。本当に大谷の姫なら放り出すわけにもいくまい。それに、大谷の姫でない場合大谷とウチが相対してもかなわん。…だが、この屋敷で面倒を見るにも一つ条件がある。」
「…条件、ですか?」
「あぁ。…実は母が体調を崩してつい最近侍女を連れて信濃に戻ったのだ。それでこの屋敷には俺と佐助しかおらず、侍女一人いない。そこでだ、あんたが侍女としての仕事を請け負うというのであれば、ここで身を預かろう。」
「…え、本気で言ってるんですか?主様。」
佐助が青年にこそこそと「刺客だったらどうすんの!」「ってか、本当に姫さんだったら仕事なんてできるわけないじゃん!」などと耳打ちしているのがこちらまで聞こえてくる。
(――ここで侍女として置いてもらって城からの迎えを待つか、ここを出て一人で城へ向かうか…。)
自身の所在を敦賀城へ伝達する術も、どのような方法があるかもわからない。また、ここから出た後、敦賀城へ一人行き着く術もない。むしろ、徳はこの世界に来て一度も城の外に出たことがなかったのだ。電車などの公共交通機関もあるはずのない世界で、通貨も持たない徳が一人で敦賀城へ行くなど、
(――無理、だよね…)
チラッと徳は静かに口論を続けている二人の男を見やる。
先ほど感じた恐怖は跡形も消えていた。それに、自身は一国の姫だ。他国の姫かもしれないという人物を安易に傷つけたりしたりしないだろう。どちらもリスクはあるが、消去法で取るならば…――
「――やります。やらせてください。」
「…。」
「え!?ちょっと、姫さんも本気!?」
自分で言い出した条件であるはずなのに、徳が返事をした瞬間、青年は目を見開いて驚いた表情を見せる。しかし、徳には構ってられない。やるしかないのだ。だが一つ、徳には確認しなければならない重要なことがある。
「一つだけ、お尋ねしたいことがあるのですが…。」
「…なんだ?聞こう。」
「お名前を、お伺いしてもよろしいでしょうか。」
そう。真田幸村か否かということだ。それによって接し方も変わってくる。
小説でどのように悪役令嬢的ポジションとなり、どのような末路をたどるのか分からないが、分からないからこそ、自分のため、家族のためにも出来るだけ『真田幸村』と関わりたくないし、関わってしまうにしても対策を考えたいのだ。
「名前か?知っているのではなかったのか?」
「いや、人違いかもしれませんし…、ちゃんとお伺いしておこうと…。」
「…これから同じ屋敷で過ごすのだから、名は知っていたほうが良いか…。」
「俺は信濃国真田昌幸の次男、真田信繁。で、こいつは俺の家臣の猿飛佐助だ。」
「よろしく、どーも。」
徳がここに居る経緯を、本当に、事細かく説明するも、青年、真田幸村(推定)は呆れたような表情で信じようとしない。
「信じられないかもしれないですけど、本当なんです…。」
(―――いや、確かに…。私だって「気づいたらここに居たんです」って知らない人が自室に居たら怖いし、怪しみます。ハイ…―)
しかし、実際どうしてここにいるのか徳もわかっていないため、それ以上説明することが出来ない。
「はぁ…まぁよい。」
「えー、良いんですか?主様。」
「仕方あるまい。嘘をついているようにも見えんしな。」
忍装束の男、佐助は納得いかないようだが、その主人は徳がどうやってここに来たのかという質問はもう良いようだ。
「で…?名は何という?」
徳はギクリと固まった。名を名乗っても良いのだろうか。自身はもしかしたら未来の婚約者候補に挙がるかもしれない存在だ。見知っておかない方がいいのではないか。
いや、しかしこの現状では今この状況を打破することが何より重要か。それに、逆に見知っていたほうが婚約しませんと言いやすい可能性もある。
徳はチラッと目の前で発言を静かに待つ二人を覗き見る。肘枕に肘をつき頭を預けている青年。反対側の手の指はトン、トンと胡坐をかいている膝にリズムを刻んでいる。これ以上黙っていても自身の怪しさしか生まれない。徳は覚悟を決める。
「……すいません、申し遅れました…。…大谷、徳と申します。」
「「……は?…大谷?」」
「え…?あ、…はい。大谷、です…。」
何故か青年と佐助は徳の名前に驚き、二人でアイコンタクトを取った。
「大谷ということは越前生まれか?」
「はい。敦賀城に住んでおります。」
「…は?」
「いやいやいや…。」
「あんた、…父親は、もしかして…。」
「…大谷、吉継ですが…。」
「…。」
「…。」
「…?」
なぜか急に黙り込んだ二人。沈黙が続き、これは黙ってた方が良かったパターンだったかと焦り、徳の表情から血の気が引く。
「あ、いや…、その…――、」
「…吉継殿には世継ぎはおらず、唯一の娘は病気で何年も臥せっている聞いているが。」
「え…、あ、…はい。…私も半年前から動けるようになったものでして…。」
沈黙に焦りを覚えたが、意外にも発せられ声は先ほどと変わらず、早鐘を打った心臓は落ち着きを取り戻す。
父や自分のことを知っていたのか、と思うのと同時に、自身がそのように周りに認識されていたのかと、徳は今更ながら知ったが、似たようなものかと納得する。
「…それに、ここは越前から50里以上離れた摂津国だ。そこから一瞬で移動したなどありえるのか…?」
「え!?」
「信じたくっても、信じられない話だよね。」
距離の寸法は分からないが、徳はここが越前では無いことに驚いた。驚く徳を他所に、佐助が伸びながら頭の後ろに腕組をし、青年は胡坐を崩し片膝を立て、口元に手を添え何かを考えはじめる。
「だが、あんたが吉継殿の娘だとしたら、その力の量にも頷ける。」
「…力の量、ですか?」
「あぁ。…なんだ。吉継殿に自分が力持ちだとは聞いてはいないか?」
「…力が使えるとは聞いてはいますが、覚醒前だからどの力が使えるのかは分からないと…。」
「…なるほど、な。…あんた、力の量はかなりあるぞ。急に現れた力に慌てて佐助が俺の部屋に飛んで来るぐらいには、な。」
「えー。なんかかっこ悪いから、慌ててとか言わないでくださいよー。」
「本当のことであろう。…それにさっきのカマイタチにも驚かされたが、本当に覚醒前なのか?」
「カマイタチ?」
「…?…なんだ。覚えてないのか?」
「…?」
驚いた表情で見つめてくる青年に徳は小首を傾げた。
「まぁ、…覚えてないのなら…、良いが。」
「え、嘘でしょ。覚えてないの…?」
「佐助。」
「はいはい。」
「…あんたの話は受け止めた。…しかし、今の話を全て鵜呑みにするわけにもいかない。」
穏やかに流れていた空気が一変。青年の最後の言葉で一気に空気が張り詰めた。青年の長いまつ毛に縁どられたアーモンドアイがまっすぐに徳を見つめる。
「様子を見て吉継殿には俺のほうから文を出そう。しかし、あんたの素性がもう少しはっきりしてからだ。それまでは、この屋敷に身を置いてもらっても構わない。」
「えー。本気で言ってるんですか?主様。」
「しょうがないであろう。本当に大谷の姫なら放り出すわけにもいくまい。それに、大谷の姫でない場合大谷とウチが相対してもかなわん。…だが、この屋敷で面倒を見るにも一つ条件がある。」
「…条件、ですか?」
「あぁ。…実は母が体調を崩してつい最近侍女を連れて信濃に戻ったのだ。それでこの屋敷には俺と佐助しかおらず、侍女一人いない。そこでだ、あんたが侍女としての仕事を請け負うというのであれば、ここで身を預かろう。」
「…え、本気で言ってるんですか?主様。」
佐助が青年にこそこそと「刺客だったらどうすんの!」「ってか、本当に姫さんだったら仕事なんてできるわけないじゃん!」などと耳打ちしているのがこちらまで聞こえてくる。
(――ここで侍女として置いてもらって城からの迎えを待つか、ここを出て一人で城へ向かうか…。)
自身の所在を敦賀城へ伝達する術も、どのような方法があるかもわからない。また、ここから出た後、敦賀城へ一人行き着く術もない。むしろ、徳はこの世界に来て一度も城の外に出たことがなかったのだ。電車などの公共交通機関もあるはずのない世界で、通貨も持たない徳が一人で敦賀城へ行くなど、
(――無理、だよね…)
チラッと徳は静かに口論を続けている二人の男を見やる。
先ほど感じた恐怖は跡形も消えていた。それに、自身は一国の姫だ。他国の姫かもしれないという人物を安易に傷つけたりしたりしないだろう。どちらもリスクはあるが、消去法で取るならば…――
「――やります。やらせてください。」
「…。」
「え!?ちょっと、姫さんも本気!?」
自分で言い出した条件であるはずなのに、徳が返事をした瞬間、青年は目を見開いて驚いた表情を見せる。しかし、徳には構ってられない。やるしかないのだ。だが一つ、徳には確認しなければならない重要なことがある。
「一つだけ、お尋ねしたいことがあるのですが…。」
「…なんだ?聞こう。」
「お名前を、お伺いしてもよろしいでしょうか。」
そう。真田幸村か否かということだ。それによって接し方も変わってくる。
小説でどのように悪役令嬢的ポジションとなり、どのような末路をたどるのか分からないが、分からないからこそ、自分のため、家族のためにも出来るだけ『真田幸村』と関わりたくないし、関わってしまうにしても対策を考えたいのだ。
「名前か?知っているのではなかったのか?」
「いや、人違いかもしれませんし…、ちゃんとお伺いしておこうと…。」
「…これから同じ屋敷で過ごすのだから、名は知っていたほうが良いか…。」
「俺は信濃国真田昌幸の次男、真田信繁。で、こいつは俺の家臣の猿飛佐助だ。」
「よろしく、どーも。」
0
あなたにおすすめの小説
十六歳の妹の誕生日、私はこの世を去る。
あいみ
恋愛
碌に手入れもされていない赤毛の伯爵令嬢、スカーレット。
宝石のように澄んだ青い髪をした伯爵令嬢、ルビア。
対極のような二人は姉妹。母親の違う。
お世辞にも美しいと言えない前妻の子供であるスカーレットは誰からも愛されない。
そばかすだらけで、笑顔が苦手な醜い姉。
天使のように愛らしく、誰からも好かれる可愛い妹。
生まれつき体の弱いルビアは長くは生きられないと宣告されていた。
両親の必死に看病や、“婚約者の献身的なサポート”のおかげで、日常生活が送れるようになるまで回復した。
だが……。運命とは残酷である。
ルビアの元に死神から知らせが届く。
十六歳の誕生日、ルビアの魂は天に還る、と。
美しい愛しているルビア。
失いたくない。殺されてなるものか。
それぞれのルビアを大切に思う想いが、一つの選択をさせた。
生まれてくる価値のなかった、醜いスカーレットを代わりに殺そう、と。
これは彼女が死ぬ前と死んだ後の、少しの物語。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
【3月中――完結!】
積み上がった伏線の回収目前!!
夫にも子どもにも、私は選ばれなかった。
長年の裏切りを抱え、離縁状を置いて家を出た――。
待っていたのは、凍てつく絶望。
けれど同時に、それは残酷な運命の扉が開く瞬間でもあった。
「夫は愛人と生きればいい。
今さら縋られても、裏切ったあなたを許す力など残っていない」
それでも私は誓う――
「子どもたちの心だけは、必ず取り戻す」
歪で、完全な幸福――それとも、破滅。
“石”に翻弄された者たちの、狂おしい物語。
皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
百門一新
恋愛
セレスティーヌは、たった十三歳という年齢でアルフレッド・デュガウスと結婚し、国王と王妃になった。彼が王になる多には必要な結婚だった――それから五年、ようやく吉報がきた。
「君には苦労をかけた。王妃にする相手が決まった」
ということは……もうつらい仕事はしなくていいのねっ? 夫婦だと偽装する日々からも解放されるのね!?
ありがとうアルフレッド様! さすが私のことよく分かってるわ! セレスティーヌは離縁を大喜びで受け入れてバカンスに出かけたのだが、夫、いや元夫の様子が少しおかしいようで……?
サクッと読める読み切りの短編となっていります!お楽しみいただけましたら嬉しく思います!
※他サイト様にも掲載
【完】愛人に王妃の座を奪い取られました。
112
恋愛
クインツ国の王妃アンは、王レイナルドの命を受け廃妃となった。
愛人であったリディア嬢が新しい王妃となり、アンはその日のうちに王宮を出ていく。
実家の伯爵家の屋敷へ帰るが、継母のダーナによって身を寄せることも敵わない。
アンは動じることなく、継母に一つの提案をする。
「私に娼館を紹介してください」
娼婦になると思った継母は喜んでアンを娼館へと送り出して──
あなたの片想いを聞いてしまった夜
柴田はつみ
恋愛
「『好きな人がいる』——その一言で、私の世界は音を失った。」
公爵令嬢リリアーヌの初恋は、隣家の若き公爵アレクシスだった。
政務や領地行事で顔を合わせるたび、言葉少なな彼の沈黙さえ、彼女には優しさに聞こえた。——毎日会える。それだけで十分幸せだと信じていた。
しかしある日、回廊の陰で聞いてしまう。
「好きな人がいる。……片想いなんだ」
名前は出ない。だから、リリアーヌの胸は残酷に結論を作る。自分ではないのだ、と。
僕は君を思うと吐き気がする
月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。
ジェリー・ベケットは愛を信じられない
砂臥 環
恋愛
ベケット子爵家の娘ジェリーは、父が再婚してから離れに追いやられた。
母をとても愛し大切にしていた父の裏切りを知り、ジェリーは愛を信じられなくなっていた。
それを察し、まだ子供ながらに『君を守る』と誓い、『信じてほしい』と様々な努力してくれた婚約者モーガンも、学園に入ると段々とジェリーを避けらるようになっていく。
しかも、義妹マドリンが入学すると彼女と仲良くするようになってしまった。
だが、一番辛い時に支え、努力してくれる彼を信じようと決めたジェリーは、なにも言えず、なにも聞けずにいた。
学園でジェリーは優秀だったが『氷の姫君』というふたつ名を付けられる程、他人と一線を引いており、誰にも悩みは吐露できなかった。
そんな時、仕事上のパートナーを探す男子生徒、ウォーレンと親しくなる。
※世界観はゆるゆる
※ざまぁはちょっぴり
※他サイトにも掲載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる